眠る村

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眠る村

解説

「ヤクザと憲法」「人生フルーツ」など数々の社会派作品を送り出してきた東海テレビ製作によるドキュメンタリー劇場版の第11弾。戦後唯一、司法が無罪から逆転死刑判決を下した事件として知られる「名張毒ぶどう事件」の謎を追った。三重と奈良にまたがる葛尾で昭和36年、村の懇親会でぶどう酒に混入されていた毒物による中毒で5人が死亡し、当時35歳の奥西勝が逮捕される。一審で無罪となった奥西だったが、二審で死刑判決、そして最高裁は上告を棄却。昭和47年、奥西は確定死刑囚となり、独房から再審を求め続けたが平成27年10月、獄中で帰らぬ人となる。本作では、奥西の自白の信憑性や、二転三転した関係者の供述、そして再審を拒む司法など、事件から57年を経たいまも残る多くの謎に迫っていく。獄中の奥西の半生を描いた劇映画「約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯」で奥西を演じた経験のある名優・仲代達矢がナレーションを担当。

2018年製作/96分/日本
配給:東海テレビ放送
劇場公開日:2019年2月2日

スタッフ・キャスト

監督
プロデューサー
阿武野勝彦
音楽プロデューサー
岡田こずえ
撮影
坂井洋紀
オーサリング
山口幹生
音響効果
柴田勇也
TK
須田麻記子
編集
奥田繁
音楽
本多俊之
ナレーション
仲代達矢
題字
山本史鳳
監修
門脇康郎
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(C)東海テレビ放送

映画レビュー

4.0第9次再審請求後、息絶えた奥西勝

2021年5月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

難しい

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mitty

3.0名張の毒入り葡萄酒事件のファイナル

2020年9月19日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

一審無罪、高裁と最高裁で死刑判決、再審請求、執行されることなく獄死した奥西勝。
物的証拠の疑問点を明らかにしてきた弁護団だったが、自白を偏重する司法の前では無力だった。
さて、村人はどう思っていたのか、どうして供述を一斉に変えたのか、などに迫るが、遅すぎたと思う。
題名は眠る司法の意。

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いやよセブン

4.0絶望の裁判所 その1

2019年12月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

以前、「絶望の裁判所」という本を読んだが、裁判官の世界は期待される姿とは異なり、公明正大・中立とは言いがたい現場のようだ。
司法の“腐敗”は、法が国家・国民の拠りどころであるがゆえに、三権力(立法・司法・行政)の中では、ある意味、最もタチが悪い。

この事件では、物証は極めて少ないのであるが、(1)歯型の画像分析、(2)毒物の成分分析、(3)接着剤の赤外成分分析という、新たな科学分析結果が出る毎に、物証の不備を指摘した再審請求がなされている。
にもかかわらず、裁判所は、被疑者本人が半世紀前に否定している「自白」に、「信用性がある」として再審請求を退けるのだ。
しかし、「松川事件」を挙げるまでもなく、昔の捜査の自白強要に、大きな問題と虚偽があることは周知のことである。

このドキュメンタリーを信じれば、“物的証拠のない死刑判決”となる。
しかも、自白の前後で、村人の証言が変わっているという異常さ。
“文系”裁判官の“科学オンチ”では説明がつかない、“作為”を考えざるを得ない。
一番の問題は、事件当時ならばともかく、2015年においてさえこの状況がまかり通っていることであり、慄然とせざるを得ない。

村人たちも、“発言力も、地位も、金も、学歴も、友達もいない”男が犯人ならば、好都合とばかりに幕引きを歓迎し、沈黙する。
「村八分」ということの、“本当の意味”を理解できた気がする。

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Imperator

4.0これが最後かも

2019年4月20日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

名張毒ぶどう酒事件を扱うドキュメントをつくり続けてきた東海テレビ。
すでに犯人とおぼしき奥西は死亡し、縁者も絶えようとしているいま、これがこの事件を扱うドキュメントの見納めかもしれないと思いました。
帝銀事件のようにこの事件そのものが眠りつくのもそう遠くはあるまい。

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ちゆう