2重螺旋の恋人

劇場公開日:

2重螺旋の恋人

解説

「スイミング・プール」「8人の女たち」のフランソワ・オゾン監督が、アメリカの女性作家ジョイス・キャロル・オーツの短編小説を大胆に翻案し、性格が正反対な双子の精神分析医と禁断の関係にのめり込んでいく女性の姿を、官能的に描き出した心理サスペンス。クロエは原因不明の腹痛に悩まされ、精神分析医ポールのカウンセリングを受けることに。痛みから解放された彼女はポールと恋に落ち、一緒に暮らし始める。ある日、クロエは街でポールに瓜二つの男性ルイと出会う。ルイはポールと双子で、職業も同じ精神分析医だという。ポールからルイの存在を聞かされていなかったクロエは、真実を突き止めようとルイの診察室に通い始めるが、優しいポールと違って傲慢で挑発的なルイに次第に惹かれていく。「17歳」のマリーヌ・バクトが主人公クロエ、「最後のマイ・ウェイ」のジェレミー・レニエが双子の精神科医を演じる。共演に「映画に愛をこめて アメリカの夜」のジャクリーン・ビセット。

2017年製作/107分/R18+/フランス
原題または英題:L'amant double
配給:キノフィルムズ
劇場公開日:2018年8月4日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第70回 カンヌ国際映画祭(2017年)

出品

コンペティション部門
出品作品 フランソワ・オゾン
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(C)2017 - MANDARIN PRODUCTION - FOZ - MARS FILMS - FILMS DISTRIBUTION - FRANCE 2 CINEMA - SCOPE PICTURES / JEAN-CLAUDE MOIREAU

映画レビュー

4.5オゾンの緊張感あるエロス+クローネンバーグ風味

2018年7月30日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

怖い

興奮

知的

真逆な性格の一卵性双生児の医者に一人の女性、という設定がまずクローネンバーグの「戦慄の絆」を思わせるが、内臓をモチーフにしたようなグロテスクなオブジェや、悪夢のようなエロティックシーンなど、話が進むほどにクローネンバーグ風味を増していくことに驚かされた。 ただし、オゾン監督らしい女性の実存に迫るかのような硬質で即物的なセックス描写、謎をあえて残すスタイリッシュなサスペンスの演出は健在。オゾンのスタイルにクローネンバーグのテイストが予想外の化学反応を見せる。 現実と夢と幻覚の境界をあいまいにする編集手法は、格別に珍しいものではないが、このテーマには見事にハマった。 原題「L'amant double」、英題「Double Lover」に対し、邦題は雰囲気があり工夫したなとは思う(作中に印象的な2重螺旋の階段のショットもある)が、DNAを容易に想起させる点でややミスリードか。

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高森 郁哉

2.5真夏の夜の怪談。 他人のスマホ(引き出し)を覗いてはいけません。

2024年7月28日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

フランソワ・オゾン。 つまらない映画も作ります。 毎年一作品、発表をし続ける多作作家としては、「次作のアイデア」を常にハンティングしていて、いつも世間の見落としていた隙間世界を、彼は拾おうとしているのだと思う。 本作、ちまたの双子たちのブーイングと強い拒絶を受けるだろうし、ここまで失礼な脚本を書けるところを見れば、オゾン自身はどうせ双子ではないだろうことが良く判るな。 けれど、もう存在しない誰かの霊魂とか、肉腫として胎内に残った誰かの意識とか、 それらが、いま生きている僕たちの生に 何らかの引力を及ぼしていることは、もしかしたら、それは有ることなのかも知れない。 怪談がお好きならどうぞ。 はらわた、エコーMRI、鉗子、ディルド、血液。 フランス映画よりもアメリカ・ハリウッド映画の方がしっくり来る方にオススメしますよ。 美術館の展示室も、無機質てスタイリッシュな白黒世界から、肉塊の回転造作物へと展示替えしてましたから。 人間の精神の2面性までもう少し迫真するかと思ったのですが、ポールとルイと、ちゃんと二人いた双子の「単なる兄弟喧嘩」の確執。+こじらせ女子との絡みで終わったわけで。 ちと残念。 Wikipediaによれば R18+ 「本作は、独特で過激なヨーロッパのくせを交えながら、古典的なエロティック映画のファンを興奮させる変態的な快楽を提供している」 との批評家のコメントがアップされていて、 しばし笑ってしまいました。

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共感した! 3件)
きりん

3.0現実逃避

2024年7月24日
iPhoneアプリから投稿

オゾン監督の中々面白かったけど、どこまでが現実なのか結局最後まで不明。それが狙いなのか?! グロいサスペンス風でもある今作品、女優の目に引き込まれる。 ジャクリーンビセットが母親役でてでたけど、元気な姿見るのはとても嬉しい。最後まで意味不明はあれど、全て幻想だったのか。その区別が分からず。

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共感した! 2件)
ken

4.5観たかった度◎鑑賞後の満足度◎ ジャクリーヌ・ビセット!年取ってもやっぱりジャクリーヌ・ビセット!映画としては非常に精緻で巧妙で、クリスティのミステリーに比すかも。でもホラーだ、これは。

2023年8月10日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
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もーさん