BEYOND BLOOD

劇場公開日:

解説

2000年代初頭に巻き起こったフレンチホラーの新たなムーブメントを検証したドキュメンタリー。2001年の9・11同時多発テロ後、世界に暗雲が立ち込めるようになった21世紀初頭、ホラー不毛の地といわれたフランスで「ハイテンション」(03/アレクサンドル・アジャ監督)、「屋敷女」(07/ジュリアン・モーリー&アレクサンドル・バスティロ監督)、「フロンティア」(07/ザビエ・ジャン監督)、「マーターズ」(07/パスカル・ロジェ監督)など、血みどろバイオレンスが満載のホラー映画が多数誕生。世界のホラーファンをうならせ、それらの作品を手がけた監督たちはそろってハリウッドに招かれるなど、ひとつの大きな波を生み出した。そのムーブメントの意味と、そこに隠された秘密や真実を、関係者へのインタビューを敢行し、多角的に検証していく。監督は、東京とニューヨークを拠点に映画監督や映画評論家、翻訳家として活動する小林真里。

2018年製作/92分/日本
配給:ブラウニー
劇場公開日:2019年8月25日

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映画レビュー

2.0極度乾燥しなさい

2019年8月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

2000年代フレンチホラー賛歌。
「ハイテンション」「マーターズ」「屋敷女」「フロンティア」の四作を中心に、監督や出演者、他国の映画関係者などのコメントがひたすら続くドキュメンタリー。
錚々たるメンバーが出演していることに驚く。

内容としては本当にひたすらコメント続きなのでわりと退屈だし、部分的に少し不愉快に思う点も。
あまり求めていない解説や見解をドヤ顔で述べられてもなあ…という気持ちになってしまう。

アメリカのホラーはこう、比べてフランスのホラーはこう。と、国ごとにカテゴライズして比較し、ただ暴力的なだけだと「SAW」や「ホステル」を下に見て話すのはナンセンスだと思う。
ただのトーチャーポルノって大好きだし、その奥に何を見出すかは観ている側次第なんじゃないの。

私もやりがちだから気を付けたいなとは思っているけど、作品を語る時に他の作品をやたらと引き合いに出してアレコレと比べるのがそんなに好きじゃない。
個人的な会話や感想の内なら別に良いとして、それがスクリーンに映し出され、観て受け止めなければならないのが少し辛かった。

途中まで結構しんどかったけれど、フランス国内におけるフレンチホラーの扱いの話題辺りからやっと興味深く観ることができた。
これだけ世界でヒットしたインパクトのある作品達でも、フランス国内では動員数はすこぶる悪く、イメージも悪いらしい。
「フランス映画」という一つのジャンルになりつつある、芸術的な映画へのこだわりやプライドのような物なのだろうか。

ただ、近年になってまたフランスのホラー界に新たな光が差してきたようで一安心。
「RAW」も「リベンジ」も大好きですありがとうございます。
この調子で盛り上げてほしいし、エクストリームに特化したゴリゴリの暴力的な映画も観たいし、色々と寛容になってほしいし、日本でもたくさん上映してほしい。

ホラー映画の製作陣に、自分の恐怖の対象を聞くインタビューも面白い。
至って普通ではあるけど、やはり人が恐れるモノゴトの話題って面白いよね。
会う人全てに聞いてみたい。「あなたが怖いものは何ですか?」私は死とゴキブリです。

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KinA
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