マチネの終わりにのレビュー・感想・評価
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音楽と街並みと秋を感じる映画
と思ってみれば、まあまあ良かったんじゃないかなと思います。 最初、美しい男女のこっぱずかしくてつまらないお話がこのまま続くのかなぁと思って途方に暮れてしまいましたが、途中である人物が仕掛けてくれたおかげでなんとか物語として観ることができました。桜井ユキさんは、他の作品でもなんか気になる女優さんで、この映画でもこの人いいなぁとしみじみ感じてしまいました。 音楽は本当に素敵でした。
長めの原作を2時間にまとめる難しさ
原作は読了済。
たしかに少し長い原作なので、2時間程度の映画にするのは大変だったとは思う。ただ、短くなったせいで2人が惹かれ合った理由が伝わりにくかった気がする。原作を読んでいたから受け入れることができたけど。
さて、本作のポイントとなる2人のすれ違いについて。洋子の心情描写が足りないのであっさりしてる印象を受ける。切ないけど、原作の切なさには至っていない。あまり気持ちが入らないままエンドロールを迎えてしまった。原作読まないで観た人は感動できたのだろうか。
大人だからこそ静かに、そして緩やかに進むラブストーリーだったが、まどろっこしく感じた人も多いのではないだろうか。良し悪しではなく、そんな恋愛もアリと思えるかどうかが評価の分かれ目なんだろう。私はあまりハマらなかった。原作は楽しく読めたのに。
最後に(蛇足だが)、洋子が走らないという件があるが、何かの伏線(最後の再会でたまらずかけてしまうとか…)なのかと思ったが違った。どうでもいいんだけど、変に期待しただけに走らないんかい!って思ってしまった。
※他の人のレビュー見たら、洋子走ってましたね。そうだった! んー、でもそこで走るのかー。
美男と美女が織り成す大人の恋のエチュードは…
どうしてこんなに切なくて遠回りなんだろう…とかって思う。 「洋子さんが死んだら、僕も死ぬよ」 「…私、結婚するんです!」 「知ってるよ…だから、止めに来た」 こんな台詞、一生のウチに一度で良いから言ってみたい!…きっと一度も言う事無く死んでいくんだろうなあ…自分はw 過去は変わらないと思っているけれど、これからの未来によって、過去の持つ意味や解釈が変わっていく、変化していくっていう事なんだろうと思う、きっと。 世の中の大抵のものには可逆性があるけれど、時間だけは非可逆的なものの典型なんだそうだ。どうして時間が非可逆的なのかというと、エントロピーは常に増大し続けるという法則に則っているからなんだ…そうだ。 時間は巻き戻せないから、あの時ああだったとか、あの時ああすれば良かったとかって思うけど…そういう事全てを受け入れて呑み込んで、そうして時の流れを静かに噛み締めるのが、大人の恋の有りようという事なんでしょうネ…きっと。 石田ゆり子さんが、自らの運命を静かに受け入れる、とても素敵な女性でした。 もしかしたら、失われた時間を取り戻せるかも知れない予感を漂わせながらも、それぞれの大人が背負って来た時間が、大人の恋を複雑にして躊躇わせてしまう事があるのかも知れません。それも含めて、大人の恋の有りようという事なんでしょうネ…きっと。
石田ゆり子さんはさすが
福山雅治さんが バッハの奥深い世界を伝える世界的なクラッシックギタリストにはどうしても見えなくて 半分白けながら見てたんですが、 終盤のすれ違いの真実を知らされて苦悩するシーンは良かったです。 石田ゆり子さんの清楚で聡明な美しさは始終素敵でした。発音も上手でした。 石田ゆり子さんの婚約者の英語は凄く台詞感があって、とても向こうで生まれ育ったようには聞こえなかったけど、、 ストーリーは自分の経験と重なる事が多々あり、心を掴まれる感じはありました。 ほんの少しの言葉のやり取りで、お互いの魂に触れ合って、替えがたい関係になる事はありますね。
幸福の硬貨で何が買えたのだろうか
小説を先に読んでいたので 映像美と音楽の素晴らしい映画でした。 言葉が綺麗。 ひとつひとつの言葉が胸を打つ 自分自身の価値観というか 世界観の中に、何年付き合い、何度会えばいいなんて ものはなく、お互いに出逢ってしまったというべき まさに大人の恋愛がありました。 守りたい想いと好きな想いは誰もがもっているものであり 最終的に何を選んだかは 最終曲目がすべてを語っていたのではと思う 幸福の硬貨で何を買いますか? その答えがエンディングにあったと思います。 そして、 幸福の硬貨で何が買えたのだろうかという 議題も。 大切な人と見に行きたいですね。
惜しい
小峰さんが普段どんな時でも走らないというのが、ラストシーンで走るかなと思ったら直前で終わってしまいました。伏線じゃなかったの?言葉でもなく2人の気持ちがわかる行動で終われたのに…しかし、蒔野さん、家庭があるから純粋なハッピーエンドじゃない分もやもやするというか、想像をかき立てられるというべきか。なかなか難しい。
ギター弾いてる時の孤独の表現に一工夫あればより良かったかも。
全体的には良かったです。
テレビドラマなら合格
ラストシーン、胸の奥にじんと温かいものがこみ上げました。2人の表情と美しい音楽に、しばし余韻に浸りました。 原作を読んでいたので期待半分、怖さ半分だったのですが、映画はテレビドラマと違ってお金を払って見るものなので、どうしても厳しい目で見ることになります。 そういう意味では、もっともっといい映画にできたのにという印象が拭えません。残念ながら、テレビドラマに毛が生えた程度の出来。観客は集中して見ています。観客を信頼して、不自然な説明的なセリフは極力排除してわからせてほしい。 石田ゆり子さんはトリリンガルという設定に説得力を持たせるため、もう少し英仏語の特訓ができたと思います。福山雅治さんは、いかにも情の薄そうなクールな方なので(失礼!)、もう少し洋子を求める必死さとか渇望を表現できたらよかったな。 伊勢谷友介さんは頑張っていたけど英語を話しながらの演技に必死で、セリフが不自然に切れてしまったところをそのまま使っていて残念。全体的にもっとクオリティを追求してほしかったなという印象です。唯一、ラストシーンとそこに流れる音楽はとてもよかったです。
秋の恋愛映画
ギターで聴かせるラ・カテドラルと切なくも人恋しい寂しさを伝える石田ゆり子の表情。人肌欲しい寒さも感じるけど、でも誰かに寄りかかるほど弱くはない大人の男女の恋は、秋に観る映画としてはぴったりでした。
以下ネタバレです。
全体的には落ち着きのある質の良い恋愛映画でしたが難点も少々。
いくら身内が緊急オペ中だからって病院の廊下の長椅子で赤ちゃんのオムツ変えるなよとか、いくら恋しい人の姿が見えないからって金払って聞きに来てる観客そっちのけでドーンと演奏やめちゃうなんてプロじゃないだろうとか、いくら物凄い嫉妬したからって手の込んだ工作しすぎな上に結婚して子どもまで作ってから罪の意識か贖罪か知らんが4年も経ってぶっちゃけて、「私は子供と一緒に実家に行くから、あなたは好きにして」とか勝手すぎだろうとか色々言いたい事もあり、恋愛優先すぎる自分勝手な人達の行動は正直胸糞でした。
でも、最後に惹かれ合っていたふたりがようやく再会し、笑顔の槇野は走り出した。その
エンディングだけで救われましたが。
まあ、そこからふたりの関係始まるのかな?始まったら片方は妻子あるので不倫だよなとか、いらん野暮な懸念も生まれましたが。
総じて、エグいまでのライバル女の横槍に本気でムカつきますが、キレイな画、キレイなギターの音色、中年とはいえ美男美女の画力に支えられ、良い映画になっていたのではないかと思います
人生にたらればはない
今まで生きてきた時間を無くすことは出来ない。 積み重ねるしかない。 その中で自分がどうしたいのかを考え悩んで その時にひねり出したことをするしかない。 今この瞬間の自分を精一杯生きるしかない。 前に進むしかない。
石田ゆり子がとても魅力的な女性でした。
観終わった後にエンドロールも含めてスーッと心に入ってくる感じがしました。
私の中ではあの後再開したふたりはどうにかなるのではなく、友人でいる結末を想像しました。自分がそこまでの相手に出会っていないからか、4年以上経っていたらさすがに昔ほどの燃え上がるような気持ちはないんじゃないのかなぁと思いました。
マネージャーの三谷さんもなかなか言い出せずに苦しかったはずですが、すべての元凶はあなたにあるよと思いました(笑)
音楽もまたこの映画の見どころの一つですね、風景や登場人物の心情と相まってしっとりと観ることができると思います。
観る価値がない前提でネタバレ
なかなかここまでド外す稚拙な脚本は珍しい。特にそこが生命線の邦画では・・・。福山雅治さんの汚点的作品と言ってもいい。観る価値がない前提でネタバレで脚本アレンジすれば石田ゆり子さんと福山雅治さんは幼馴染時代の腐れ縁の再会、石田ゆり子さんに宿った子供は実は福山さんの子供たったとかなればもっと心惹かれる映画だったのでは。男女の機微や想いってそんなに浅くないでしょ!と残念なストーリー。
若者よこれが大人だ
この映画、物語が凄すぎる。淡々とした美しい画面と綺麗な旋律に流されるけど、話は凄いし怖いし、"衝撃"の一言。昼ドラに慣れてないオヤジには。 映像は昔の映画風で、普通のテレビドラマならパリやマドリードの街並みに日本人だと、どこか浮いてしまうところを、とても良い画に納めていた。決しておしゃれ雑誌のようなスノッブな画にならず、見事。 でも、話の衝撃は消えない。 普通の会話では決して言わない、いちいち印象的な引用や台詞。まさに、"歯の浮くような台詞"なのだけど、これが、福山雅治と石田ゆり子にかかると、なんか自然ですんなり収まるのでそれも凄い。 でもやはり、凄いのは物語だ。 もうひとりの主役である音楽もまた、素晴らしい。特に「幸福の硬貨」印象的な旋律とシンプルで柔らかい音。それにおそろしく残る余韻。映像と相まって、聴いているだけで、グッと来る。 だから余計にストーリーの凄さが重い。ザ昼ドラ。恐るべし。 でも、石田ゆり子の演技と雰囲気で、すべてが大人な感じで収まるのだ。冒頭のシーンで「走ると幸せが逃げていくでしょ」という台詞廻しも最高。自然で諭すような言い方なのだけど、上から話している感じがしない。 そしてなんといっても、 「あなたのその幸せを大事にしなさい」 あのシチュエーションでこのセリフを、嫌味なく、複雑な感情を抑え切って、さらりとキメルのは、石田ゆり子以外に考えられない。これが大人なのだ。やってることは若者と変わらないけど、やり方が大人なのだよ。 よくよく見ると、顔のパーツパーツでは、特別美人という感じではないし、年齢相応だったりするが、それがまとまるとなんか華やかで優しげな雰囲気を醸し出して可愛い。不思議な女優さんですね。 まあ、あれこれ理屈はこねたけれど、面白かったのは確か。
バブルの頃の木10ドラマを思い出す^^!
TOHOシネマズデイレイトは、2人の奇跡の50歳の共演『マチネの終わりに』 しかしもう誰も石田ひかりのお姉さんとは言わせない女優さんになりましたね。 天海さんとのバラエティでのポンコツキャラも最高です。 閉鎖病棟を観た後だけにクラッシクギターの音色が、悲しげに心地良い・・・思わずサントラ買おうかと思わせる作品でした。 この20年、韓流主流になってたコレ系のジャンルですが・・・・ 久々に木曜10時の陽水さんのあの曲を思い出す大人のラブストーリーは、バブル世代にオススメ! しかしジャーマネさんソレはアカンよ。 で、伊勢谷友介さんが、キザカッコ良すぎ!!!! ☆4.4
心にじわじわくる余韻
一生に一度あるかないかの出逢い。 映画を観終わってから心にじわじわ込み上げてくるなんだろこのざわつき。 大人な恋。 映像も音楽も世界観が素敵です。 はぁ〜 独身の時はこんな大人な関係に憧れてたな。。 でも子を持つ母としては、現実的に観ちゃう場面もありました。 あと東京独身男子の桜井さんしか知らなかったから演技でここまで人が変わってたのかと驚きました。
たった3回会っただけで…
予告編見ていたときには、そんなバカなことあるかよ。 いくらイケメンの福山さんといえど無理あると思っていたが、本編見たらなるほどと思わせる脚本。 それにしても、じれったい大人の恋でしたな。 紅葉の映像とずっと流れるギターのバックメロディが心地よい。 三谷さんあれは絶対いかんよ。 あれで人生変わってしまった。 ゴメンじゃすまないことだよ。 エンディングも、観る人に色々な想像をかき立てる終わり方が憎いね。
なんてオシャレな終わり方。
大好きだったフジテレビドラマの得意とする、オシャレな大人のラブストーリーで鑑賞後はド満足。 2人が別れの真実を知ってからの展開は、切なくて、愛おしくて、胸が締め付けられる思いに。一方、携帯電話のスレ違い等はうまく処理できていない。 メインテーマの「幸福の硬貨」が映画全体を包み込み素晴らしい出来な反面、元マネジャー、現奥様役のキャスティングが力不足で★3にしたいくらい残念でもったいない。 小説はもっと素敵なんだろうなと原作を読みたくなる作品。
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