ガーンジー島の読書会の秘密

劇場公開日:

ガーンジー島の読書会の秘密

解説

第2次世界大戦直後のイギリスの島を舞台に、ある作家が魅了された読書会をめぐるミステリー。第2次世界大戦中、イギリスで唯一ナチスドイツに占領されたチャンネル諸島の1つであるガーンジー島。そこに暮らす人々の支えとなっていたのが、島での読書会とその創設者であるエリザベスという女性の存在だった。人と人の心を本がつないだ事実に強く興味を抱いた作家のジュリエットは、読書会に関する記事を書こうと島を訪ねるが、島にはエリザベスの姿はなかった。読書会のメンバーと交流をしていく中で、ジュリエットは彼らが重大な秘密を隠していることに気づいてしまう。ジュリエット役を「シンデレラ」のリリー・ジェームズが演じるほか、ミキール・ハースマン、トム・コートネイらが顔をそろえる。監督は「フォー・ウェディング」「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」のマイク・ニューウェル。

2018年製作/124分/G/フランス・イギリス合作
原題または英題:The Guernsey Literary and Potato Peel Pie Society
配給:キノフィルムズ
劇場公開日:2019年8月30日

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(C)2018 STUDIOCANAL SAS

映画レビュー

4.5イギリス映画伝統のストーリーテラーぶりが堪能できる

2019年8月27日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

チャンネル諸島に浮かぶ小島、ガーンジー島で、ナチスの目を盗み、島民たちが秘かに愉しんでいた読書会に纏わる秘密が解き明かされていく。わざわざロンドンから島にやって来た作家の目を通して詳らかにされていく戦争秘話は、悲しく、意外性に富む内容だが、物語の主眼はそこにはない。人生の選択に悩んでいた主人公の作家、ジュリエットが、読書会に集う人々のドラマに触発され、自分にとって最も相応しい居場所を見つける、自己発見の物語なのだ。映画は前半まで、ありがちなハートウォーミングものかと思わせて、ラストの20分で一気に急展開して、あっけなく幕を閉じる。緩急を付けた脚本と、余韻を残す演出。これは、イギリス映画伝統のストーリーテラーぶりが堪能できる1作だ。

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清藤秀人

3.0とても良いお話なのだが…

2024年11月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

マイク・ニューウェル監督作品だからというよりは、完全に主演のリリー・ジェームズ目当てで鑑賞。
観始めていきなり、ガーンジー島の壮大な夜空に度肝を抜かれる。そしてレトロファッションに身を包んだリリー・ジェイムズとロンドンやガーンジー島の歴史ある街並みの相性も抜群だ。その他随所で絶景が映し出され、映像的になかなかの観応えあり。
ただし、ストーリーとしてはどうだろう。ちょっと出来過ぎではないか。全てにおいて予想通りに進むし、残酷さもおもむろに美談でくるんでしまい、ただの良いお話にしてしまっている印象を受ける。
そんな優等生的なストーリーで展開していくため、人気俳優陣の熱演もやや野暮ったく映ってしまうのが残念だ。
このあたりもマイク・ニューウェル監督の狙いなのだろうか。
いずれにしても、良いストーリーを良い役者陣が演じきっているだけに、個人的にはちょっともったいない感じがするかな。

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いけい

3.5薔薇派?野草派?私はローストポーク派

2024年6月1日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

映画には製作国のお国柄とか国民性が出る。マーケティングの一番目は当然自国だろうから、当たり前と言えば当たり前だ。
例えばアメリカ映画だと、善悪のハッキリしたハッピーエンディング。日本映画ならグレーゾーンのビタースイート。イタリア映画なら大体、食事シーンがある。
そんな感じで、イギリス映画は、食事シーンがない作品が多いが、本作の序盤に登場したローストポークには驚いた。過去に観た映画の中の食べ物と比較しても上位に入りそうなほど美味しそうなローストポーク。
フランスが絡んでいるからできたのか?イギリス単独では無理だろ?イギリスは素でポテトピールパイが限界だろ?そうだろ?
ポテトピールパイだって、要は形の変わったローストポテトなんだから不味いわけないんだが、不味いハズと思い込み、実際に不味く作れるのがイギリスだろ?
あまりに衝撃的なローストポークの輝きに目がクラクラしたので星を少し追加しておく。

さて内容について。私は特に文句もなく最後まで楽しめたのだが、妻は面白くなかったという。自分らしくある女性の物語で最近流行りのテーマだし好きそうだと思ったのだが。
あまりに予定通りに物語が進み、驚きや発見といった映画的喜びがなかったという。
ヘミングウェイが言う「氷山理論」、本体の7、8割を隠すことで氷山は強くなる。つまり、見えていない余白があることで作品は面白くなる。これに当てはめて考えると「ガーンジー島の読書会の秘密」は確かに丸見えすぎて刺激不足ではある。

それでも私は、最終盤のジュリエットからの手紙から始まる一連のラストシーンは良かったと思うし、ローストポークでストーリーとは関係ない刺激も受けたので楽しめた。

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つとみ

5.0手紙から始まる、人の本質をめぐる旅

2024年3月10日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

興奮

知的

民族、宗教、人種、等を理由、言い訳に争いが、戦争が絶えない
最も愚かしい行為が絶える事が無い、人間と言う種が更にアップデイトできない最後の議題だろう。
そんな感慨を強く思える、先の大戦後のガーンジー島の自然映像。
作家の元に届いた手紙から訪ねた島で
消息を絶った一人の女性をめぐる島民の思いが、実にうまく「当事者」「世間」といった社会の見識を擬縮している様、サスペンス感も絡め巧みな演出と成っている、後半、主人公の精神的脱皮とも思える処からの展開が、快い強さと感動が素晴らしい‼️
ガーンジー島は、フランス、ノルマンディー地区の直ぐ沖に在る島。

監督は・・・そう
「4つの結婚式と1つの葬式」の・・そう、あれも1人1人の思いの絡みかたが、よかった、沁みた。

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too-ku-o

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