ジェミニマンのレビュー・感想・評価
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90年代から断念と再浮上を重ねた、ジェリー・ブラッカイマー執念の企画
本作は90年代後半から企画が俎上に上りながら、「技術的に映像化はムリ」と幾度も断念されてきた一作だ。監督としてトニー・スコットやカーティス・ハンソンが携わった時期もあり、そう考えると確かにどこか当時のトニーっぽさ(組織に追われる主人公、ライバルとの激突、そこからの逆転)も感じる。スコットもハンソンも既にこの世にいないが、その企画がまさかアン・リー監督の下でようやく実ろうとは、これら経緯を知る者としてちょっと感慨深いものがある。
今となってはクローンという発想そのものがSF題材として色あせ、また俳優陣はいい演技をしているのに、背後の特殊機関の陰謀が説得力に欠ける(これまた90年代っぽい)側面も否めない。リアルさの求められる現代ではむしろ、不可能を可能としたWETAのCGI技術、3DHFRによる間近でアクションが起こっているような臨場感の方がこの映画の最大の持ち味であり見どころと言えそうだ。
映画のイノベーター、アン・リーの面目躍如な1作。
ウィル・スミスvsヤング・ウィル・スミス。この謳い文句に惹き付けられ、対峙した映画は、特に、デジタル処理の進化に驚かされる。どう工夫しようが、俳優の顔をデジタルに置き換えた時の奇妙さ、不自然さを感じざるを得なかったこの分野の限界を、軽く超えていたからだ。物語自体は、ベテラン・スナイパーが彼を否応無く現場に押し戻す陰謀の真相を暴いていくという、少々使い古された内容だが、さりげないビジュアルの進歩は一見に値するもの。かつて、「グリーン・デスティニー」ではワイヤーワークの限界を超え、「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」では最新鋭の視覚効果と物語の融合を成し遂げた、映画のイノベーター、アン・リーの面目躍如な1作である。
必然性のないアクションが惜しい。M.E.ウィンステッドは好演
バイクでのチェイスとアクションは見た目に派手だし、若いクローンの顔はパフォーマンスキャプチャーとCGで描かれた点を考えると、活劇の振付と撮影技術の両面で偉業と言える。だがクローンは自動小銃もあるのに、追い詰めたアーサーをわざわざバイクで倒しに行くのは暗殺者として失格。人馬一体ならぬ人・単車一体の格闘シーンを見せたいにせよ、観客を納得させる自然な状況を用意してほしかった。
メアリー・エリザベス・ウィンステッドは「ファイナル・デッドコースター」で魅力的な若手が出てきたと喜んだものだが、以降は役にあまり恵まれていない印象。女優陣が男勝りの大暴れをする「デス・プルーフ in グラインドハウス」にも出演したのに、彼女が居眠りしている間に肝心の活劇は終わってしまうし。それもあり、今作でアクションも頑張っていたのは嬉しい驚きだ。
「3D+in HFR」は賛否両論あろうが、個人的には新鮮で面白かった。
新時代の軍事兵器を考えさせられる。
ウィルの演技とこの映像は素直に凄いと思います
2回目の鑑賞
B級映画と割り切れば十分に楽しめる
あんまり分かんなかったな
ウィル・スミスの2役。若かりし頃のクローンと対決が話題になった作品...
良作
恐ろしい話
ウィル・スミスだから星3つ。
ありきたりと言われる設定を、娯楽として観やすく昇華。緩急あるテンポも良い。
タイトルでも想像出来る通りの内容、そしてアクション。とは言いつつも、ただ単純に展開はさせずに、「心」にスポットを当てたストーリーが思いの外に響いた。いつまでもヤンチャなウィル・スミス、ではなく、50歳のしっとりとした演技が心地良い。クローンという今後さらに倫理観で問題になっていく内容を、観やすいアクション映画に仕上げている。
メアリー・エリザベス・ウィンステッドの知的かつ落ち着いた芯のある演技、予想以上に動くアクションシーンに驚いた。魅力的な雰囲気を纏った役柄で、良いキャスティング。
市街地のバイクシーンがとにかくハイレベルで、今までに無いアクションの連続に驚いた。一番の見所はここかも知れない。
一流のスナイパー同士の戦いという設定なので、一瞬で勝負が着きそうなものだが、そこはお約束で。お互いがお互いを無意識に理解しているからこその間延びでもあるか。予想外のエンドだったので、結果的に心置きなく楽しめる作りも良かった。
アクションが主役
良質なアクション。こういう映画が増えてほしい。
自分は他の映画のレビューでも言ってるが、カメラワークがごちゃごちゃしたいわゆる"ボーンシリーズ系"のアクション映画が最近苦手になってきている。
ごちゃごちゃ見にくいし、アクションが誤魔化されている気がするからだ。
この映画は違う。
カットは多用しない。
丁寧に写す。
しかもアクション自体はよくある現代戦闘劇の延長を行きつつも、ワンカット毎にどっかで他と違うちょっとしたアイデアを組み込むことで面白い殺陣になっている。
ジョセフジョースターではないが、この映画を見た人はおそらく
「見たことあるけど見たことないなぁ」
と言っているはずである。
そのことが他の映画に比べて大きなアドバンテージになっているわけではない。
ただ、マーベルみたいなただただド派手な優等生映画を見慣れた自分にとってこの映画は新鮮だった。
もっとこういうアクション映画が増えてほしいものである。
ちなみに自分と同じような考えの方にはアマプラのウィズアウトリモースをお勧めしたい。アクションとしてはまぁまぁ良いですよ。
追伸
まさかウィルスミスに萌える日が来るとは・・・
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