帰ってきたムッソリーニ

劇場公開日:

帰ってきたムッソリーニ

解説・あらすじ

映画化もされたドイツのベストセラー小説「帰ってきたヒトラー」をベースに、舞台をイタリアに置き換え、現代によみがえった独裁者ムッソリーニが巻き起こすドタバタを描いたブラックコメディ。現代のローマに突如よみがえったムッソリーニ。その姿を偶然にカメラに収めた売れない映像作家は、一発逆転をかけてムッソリーニのドキュメンタリー作品の制作を思い立ち、2人でイタリア全土の撮影旅行がスタートする。そっくりさんだと思った若者がスマホを向け、戸惑いながらも撮影に応じた写真がネットで拡散し、テレビ出演でのカリスマ的な演説が人々のハートをつかむなど、ムッソリーニの人気は絶大なものとなっていく。そしてムッソリーニはふたたび国を征服する野望を抱くが……。「イタリア映画祭2019」(2019年4月27日~5月4日=東京・有楽町朝日ホール/5月18~19日=大阪・ABCホール)上映作品。

2018年製作/96分/G/イタリア
原題または英題:Sono tornato
配給:ファインフィルムズ
劇場公開日:2019年9月20日

スタッフ・キャスト

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(C)2017 INDIANA PRODUCTION S.P.A., 3 MARYS ENTERTAINMENT S.R.L.

映画レビュー

3.5ファシズムってよくわからないもんね

2025年3月22日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

超社会派コメディだった「帰ってきたヒトラー」のイタリア版リメイク。驚くべきことにヒトラーがムッソリーニに変わった以外、そのストーリーラインはほとんど同じ。ちょこちょこイタリアらしさが出ることとドイツとイタリアの違いからエンディングから受ける印象が違っていることくらいしか違わない。
単純な面白さでは「帰ってきたヒトラー」の方が上かもしれないが、あちらは本当に低予算クオリティで、映画としての格という意味ではこちらに分があるかなと思う。
本当に同じなので「帰ってきたヒトラー」が身悶えするほど面白かった人以外にはオススメしない。ファシズムを研究してるよとかムッソリーニに興味あるよって人はいいか。

ファシズムを賛美しているようで、のような否定的なレビューを見たけれど、仮にファシズム賛美だとして何が問題なのだ?ファシズム自体は別に悪いことでも何でもないでしょ。
私たちは社会主義ではないが、かといって社会主義は悪なのか?
単なる国のあり方についての思想で善悪の問題ではない。ただどちらがより良いかというだけだ。
なんとなくファシズムが悪みたいな感覚なのは大戦のときにファシズムを悪にしたかった連合国側のプロパガンダだよ。

すごく単純化したファシズムの根底は結束。
コロナ禍の出来事を例にすると、みんなでマスクをつけましょうとなってつけるのはファシズム的。
よその国ではマスクを着けない自由などと言って着けない人が大勢いる。ちょっと違うけどアナーキストだね。
そういう意味で皆が同じ行動をとれる日本はすごくファシズムだと思うんだけど、それでファシズムは悪みたいに言ったら自分ら悪人になってしまう。
ファシズム=独裁ではないし、独裁=悪でもない。悪の独裁が悪なのだ。

上記を踏まえて「帰ってきたヒトラー」では、このままではナチ党を生んだときと同じになるぞとドイツ人に警告するような作品で、「帰ってきたムッソリーニ」では、もっと国や政治に関心を持てと訴えているようであった。
その辺はどちらの作品もゲリラ撮影で一般人にインタビューしているのだが、その内容からも伺える。ドイツは自身の窮状を具体的に訴えているのに対し、イタリアはふんわりぼんやり、なんなら政治に関心ないとハッキリ言ってしまっている。

移民問題に絞って言うと、「帰ってきたヒトラー」では過剰な移民の受け入れと過剰な排斥意識は強い民族主義を生むと、国と国民の両方に警告していてる。
本作では、そもそも移民についての話がほとんどなかったけれど、皆で一緒に頑張りましょうと言うだけ。
つまり無政府主義的な無関心に対する警告ってことなのかなと思った。

そんなわけで、全く同じストーリーラインでありながらイタリア人には刺さったかもしれない絶妙な落とし込みは天晴れだったでいいんじゃないの?

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つとみ

3.0ドイツ人はヒトラーを選んでいるがイタリア人は彼を選んでいない。

2025年3月17日
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鑑賞方法:VOD
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マサシ

2.5ファシズムとナチズム

2022年10月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

中盤で出てきたムッソリーニ時代を経験したユダヤ人の女性の印象的な台詞。
人々はファシズムとナチズムは違っていて、ファシズムは軽いもの、くらいに思っているかもしれないと。

ファシズムであれ適度な独裁は良いのだという空気が広がっていたのかもしれない。

どうなるか分からない怖さがあるのはカティア。
映画から約5年。イタリアで実際に極右政党から女性首相が誕生した今見たら特にそう思った。

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カメレオン

3.0ヒトラー版と、ほぼ同じ流れ

2022年9月10日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

だけどイタリア版の方が何故か楽しめた。
音楽のおかげかな…

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みきねこ