ペンギン・ハイウェイ

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

「夜は短し歩けよ乙女」「有頂天家族」などで人気の作家・森見登美彦による日本SF大賞を受賞した小説をアニメーション映画化。短編「陽なたのアオシグレ」「台風のノルダ」を手がけたスタジオコロリドの第1回長編作品となり、「陽なたのアオシグレ」の新鋭・石田祐康が監督、「台風のノルダ」の新井陽次郎がキャラクターデザインを担当する。毎日学んだことをノートに記録している勉強家の小学4年生アオヤマ君は、通っている歯医者のお姉さんと仲良し。お姉さんも、ちょっと生意気で大人びたアオヤマ君をかわいがっていた。ある日、彼らの暮らす街に突然ペンギンが現れる。海もないただの住宅地になぜペンギンが現れたのか。アオヤマ君は謎を解くべく研究を始めるが、そんな折、お姉さんが投げ捨てたコーラの缶がペンギンに変身するところを目撃する。テレビドラマ「バイプレイヤーズ」などで知られる北香那が、声優初挑戦でアオヤマ君を演じ、「鉄コン筋クリート」「花とアリス殺人事件」などで声優経験のある蒼井優がお姉さん役を務める。

2018年製作/118分/G/日本
配給:東宝映像事業部
劇場公開日:2018年8月17日

スタッフ・キャスト

監督
原作
森見登美彦
脚本
上田誠
脚本協力
大歳倫弘
渡辺葉
プロデューサー
尾崎紀子
松尾拓
武井克弘
チーフプロデューサー
松崎容子
山本幸治
製作
山口真
大田圭二
堀内大示
吉崎圭一
水野道訓
キャラクターデザイン
新井陽次郎
演出
新井陽次郎
亀井幹太
絵コンテ
石田祐康
新井陽次郎
間崎渓
渡辺葉
柴山智隆
川野達朗
監督助手
渡辺葉
美術デザイン
永江彰浩
熊谷貴史
間崎渓
石舘波子
新井陽次郎
プロップデザイン
石舘波子
衣装デザイン
やぼみ
コンセプトデザイン
久野遥子
カラースクリプト
熊谷貴史
コンセプト協力
間崎渓
作画監督
永江彰浩
加藤ふみ
石舘波子
山下祐
藤崎賢二
美術監督
竹田悠介
益城貴昌
色彩設計
広瀬いづみ
CGI監督
石井規仁
撮影監督
町田啓
音響監督
木村絵理子
音響効果
中野勝博
音楽
阿部海太郎
主題歌
宇多田ヒカル
音楽プロデューサー
佐野弘明
アニメーションプロデューサー
金苗将宏
協力プロデューサー
大谷丞
中武哲也
クリエイティブアドバイザー
佐藤順一
アシスタントプロデューサー
石井大地
制作
スタジオコロリド
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受賞歴

第42回 日本アカデミー賞(2019年)

ノミネート

最優秀アニメーション作品賞  
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(C)2018 森見登美彦・KADOKAWA/「ペンギン・ハイウェイ」製作委員会

映画レビュー

2.5影絵たちが演じる「セカイ系」

2018年9月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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マユキ

5.0好奇心の素晴らしさを思い出させてくれた

2018年9月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

知的

知的好奇心がいかに人生を豊かにするかを躍動感溢れるアニメーションで描いた快作。ジュブナイル映画の秀作がまた1つ生まれた。

観察と実験に明け暮れ、世界の様々な謎の考察をノートに取り続けるアオヤマ君は、ある日突然町中に出没したペンギンと、近所の歯科医院に務めるお姉さんの謎に挑む。世界の謎を知り少年は成長していくが、同時に悲しい別れも経験する。残酷な真実も全てを知ろうとするアオヤマ君の姿は、人の知性と好奇心が世の中を前進させてきたんだと教えてくれる。

お姉さん役の蒼井優の芝居が素晴らしい。本職の声優ではないが、声色芝居が板についており、基本的な演技力が高いことを証明しているアオヤマ君の親友、ウチダ君を演じた釘宮理恵さんもいい味を出してて、作中最も可愛いキャラクターを作り上げていた。

本作を観たあと、今までスルーしていた世界のいろいろなことを調べたくなってきた。久しく枯れていた好奇心を取り戻させてくれる映画だった。

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杉本穂高

5.0世界の果てに向かって続くペンギンハイウェイ

2025年1月20日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

楽しい

幸せ

原作小説を読んで、衝撃を受けたのは随分前のことだ。

小学4年生の男の子と不思議で綺麗なお姉さん。淡い恋心。そして小学生の生活圏内での同級生達との小さな冒険。そんな舞台設定でも何か一つ面白い話が書けそうなものだが、そこに奇妙奇天烈な設定。
森見登美彦の脳内は一体どうなっているのか、どうしてこんな物語が書けるのか?不思議で不思議でしょうがなかった。

ペンギンを出すお姉さん。
お姉さんのおっぱいと顔をじっと見てしまうのは何故かと考えてしまうアオヤマ君。
謎の海。海を消すペンギン。
全てを知っているようで、ヒントしか教えてくれないお父さん。
不思議なんだけど、怖いという感じがしない。なんだか、ありそうな、あったら面白そうな気もする。そんな世界。

原作小説を読んでいると、鋭い観察眼を持つ大人びたアオヤマ君のキャラクターのせいか、大人の目線でこの不思議な世界に入り込んでいくような気がしたが、この映画では、小学生の目線で観ることができた。アニメの画と声の力で、世界が広く、明るくなったように感じられた。

キャラクターが動き、話し、アオヤマ君の街の風景が広がっていく。ペンギンがキュッと鳴く。かわいい。この不思議な世界のペンギンは、これだ!っていう姿で出てくる。
原作の世界観を見事に映像化し、活字から想像するとちょっと浮世離れしたアオヤマ君とお姉さんをぐっと身近な存在にしてくれた。

アオヤマ君は観察を続けた。彼は、お姉さんとペンギンと海の不思議を完全に解明できなかった。解明できなくても別によかったのだ。解明することは、大事なことではない。

原作小説の最後のアオヤマ君と父との会話。
アオヤマ君は「世界の果てを見るのはかなしいことでもあるね」とつぶやく。

私はこの会話と最後のアオヤマ君の決意を読んで泣いてしまった。
そして映画を観て、この会話を思い出して泣いてしまった。

大人の世界に足を踏み入れようとする少年が遭遇した不思議なお姉さんは、世の中には、理屈では説明できない理不尽と、不思議と、そして愛っていうものがあることを教えてくれた存在のように思えて、何故だか暖かくも切なくなってしまったのだ。

この作品は、かわいいペンギンの出てくるSFアニメとして子供でも楽しめる映画だけど、大人の方は原作も読んでみると、とても深いお話であるということがわかると思います。

絵が綺麗だった。そして、エンディングの宇多田ヒカルの曲もこの作品にマッチしていてよかった。本当に、見事な映像化作品でした。

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TS

4.5「メッセージ」ような世界観のSF少年ファンタジー

2024年11月6日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

映画「メッセージ」の原作は1998年に発表された
テッド・チャンの「あなたの人生の物語」とのことです。
それをドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が2016年に映画化して
大評判になりましたね。
翻って、この「ペンギン・ハイウェイ」は森見登美彦さんが
2010年に発表した「同名小説」を原作としています。

発想がよく似ているというか、突然、不思議な生命体が現れて、
そして何をするともなく去って行く。
そして一方では、主人公のアオヤマ君(小学4年)の世界に、
東京にはいるはずのない《ペンギン》が現れる‼️
なんとも摩訶不思議な物語です。
そしてペンギンは、アオヤマ君の憧れのお姉さん。
そのお姉さんがコーラの缶を空に放り投げると、突然
現れるのです。
本当に驚きました。
こういう発想をする人がいる。
それが小説として完成して、更にアニメ映画になり、完成した。
なんか不思議な夢を見ているような体験でした。
そして声優を担当している俳優さんの豪華なこと。
アオヤマ君・・・・北香那(まだ、「春画先生」でブレイク前ですね)
お姉さん・・・蒼井優
アオヤマ君のお父さん・・・西島秀俊
ハマモトさん父親・・・竹中直人
同級生のハマモトさん・・・藩めぐみ

全く知らなかった映画です。
アンテナに引っかかって観れてラッキーでした。

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琥珀糖