新聞記者のレビュー・感想・評価
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タイトルなし(ネタバレ)
面白かった。
最後の松坂桃李の言う「ごめん」に、スクリーンと同じように私の目の前も真っ暗になってしまった。
実体がない魔物「国家」って何?全てがクリーンでオープンであれとは言わないけど、握りつぶしたい事実を誰かが背負って自殺に追い込むようなそんな社会は狂っている。
松坂桃李が、汚れない新生児を腕に抱いて「ごめん」と泣くシーンに、胸打たれた。あれは、自分の中の自分にも言っている。いつも疑問を感じて思いつめた表情で、自分の子供の誕生を心から笑って祝うことが出来ない彼は、自分の意思ではない力によって汚されてしまった。でも、「ごめん」って感じたんだから、人としてのバランスをまだ保っている。魔物に一人で立ち向かうのは怖いだろう。でも、捨てることができないものにしがみついて、息苦しい人生を送らないで欲しい。
何よりも、新聞記者シム ウンギョンがすごくいい。普通ぽいのに骨太な感じ。押しが強いわけではないのに、芯がある感じ。引き込まれる。日本語が完璧ではないからこそ、一番言いたいことを強く伝える意思が伝わってくる。この新聞記者はシム ウンギョンで良かった。彼女のブレない視点がこの映画には必要で、今の日本社会にも彼女のような新聞記者は絶対必要だ。
新聞記者吉岡と杉原、この記事を新聞に載せることを決めたチーフ、そして、藤井道人監督とこの映画を製作した全ての人たちの「覚悟」と「本気」を感じた。
終わり方からいってこれは続編アリだと思った。というか、これで終わりじゃ消化不良過ぎる。松坂桃李に心から笑顔で家族にありがとうと言って欲しいから、続編作ってください。
社会派作品は心情描写を疎かのしがち
うーん。
観た時の自分のコンディションもあると思うが、僕はイマイチでした。現実に寄せた部分とフィクションとの境界線がはっきりとしており、双方が足を引っ張り合っているというか、ノイズに感じてしまったかな。
各方面でこの作品は、現実に寄せた部分に関して「よくぞこれを作った」という点で評価を受けているようだが、そこに異論は全くないものの「政治的圧力で捻じ曲げられる事実」という事象を映画なり音楽なり何なりで表現するためには並大抵でない相当な覚悟が要るのが今の日本なんだなあという思いが先行してしまう。
誤解を恐れずに言うと「この程度」でも、作り手は相当な覚悟を持ち、それを賞賛する我々というこの現状に若干の憂いを感じてしまいました。
桃李くんは良いよやはり。口を動かさないで話す感じとか。
松坂桃李素晴らしい!
このレビューでも情報操作が、と見てしまう。
新聞記者の父親が誤報から自殺してしまうという経験を持つ、同じ新聞記者になった吉岡エリカ。
その彼女が追うのは内閣情報室の大学新設の裏情報。理系の大学を設置しようとするが、それは生物兵器にも転用できる軍事目的ではないか。それを記事にしようと外務省からの出向で情報室にいる杉原に近づき証拠をつかもうとする。
情報室ではツイッターなどのSNSで情報操作ともいえる、政権を安定させようと内閣を擁護するコメントを様々なアカウントで出し、批判を埋もれさせようとしている。その情報室の映像は暗く、モノトーンにしてる演出は他の映像との区別で逆に浮かび上がらせている。
これが今の政権を連想させる部分が多いが、政権擁護派からすると否定的なものを出したくなるだろう。
社会派の作品って説明的になりがちで飽きてしまうことがあるが、これは見入ってしまいあっという間に駆け抜けるように見終えた。
平均作
酔った(^^;)
この作品に関わった全ての人の勇気に
久しぶりの映画鑑賞でしたが、本当に観てよかった。
ここまで引き込まれて、呼吸が浅くなりながら熱く見つめる作品は久しぶりかも。
覚悟を決めた人は美しい。
ただ、それで世の中までもが変わるとは限らない。
でも、大きくは変わることは難しくても、あるとないとでは大きく違う。
この作品に関わった全ての人の覚悟と勇気を尊敬します。
時々違和感のあるツイートを実際に見かけるのは、そういうことだったのかも、と衝撃を受けました。
情報社会になった分、巧みに操作しようとしても、そう上手くはいかないかもしれませんね。
この作品を観ていても、少し時代が変わるかもしれないと感じました。ただもちろん、そう簡単なことではないというのも強く感じましたが。
また、権力に屈してしまった人を当然良くは言わないけれど悪くも言わないところがいいなと思いました。
少しでも多くの人にこの作品が届くことを願っています。
記者の妄想日記から堕胎した捏造物語
『酷い』の一言で片を付けていいだろう。
これを見てなにも疑いを持たない無垢な人間は反政権的な思想に染まるだろう。
これは日記をもとに作られた割には、事実にすら基づいていない。ここまでテキトーに話を盛って捏造するくらいなら、いっそ悪事がバレかかった政権が発狂して最寄りの原子炉を意図的にメルトダウンさせて広範囲に証拠隠滅をはかろうとする!くらいやってもよかったんだよ?(笑)
リベラル派にしてみれば原子炉は核兵器保有のための前段階だ!みたいな意見もあったくらいだしさ(笑)
それにしても、役者たちはアレでやりきったつもりなのかな?楽な商売もあったものだと思う。鬼気迫る演技というよりはエキストラ何名かにガタガタ揺らしながらズームして追いかけ回してただけに思える。プロ意識をあまり感じられない演技だった。
最後に、見る者に不快な印象しか与えないから、謎の手ぶれを視覚効果だと勘違いしてないで、カメラマンはレールを敷いて撮影してほしいもんだ(笑)
主演女優を海外くんだりから呼んでくるのにお金使いすぎて、レール敷くお金も残ってなかったのかな?
息詰まるサスペンス
海外女優の目に付く悪癖
夏休みが終わるタイミングを見計らって、9月1日に観に行ってきた。
日曜日の昼下がりにも関わらず、この映画の上映館はすでに上映の意味を問われるレベルで閑古鳥が鳴いており、鑑賞者はまばらだった。
先ずは、反体制的な作品を見事に作りきり、世に出せた監督の功績に敬意を表したいと思って観ていたが、割かしオリジナル要素が強い。記者の日記を元に作ったという前評判を聞いていたので、てっきり森友・加計学園問題だけで勝負してきた作品なのだとばかり思っていた。
浮いた存在として際だたせようとしていたのか、女性主人公がすごく場になじんでいないのは問題だと思った。
彼女は海外の女優さんのようで、出身国だけで不快感を抱くような悲しい意見も見られたが、そういうのとは別にして考えたい。あの女性記者は目玉をぐるりと刮目して睨むように話を聞く。あれは日本人であろうと海外の女優であろうと目に付く不快なクセだった。
メモは英語だった。海外の記者という設定なら、政府の圧力もなにも関係なしに内政干渉だ!とつっぱねられてしかるべきだろう。せめて日本語でメモできる人材を起用してほしかった。
重たい話やったけど面白かった
私たちこのままでよくないです……
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