ビューティフル・ボーイのレビュー・感想・評価
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ガチでリアルなドラッグ映画
面白い音楽のチョイス、どうしてこの曲を入れたのか気になる.
演技はみんな素晴らしい。
Transition が音声だけが前にシーンに重なって流れてくるし、次にどんなことが起きるのかを予想しやすいので、そこまで長く感じさせない作りになってる。
日常的な描写だとしても。
ドラッグを通して日常的に繰り返される一般的に言われる悪いことを描いている映画です。
前に進むこと、何かを止めることは助けがあっても難しい時がある。
ジャンクフードを食べすぎてしまう人だって同じだと思う。それを自分の中で正当化さえしてしまう。
一度も体験したことがない人はそれを行うことの嫌悪感とそれに対する飛躍した固定観念で逃げているだけだとも言える。
でも、その嫌悪感を打ち砕く悲しい現実がそこにあった時、本当に自分は踏みとどまることができるのだろうか。
動画でもまとめてみました
https://youtu.be/GhK1CXrZNDQ
depressing reality
私ならどうするか、どう答えるか、ずっと考えていた。子供の立場なら?親の立場なら? 正解なんてないのが現実で頭じゃないんだろう。それが薬の怖さ。崖っぷち感の危うい演技力はすごい(全員)! 回想が入り乱れ時間がわかりにくかったので、マイナス1⭐️ 兄弟があまり変わってないから数年間なのかな⁈
終わりのない物語
終わりのないループをひたすら全員が諦めずに歩いてく物語。
1曲1曲は素晴らしく美しい音楽ばかりなのに、添えられるシーンのせいで不穏しか感じなかった。父の歌うビューティフル・ボーイなんて地獄の子守唄かと思ったよ…。
彼らの歩みが長く止まり、より長い休息を取ることができますようにとただ心から祈るのみ。本当にそれだけ。それが全て。
そういえば、元薬物依存のミュージシャンが薬物依存について寄稿していたのを読んだことがあるけれど、骨折に処方された痛み止め、歯の治療で処方された痛み止め、そんなものでも知らずに摂取してしまえばすぐに再発してしまうんだそうだ。
そして街に出て5000円くらい出せば、またあの快楽を手にできると。戻るのは簡単で断ち続けるのは地獄の苦しみだと。
痛み止めなんかに関しては、お医者さんも気をつけて処方してくれるとありがたいと言ったようなことも書いていたなあ。
一度手を出してしまえば、もう自分でコントロールすることなんて難しいんだ、ということをしつこいくらいリアルに知ることが出来るだけでもいい映画だと思った。
人を救うことはできない
ドラッグ依存が主軸だけれど、家族や福祉や死について考えさせられる。
それにしても、アメリカ人のドラッグによる死亡が、こんなにも多いのは驚きだし、遅れて日本もいずれそうなるのか?と危機感を持ってしまう。
親子関係や離婚問題など、ドラッグにはまる背景には様々な要因があるのだろうけれど、安易な快楽には高いツケが回ってくるのだろう。
どんなに家族愛があっても、立ち直るには本人の意志がないと。
そういうことを家族が受け入れる時間も必要なんだな。
ティモシー・シャラメが堕ちていく青年を好演してる〜今後の作品も楽しみな俳優さん♡
これでいいのだろうか
映画としては面白い。音楽、フラッシュバック的演出、そして主人公の美しさ。それらが相まって物語から目が離せない。が、これでいいのかという思いが残る。
極めて依存性の高い薬物を、短期間断っただけで、これだけ回復するのだろうか?
過剰摂取で心肺停止に陥った彼女を、携帯片手に心肺甦生できるのだろうか?
致死量を越えて薬物を摂取して、命をとりとめる事がありえるのだろうか?
最終的に8年間シラフでいるという事実は実話に基づくものだろうが、エンドロール後半の主人公の詩の朗読を含め、描かれ方がきれい過ぎる。
この映画を観て、薬物に憧れを抱く若者がいてもおかしくない仕上がりに、どうしても評価をためらってしまう。
二人の母親の間で、心の暗い穴を埋めるために薬物に手を出し、依存症に苦しむ裏表を演じた主人公の演技は繊細で素晴らしい。
これは現代における奇跡の夢物語である。
だから映画になるのかもしれないが、薬物の依存性は年齢が若いほど強く残り、人生を破滅させる。
薬物が人と家族、社会を崩壊させる恐ろしさは、こんなものではないということを心に刻み付け、若者が興味本意で手を出すことだけは絶対にやめてほしいと祈るばかりだ。
エピローグで綴られた「米国の50歳以下の成人男性の死因の第一位は、薬物の過剰摂取である」ということが事実ならば、内戦よりも由々しき事態だろう。そこにフォーカスして社会に問題提起するドキュメンタリー寄りの作品の登場を願いたい。
胸を締め付けられる
何という映画でしょうか。
依存症治療の過酷たるや想像を絶するものでしょう。
患者が言う「ごめんなさい」は、支援者にとっては最早何の価値もない言葉です。彼らは必ずスリップします。しかし彼らは本気で依存症を克服しようとして、心の底から謝っています。しかしそれを妨げるのが依存症です。そこが私の考える最も依存症の恐ろしいところだと思います。
とてもその悲惨さが伝わってくる良作だったと思います。
ドラッグ依存者とその家族の苦しみ
ドラッグの恐ろしさが生々しくひしひし伝わってくる作品。献身的に息子を支え救おうとするお父さんの姿に胸が苦しくなった。
10対0で息子が悪いと思ってしまうのが正直な感想だけど、そうではないのだろうか…。少なくとも、お父さんは何か後悔や負い目を感じているようで、それもまた苦しい。
ドラッグ依存者を家族に持つ人が集まる家族会のシーンで、娘を亡くしたお母さんの「生きてる人を、生きてる時に失ったことを悲しむより、死んでしまった人を悲しむ方が少しは楽。生きてる時も既に娘はいなかった」という台詞が印象に残りました。気持ちがとても分かる。
楽しい作品ではないけれど、丁寧な描き方で伝わる実際にあった家族の物語が胸に響きました。
すべて。
父の、子に対する愛はすごく感じる。
だけど、「すべて」というほどすべてとお互い思っているのか?て思った。父はどこかおまじない、少なくとも、息子はただのお付き合い。継母の方が真剣味を感じたけど。たぶん、どう接していいのかわかんないんだろうなあ。
些細なきっかけでクスリに溺れだしたのは許すにしても、その沼から抜け出せない苦悩がいまいち。時系列を混在させるのも、こっちが入り込めない要素。だいたい、「クスリ浸けのろくでなし」の話を、なぜこんないい話のように描くのか?もっとジメッととした話でしょうに。
テイストがちぐはぐなのが惜しい
薬物依存に関してほぼ知識の全くないまま鑑賞。
日本ではあまりこのような作品を見たことがなく、アメリカでの認識や社会の中でのサポート体制の違いにびっくり。
ただエンドロールを見るまで、こう言った社会的な情報発信や啓蒙みたいなメッセージ性を軸に据えたかったのかな?とは感じられなくて、
なぜこんなに唐突に何度も父親の回想場面が挟み込まれるんだ?と思ってしまった。
もちろん、ずっと成長を見守ってきた息子が変わり果ててしまうのはとても辛いと思うし、昔の姿と重ねて見てしまうのは当たり前だとは思う。
それでも、父が救いきれず突き放して葛藤するまでの過程と、その過去の回想がうまく混ざり合ってないというか、どこか説得力が感じられなかった。理由はよくわからなかったので申し訳ないのだけど。
義母が車で追いかけていくシーンで、途中で追いきれず車を止めて泣いてしまうところが、実は一番感情を揺さぶられた静かな名シーンだったように思う。
私には痛いほど伝わった
新聞の映画紹介で知り、是非と思ったが、レビューのコメントの評価が余りに低く、どっち?と思いつつやはり観に来ました。観てよかった。
息子の気持ち、わかるよ。この父のダメ親ぶりも。深い所でいつも噛み合わない。でもいつも息子が合わせてる、父に。優しくて繊細な息子、疲れてる、父に。父、息子を愛していると思ってる、但し条件付きで。トロフィー・ワイフという言葉がありますが、トロフィー・サンですね。息子、気が付いてる、でも無意識で。段々と理性と心と身体が一致しなくなる。壊れそう。現実逃避せざるを得ない。父、言語化して、説明して、という。ライターだから、言葉で理解したい。世間も気になる。息子だって、自分の気持ちを言葉で言えたら、どんなに楽だろうか。できないから苦しい。生きてるだけでなぜだか寂しくて、死ぬほど苦しい。わかって欲しい。愛して欲しい、無条件で。時々出てくるお母さん、生みのママと、父のパートナーとしての女性。二人共良い人だ。愛のある人たち。でも距離がある、物理的にも、心の距離も。無防備で飛び込むにはちょっとだけ遠すぎて。何とか辛うじて、絶望と死との境界をフラフラ歩く。最後、やっとパパに無防備にすがった。やっと言えた「助けて」。父、トンチンカンだから「もう助けられないよ」。最後の頼みの綱、だったのに。でも父、アタマで考えてるから、もう悩みすぎて、息子がオオカミ少年のように思えて、ほんとにわけわからん状態。新しい妻、小さい子供達のパパでもあるから。ビューティフル・ボーイだった息子は愛せてもジャンキーの息子は...切り捨ててしまいたい、父の心も壊れそう。可哀想に。でもひょっとして、1ミリだけこの時、自分の中の欺瞞に気付いたかもしれませんね。わかりません。生みのママがこの元夫に「アナタ頑張ったよね。わかる。でも私あきらめない。」って。よかった、ここに命綱がありました。みんな総力戦で、やっと。
どこまでもどこまでもすれ違う。そしてまだ現在進行形。実話。こういう家族はたくさんいる。親に「なる」のは簡単じゃないよ。自戒を込めて。
少年と父親のヒリヒリ・ピリピリ感
2000年代の米国。
フリーランスのライター、デヴィッド(スティーヴ・カレル)が脳科学者にインタビューしている。
公式なものではなくプライベートなもの。
18歳の息子ニック(ティモシー・シャラメ)が薬物依存で、父親として出来ることは何かないか、と藁にもすがる思いであった・・・
というところからはじまる物語で、その後、映画はその1年前、デヴィッドがニックの薬物依存を発見するところから描かれていきます。
文才もあり、優等生であった息子が・・・どうして・・・と父親も思うわけですが、その原因は直截的には描かれません。
現在の描写のなかに、少しずつ、過去の映像が挟み込まれます。
ニックに弟が生まれるシーン、父親の再婚の結婚式、父親とのサーフィン、離れて暮らす母親のもとへひとり飛行機で旅立つ空港での父親との別れのシーンなどなど。
こういったあたりに、薬物に手を出した契機がありそうです。
映画は、過度にならないよう配慮しつつも、薬物から逃れられない依存症の姿を描いていきますが、最終的には8年間、クリーンな状態を続けている・・・と字幕で説明されます。
薬物依存症患者への救済・支援を訴える映画といえば映画ですが、スティーヴ・カレルとティモシー・シャラメが、やはり上手いです。
本人と父親とのヒリヒリ・ピリピリ感が伝わってきます。
以下、本編とは直接関係はないのですが、薬物依存の恐怖では『レクイエム・フォー・ドリーム』(2000年)が、十代の若者の薬物依存では『クリスチーネ・F』(1981年)が記憶に残っています。
ビューティフル・ボーイ
不思議なぐらい人は大麻やその他ドラックにはまってしまう人がいつの時代もいると云うこと。その背景を描く映画や本は無数にあるがなくなることは間違いなくないと人達は思っていると思う。私も無くなることは難しいと思っているが、この映画では息子さんが抜けれなくなる、実際に家族がドラッグにハマったらツライとは思う。だが私ならダーウィン論的な考えで向き合うと思います。やはりこの手の映画は必見だろう。
【財務力のない家庭だったら、ストーリーは変わっていた筈。だが、ティモシー・シャラメの魅力は健在である作品。】
🔳この文章は、私がこの映画サイトを映画鑑賞記録用に使用していた頃のモノである。味も素っ気もない文章で、申し訳ない。だが、今作品には思い入れがあるので、敢えて投稿する。
ー この実話をベースにした映画では、父親(スティーブ・カレル)が著名な音楽ライターであり映像を観る限り、かなり財務力があり、元妻も同様に描かれていた。
しかしあそこまでお金のある親がどれだけいるのだろうか?
映画であるので、そこは綺麗に纏められているが実際には多くの同様のケースではこのような収束には向かわないのではないか?
この映画の製作者達は、現実への問題提起をしたと思いたい。ー
◆感想
・イロイロ書いたが、親を子を想う気持ちには、裕福は関係はないと思う。
富が有れど、子を愛さない親。一方、貧しくても子を愛する親。
- 今にして思えば何となく、「万引き家族」を思い出すが、今作でのティモシー・シャラメ演じる少年の親は、不器用ながらも確かに彼を愛していた。父親と母親の愛し方が違って点を除けば・・。-
・父親の煩悶をスティーブ・カレルが、流石の演技で見せてくれる。
・そして、ティモシー・シャラメも、今までにない役柄を熱演する様は流石であった。
矢張り、若手俳優のトップの一人であることには違いないと思った作品である。
<2019年4月12日 ユナイテッドシネマ岡崎にて鑑賞。>
死すら受け入れるのが愛
家族の温かな愛で薬物から立ち直る話…ではなかった。意外にも。
誰も人を救うことはできない。全ての言葉を尽くしても語れないくらい愛していても。そんな残酷な現実を描く。本人がそれを選んだのなら、その死すらも受け入れ、幸せを願うしかできることはない。ニックは現在、「8年やめている」に過ぎず、ハッピーエンドは来ない。
バリキャリのキツめの女性のあとに自由な雰囲気のアーティストと再婚するのわかりやすい。部屋の趣味合わないしなんでもともと結婚してたんだろ。
幸福な家族が欺瞞に見えるお年ごろあるよね。世界の美しさと自分の醜さが不釣り合いな気がするんだ。
依存性の現実
依存性から立ち直る息子と父の愛の感動ストーリーと思ってましたが違いました
かと言ってつまらなかったわけではありません
いくら本人が強く思っていても依存性から立ち直るのは全然簡単な事ではなく、周りの愛とサポートが必要で、でもそれでもまた手を出してしまう、改めて感じました
なぜこの息子が薬物に手を出したかもはっきりわからなく、だからこそ誰でも簡単に依存性になってしまうのかもしれないと思いました
親なら子供への愛は限りなくあるもの、そうだとは思いますが、それでも疲れて自分には救う事は無理だと思ってしまう、それがとてもリアルに感じました
感動ストーリーに仕上げてないからこそ実話なんだと思います
全90件中、41~60件目を表示