燃えよ剣のレビュー・感想・評価
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う〜〜〜〜〜〜む、なんとも評価し難い
幕末好きだし悪くはないんだけど、ここが良かった!というポイントが見当たらない……
原作未読。
率直な感想は最近非常によく感じる「長編小説映画化あるある」のど真ん中。
内容がぎっちり凝縮されてる原作を2時間半の枠におさめようとするから全体的に駆け足なダイジェスト作品になってしまうため全体的にはペラッペラな印象😅昨年末に観た『天外者』然り、宮部みゆき小説の『理由』の映画版然り、ただストーリーラインを追うだけならばわざわざ映画化してくれなくていいのになぁ……個人的にはこれもNHKのBSスペシャルとかで全3回特集とかやってもらった方が良かった💦
観賞前に「きっと涙無しでは観られないだろう」とハンカチを忘れたことを悔やみ、わざわざ購入してまで臨んだけど泣きポイント皆無。とにかく足早に次から次へと💦💦💦幕末好きには問題無くとも、この辺りの歴史にあまり詳しくない人にしたら何を言ってるのかわからないスピードで進んでいるのではないかと。
思い入れの強い登場人物とその演者との自分の中でのイメージがあまりにかけ離れていると勝手に残念に思えてしまう。一番残念だったのは徳川慶喜候。演技の幅が広い山田裕貴だけど、今回のけーきさんは余裕が無く少々サイコ気味な感じ。そんなけーきさんは観たくなかった_| ̄|○
一方で、「沖田総司役を山田涼介かー」なんて思っていたのにグングン引き込まれていって終いにはガッとすべて掴まれていた自分に驚いた。ポジティブサプライズ💓
とりあえず、「燃えよ剣」の原作好きな会社の先輩にとりあえずの感想を伝え、原作を借りてみることにしたー(*´ω`*)
土方歳三の生き様
2時間半の上映時間でも、長く感じない程退屈しない映画!
原作は読んでいないですが、
①一つ一つの出来事が丁寧に描かれていること
②分かりやすい言葉遣いであること
から、内容がスッと入ってきました。
予告の時から岡田くん=土方歳三がイメージ違うと思っていたし、映画始まってからも歩き方気になるなー…とか、やっぱり土方さんではないよなー…って思ってたけど、序盤から後半にかけて、どんどん凛々しく逞しい土方歳三へと成長して、最期までかっこよい生き様でした。土方歳三でした。
藤堂平助と斎藤一はイメージと違うけど、山田涼介ってこんなに演技うまかった?って思うくらい沖田総司も良い。
行くなら断然一人で集中して見るのがおすすめ!
幕末を生きた若者たちの激動を、かつて武田鉄矢氏は『幕末青春グラフィ...
幕末を生きた若者たちの激動を、かつて武田鉄矢氏は『幕末青春グラフィティ』と題し、つかこうへい氏は『幕末純情伝』と銘打った。
死線を渡り歩くような日々であっても、それぞれの信じる未来と誠に向かって突き進む姿は紛れもなく彼らの青春であり純情であっただろう。
『燃えよ剣』は同タイトルの司馬遼太郎の小説が原作となっているが、新選組の勃興から崩壊までを描くのに2時間半では少々無理があったかな・・・。
必然的に人物の掘り下げは浅くなり、清川八郎や伊東甲子太郎にいたっては出てきたと思ったらすぐに殺されてしまう。
土方歳三の回顧録という形をとるのであれば、もう少しエピソードを絞っても良かったのではないか・・・。
個人的には戊辰戦争から会津・函館五稜郭に至るまで、時代に抗いながらも己の誠を信じて戦う土方の苦悩や、男気をもっと描いてほしかったかな。
また原作では土方・近藤・沖田の3人が武州の訛り言葉で軽妙なやり取りをするシーンが頻繁に出てくるのだが、映画ではちょっと物足りなかった。
同じく原作では頻繁に出てくる濡れ場(。-_-。)や、新選組崩壊の一因として語られる男色(。-_-。)のシーンはほぼ皆無。
それでもアクションに定評のある岡田准一さんの剣戟シーンは素晴らしく、新選組がダンダラ羽織ではなく黒ずくめの隊服というのもかっこよかった。
彦根市鳥居本町にオープンセットを作って撮られたというい池田屋事件は、都大路を疾走するシーンが迫力満点。
芹沢鴨役の伊藤英二さんの悪キャラぶりや、土方に一途な愛を貫くお雪役の柴咲コウさんも美しかったが、隊士の山崎蒸を演じたウーマンラッシュアワーの村本大輔さんが意外にも良かった(笑)。
いささか美化しすぎの面はあるが、ほんの150年ほど前に若者たちが己の信じる未来のために血を流した時代があり、それを礎に今の我々があることを再認識するには良い映画だと思う(´ー`)。
一大歴史ダイジェスト
見ごたえは充分にあった。
原田眞人監督の重厚な画作りはサスガだ。
土方歳三の生涯を150分弱で大雑把に駆け抜け、そこには司馬遼太郎が独自の視点で描写した土方歳三の人物像は見えてこない。
人物を掘り下げず、出来事を迫力ある映像で連ねていくことこそ、原田眞人なのだ。
斬り合い、殺し合いのシーンは凄まじい。
芹沢派の粛清、そして池田屋事件までその迫力の演出は弛むことなく展開していく。
池田屋で行われるという倒幕派の会合は囮か本物か、近藤と土方が二手に分かれての襲撃作戦のサスペンスは緊迫感がある。
池田屋事件をピークに、後半は時局の動きをダイジェストに見せていく。
インタビューに答える土方歳三(岡田准一)のナレーション(回想)の形で進行するのだが、土方を語り部にして何を描きたかったのだろうか。
新撰組の史実を説明したかっただけなのであれば、「燃えよ剣」を原作にしなくてもよかった。
役者たちは総じて良い。
今や乗りに乗っている鈴木亮平の近藤勇ははまり役だ。
山田涼介は、薄幸の美剣士沖田総司の病が進行していく様をいかにも儚げに演じている。
一方で、主演の岡田准一は土方歳三に合っているとは思うが、破滅へと突き進む生きざまが演出されていないので、演じ損をしている。
結局、良くも悪くも原田眞人作品だった。
恋愛が邪魔だが、おおむね良作
インタビューwith土方
己の信念を貫く
まだ観てない人に(ネタバレありません、ご安心を)
映画化困難な中、窮屈感は拭えないものの挑戦した
2021年劇場鑑賞26本目 良作 63点
滅多に観ないジャンルの作品。
普段時代劇や歴史を舞台にしている映画は滅多に観ないのですが、演技力とアクロバットに定評がある岡田くんと、孤狼の血や土竜の唄で強そうな敵役に昨今抜擢されている鈴木さんなど豪華俳優陣や、随所にお笑いの人を抜擢していたり、予告からもわかるそこまで時代劇時代劇してないような空気感など、以上の点から総じて観やすそうだなあと思って鑑賞。
感想としては、想像より全然良かった。
ただ主人公のストーリーを2時間半では忠実には伝えきれておらず、それでも結構頑張っていて、情報量が多いなあという印象でした。
菊一文字の沖田役の山田くんが思っていた以上に演技が上手だった。
是非。
相変わらず豪華俳優陣の無駄遣い
新選組名所を巡る弾丸ツアー
すみません、面白くは無かったです
村本大活躍w
暗殺者
1人の演技で映画が台無しでした。
役者目当で見たら必ず失敗するし、そも何故前後編にしなかった。
司馬遼太郎作「燃えよ剣」は新選組のファン及び時代小説が好きな方というのはほとんどの方が通った道であるだろう。同作者作品「竜馬がゆく」より作品としてもまとまりがつきやすく、文庫本上下2巻と手を取りやすい。
ただ、それを読み込んだことがある事前提のある描写があまりにもこの映画には多すぎた。
所謂「役者目当て」の観客には初見殺し、という内容だ。
まずはこの映画の感想を箇条書きで並べるとしよう。
・役者配置については、沖田総司/お雪/山崎烝/井上源三郎の4人が個人的には適役だと感じた。
次点で伊東甲子太郎。
沖田総司についてはこの映画が制作が決まったという際、正直一番不安に思った人選配置(正直顔だけだと思っていた。)だったのだが、この映画に一番必要な役所を彼が持っていった。正直な感想でここだけ書くとこれから先十年は新選組をドラマ化した際は今回の役者さんでずっとやってくれ、と思ったほど司馬遼太郎作品の「沖田総司」にはまり役すぎた。新選組血風録を彼主役で映画化してくれ頼むから、歴史の話なんていらんかったんや。
人によって好き嫌いがあるのは承知する演技だが、山崎烝も個人的にはとてもよかった。物語のピエロ役となっていて重たい空気だけの映画にならず、彼の演技がなかったらもう少し池田屋事件のくだりは中だるみしていたように感じる。
井上源三郎の役者さんについてはよくこの方当てはめてくださった、と経歴を見て驚いてしまった。私自身は彼のお茶目な演技に癒されて、そして泣かされた。
伊東甲子太郎、なぜか肖像画に似ているとしか映画を見ている間思えなかった。演技とかではなく肖像画に似ていることでの評価となる。
・セットの豪華さ/カメラの撮り方に華やかさがある。
京都の寺院仏閣溢れる街並み、武州の緑、等色の使い方が綺麗だったと記憶している。
ここから先批評となる形だ。
・尺の問題か、音響技術の問題か、役者の技術か。とにかくセリフが聞きづらい。
・場転/シーン構成が下手。カットすべきところをカットできていなく、構成すべきところを構成していないと感じる。
→主演の役者の声が聞きづらいとは何事か、とのっけから豆鉄砲を食らった感覚でいた。同監督作品「関ヶ原」でも同じ手法をとっていたとレビューで拝見したので、監督の指示の元こうなっていると思われるのだが、正直悪手でしかない。おかげで冒頭1時間つまらなかった。
私は幼少期から原題作品を何度か読破した経験があり、幕末(佐幕派)についての知識も通常よりは多く知り得ていたからこの映画に「70点」
という数字をつけるが、幕末についての知識がなかったり原題をほとんど読んでいない場合のこの映画の数字は「15点」もないのではないか。
原題「燃えよ剣」自体が新聞の毎日連載だったと記憶している、原作自体も場転等は多いが原作の場合だと作者がいきなり本文に出てきて解説を始めるという手法だったはずだ。
だがこの映画には「解説」という行為などない。
余りにも唐突すぎて笑ってしまったのが、油小路
の変の後に駆けつけてくる御陵衛士が「兄上!」
と叫んだところだ。映画の今までどこに伊東甲子太郎の弟(三木三郎/新選組九番隊組長)が出てきたよwwwとシリアスなシーンなのに一人で笑ってしまった。どういうことなの。
新選組、佐幕派、倒幕派、長州、薩摩、官軍、賊軍、朝廷、江戸幕府、とにかくたくさんの人名が出てくる。全く説明もない上に数回しか出てこない名前が物語のキラーだったりするの、本当にやめた方がいいと思う。大河ドラマの文字解説見習ってくれ。
・お雪
→見終わった時、1番期待はずれだったのがエンディングだった。原作最後のお雪の描写をなぜ消した。彼女がここからどこに行ったのか、その描写は必要ではないのだろうか。
お雪は実在の人物ではない。だからこそ彼女がここからどうしたか、という説明を語り部でもいいから観客に伝えて欲しかった。
レビューでちらほら見受けられるが「池田屋事件が長い」、私も同意見だ。
新選組にとってはターニングポイント、だが土方歳三にとってはターニングポイントだったのだろうか。
新選組は治安維持を兼ねていた上その治安維持が命懸けであった、だからこそ彼らにこれが特段特別な任務であったという認識はなかったであろう。(天皇家の関わる過激攘夷派のクーデター事件阻止なので、本人達も重要な捕縛取り締まりという認識はあったろうがこれはどちらかというと"本命"にあたった近藤勇隊の方ではないかと思う。)
なぜそのような池田屋事件をあそこまで長く取上げたのか、彼の人生譚と考えたらもっと大事な所あったと思う。
土方歳三がどれだけ子供臭くて、どれだけひたむきで、どれだけ純粋か。鬼の副長と恐れられた土方歳三がその素直な性格を出せるのがお雪だと原作を読んだ時は思ったのだが、思ったシーンは尽くカットされていた。無念。
いやでもほら、何故お雪さんの云々を実写で見れたのは……嬉しかったと前向きに捉えよう……、もう少しお雪との絡みを見たかった。
総評
司馬遼太郎作品は地の文の上がり下がり(コメディ寄りの時もあればめちゃくちゃにシリアスに振られる時もある)が激しいのだが、コメディ寄りの所はうまくできていた映画だったと思う。
コメディ寄りだったところ?全体の一割ぐらいしかない気がするけど!
試衛館メンバー四人が男子高校生のようなはしゃぎ方をしているところや、土方が写真を撮るところ、知れば迷ひ〜の俳句のシーンなどの描写はとてもよかった。そこだけ見たい。まじで土方の俳句と写真撮影のところはめちゃくちゃ見直したい。
ただ今まで述べた通り、説明がないまま端折られすぎのまま時代が進むので映画の展開についていくには原作未踏破/幕末(佐幕派及び新選組一連の流れ)の歴史を知りえない人には「お金を払ってまで見る映画ではない」とは伝える。
ただ土方歳三とお雪の絡みが実写化されると知ってテンションの上がった方、馬鹿やってるバラガキと試衛館メンバーが見たい方、原作で記憶に残るシーンのある方は一見の価値があるかとは思う。個人的には和泉守兼定を研ぐシーンがずっと頭に残っていたから映像で見れて嬉しかった。
お雪がいい女だと思った人は原作を読め、もっとイチャイチャしていてとにかく二人が可愛くて仕方がないから。
あと思ったより斬り合いの映像としては完成度高く、あそこまで残酷な描写にしなくても良かったのではないかと違う方向への完成度に頭を抱えた。
あと雨の夜の鴨のシーンの近藤勇の謎ダンス、お気に入りです。あそこだけ延々リピートして疲れた時に見たい。最高。
結論 燃えよ剣を表現するには映画一本では尺不足だったので、この映画は沖田総司と井上源三郎を見てくれ。 以上。
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