お嬢ちゃん

劇場公開日:

お嬢ちゃん

解説

大ヒット作「カメラを止めるな!」を生み出した映画専門学校「ENBUゼミナール」のワークショップ「シネマプロジェクト」の第8弾で製作された2作品のうちの1作。俳優として活動するかたわら映画監督として作品を手がけ、劇場デビュー作「枝葉のこと」が第70回ロカルノ国際映画祭のコンペティション部門に出品されるなど、国内外で注目される新鋭・二ノ宮隆太郎が、夏の鎌倉を舞台に、ひとりの若い女性の生き方を描いた。鎌倉に暮らす21歳の女性みのりは、観光客が立ち寄る小さな甘味処でアルバイトをしながら生活していた。一見普通の女性に見えるみのりだが、実は彼女は普通ではなく……。

2018年製作/130分/PG12/日本
配給:ENBUゼミナール
劇場公開日:2019年9月28日

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(C)ENBUゼミナール

映画レビュー

4.0三人寄ればロールプレイ

2023年6月23日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

楽しい

2023年6月公開「逃げきれた夢」の二ノ宮隆太郎監督による前作ということで参考のため鑑賞。「逃げきれた夢」のレビューで書いたように、2作の共通点の1つに冒頭の印象的な長回しがある。「お嬢ちゃん」では海岸に向かって砂浜に座る母親を背中側からとらえ、波打ち際から戻った父親が幼い娘を妻に託してコンビニに買物に浜を後にするのを追って陸側にパンし、入れ替わりにフレームインする若い女性2人が丸太ベンチに腰掛けて日焼け止めを塗りながら雑談する様子をおさえ、ここに女性1人、さらに男3人女1人が加わって初対面の男たちが自己紹介するあたりで、今度は遠景の道路脇の歩道を主人公・みのり(萩原みのり)と友人の女性がずんずんと歩いて横切るのを引いた構図のまま追いかけて……といった具合。

映画の中心はみのりだが、みのりが直接関わる若者たちや特に関わらない若者たちのだらだらとした雑談を収めたシークエンスも適宜挿入され、青春群像劇のようでもある。特徴的なのが、男であれ女であれ3人集まるとまるで約束事のようにロールプレイが始まること。仕切りがちなAが「俺/私は〇をやるから、Bは△役、Cは□役やって」という感じで始まり、雑談の延長のような平熱感でロールプレイングに興じる。本作がENBUゼミナールのシネマプロジェクト作品であり同ゼミのワークショップを通じて監督と俳優がコラボしていること、また監督・脚本の二ノ宮隆太郎は自ら俳優としても活動していることを考え合わせると、芝居の練習として彼らが日常的に行うロールプレイをそのまま劇に取り込んだようでもあるし、映画の中で俳優たちが演じるキャラクターがさらに別の役を演じるというメタ的な面白さもある(小さな劇中劇が多発していると言ってもいい)。

そして、みのりというキャラクターの特別感。みのりはいわば“町でいちばんの美女”で、勤め先の不動茶屋(鎌倉に実在するお店でロケしたようだ)に彼女目当てで若い男性客が通ったりするほどなのだが、たいてい不機嫌で、気に入らないことがあれば相手が大男だろうが親戚のおばさんだろうが猛然と抗議するし、「口くせえんだよ」「クソ」などと言葉遣いも悪い。

だが不機嫌さの本当の原因は、自分の中にあることをみのり本人もわかっているし、そのことが伝わるよう二ノ宮監督は描いている。それはきっと現状を変えて何者かになろうともがいている多くの若者たちに共通する焦りや葛藤なのだろうし、そうした日々を肯定する二ノ宮監督の優しい眼差しが映画を好ましいものにしている。

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高森 郁哉

睡眠薬な地雷映画を作る演出家の葛。

2024年6月30日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
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マサシ

0.5申し訳ないが...

2019年12月31日
iPhoneアプリから投稿

面白いと思う箇所が全く無かった。日常に満ち溢れる虚無感や怒りや負の感情、そういうことを描くのにこの主人公はあまりにも浅いし、様々な登場人物の言葉や会話も薄くて「面白くない」以上の感情が湧かなかった。人生経験のない若い人だからこれはこれでありなの?
最後の最後まで期待していたが残念ながら満たされず帰途についた。

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2261820bbd

3.0散漫です

2019年12月20日
iPhoneアプリから投稿
ネタバレ! クリックして本文を読む
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kkmx