名もなき野良犬の輪舞(ロンド)
劇場公開日 2018年5月5日
解説
韓国の演技派ソル・ギョングの主演で、家族や兄弟のように固く結ばれた2人の犯罪者の絆が、ある真実によって次第に悲しみと憎しみに変わっていくさまを描いたクライムドラマ。犯罪組織のトップに成り上がるという野望を抱くジェホは、刑務所で野心的な若者のヒョンスと出会う。周囲の人間を誰も信じずに生きてきたジェホだったが、ある時、ピンチを救われたことでヒョンスを信頼するようになる。出所後、チームを組み、犯罪組織を乗っ取ろうと企てるジェホとヒョンス。しかし、それぞれの動機が次第に明らかになっていき、そのことから信頼で結ばれた2人の関係が変化していく。ソル・ギョングがジェホ役を務め、「戦場のメロディ」「弁護人」などで俳優としても活躍するアイドルグループ「ZE:A」のイム・シワンが、ヒョンスを演じる。監督は「マイPSパートナー」のビョン・ソンヒョン。
2017年製作/120分/PG12/韓国
原題:The Merciless
配給:ツイン
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ヤクザと潜入捜査官の友情もの、という、ある意味で手あかのついたジャンルであり、ハードな犯罪映画を得意とする韓国や香港ならお手の物だろう、、、と思わせておいて、どうも毛色が違う。重くないし、湿っぽくないし、むしろポップなのである。
確か監督がインタビューで「ストーリー自体に新味はなく、見せ方にこだわった」といった発言をしていて、実際、本作は韓国ノワールや香港ノワールというより、タランティーノ映画やソダーバーグの『アウト・オブ・サイト』のスタイリッシュさの影響が強いように思う。
展開としては強引なところが多いのも、ジャンルものの愛嬌。ヤンチャで弾けていて、アジアとハリウッドの亜種であることを自ら標榜しているような、気持ちのいい快作だと思う。
2021年2月7日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
タイトル通り。
失望の中、ヒョンスはどこに向かうのか?
2020年7月20日
Androidアプリから投稿
主人公がこれからどうなるのか、もう少し見通せるとスッキリしたのですが…それをあえて示さないのがノワールだと言われればそれまでですがね。
アクションもキャラも好きだったけど、設定に無理があって…「映画だから」と言われても、だからこそリアリティーは必要で。
追い詰められた人間の生き抜く術は人を信じぬことだ。
そんな言葉を吐き捨てながら生きていくことは辛いことなのだ。犯罪に手を染めるきっかけは人それぞれ違う。でも共通することは哀しみなのだろう。
歓びは簡単に共感できるが哀しみには共感を見出すことが極めて難しい。其々の哀しみの種類は千差万別で複雑過ぎるからなのだろう。
この映画のこの哀しみの感情の共通項は何か?
それを命題にスタイリッシュにコミカルに物語は作られている。
韓国ノワール映画は新しい展開を見せはじめている。
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