セラヴィ!
劇場公開日 2018年7月6日
解説
「最強のふたり」のエリック・トレダノ&オリビエ・ナカシュ監督が、パリ郊外の古城で開かれる結婚式を舞台に、人々の人生や思惑が交差していく様子を軽妙なタッチで描いたコメディドラマ。30年間にわたり数多くの結婚式を手がけてきたベテラン・ウェディングプランナーのマックスは、近頃、引退を考え始めていた。そんなある日、ピエールとヘレナというカップルからの依頼で、17世紀の城を式場にした豪華絢爛な結婚式をプロデュースすることに。いつも通り、式を成功させるため様々な準備を整えて当日に臨むマックスだったが、ウェイターはシワシワなシャツに奇妙なヒゲ、スタッフのひとりは新婦を口説き始め、オーケストラはワンマンショー気取りだったりと、トラブルが続発。マックスの努力は全て泡と消え、感動的になるはずの式は大惨事と化してしまう。主人公マックス役に「みんな誰かの愛しい人」のジャン=ピエール・バクリ。共演に「この愛のために撃て」のジル・ルルーシュ、「愛しき人生のつくりかた」のジャン=ポール・ルーブ、「夜明けの祈り」のバンサン・マケーニュ。
2017年製作/117分/G/フランス
原題:Le sens de la fete
配給:パルコ
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2018年8月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
「最強のふたり」の監督コンビによる、結婚式を舞台にしたシニカルなコメディ。結婚式はわりとお国柄が見える舞台なので、それが舞台なだけで結構面白い。
この映画ではフランスの、いわゆるブルジョワ階級の結婚式を描いている。主役はベテランウェディングプランナー、どこかのお城を借り切って夜通し式を行うという豪華なもの。その結婚式のために集められた連中がどいつこいつもクセのある奴ばかりで、式がむちゃくちゃになっていくというお話。
いかにも鼻持ちならない金持ち風情な新郎、働いているのは多種多様な人種で移民も混じっている。テーマとして前面に押し出してはいないが、今のフランス社会がそこには垣間見える。
監督は結婚式を題材にした理由を、金持ちも貧乏人も一堂に会する社会の縮図だからと語っている。映画が描く抱腹絶倒の笑いには社会に対する皮肉もたっぷり込められている。
2018年7月15日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会
「最強のふたり」「サンバ」のエリック・トレダノ+オリビエ・ナカシュ監督(兼脚本)による3作目。移民問題や所得格差などさまざまな社会問題や差別を題材に風刺コメディを組み立てる手腕は健在。
ただ前2作は主演オマール・シーの明るいキャラが魅力の一部になっていたが、本作でジャン=ピエール・バクリ演じるマックスは公私でストレスを抱え苦虫を噛み潰したような表情が長い。スタッフの勝手な振る舞いや雑な仕事でてんてこ舞いするのには同情するが、部下の女性と不倫している点が今一つ共感できないのは日本人的な倫理観のせいか…。
シニカルなジョーク、おバカな笑いが散発的に続くが、気球を使った新郎のパフォーマンスの顛末には爆笑。また、イスラエル出身のジャズベーシスト、アビシャイ・コーエンによるBGMが効果的に響き、終盤のセッション場面での劇中曲も絶品。映画音楽担当は初めてだそうで、今後引っ張りだこになりそう。
2021年1月26日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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こんな結婚式、こんな人たち、あったりいたら大変。。だけど、あるある、いるいると特有のエスプリにクスッと笑ってしまった。そもそも祝の場で、あんな強面のウエディングプランナーは似つかわしくないw黙ってたら子供が泣き出しそう。いちいち煩い無茶な要求をしてくる新郎、文法ばかり気にして、新婦を口説く本末転倒な義弟、至る所で他者と衝突し、まとめられない中間管理職の部下、皺しわの服と変な髭の未経験バイト、当たり前のことをデカイ声で口にする部下、仕事せずつまみ食いするカメラマン…挙げだしたら切がないが、どれも頭が痛くなる。しかし、ラストは全てうまくまとまり??ハッピーエンドに持っていくのが良かった。あの新郎の長い挨拶は苦笑だったが、飛んでっちゃうと言うのはかなりぶっ飛んでいた。独創的!
歯がゆいだけの従業員に目を光らせながら、気を使いながら、一人であたふたしている社長。
この社長、すごく理解できる、自分が重なるから笑、ある意味、涙(笑)。
神経使いすぎて倒れるよ、そりゃ..。
でもね、従業員を信じて、任せることも大切なんだよね、ほら、成功したじゃない!
この作品は、どこかの零細企業でも起こりうる、いや、起こっている日常的な風景を、ユーモラスで、優しく、暖かく、描き出している。
笑いながら、ホっとした。
ほんと、社長って大変だもん! 笑。
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