クリムト エゴン・シーレとウィーン黄金時代

劇場公開日:

クリムト エゴン・シーレとウィーン黄金時代

解説

19世紀末のオーストリア・ウィーンを代表する画家グスタフ・クリムトとエゴン・シーレの没後100年にあわせて製作されたドキュメンタリー。官能的でありながら、常に死の匂いを感じさせる作品を残したグスタフ・クリムト。クリムトから強い影響を受けながらも新たな表現を模索し続けたエゴン・シーレ。19世紀末のウィーンで花開いたサロン文化と、彼らの作品から匂い立つ官能性と愛に満ちた作品群をさまざまな映像群によって俯瞰し、彼らの生きた時代、そして2人の作品の魅力をひも解いていく。イタリアの新進俳優ロレンツォ・リケルミーがナビゲーター役を務め、ケンブリッジ大学で美術史を修めた女優でモデルのリリー・コールもコメンテーターとして出演する。日本語版ナレーションは柄本佑が担当。

2018年製作/90分/G/イタリア
原題または英題:Klimt & Schiele - Eros and Psyche
配給:彩プロ
劇場公開日:2019年6月8日

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(C)Belvedere, Wien

映画レビュー

3.5ウィーン黄金時代とは何だったのか?その精神性のバックグラウンドに迫ったドキュメンタリー

2019年6月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

通常、絵画鑑賞といえばそこに描かれている対象、技法、芸術性、テーマ、描き手の人生などを深く掘り下げていくことが常だが、19世紀から20世紀にかけてのウィーンの絵画を紐解こうと思うと、決してそれだけでは間に合わない。価値観の激変が起こった背景について、もっと多角的な角度からの検証が必要となる。 このドキュメンタリー映画は、ウィーン黄金期においてクリムトやエゴン・シーレといった芸術家たちが、精神医学などの影響も大きく受けながら、これまでの美のスタンダードを覆していった様子が、外堀から丁寧に埋めるかのような筆致で論じられていく。そのため、当時の芸術について大枠で捉えたい人にとっては次々と新しいことが摂取できてたまらない90分となるだろう。 ただ、タイトル通りの「クリムト」についてどっぷり浸かりたかった人は、ちょっと狙っていたものと違うなという印象を受けるかも。上級者向けにお勧めしたい一作だ。

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牛津厚信

4.5クリムト55歳没と、エゴン・シーレ28歳没。工芸画家とドキュメンタリー画家。

2024年7月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

僕は、美術館へ行くと もちろん自分自身がその作品と出会ったり、対話をしたりすることが目的で、それが何よりの収穫なのだが、 会場を一回りしたあとには、今度は 絵を観に来ている人たちの様子=特に彼らの後ろ姿を眺めるのが大好きなのだ。 本作品は、初心者むけの入門用観光ビデオの要素が強くて、ウィーンという街への憧憬を喚起し、我々を旅に誘イザナってくれるものであったと思う。 鑑賞者が退屈せぬようにと、カフェの美しいケーキや、舞踏会の華やかさ、そしてモノクロの記録映像や どこかで誰でも聴いたこともある軽音楽が(年代お構い無しに)BGMとして流れる。 ロダンやアルバン・ベルクの手書き名刺はチラと映ったが、ドンピシャのシェーンベルクとかは、お座なりにしか流さない。 そこでもって、コレクターや識者たちが、その時代や、当時の独特のムーブメントを踏まえての、クリムトとエゴン・シーレへの思い入れを語ってくれる構成。 とやかくはあるだろうが、 それでも、それらゲスト登場人物たちの眼差しや、言葉や、出で立ちを、「ウィーン」という劇場に我々も招かれている雰囲気で、 我々もクリムトとエゴン・シーレの絵の前に立っている「観客」として、また「美術館の展示室の風景」として、彼ら解説者たちのことを僕は後方から眺めて見るから、 この映画においてもマンウォッチングの面白さはたまらない。 夢中になっている人は面白いのだ。 友人のギタリストS君は、展覧会から戻ったあとは「エゴン・シーレ、エゴン・シーレ・・」と独語しながら歩いていた。彼はハマったのだ。 ・・シーレやクリムトの作品の中に自分の姿を発見して、絵に呼応をしているのは、つまり若者も老人も おんなじ なのだと思う。 エポックメーキングなあの頃、 「世紀末」とか、「分離派」などというワードは“ブランドバリュー"としては申し分ないけれど、 うんちくを何も知らずとも、最後のシーン、シーレの絵の前で床に座っている若者たちの光景が、僕には大変微笑ましく思える。 子供たちにはどんどん美術館に遊びに行ってもらいたいものだ。 抱擁。接吻。恍惚。裸体。そして睨み返す目や、身欠きにしんのような自画像・・ 自分を発見することに躓いている頃の若者には、何よりのプレゼントだ。 でもね、そういえば、 日本の絵画彫刻には男女が並んで絡む作品が、驚きほど少ないなぁ。 どれも男と女とが別個で単体だし、一足飛びだと春画のジャンルになってしまう。 僕はダンスは習ったことはあったけれど、 日常の男女が、日本ではどこにも居ないのが、残念だ。

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きりん

3.0眠くなりましたが

2023年6月19日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

プラハでクリムトを、つい最近上野でエゴン・シーレを観にに行ってきたので鑑賞しました。美術館で知ったエピソードが結構ありましたが、まあまあ楽しめました。自宅で鑑賞したので眠くなったので、劇場で鑑賞した方が楽しめたと思います。

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ミカ

3.0フロイトも

2023年1月30日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

19世紀末から20世紀にかけて、オーストリアが生んだ二人の画家にフロイトを加えて、その時代を探る。 クリムトの代表的な絵は知っていたが、エゴン・シーレについては無知だった。 しかし、この時代があったから今がある、という感じは分かった。

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いやよセブン

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