愛がなんだのレビュー・感想・評価
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愛よりも深い
周りの全員が絶賛する映画。台風と呼んでも差し支えないような雨の中、遅延した電車の遅れを取り戻すためヒールを鳴らして猛ダッシュ。なんとか上映ピッタリに駆け込みセーフ。
貴重な平日休みなのに髪もくしゃくしゃで靴擦れさえできたけれど、それでも観に行って良かった。
帰りにはまんまと原作を買ってしまった。
主演のテルコの目線の使い方と随所に出てくる食べ物、服装、彩度、すべてに監督の情熱が感じられる、そのくらい力のある映画だ。
巡る季節は少なくないのに、テルコはいつでもどの季節でも一貫して鮮やかな色を身に纏っている。
どこか浮いて見えるそれが私には曲げない彼女の信念と、彼女自身の「愛」を示しているように見えた。
適当にくすんで、それなりの馴染み方で、うまくやったらいいのに。
鮮やかすぎる色は目に痛いくらいで、シルエットは古めかしくて尽くす女(それこそお妾サンみたいな)を想像させる「いい子ちゃん」な格好なのに、あまりに馴染まない鮮やかさ。
重ね着することで身体のラインを、彼女の芯を隠して隠して、それでも「異端さ」が隠しきれない。
ヒールを履かず化粧もほとんどしていない彼女は背伸びなんてしてなくて、跳ねた髪の毛さえそのまま。自然体のままイカれてる。彩らない唇から出る言葉はどれもが本当だ。
逆に、仲原くんは全然色を持たない。ぼやけた色ばかり。どこか凡庸な彼は、だからこそ耐えきれない。テルコと同じようなのに、同じでいられない。
それでも最後、分からないけれど、「青」い彼はもしかしたら、変わってしまうのかもしれない。
真っ白な部屋に写真を飾る彼がこれから染まるのかもしれないし、凡庸なままかもしれない。
私は凡庸だから、痛いくらいに仲原くんの言っていることが分かった。
ダラダラと言い訳をして、綺麗事を述べて、魔法の言葉は「向こうのため」、なんとかして自分自身を納得させる術を探してる。誤魔化して誤魔化して普通から逸脱しないようブレーキをかける。
テルコに話す彼の姿に、思わずひとり泣いてしまった。
最後、ヒールで背伸びをして、真っ赤なワンピースで飾り立てたテルコは誤魔化すこともなく狂った自分を認めている。
認めた上で迷わないし、認めた上であることを理解して化粧という嘘をつく。嘘をついていることさえ忘れるくらいに、鮮やかな唇で嘘をつく。
付き合うとか、付き合わないとか、愛とか、好きとか、そんな普通の話はもういいのだ。異常さに普通を重ねて隠す必要はもはやない。
異常な執着を鮮やかに身に纏って、この先もずっとテルコは守の側にいるんだろう。
白いトップスに黒いズボン、いたって「普通」な男の子を好きですよ、みたいな顔をして。
理解できない異端者だとは思えない。
自分とどうなるかなんてどうでもいいのだ。
ただ自分が側にいることが大切で、それが彼の当たり前になればいい。
きっとテルコはもう寂しくない。
いい映画だった、いいハッピーエンドだったと、赤いヒールの私は思う。これから私も鮮やかになるのかもしれない。
感じることの多い映画だった。
ただ、エンディングの曲が合ってなくて気に入らないからそこだけだめ。
視野が狭い
岸井ゆきのの不思議な魅力
恋愛映画なのに主要な登場人物それぞれの想いは一方通行で通い合うことがない。ヒロイン、テルコさんにも共感できない。テルコさんが想いを寄せるマモちゃんは救いようのないクズ男だし、テルコさんの周りの人たちにも愛すべきひとはひとりもいない。バーや湖畔の別荘で彼らの恋愛ディスカッションや駆け引きが何度か行われる。それぞれの想いどころか会話も視線も噛み合わない。観ている側は居心地悪くて仕方がない。第一テルコさんは基本他人の話なんか聞かないでマモちゃん一筋まっしぐら。観客の共感や感情移入を拒絶する映画は幾らも観たが恋愛映画では初めて観た。
この不思議な恋愛ドラマに強く惹かれてしまうのは主演の岸井ゆきのの魅力に尽きる。ほとんどパラノイアのテルコさんの一挙手一投足、表情、視線がドラマになっている。ビジュアルは小柄でキュートな岸井ゆきの。見た目は可愛いけど実は凶暴な小動物みたいだ。ラストシーンのテルコさんには少し寒気を感じた。彼女みたさに2回劇場に行った。不思議な魅力の女優さん。
他の俳優陣も充実している。特に成田凌のマモちゃんのクズっぷりが記憶に残る。
Do you really want to hurt me~
愛ってなんだ
このテーマでここまでさわやかな作品にできちゃうのかって感動。
見終わった時、その日がすごくいい一日に思えて気分が良くなった。
どうしてこんなにもさわやかにあの男女関係を表現できているのか
ってずっと考えていたのですが
おそらく登場人物が全員恐ろしいくらいに(いい意味で)アホすぎるから。
現実にありそうというかよくある男女関係だと思うんですが、
ただ一つ登場人物の能天気さが故に限りなく現実に近いフィクションになっている。
と、勝手に結論づけてみました。
唯一本当に現実にいそうだなと思ったのは最終的に考えると
すみれとナカハラだけかなあと思う。
最後らへんのシーンでテルコがマモちゃんへの思いは愛じゃなくてただの依存って言い切る場面で
この映画の全てが報われた気がした。
本当にその通りだと思って感動した。
本当に素敵な作品でした。
終始微笑ましい気持ちで見れました。
好きになった方が負け
恋愛観に惑わされる123分。
一緒の時間を過ごしたい
↓
共に生きたい
↓
同化したい
いろんな片思いを集めて
そんな願いを映像化したお話。
隷属的な恋愛の先にあるものに
共感するか軽蔑するか
評価がわかれそうです。
いまの世代によくある
風景というコメントを
何回かみるので
こういうのを受け入れている
人はわりといそうですね。
世の中、突き詰めれば
みんな片思い。
両思いの方が少数派。
だから、少ない両思いに
憧れ、そうなりたい。
ではなく、
片思いのまま
幸せになりたいなぁと
いう気持ちをただ表現してました。
ユルい自虐が
すこし気持ち悪いけど、
そうなってしまったら
客観的にみたらこういうことです
と教えてもらえます。
気をつけよう。
なんか、すごい
角田光代の原作がいいのだろうが、この作品を撮ったのが男性監督って、すごく価値があることなんじゃないのかな。
ただひたすら尽くすという姿。相手に嫌がられたり便利に使われたりするが、それでも嫌になるわけではなく、ひたすら尽くし続ける。自分はそこまでできる方ではないが、そういう感じはわずかにはわかる。
女性男性という区別ではない。さらに、ぐるぐる回る関係性。尽くす側だけではない、尽くされているのに相手を嫌になる側にいた人も、ある日突然、別の人に尽くす側になる。
いいとか悪いではなく、そうなんだということ。小説ではなく、2時間の映画でそれを伝えきるのは、けっこう大変なことに思える。それを、恋愛に疎い自分ですらなんとなく理解できる映画にした、今泉監督の腕に感動。
なんか、うまく言えないけれど、すごい映画を観たんだと思う。ちょうど「勝手に震えてろ」を観た時のように。
2022/7/15 追記
そうだ。この映画が、今泉監督に触れた最初だったんだよなぁ。その後、多くの映画で俺を楽しませてくれている今泉監督、ありがとう。あなたの描く恋愛模様、すごく好きです。(恋愛に疎い俺に言われても嬉しくないとは思いますが、書かずにはいられない)
愛ってなんだろう。
岸井ゆきのがかなりいい味出してたと思います。ダメ男にこれでもかってぐらい思いを寄せていく照子の感情を自然すぎるほど表現が上手にできていました。
クライマックスでは、一瞬ですが、切なさの中に美しさを表現することが得意な三木孝浩監督作品を彷彿させるようなところがありました。(一瞬ですよ。でも良かった。)
愛ってなんだろうとか、そんなことでずっとぐるぐる回っている方がいたらぜひ観てみたら良いと思います。この作品は「愛ってなんなんだろう」ってずっと考えさせるし、答えは結局出てないんだけど、迷っている人には何か吹っ切れるようなところもあるかもしれない。
ある意味、人生って迷って苦しんでやっと手に入れる”当たり前”があるから、幸せを感じるところもあると思う。回りに回って、元の場所に戻ってきたとしても、それまで体験したこと一つひとつが無駄にはならないし、きっとその迷いの森を抜けたときには、誰よりもその森の道案内ができる人になっていると思う。
登場人物たちも、ほんともっと理性的に考えてみればいいのになぁ、なんて思うこと何度も出てきた。
でも、人生答えがあっても、道標があっても道に迷っちゃうことありますからね。
その答えに真っ直ぐに進めれば楽かもしれないけど、迷い悩み、一人孤独を抱きしめて生きることも、純粋に一途に好きな人を追いかけてみれるのも、青春の特権だ。
愛はきっと「人に対して見返りをも求めず与えること」なんだと思う。
でも、青春の中に必死に生きている登場人物たちにはそれはまだ分からないだろうと思う。
それでいいのではないか。いつか、本当に愛ってなんなのかという答えが見つかるならば、その体験はすべて無駄にはならない。
そんなことを考えながら、観てしまいました。余談が多すぎました。以上です。
愛には届いてなくね?/後半面白くなる
テルコの子役の子は、朝ドラ花子とアンの花子の子役の子だと思う。映画私の男の二階堂ふみの子供時代やってた子でもある。久しぶりに見た。彼女かわいい。
テルコには全く共感しない、したくない。
仕事をあからさまにサボる部分が、就職氷河期世代のわたしには許せない。金を稼ぐことに執着せずしてどうやっておまんま食うね?という貧乏ヒマなし系の説教で頭がいっぱいになった。
でも、相手からの電話を全身で待って、それに生活のプライオリティを置くって愚行をしたことがないとは言えない。
もう寝てたのにまだ起きてたよとか、すでに帰宅したのにまだ外やからすぐいけるよとかの嘘はついた。嬉々として。
なので、まぁかつては似たようなこともしたのは認める(仕事中は絶対しませんでしたよ、わたしは)。
電話の話し声があまぁーく、とろぉーり、ねちょーんとする感じ…身に覚えがある。くそっ。
つまりしたくないけど共感する部分もあった。くそっ。
でももうそんな季節は過ぎているから、男に執着する感覚を忘れつつあるから、ちょっとだけ懐かしくもありつつ、テルコにばかたれって(脳で)叫びながら見た。
マモちゃんの心のシャッターいきなりがっしゃーーーんのシーン(テルコが仕事辞めた翌朝のやつ)、面白かった。
頼まれてもないのに甲斐甲斐しく世話とか、引き出し開けて靴下の左右まとめる(きもっ)とかは、やったことないけど、二人で使おうと思って土鍋買ったけど距離置かれて使えへんかった、には身に覚えが…土鍋ちゃうけど。
テルコはマモちゃんが好きなんじゃなくて、マモちゃんを使って恋愛妄想を楽しんでいて、頭の中でマモちゃんを自分の思う通りにしてくれる理想の男として使ってる。脳内彼氏の外側だけリアルで調達するけど中の人は自分の妄想、なんじゃないかな。マモちゃんの人格は基本どうでもよくて、あんまり観察してない。話したこととかは覚えてるから、相手の言葉と言葉の間の感情を、勝手に作っている。そして、その頭の中のマモちゃんと違うマモちゃんを見せられると、この世の終わりみたいに傷つく。
テルコに対してそう思うのは、わたしの恋愛の失敗が全部それだからなんだけど。
自分の楽しい妄想が先走って、目の前の相手を慮ることが疎かになってたなぁと、反省した。
そして相手にも同じことをされて、ものすっごく傷ついたなぁ…
テルコとマモちゃんがうまくいくわけないのは最初からわかっていたので、だらだらとテルコが追っかけてはシャッター閉じられてるのを見てるのがつまんなかったけど、すみれさんとあった後になぜかテルコの部屋でする流れになった折、マモちゃん勃起しなくてできなかった後の会話から明確に面白くなった。
マモちゃんのへらへらした外っつらの下にあった本音が吐露されてから、テルコのひとり相撲でなくなった感じがして身を乗り出した。
そして唐突になかはらくん、ようこ、マモちゃん、テルコの愛についての語りと思しきシークエンスが続く。
なかはらくんはまっすぐでよかった。
ようこは仕事何してるねんって思った。
テルコとのケンカは面白かった。どっちの言い分ももろ図星だから、言われたことを打ち消したくて、相手の言われたくないことを重ねていく不毛なケンカ。ムキになって相手を打ち負かそうとする感じ。なんかなつかしい。
マモちゃんは、すみれさんのことになるとテルコになる。
きらいな湯葉も好きとか言ってるし。すみれさんのいうことはなんでも聞いて、重い。
多分すみれさんに好かれないのは、マモちゃんがテルコを好きにならないのと同じ理由じゃないかな。
ざんねーん。
彼らは一応相手を愛してる体でいるみたい。
でもわたしは愛には足りてないと思った。
ようこはよく分からなかったけど、なかはら、テルコ、守はまず適切な自尊感情を育まないとダメじゃないかな?
自己評価が低いから、相手に過剰にすがるっつーか、相手を過大評価するっつーか。自分みたいなもんに情けをかけてくれるなんてそれだけで好きになっちゃうっつーか。
まずは自分一人で幸せってところから、人を愛さないと続かないんじゃんって思う。
偉そうにごめんねだけど。
テルコの一人暮らしの部屋が家賃高そうで嘘くさい(この映画に限らずどの映画もドラマも予想される収入よりええ部屋住んでるのが気になる)とか、
お風呂でシャンプーしてもらうのはなんかええなぁとか、
セックス前のキスなのに舌も絡めへんなんてつまんねぇとか、
テルコ銭湯の掃除だけで家賃どやって払うのとか、
岸井ゆきのちゃん、普通な感じでかわいいとか、
ようこの中の人誰?(元乃木坂46の人らしい)とか、
多分原作小説は2000年代のはじめのやんなー下手したら20世紀の話よなーだから恋愛観ちょい古いんよなーとか
どうでもいいことも思いました。
それにしても、お客さん多くて、普段のここの映画館は37のあたしが若い方に分類される客層なのにさ、女子大生がわんさかきてて。本当にびっくりした。
時々混じってるいつもの客層のひとり客はおそらくみんなびっくりしてたんじゃないかな。
そんなに成田凌が人気?なんで?と何回も思った。
テルコはついに象の飼育係になったんですね。どこまでもアホだね。
刺さってただろうなぁ…
3個は“いっぱい”じゃないけど、4個は“いっぱい”だよ
好きなら好きって言えばいいじゃん。「好き」という前にダラダラと関係を持ってしまい、なんとなく付き合ってる感じを「好き」という言葉で壊したくない・・・というならわかるけど、そこまでハッキリしていないテルコ。時折見せるクロエ・グレースっぽい笑顔には、男ならコロッといっちゃいそうな気もするのですが、男ってのは一旦モノにしちゃうと冷めちゃうところがあるからなぁ。多分、マモルもそれでしょ。それにしても、あれだけ酒を飲む機会が多いんだから、酔った勢いで言っちゃえばいいのに・・・。
主要な人物は、このテルコ(岸井ゆきの)とマモル(成田凌)を軸に、葉子(深川麻衣)とナカハラ(若葉竜也)の関係も描き、マモルが新たに惚れてしまったすみれ(江口のりこ)の5人だけだ。面白いことに、尽くすだけ尽くして自分が愛してるということで満足感に浸るところはテルコとマモルの関係だけじゃなく、男女は逆だがナカハラと葉子の関係もそうだ。ナカハラは後に自虐的ながらも「王様と家臣」の話を持ち出す。王様を忖度して、なんでも言うことを聞く家臣たちはやがて残酷な行為もするようになる。いきなり政治的なメタファーをぶつけてくるものの、男女の関係もそうじゃないかと呟くわけだ。
はっきりモノを言えない世の中ではあるが、男女の関係くらいハッキリしようよ!と言いたくなる物語。自己満足の極めつけが「マモルになる」ことだったのだろうか、ラスト、象の飼育員になってしまったテルコがバカみたいに思える。
執着ですけど何か?
面白かった。抜群に面白かった。
まるで自分の恋愛を振り返っているようだった。だからなんだかキツくもあった。
結局、人と生きることってまずは相手の気持ちをわかること。当たり前だけど、それに尽きる。
でもそれが出来ない。
ほんとは相手を知る小さな小さな積み重ねをいつまでも続けるしかないのに、そのスタートにもなかなか立てない。
難しい。
それは自信の無さから来る執着ゆえ、という作品でもあるように見えた。
でもヒロイン、自分で執着だって言ってしまう。面白い。
バカなのか、はたまたそんな自分の弱さを知っているのか。面白かった。
若い人に人気の作品と聞く。感想を聞いてみたい。
そして、岸井ゆきのが素晴らしい。成田凌もいい。
そして、深川麻衣。夜の灯りに浮かぶ深川麻衣がこんなに美しい人だってことを知った。
笑って幸せになりたいものさ
パスタ作る!
とにかくヒリヒリした。
マモちゃん勝手だなあ、ずるいなあ、でも男の子ってこういう事多いのかなあ。と、テルちゃん擁護に立ちながら、テルちゃんやりすぎ、そりゃ帰れって言われるよ、とマモちゃんの気持ちにも立てる。どちらか一方に感情移入し続けるのではなく、両方の気持ちが少しずつわかってしまうから余計にヒリヒリする。
予告編で、好きといえないすべての人へ、とあったからには恋愛への応援のようなものが詰まった作品なのだろう、と観に行った。が、それは甘かった。笑「幸せになりたい」「愛ってなんだよ、好きってなんだよ」という気持ちと葛藤しながら、ハッピーエンドじゃないにしても何か一筋の光が見えるのだろうと思ったら。もっと複雑で拗らせていて、でもこれこそ恋愛?の本質なのかもしれないと思わせるような、「なぜだろう、いまだにわたしは田中守ではない」というセリフ。好きという感情を超越したものなのか、それとも恋愛の本質なのか、恋愛経験の浅いわたしにはまだまだわからないけれど。
作品の撮り方、役者さんの演技すべてがとても自然でリアルで、だからこそいっそうヒリヒリさせているのかなと感じた。岸井ゆきのさんのマモちゃんが好きすぎてバカな感じがリアルでひどく感情移入してしまった。マモちゃんに誘われた時の嬉しそうな表情やマモちゃんの一言一句に機敏に反応してしまう演技、またマモちゃんへの気持ちを隠して取り繕う姿と「よかった、山田さんが俺のこと好きじゃなくて」と言った時の微妙な表情がとても印象的だった。また、若葉竜也さん演じる仲原のセブンイレブンでの対峙シーンがうますぎて切なすぎて大好き。このシーンの「諦めることくらい自由に決めさせてくださいよ」があったからこそ、葉子が写真展に来てくれた時の表情が映えると思った。そして成田凌さん演じるマモちゃんで最も印象に残っているのは、すみれさんを前にして見ていて恥ずかしくなるくらいテルちゃん化する姿。この姿も相まってマモちゃんを憎めなくなった。
線香花火のシーンを花火に注目した近くからではなく、引きで撮っている構図がとても好み。
作り込まれすぎていない、でも細部までこだわった、リアルで自然な作品。ほとんどのシーンが、無理なくある意味ダラダラとした会話になっていて流れている時間がとても心地よかった。
褒めてしかいない。とても素敵な作品!
テルちゃん(岸井ゆきの)もヨーコちゃん(深川麻衣)もスミレさん(江...
テルちゃん(岸井ゆきの)もヨーコちゃん(深川麻衣)もスミレさん(江口のりこ)も自分とは違うけど、でもなんだかみんな愛おしい女性だった。
テルちゃんの想いは愛なのかなんなのか分からなくなってしまったけど、どんな形でも1人の人を想い続けられるテルちゃんの姿に羨ましささえ感じて、そのパワーに静かに圧倒されて涙が出た。
映画の中だからこういう風に感じられるけど、友達がマモちゃん(成田凌)みたいな男を好きだったら私も絶対反対する。笑
この作品で1番好きなのは仲原くん。優しすぎて一途すぎる男の子。今まであんまり意識したことなかったけど、若葉竜也の演技がめちゃくちゃ良かった。
観る人それぞれで感じ方は違うだろうけど、なぜだか私は清々しい気持ちになった。
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