女と男の観覧車 特集: 批評家たちも賛辞を贈るウッディ・アレン「長編監督作49本目」82歳にしてついにたどり着いた《集大成にして野心作》名匠アレン×名優ウィンスレット=アカデミー賞コンビによる超濃厚人生模様

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女と男の観覧車

劇場公開日 2018年6月23日
2018年6月18日更新

批評家たちも賛辞を贈るウッディ・アレン「長編監督作49本目」
82歳にしてついにたどり着いた《集大成にして野心作》
名匠アレン×名優ウィンスレット=アカデミー賞コンビによる超濃厚人生模様

50年代のコニーアイランドを舞台に、ケイト・ウィンスレットが理想を求める女性を熱演 50年代のコニーアイランドを舞台に、ケイト・ウィンスレットが理想を求める女性を熱演

アカデミー賞にノミネートされること、実に24回。1度の監督賞と3度の脚本賞に輝く名匠、ウッディ・アレンが、記念すべき節目となる50作を目前にして、“集大成”とも言える野心的作品を作り上げてしまった。「タイタニック」「愛を読むひと」の実力派にしてオスカー女優、ケイト・ウィンスレットをヒロインに抜てきし、生きていくことの切なさを描き切る、本領とも言える人生描写を突き詰めたヒューマンドラマ「女と男の観覧車」(6月23日公開)がそれだ。


[なぜ集大成なのか?]名匠の《人間観察》の到達点であり原点回帰作
女性映画ファンに捧ぐ──“久しぶりに見たい”ウッディ・アレン

女と男のすれ違い、人生の切なさを描き続けるアレン監督が、野心とともに原点回帰 女と男のすれ違い、人生の切なさを描き続けるアレン監督が、野心とともに原点回帰

1950年代、米ニューヨークの観光地として知られるコニーアイランドを舞台に、ひと夏の恋におぼれる女性の姿が描かれる。ダイアン・キートンミア・ファローケイト・ブランシェットら数々の歴代ミューズに続いて初のアレン作品登板となったケイト・ウィンスレット演じる、遊園地のウェイトレスとして働く元女優のジニーを主人公に、再婚同士の夫(ジム・ベルーシ)、不倫相手の青年(ジャスティン・ティンバーレイク)、そして夫の音信不通だった娘(ジュノー・テンプル)の思惑が交錯し、決して思い通りには進まない人生の悲哀が浮かび上がる。82歳の高齢監督が、年に1本のハイペースで作品を撮り続けているのも驚異的なのに、ここにきて「集大成」と言える作品を生み出したことに、多くの映画ファンが驚きの声を上げてしまうだろう。舞台、作風、作品に込めた情熱──特に女性に見ていただきたい、「往年のアレンが帰ってきた!」と喜ばずにはいられない作品だ。

「アニー・ホール」「ラジオ・デイズ」にも登場した“思い出の地”が舞台 「アニー・ホール」「ラジオ・デイズ」にも登場した“思い出の地”が舞台

名物観覧車“ワンダーホイール”が回るコニーアイランドが舞台というだけで、本作がアレン監督の心情と密着していることが強く伝わってくる。なぜなら同地は、あの名作「アニー・ホール」で主人公が幼少期を過ごした家があった場所としても登場した、幼かったアレン自身が何度も訪れた思い出深い場所だから。その心のふるさとを全編にわたって撮り上げるのは、集大成と呼ぶに相応しい計らい。

ジニーは脚本家志望の青年(右・ジャスティン・ティンバーレイク)と秘めた恋を育む ジニーは脚本家志望の青年(右・ジャスティン・ティンバーレイク)と秘めた恋を育む

そのアカデミー賞受賞作「アニー・ホール」で、シニカルな視点で人間を観察し、皮肉とユーモアをもって人生のままならなさを描く作風に開眼したアレン監督だが、思い出の地を舞台にし、新たなミューズを迎え入れたことで、さらにその視線と表現が冴え渡った。年齢を重ねて深みを増した人生観が感じられるとともに、男と女のビビッドな情熱までも描写する。“最高地点”と言っていいだろう。

撮影中のひとコマ──アレン監督のこの勇姿も、あと何作品で見られるのか 撮影中のひとコマ──アレン監督のこの勇姿も、あと何作品で見られるのか

「あと何本、アレン監督の映画を見られるんだろう?」という映画ファンの思いと同じように、きっと彼自身も「あと何本作れるのか?」と感じているはず。監督作50本目という節目を迎える直前、49本目の今回に、その気持ちが強くなっただろうことが、作品から大きく伝わってくる。映画を愛し、映画とともに生きてきた映画人生が終盤を迎えている今だからこそ、本作に最高の情熱が詰まったと言える。


[なぜ野心的なのか?]今なお消えない創作意欲と、それが引き寄せる才能
映画のプロたちが“心をつかまれた”本作が持つ《3つの映画力》

新たなる愛と裏切りの物語を、映画界屈指の名監督、名女優、名スタッフが作り上げた 新たなる愛と裏切りの物語を、映画界屈指の名監督、名女優、名スタッフが作り上げた

終盤に差し掛かったアレン監督の映画人生において、その創作意欲は衰えを見せるどころか、ますます輝きを放っていると言えるだろう。そんな意欲を最新作から強く感じ、心をつかまれてしまったという3人――映画ライターの村山章氏、パリ在住の映画ジャーナリスト・佐藤久理子氏、映画ライターの萩原麻理氏に、本作で引き込まれた要素を聞いてみた。それぞれが明かしたのは、「監督力」「女優力」「撮影力&物語力」という3つの映画力。アレン監督の尽きない野心は、自身のみならず、それを増幅させる才能まで引き寄せ、鼓舞させていたのだ。

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八十歳を超えてなお、ほぼ毎年一本のペースで新作を撮り続けているウディ・アレンは、まさに驚異というほかない。軽妙洒脱な風俗喜劇が目立つが、時おり「マッチポイント」(05)、「ブルージャスミン」(13)のような強烈な毒を含有する傑作を放つ...映画評論

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