焼肉ドラゴンのレビュー・感想・評価
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好き嫌いは分かれるかも知れませんが、凄い作品であることは間違いありません!
時代は大阪万博で関西全体が湧いていた1970年頃。大阪伊丹空港近くの国有地に出来たバラック集落で、焼き肉店を営んで生計を立てる在日コリアン龍吉・英順夫婦とその子供達の悲喜こもごもの生き様を描く。貧困・差別の問題もあり、なかなか扱いが難しい作品だったと思うのですが、敢えて彼らの日常生活をストレートに見せることで、あの時代、ある意味最も虐げられたいた彼らの悲哀と逞しく生き抜く姿がとても印象的でした。日本の役者さんも韓国の役者さんも本当に真に迫った演技で感動的でした。私自身、ほぼ同時代を阪神間で過ごしておりましたので、在日コリアンのクラスメートとの交流など思いが重なる部分が多く、心に残る作品となりました。あの一家の行く末は作中では語られていませんが、幸あれと祈る気持ちで一杯です。
花火のシーンが印象的
1969年(昭和44年)から1971年(昭和46年)の関西を舞台にした在日韓国人一家の物語。ウトロを連想させる不法占拠の在日の部落、北朝鮮への帰国運動、就職差別、学校でのいじめ、済州島での四三事件、芸能界に活路を見出す在日、等々、在日をめぐるいろいろなキーワードをミックスして一家の問題として描いている。
「血と骨」のようなえげつなさは薄く、「月はどっちに出ている」ほどの軽妙さもない。ちょうど適度な重さで在日の世界を描いていてよくできた作品だと思った。
舞台の映画化ということで、少し舞台的すぎる演出や世界の広がり方が気になったが、それを差し引いてもいい作品だった。(舞台中継はずいぶん前にテレビで見たが、よく覚えていない。)
ラスト近くの花火のシーンがいい。花火を写さず花火を描くシーンは、たまたま「万引き家族」でも使われていたが、この映画でも効果的だ。どちらの映画でも花火を美しいと言いながらも、自分たちは楽しめない。格差の象徴が花火なのかもしれない。
今でも続いている生き難さ
喜怒哀楽が激しい
在日だからこそ
当初のイメージとは違った
三姉妹と親子の絆
笑えた
お父さん、あぁ、、お父さん
お父さん、その判断は正しかったの?
でも、昨日よりは今日、明日が良くなると信じて生きるしか無かった環境と境遇ではやむを得ない。
僕らは今に生きるから、そこに行かせてはダメ。未だに差別は無くなっていない、だから学校に居させてはダメと分かるが、究極の選択を日々迫られる市井の小さな家族には予測のしようもない。
全容が分からない前半にも関わらず、リヤカーに息子を乗せて走った笑顔は、ただそれだけで涙が溢れて来た。
在日側の目線と言う人もいる。
当たり前だ、作ったのは日本人ではない。
我々とは違う側の人生を見たとき、違和感を感じるのは当たり前かもしれない。ならば、彼らが感じていた違和感や哀しみを知ることも大切なことだろう。
「お父さん、お母さん。お疲れ様でした」と言いたくなるラストシーンでした。
初日舞台挨拶上映に参加。1969年(昭和44年)、万博前年に沸く大...
映画フレームの中で展開される、「ザ・演劇」
昭和の高度経済成長期にあった1970年代の日本における在日コリアンの一家を主人公にしたドラマ。第16回読売演劇大賞の"大賞"と"最優秀作品賞"、また第8回朝日舞台芸術賞の"グランプリ"を受賞している名作戯曲を原作にしているからなのか、映画フレームの中で展開される、[ザ・演劇]。
原作・脚本の鄭義信自身による初メガホンということで、やっぱり餅屋は餅屋か。オリジナル舞台が好きな人にはいいかもしれないが、家族が揃ってこちら(カメラ)側を見るなど、意図して舞台的なフレーミングが多用されているので、"映画"的ではない。今どきのCGを使って、再開発の大阪の街並みや上空を飛ぶ旅客機をリアルに再現することはできても、あらゆるシーンで演劇臭さがぬぐい切れない。
たとえば、今どきの高精細カメラはぜんぶを見せてしまうので、どう見ても"作りモノ"だと分かってしまう、"セットの安物感"。家はボロボロの掘っ立て小屋というより、小ぎれいに汚されたコントの大道具である。
またオープニングとエンディングでサクラの花びらが舞い散るが、他のシーンで屋根の上や街を俯瞰するカメラワークがありながら、これだけの花びらを降らせる大きな桜の木や、桜並木が写っていない。突然、空からサクラが舞い散る…コレを、"脳内補完しろ"というのが、[ザ・演劇]なのである。
セットの質感は別として、細かい仕込みは時代考証バッチリである。大阪万博のアメリカ館の話や"太陽の塔"、劇中で使われる美空ひばりの「真っ赤な太陽」(1967)や青江三奈「伊勢佐木町ブルース」(1968)などの楽曲。"チューリップハット"など登場人物たちのファッションは、一周回ってカッコいい。
ちゃんと映画として作り直してほしかった…映画だからできることと言えば、大阪万博はみやげ話ではなく、お金をかけてCG再現したら、大絶賛されただろう。「ALWAYS」の象徴である"東京タワー"のように。
とはいえ、いい話である。素晴らしい演技である。日韓の映画俳優による見事な演技は見ごたえたっぷり。"焼肉ドラゴン"の父母を演じるキム・サンホとイ・ジョンウンの日本語と韓国語のハイブリッドなセリフ回しは、鄭義信監督の脚本の狙いがハマっている。美人3姉妹に真木よう子、井上真央、桜庭ななみを揃えたのも鄭義信初メガホンの賜物。
鄭義信監督の脚本作品といえば、「月はどっちに出ている」(1993・キネマ旬報ベストテン第1位)、「愛を乞うひと」(1998・キネマ旬報ベストテン第2位)、「血と骨」(2004・キネマ旬報ベストテン第2位)などなど。映画マニアのココロをつかむのが上手いだけに、本作も高評価が予想されるが、この[ザ・演劇]をどのように受け入れるのだろうか。
昭和の高度経済成長期の話といえば、「ALWAYS 三丁目の夕日シリーズ」(2005/2007/2012)だが、本作は「ALWAYS」のアンサーソング(返歌)的になっている。"東京"に対して"大阪"。"日本人一家"に対して"在日コリアン一家"。同じ時代背景に中で起きていた立場の違いと社会的な差別を描きつつも、本格的な戦後復興にまい進する空気感は、漠然とした未来の明るさを感じさせる。いい話である。
(2018/6/22/ユナイテッドシネマ豊洲/ビスタ)
ネタバレあり
息子がイジメられて背中に書かれてしまってるシーンで、劇場で近くに座っていた60代くらいのお歳の召されたお客さんで笑っていた方がいてゾッとした。
まだご年配の方は韓国人ってだけで偏見もって見下したりする方が多い。良い歳した方の方がそう見ている方が多い。どんな気分で見るのは人の勝手だけど、イジメの場面で笑うなんてなんだか侘しい。自分は日本生まれだが、親が韓国だから心が痛かった。自分の親が韓国人って事を知らなく、でも心ないご年配の方にたまに韓国人とかありえないとか言われる事もある。でもそう言ってくるのって必ずご年配の方。
他国を見下して自分の国が1番偉いとでも思っているのか。そんな小さい心の人がまだ現代にもいるんだと劇場で感じるとは悲しい世の中。
この作品はコメディって言ってる方も多いけど、昔も今も続いている日本と韓国との関係を描いている感動作だと思う。
『何見に行くん?』『焼肉ドラゴン』
『おもんないって!』
(嫁さんの感が…)
演劇ってジャンルなんかな?
悪くは ない。
眠くなれへんかったし
美人三姉妹やし
一生懸命演じてはるし(熱量は伝わった)
…俺の感受性おかしなったんかな?
何も感じひん(批判の意味ではない)
(漫才とか吉本新喜劇を生で観たら
めっちゃ面白いもん!)
(生で見なアカンやつやわ)
久しぶりに泣いた
「大泉洋いい」
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