愛がなんだのレビュー・感想・評価
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なんか、すごい
角田光代の原作がいいのだろうが、この作品を撮ったのが男性監督って、すごく価値があることなんじゃないのかな。
ただひたすら尽くすという姿。相手に嫌がられたり便利に使われたりするが、それでも嫌になるわけではなく、ひたすら尽くし続ける。自分はそこまでできる方ではないが、そういう感じはわずかにはわかる。
女性男性という区別ではない。さらに、ぐるぐる回る関係性。尽くす側だけではない、尽くされているのに相手を嫌になる側にいた人も、ある日突然、別の人に尽くす側になる。
いいとか悪いではなく、そうなんだということ。小説ではなく、2時間の映画でそれを伝えきるのは、けっこう大変なことに思える。それを、恋愛に疎い自分ですらなんとなく理解できる映画にした、今泉監督の腕に感動。
なんか、うまく言えないけれど、すごい映画を観たんだと思う。ちょうど「勝手に震えてろ」を観た時のように。
2022/7/15 追記
そうだ。この映画が、今泉監督に触れた最初だったんだよなぁ。その後、多くの映画で俺を楽しませてくれている今泉監督、ありがとう。あなたの描く恋愛模様、すごく好きです。(恋愛に疎い俺に言われても嬉しくないとは思いますが、書かずにはいられない)
愛ってなんだろう。
岸井ゆきのがかなりいい味出してたと思います。ダメ男にこれでもかってぐらい思いを寄せていく照子の感情を自然すぎるほど表現が上手にできていました。
クライマックスでは、一瞬ですが、切なさの中に美しさを表現することが得意な三木孝浩監督作品を彷彿させるようなところがありました。(一瞬ですよ。でも良かった。)
愛ってなんだろうとか、そんなことでずっとぐるぐる回っている方がいたらぜひ観てみたら良いと思います。この作品は「愛ってなんなんだろう」ってずっと考えさせるし、答えは結局出てないんだけど、迷っている人には何か吹っ切れるようなところもあるかもしれない。
ある意味、人生って迷って苦しんでやっと手に入れる”当たり前”があるから、幸せを感じるところもあると思う。回りに回って、元の場所に戻ってきたとしても、それまで体験したこと一つひとつが無駄にはならないし、きっとその迷いの森を抜けたときには、誰よりもその森の道案内ができる人になっていると思う。
登場人物たちも、ほんともっと理性的に考えてみればいいのになぁ、なんて思うこと何度も出てきた。
でも、人生答えがあっても、道標があっても道に迷っちゃうことありますからね。
その答えに真っ直ぐに進めれば楽かもしれないけど、迷い悩み、一人孤独を抱きしめて生きることも、純粋に一途に好きな人を追いかけてみれるのも、青春の特権だ。
愛はきっと「人に対して見返りをも求めず与えること」なんだと思う。
でも、青春の中に必死に生きている登場人物たちにはそれはまだ分からないだろうと思う。
それでいいのではないか。いつか、本当に愛ってなんなのかという答えが見つかるならば、その体験はすべて無駄にはならない。
そんなことを考えながら、観てしまいました。余談が多すぎました。以上です。
愛には届いてなくね?/後半面白くなる
テルコの子役の子は、朝ドラ花子とアンの花子の子役の子だと思う。映画私の男の二階堂ふみの子供時代やってた子でもある。久しぶりに見た。彼女かわいい。
テルコには全く共感しない、したくない。
仕事をあからさまにサボる部分が、就職氷河期世代のわたしには許せない。金を稼ぐことに執着せずしてどうやっておまんま食うね?という貧乏ヒマなし系の説教で頭がいっぱいになった。
でも、相手からの電話を全身で待って、それに生活のプライオリティを置くって愚行をしたことがないとは言えない。
もう寝てたのにまだ起きてたよとか、すでに帰宅したのにまだ外やからすぐいけるよとかの嘘はついた。嬉々として。
なので、まぁかつては似たようなこともしたのは認める(仕事中は絶対しませんでしたよ、わたしは)。
電話の話し声があまぁーく、とろぉーり、ねちょーんとする感じ…身に覚えがある。くそっ。
つまりしたくないけど共感する部分もあった。くそっ。
でももうそんな季節は過ぎているから、男に執着する感覚を忘れつつあるから、ちょっとだけ懐かしくもありつつ、テルコにばかたれって(脳で)叫びながら見た。
マモちゃんの心のシャッターいきなりがっしゃーーーんのシーン(テルコが仕事辞めた翌朝のやつ)、面白かった。
頼まれてもないのに甲斐甲斐しく世話とか、引き出し開けて靴下の左右まとめる(きもっ)とかは、やったことないけど、二人で使おうと思って土鍋買ったけど距離置かれて使えへんかった、には身に覚えが…土鍋ちゃうけど。
テルコはマモちゃんが好きなんじゃなくて、マモちゃんを使って恋愛妄想を楽しんでいて、頭の中でマモちゃんを自分の思う通りにしてくれる理想の男として使ってる。脳内彼氏の外側だけリアルで調達するけど中の人は自分の妄想、なんじゃないかな。マモちゃんの人格は基本どうでもよくて、あんまり観察してない。話したこととかは覚えてるから、相手の言葉と言葉の間の感情を、勝手に作っている。そして、その頭の中のマモちゃんと違うマモちゃんを見せられると、この世の終わりみたいに傷つく。
テルコに対してそう思うのは、わたしの恋愛の失敗が全部それだからなんだけど。
自分の楽しい妄想が先走って、目の前の相手を慮ることが疎かになってたなぁと、反省した。
そして相手にも同じことをされて、ものすっごく傷ついたなぁ…
テルコとマモちゃんがうまくいくわけないのは最初からわかっていたので、だらだらとテルコが追っかけてはシャッター閉じられてるのを見てるのがつまんなかったけど、すみれさんとあった後になぜかテルコの部屋でする流れになった折、マモちゃん勃起しなくてできなかった後の会話から明確に面白くなった。
マモちゃんのへらへらした外っつらの下にあった本音が吐露されてから、テルコのひとり相撲でなくなった感じがして身を乗り出した。
そして唐突になかはらくん、ようこ、マモちゃん、テルコの愛についての語りと思しきシークエンスが続く。
なかはらくんはまっすぐでよかった。
ようこは仕事何してるねんって思った。
テルコとのケンカは面白かった。どっちの言い分ももろ図星だから、言われたことを打ち消したくて、相手の言われたくないことを重ねていく不毛なケンカ。ムキになって相手を打ち負かそうとする感じ。なんかなつかしい。
マモちゃんは、すみれさんのことになるとテルコになる。
きらいな湯葉も好きとか言ってるし。すみれさんのいうことはなんでも聞いて、重い。
多分すみれさんに好かれないのは、マモちゃんがテルコを好きにならないのと同じ理由じゃないかな。
ざんねーん。
彼らは一応相手を愛してる体でいるみたい。
でもわたしは愛には足りてないと思った。
ようこはよく分からなかったけど、なかはら、テルコ、守はまず適切な自尊感情を育まないとダメじゃないかな?
自己評価が低いから、相手に過剰にすがるっつーか、相手を過大評価するっつーか。自分みたいなもんに情けをかけてくれるなんてそれだけで好きになっちゃうっつーか。
まずは自分一人で幸せってところから、人を愛さないと続かないんじゃんって思う。
偉そうにごめんねだけど。
テルコの一人暮らしの部屋が家賃高そうで嘘くさい(この映画に限らずどの映画もドラマも予想される収入よりええ部屋住んでるのが気になる)とか、
お風呂でシャンプーしてもらうのはなんかええなぁとか、
セックス前のキスなのに舌も絡めへんなんてつまんねぇとか、
テルコ銭湯の掃除だけで家賃どやって払うのとか、
岸井ゆきのちゃん、普通な感じでかわいいとか、
ようこの中の人誰?(元乃木坂46の人らしい)とか、
多分原作小説は2000年代のはじめのやんなー下手したら20世紀の話よなーだから恋愛観ちょい古いんよなーとか
どうでもいいことも思いました。
それにしても、お客さん多くて、普段のここの映画館は37のあたしが若い方に分類される客層なのにさ、女子大生がわんさかきてて。本当にびっくりした。
時々混じってるいつもの客層のひとり客はおそらくみんなびっくりしてたんじゃないかな。
そんなに成田凌が人気?なんで?と何回も思った。
テルコはついに象の飼育係になったんですね。どこまでもアホだね。
刺さってただろうなぁ…
若かったらもっと突き刺さっていただろうと思う。
問答無用で本人にもどうしようもない、訳も分からないままの『惹かれる』気持ちにどこまでも忠実な登場人物たち。
おじさんは「うんうん」と言いながら「あ〜あ」となるしかない…
岸井ゆきのが良い。いろんな場面で見せる「にっこり」とも「にんまり」ともつかない笑顔が最高。
しかしスゴい入りだったんだけど、成田凌がそんなに人気あるの…?
3個は“いっぱい”じゃないけど、4個は“いっぱい”だよ
好きなら好きって言えばいいじゃん。「好き」という前にダラダラと関係を持ってしまい、なんとなく付き合ってる感じを「好き」という言葉で壊したくない・・・というならわかるけど、そこまでハッキリしていないテルコ。時折見せるクロエ・グレースっぽい笑顔には、男ならコロッといっちゃいそうな気もするのですが、男ってのは一旦モノにしちゃうと冷めちゃうところがあるからなぁ。多分、マモルもそれでしょ。それにしても、あれだけ酒を飲む機会が多いんだから、酔った勢いで言っちゃえばいいのに・・・。
主要な人物は、このテルコ(岸井ゆきの)とマモル(成田凌)を軸に、葉子(深川麻衣)とナカハラ(若葉竜也)の関係も描き、マモルが新たに惚れてしまったすみれ(江口のりこ)の5人だけだ。面白いことに、尽くすだけ尽くして自分が愛してるということで満足感に浸るところはテルコとマモルの関係だけじゃなく、男女は逆だがナカハラと葉子の関係もそうだ。ナカハラは後に自虐的ながらも「王様と家臣」の話を持ち出す。王様を忖度して、なんでも言うことを聞く家臣たちはやがて残酷な行為もするようになる。いきなり政治的なメタファーをぶつけてくるものの、男女の関係もそうじゃないかと呟くわけだ。
はっきりモノを言えない世の中ではあるが、男女の関係くらいハッキリしようよ!と言いたくなる物語。自己満足の極めつけが「マモルになる」ことだったのだろうか、ラスト、象の飼育員になってしまったテルコがバカみたいに思える。
執着ですけど何か?
面白かった。抜群に面白かった。
まるで自分の恋愛を振り返っているようだった。だからなんだかキツくもあった。
結局、人と生きることってまずは相手の気持ちをわかること。当たり前だけど、それに尽きる。
でもそれが出来ない。
ほんとは相手を知る小さな小さな積み重ねをいつまでも続けるしかないのに、そのスタートにもなかなか立てない。
難しい。
それは自信の無さから来る執着ゆえ、という作品でもあるように見えた。
でもヒロイン、自分で執着だって言ってしまう。面白い。
バカなのか、はたまたそんな自分の弱さを知っているのか。面白かった。
若い人に人気の作品と聞く。感想を聞いてみたい。
そして、岸井ゆきのが素晴らしい。成田凌もいい。
そして、深川麻衣。夜の灯りに浮かぶ深川麻衣がこんなに美しい人だってことを知った。
笑って幸せになりたいものさ
2回目の鑑賞
人物の個性が皆不思議と愛おしく、長回しのシーンで、仄かに前向きになれる彼等の対話にどこか救われる心地良さがあった。分からないものは分からない、なんだって構わない。何かは生き続け、前向きに生きる栄養になれている。
パスタ作る!
とにかくヒリヒリした。
マモちゃん勝手だなあ、ずるいなあ、でも男の子ってこういう事多いのかなあ。と、テルちゃん擁護に立ちながら、テルちゃんやりすぎ、そりゃ帰れって言われるよ、とマモちゃんの気持ちにも立てる。どちらか一方に感情移入し続けるのではなく、両方の気持ちが少しずつわかってしまうから余計にヒリヒリする。
予告編で、好きといえないすべての人へ、とあったからには恋愛への応援のようなものが詰まった作品なのだろう、と観に行った。が、それは甘かった。笑「幸せになりたい」「愛ってなんだよ、好きってなんだよ」という気持ちと葛藤しながら、ハッピーエンドじゃないにしても何か一筋の光が見えるのだろうと思ったら。もっと複雑で拗らせていて、でもこれこそ恋愛?の本質なのかもしれないと思わせるような、「なぜだろう、いまだにわたしは田中守ではない」というセリフ。好きという感情を超越したものなのか、それとも恋愛の本質なのか、恋愛経験の浅いわたしにはまだまだわからないけれど。
作品の撮り方、役者さんの演技すべてがとても自然でリアルで、だからこそいっそうヒリヒリさせているのかなと感じた。岸井ゆきのさんのマモちゃんが好きすぎてバカな感じがリアルでひどく感情移入してしまった。マモちゃんに誘われた時の嬉しそうな表情やマモちゃんの一言一句に機敏に反応してしまう演技、またマモちゃんへの気持ちを隠して取り繕う姿と「よかった、山田さんが俺のこと好きじゃなくて」と言った時の微妙な表情がとても印象的だった。また、若葉竜也さん演じる仲原のセブンイレブンでの対峙シーンがうますぎて切なすぎて大好き。このシーンの「諦めることくらい自由に決めさせてくださいよ」があったからこそ、葉子が写真展に来てくれた時の表情が映えると思った。そして成田凌さん演じるマモちゃんで最も印象に残っているのは、すみれさんを前にして見ていて恥ずかしくなるくらいテルちゃん化する姿。この姿も相まってマモちゃんを憎めなくなった。
線香花火のシーンを花火に注目した近くからではなく、引きで撮っている構図がとても好み。
作り込まれすぎていない、でも細部までこだわった、リアルで自然な作品。ほとんどのシーンが、無理なくある意味ダラダラとした会話になっていて流れている時間がとても心地よかった。
褒めてしかいない。とても素敵な作品!
テルちゃん(岸井ゆきの)もヨーコちゃん(深川麻衣)もスミレさん(江...
テルちゃん(岸井ゆきの)もヨーコちゃん(深川麻衣)もスミレさん(江口のりこ)も自分とは違うけど、でもなんだかみんな愛おしい女性だった。
テルちゃんの想いは愛なのかなんなのか分からなくなってしまったけど、どんな形でも1人の人を想い続けられるテルちゃんの姿に羨ましささえ感じて、そのパワーに静かに圧倒されて涙が出た。
映画の中だからこういう風に感じられるけど、友達がマモちゃん(成田凌)みたいな男を好きだったら私も絶対反対する。笑
この作品で1番好きなのは仲原くん。優しすぎて一途すぎる男の子。今まであんまり意識したことなかったけど、若葉竜也の演技がめちゃくちゃ良かった。
観る人それぞれで感じ方は違うだろうけど、なぜだか私は清々しい気持ちになった。
子供たちが喚いているだけ
若者言葉が苦手である。品がなくて遠慮がなくて優しさがない。私見ではあるが、品というのは自立して他者に頼らない様子を言う。遠慮とは相手の存在を尊重することだ。優しさは寛容と親切の意味である。つまり若者言葉というのは、精神的に他者にもたれかかりつつも相手の立場を踏みにじる、不寛容で冷酷な言葉なのである。
しかし若者言葉を全否定しているわけではない。人は成長するに連れて視野を広げていくが、視野が狭いうちは自分本位の精神状態であり、使う言葉も必然的に自分本位だ。赤ん坊は周囲の状況などお構いなしに泣き喚くし、小さな子供は時宜を弁えずにはしゃぎ回る。それが人間関係を経験し、ときに修羅場をくぐっていくうちに、少しずつ若者言葉を卒業していく。それが分かっている人にとっては、赤ん坊が叫んでも子供が喚いても若者が無礼でも、さほど気にすることはない。単なる雑音に過ぎないのだ。
という訳で、本作品は赤ん坊が泣いているような映画だ。世界が狭く、周囲の人間関係に異常に影響されてしまうのは、相当に精神年齢が低いと言わざるを得ない。経済的に自立した生活を始めると、衣食住を確保しなければならない絡みで、人間関係は一気に複雑になる。その部分をバッサリと切った上で類型的な人間を排除し、典型同士の非日常的で危うい人間関係だけに焦点を当てる。
少年少女のような純粋な感情のぶつけ合いを大人同士のドラマで観るのはかなりつらい。子供だからまだ自分なりの価値観はなく、世の中の一般的な価値観に流される。見た目を気にするし、幼稚なプライドもある。うわべだけのものの見方を排して、人の本質に迫ることができれば人間関係も変わるだろうが、いかんせん精神が幼すぎて、何も変わらないままに物語が過ぎていく。だから唯一大人の視点を持つナカハラの存在が浮き上がる。この人を高く評価する人が多いだろうが、他の登場人物が子供すぎるから目立っているだけである。
最初からずっと雑音を聞かされたような、そんな映画であった。役者陣は熱演であったが、世界観が狭すぎて息苦しい。同じように世界が狭い人だけに共感されるだろう。平日の夜の渋谷の映画館は満席で、特に若い女性が多かった。中には泣いている人もいて、なるほどと納得したのである。
人間関係
最初は狂ってはいるがいたって普通だ(矛盾している)。重たくて都合のいい女と体良く利用する男。濃さが若干違うだけで、よくある光景だ、多分。しかしそこから先の展開が難しい。
かつて狗飼恭子の「おしまいの時間」を読んだとき「恋愛とは諦めと妥協である」という台詞を眺めてそこだけ妙に腑に落ちた記憶がある。自分が好きな人が自分の事を好きなんて、確率的におかしいのだ。しかし人間はいい意味で忖度できるから危うい関係が成り立つのだ。
それでいうなら岸井ゆきの演じるテルコは、妥協しているようで妥協できない人間の極致だ。相手を飲み込むような、圧倒的なまでの愛、いや、本人も言うとおりそれは最早執着というか、「相手になってしまいたい」という乗っ取り的な感情。理解しがたいようで本質的に理解させられる恐ろしさ。
成田凌の守は純情とクズ男のバランスで成り立っている分まだ人間くさい。矛盾の象徴のようだ。自分がつらいと感じることを好きな相手にはできてしまう。繊細な癖に機微が分からない。作中随一の鈍感男。
ふたりは根幹の情の濃さが似ているが故に決定的に合わない。これ友だちだったらよかったね...と観ていてつくづく思ったが、多分無理だろう。恋愛という謎めいた執着心を媒介にしか繋がれないふたり。
深川麻衣と若葉竜也が大変よい。友人を叱る強く(見える)女とただ見守る男。だけではないなにかがある関係。若葉竜也演じる仲原がテルコに語るシーン、あそこでどことなく愛の違いが浮き彫りになる。飲み込む愛か、願う愛か。正しさではなく、ただの形の違い。
結果的にさまざまな愛=人間関係を観せられ続け、人間関係が駄目な私は疲弊しつも心が揺れた。揺れる。恋愛映画というだけではない、人間関係の映画。深く脆く面倒くさい。
とても良かった
連休最終日の昼間、100人位のキャパの劇場がほぼ満席で熱気も凄かった。
登場人物の誰一人おざなりにしない丁寧な話の展開が良かった。テル子が、基本その行動には全く賛成できないが、でもその気持ち、分かるところもある!という絶妙な具合がとても良かった。中原君はただ素晴らしかった。成田凌はヒゲが濃い。
ぱっと見で恋愛ものと分かる映画を敢えて選ぶことは稀だが、ヒットの噂に釣られて見てみて良かった。男女含めた色々な人間関係について、見ている間だけでも少し考えさせてくれた。
好きな感じではあるけれど
映画の現実的で日常的な感じや登場人物一人一人の心情にスポットをあてていたり、とにかく雰囲気が全体的にとても好きでした。
色々と考えさせてくれるところもあって、なかなかいい作品だった
と、思うけれど。
無駄なシーンが多い気がします、、
上に日常的な感じがいいと書いておきながら矛盾だとは思うけど、そういうシーンがあまりにも多い、、
そのワンカットいる?その会話必要あった?というような。
もうちょっと抽出してもいいかなと思いました
主人公の様々な行動に軽く引きましたが、
作中で言っていた「好きなものはほんとに好きでそれ以外はどうでもよくなる」
という言葉、なんとなくわかる気がして
なんとも言えない気持ちになりました。
真っ直ぐになりすぎると大切なものや重要なことに気づけない
視点を変えたり、すきなもの1つじゃなくてたくさん増やせたならテルコと守の関係はもしかしたら変わってたのかも?
いろんなことを考えられる映画でした
星4にしたいけど、いらないカメラワークや会話が多くて途中途中退屈してしまうことがあったので、3.5で。
でも、おもしろかったです。
じれったくはあるが嫌いになれない
いや〜、今泉力哉監督らしい作品だった。キャストが豪華になってきたせいか、徐々にメジャー感を強めてきた印象だが、まったりとした独特の空気感は健在。
今作はマモル(成田凌)に片思いするテルコ(岸井ゆきの)の物語。もう自己満足で突っ走る。好きになったらどうしようもないのですね〜
私的にはテルちゃんの都合のいい女感がじれったく、今泉作品の中では共感度が低いほうだが、「愛がなんだ」とうそぶけるのなら何も問題なし。
テルちゃんの親友の葉子(深川麻衣)と妾だったという葉子の母(筒井真理子)が(好きなせいもあるが)印象に残った。この母娘でアナザー・ストーリーができてしまいそう。
なんとも複雑だけど現実っぽい
映画の男女関係はなんとも、もどかしくて解決のないドラマですが、片思いの恋は、けっこうこの映画のようにもどかしいものだと思います。
あっちにこっちにとユラユラ揺れる心情が、青春恋愛モラトリアムの現実を捉えていてなかなかに痛い。
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