天気の子のレビュー・感想・評価
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新海誠のいいところは
絵の綺麗さと音楽使いのうまさだけと感じてしまう。言の葉の庭や星の声で見せていた、設定関係なくココロの機微や現実感というものがどんどん薄れていくなと感じた。
君の名はしかりハッピーエンドにこだわる必要生が全く見えない。
ただやっぱり絵の綺麗さと音楽使いのうまさは際立っていた。
思った事
観終わって新海さんは二つの事を言いたかったんじゃないのかな?と思った。
一つは最後に天候が異常な世界となり雨が何年も続き東京は一部地域が水没する世界となる。そこでお婆さんが「住んでたところが(東京は)水没したけど ほんの100年ぐらい前に戻っただけ。」人の手により埋め立やオゾン層破壊その他自然を歪めてきたがその歪みはやがて修復される。その時人は自然の猛威(異常気象)と言う洗礼を受ける。
そしてもう一つが最後の方でとある人物が主人公の男の子に「この世界は初めから壊れてる。だから気にするな」みたいなことを言わせている。
この言葉がこの映画の全てを物語っていると思った。
それは自然現象だけでなくSNSによる勝手な解釈(前作の君の名はに対して)・・・
そして誹謗中傷やいじめなど この世に蔓延る(はびこる)全ての事象に対しての新海監督
が言いたいことであり 傷つき弱き者たちへの応援であるんじゃないのかな!
そんな風に思った。でも難しい事は考えずに綺麗な絵と音楽を単純に楽しむだけでも映画館で観る価値はある!(最後の方は家では絶対に感じ得ない 音楽と絵が織りなす壮大さに見入ってしまった!)
前作気にせず見たら面白い
前作の君の名は。と同じボーイミーツガールのお話で、前作は女の子が一生懸命走って、今作は男の子が一生懸命走ります。
ついつい前作と比べてしまいます。なにしろどっかで見たことのある人物がチラホラ出て来るし。
相変わらず新海氏の作品は綺麗で美しいけど、今回作はチョット内容が甘かったかなという印象。ストーリーの大筋が前作と同じ様な気がします。
【手錠・チョーカー】誰も言及しないクライマックスで表現したかったシーンとは
クライマックスの代々木廃ビルから天空~地上までのシーン。
ほとんどの人が表現したかったものに気づいてないので投稿。
まず、チェーホフの銃という格言を思い出してもらいたい。
ーー説明ーー
舞台上に弾の込められた銃が置かれるならば、それは発砲されなければならない、という言葉で、要は使われない(意味のない)舞台装置を置いてはいけないという有名な作劇の格言。
ーー説明ここまでーー
当然、新海監督がこれを知らないはずがない。作劇論に則るなら空中のシーンで手錠を使うべきだったし、使わないなら穂高が手錠をかけられる前に須賀を突っ込ませるべきだった。
しかしあえてそうしないということには、そこにメッセージがあるということ。
空中のシーンで使える手錠を使わないというのは、わかっていてあえて使っていないのだ。
なぜか?
あのシーンは純然たる解放のシーンだから。
人柱としての役目から解放されても、手錠という新しい拘束が増えるなら何の意味もない。拘束の対象が入れ替わっただけ。
あのシーンは「新しい拘束で君を縛りたいんじゃない」という帆高の意思の表れ。
さらに、多くの人が勘違いしているが、地上に落ちたシーンで、陽奈のチョーカーは切れているが、石は割れていない。
作劇論的には石が割れた方がしっくり来るし、それゆえに多くの人が石が割れたと空目しているのであろう。
これもあえて割らないことでメッセージが生まれる。
あそこで陽奈の本質が変わってしまったり、何かが喪われたりしたわけではなく、純然たる解放であるというメッセージだ。
新しい拘束(手錠)を増やされることもなく、本質的な何か(石)が喪われたわけでもない。
つまり「何も足されず、何も引かれなかった」姿を描写しているのだ。
東京の近未来を暗示してる?
タイで同じようなことが起こったけど、もしかしたら関東平野であり得るかもしれない。内容的には、ほぼネタがばれてたのでたいして驚きはなかったが、タッキーと三葉ちゃんが出演してたので、もういちど、君の名はを見たくなりました。
綺麗な映像の純愛
新海誠監督の映画は、毎回綺麗な映像と、こんなむず痒い淡い中高生の恋愛映画なのかというのが率直な感想でした。
『君の名は』から2年〜3年、練るに練ったにしては、物語の構成が同じでビックリした。
いや、違うと感じる人もいるのかもしれないけど、30代には淡い恋愛映画はもうお腹いっぱいだよね。。
途中退屈してたけど、一緒に観に行った5才の娘がちゃんと最初から最後まで観てました。
という意味で対象年齢が少し低いのかなと感じました。
映像と音楽だけはいいと思います。ただ、音楽がちょっと大きすぎって部...
映像と音楽だけはいいと思います。ただ、音楽がちょっと大きすぎって部分的に映画に集中出来ませんでした。
主人公と同じ位の歳の子をもつ親としては複雑ですよね。まぁ、自分が中学生くらいのときは、白馬の王子様的な出会いを望んでましたのでなんともいえませんが…中学生が家出して恋するなんてとんでもないと思ってしまいます。
東京の街並み綺麗。新宿の映画館で見ましたがまさに新宿が出てきて場内...
東京の街並み綺麗。新宿の映画館で見ましたがまさに新宿が出てきて場内も、あれここじゃんみたいな感じでちょっとざわつきました。笑
穂高の家出の理由がよく分からなかったり、銃のシーンは果たして必要なのか?とか思ったり、警察どんだけ子どもたちに逃げられとるねん!とか思ったりもしたけれど、
空が青いだけで明日もがんばろうと思える。って。そんなセリフや、
高校生の2人が、例え世界が滅んでも、一緒にいたい!と言ってる姿はキラキラしてて、心が洗われます。
ジョーカーを見た後にこれ見て、あー純粋な気持ちで、見れるーって思ってたんだけど、ジョーカーも天気の子も、テーマは「世界は元から狂ってる」っていうことだって誰かが言ってて震えた。
たしかに。
自分勝手に生きた方が後悔しない。
決めるのは自分。
後悔しない生き方をしてきいたいなと思いました。
あとは、とっても水の絵が綺麗でした。
君の名は。のメンバーが、出ていたのは
あとから教えてもらわないと気づけなかったです。
諸々青い。
「君の名は。」で一世を風靡した新海誠監督。
前作と比較されるのは勿論やむを得ない事で、
私の超個人的意見ですが「君の名は。」の興奮は超えませんでした。
まず、色んな意味で青い。
良い意味でも、悪い意味でも若い。
自分の目に映る世界と女の子にひたすら一生懸命。
周りのことは鑑みず身内の問題にただ世界が巻き込まれているような印象。
若さ故の稚拙な思考で犯罪犯しまくり、
世間騒がせまくり。
身内の大人は応援するどころか加担して、しかもなんかやり切った感出してて、うーん。
「君の名は。」でもテッシーが電力会社を爆破していて、一歩間違えたら大罪者でしたが。
でもまあ街の人々救えたから結果オーライ的なところはあります。
今作はとにかく主観的です。
映像、音楽に関してはやはり流石です。
美しいしエモい。
4年前に比べたら映像美に関しては水準がどんどんあがっている中でもやっぱり綺麗だと思います。
最後に…
日本を舞台にした映画やドラマ、アニメでピストルだけは出したらあかん。
日本に生まれて本当に良かったと思える映画
新海誠監督がいるだけでも。『君の名は。』の期待を背負って世の中の無用なプレッシャーのなかで、その期待値を超えてくるのは天才でしかない。プロデューサーの川村元気さんの才能も大きいかもしれないが。
まずなにより映像美。現実ではない世界であれほどのリアリティを持って、さらにアニメの力をフルに活かしてリアルを超える夢を魅せてくれる。
東京の街並みを知っている人にとっては唸るほどの再現度。McDonaldにSUNTORYにYahoo!知恵袋まで…これでもかとプロダクトプレイスメント(タイアップ?)が溶け込んでいる。広告スポンサーにうがった見方もされるけど、一方でエンタメにおいてパトロンは重要だよね。
そして子どもから大人まで楽しめる仕上がりになっていながら、ど真ん中には人間の普遍的なテーマが凝縮され詰め込まれている。
巨大なる自然の前には人類なんてかりそめの借りぐらしのホモサピエンティだし、束の間の小さな存在なのに、昔から自然災害(人間にとってはそうだが、宇宙の歴史からしたら当たり前のホメオスタシス)に抗ってきた。
結局、人類だって生態系の一部で、その存在意義、歯車の一片にすぎない"価値"に気づき自覚しないといけない。
日常の些細なことに悩んでいることが本当にバカバカしくなる。小さなことを気にしたり意識高い系になろうと、「この世界なんてもともと狂ってる」から。
あっちを立たせばこっちが立たず…多様な世界において決して思い通りにいくことなんてない。
でもそれでも、目の前の人を愛し大切にし、やりたいと思えることに素直に向き合うことで、半径5メートルのささやかな幸せは手に入れられる。
だから「僕たちは大丈夫」だと背中を押してくれる。
たくさん心に響く言葉があったけど、一番刺さったのは、
「神様、お願いです。これ以上僕たちになにも足さず、僕たちからなにも引かないでください。」
一度きりの限りある一瞬の人生、無駄な欲は持たず、ただ楽しめばいい。
それと、またRADWIMPSがいい仕事する。野田洋次郎の歌詞に抉られる。
永久保存版の日本映画の代表作である。
無気力な大人には大変イタイ作品
病室の窓から雨に沈む新宿の街を見下ろしていた少女陽菜。雑居ビルの屋上に射す一筋の陽光を見た彼女は吸い寄せられるように非常階段を登っていく。フェリーで東京にやって来た高校生穂高はYahoo!知恵袋で身分証なしで働けるバイトはないですか?と尋ねるくらい無計画な家出少年。そんな都合のいいバイトがあるはずもなく新宿の闇を思い知る・・・からの物語。
始まってすぐ不安になったのはモノローグの多さ。モノローグで心情をイチイチ語ってしまう極めてテレビ的なアプローチに正直興ざめ。『君の名は。』ではテレビアニメ風の導入を採用しながらそんなテイストは薄かったのに反して、いかにも映画的な荘厳な導入からこんなアプローチを採るのはちょっと納得いきませんでした。
あとチキンラーメンの応用レシピ等タイアップがやかましい。これは大人の事情があったのでしょうが取って付けた感が否めない。新海作品はある意味オカルトですが、だからといって今回の『ムー』とのコラボはちょっと引きました。
恐らく『君の名は。』のある意味真逆の話、すなわち愛する人を救うために世界を滅ぼす話にしたかったのかと思いました。デル・トロ監督が『ヘルボーイ ゴールデン・アーミー』で言及したようなディストピア。それを五輪を来年に控えた今ぶつけてきたところはグッときました。子供3人で2万8000円払ってラブホ宿泊とかにも攻めた片鱗もありますね。
個人的にはRADWIMPSの続投もピンときませんでした。ピアノがポロンと鳴るだけで二番煎じ感が滲む。映像と劇伴のシンクロが物凄く繊細ですが、『君の名は。』に無数にあった、魂が鷲掴みにされるようなグルーヴが余り感じられなかったようにも思います。
勝手な想像ですが、本作は現代の大人に不満を持つ中高生を鼓舞する話かなと。そういう意味でまさしくその標的である無気力な大人である自分にはキツイ作品でした。
そんな中でそんな大人でもグッとくる素晴らしい描写が2つありました。ひとつはなぜか『セーラー服と機関銃』オマージュがあること。雑居ビルの屋上を俯瞰するイメージと穂高がピッと頬を切って出血するところですね。あれを新宿と代々木でやる、そこはよかった。あと本田翼が演じた夏美がメチャクチャ眩しかった。ちょいエロパートを一手に引き受けて誰よりも母性を滲ませる令和の峰不二子に生命を吹き込んだ彼女は素晴らしかった。『空母いぶき』、『新聞記者』、そして本作、彼女こそが海の底に沈もうとしている邦画に陽光を導く巫女なんじゃないかなと思いました。
裏設定⁈
何となく見終わって何となくこういう事が言いたいのかなーとぼんやりとした印象しかなかったけど、こちらで他の方の考察を読むと、もう一度観たくなりました。やっぱり頭が固くなってます。
「君の名は」の時も1回目はふ〜んという感想が、2回目は面白く感じたし、新海監督の作品は(この2つしか知らないけど)すごくハマるわけじゃないけど、もう一度観ようかなという気にさせてくれる不思議な映画。
東京のディストピア描写には池袋北口が似合う
東京の描写が渋谷や池袋に広がり、マニアックさを増した。
しかも東京は記憶に新しい集中豪雨のさなか。
言の葉の庭の、想いを重ね合うのを見守る優しさは皆無でただひたすら量感において暴力的である。
雨に降り込められた東京の風景はブレードランナーのロスに通底するが、酸性雨のような化学的な不幸ではなく、物理的な脅威がそこにある。
セカイ(東京)を救うことなく、アイを選び、半ば水没して海に戻った東京に陽射しがあたる風景がキレイだった。
新海誠の根の部分が露呈した傑作だ。
う〜ん...
映像と音楽に集中すれば、話のずぼらさが多少紛れます。
中学〜高校生の恋愛って感じですね。
俺も事あるごとに「あの子かわいいな」って目移りして、その女の子のこと考えてましたもん(笑)
この映画の主人公の必死さもそんなもんです。
終わった後彼女と「....ん?!」って見合わせちゃいました。浮かない顔でした。
見ない後悔と見る後悔、その比重で映画館に行くことを判断されてはいかがでしょうか。
P.S.
あのお姉さんがキッチンで料理するとき後ろ姿移りますが、エイリアンみたいに脚が細長くてびっくらこいた。
浅いな〜
まず、新海作品なのだから絵が綺麗だという点は今更評価点にはならず、むしろストーリーを重視して見たけれど、非常に期待はずれ。
ストーリーが浅はかで色々とツッコミどころがあり、見終わったあとにスカッとした気持ちになれない。
それでも主人公の気持ちに入り込む混むことが出来れば少しは楽しむことが出来たのかもしれないがそれは無い。
ただ身勝手な少年が暴れて終わるストーリー。そこにオカルト的な要素が加わって注目は引くストーリーだけれど得るものは無い。
女の子が人柱になった過程がもう少し表現されていたら。
助けるシーンだって浅はかだし、なんとなく千と千尋の神隠しに似ていたし。
何よりも全体的なストーリーが君の名は。にしか思えない。まして瀧くんや三葉を出す必要は無かった。
そこも、ほかの映画とリンクするジブリ作品を彷彿とさせてなんだかつまらない。
個人的にはオカルトが好きだから、取材のシーンや記事作成のシーンは面白かった。
オカルト的な要素を非現実なシーンとして描くのであれば、少年のシーンはもっと現実的に表現してメリハリをつけて欲しかったけれど、拳銃を持ってみたり、いらないシーンが多すぎて疲れる。
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