焼肉ドラゴンのレビュー・感想・評価
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今でも続いている生き難さ
日本人として普通に生活したいだけなのに、国の都合で個人の資産を奪ってしまう社会。大阪万博の1970年の頃、物質的な豊かさこそが幸福なのだといわんばかりの都市開発の時代、怒鳴りながら、泣きながら、笑いながら、たくましく生きていく在日コリアンたちがいた。戦後の匂いがまだ残っていた大阪下町の市井の人々の描写にのめり込んだ。特にキム・サホンの表情が素晴らしい。この芯の通った、でも悲しい表情はこの映画の全てのように思えた。この俳優の他の作品も観て見たい。ちょっと気になったのは自殺した中学生の息子さんをもう少し丁寧に描いて欲しかった。舞台ではどうなのだろうか。
喜怒哀楽が激しい
大阪弁と最初と最後の桜とナレーションに違和感を感じたが、基本的には良い映画。
前半はネガティブでヒステリックなドタバタ劇が続き、気が滅入りそうになるが、後半はシリアスで感動的が話が多くなり良かったと思う。
キム・サンホとイ・ジョンウンの演技がすばらしいと思いました。
二人で酒を飲みあう我慢比べのシーンはちょっと冗長かな。
在日だからこそ
昭和44年は産まれた年。
少なくとも産まれた家は、いわゆるバラック小屋ではなかった。
一家は強制撤去させられたが、場所によっては、今なお、そのような家に住んでいる人もいるのだろう。
在日ゆえに、被った被害ははかり知れないし、その決意を少し垣間見ることができた気もする。だけど、何が幸せかは、ちょっとわからないなぁと感じた。
当初のイメージとは違った
舞台の映画化とあって演出がキツいなぁと最初は感じたしストーリーも無理やり感あったけど、途中から引き込まれていった。最後には泣けて笑えた。女優陣の関西弁が違和感が全然なかった。3人とも素晴らしい。
井上真央とキムサンホはいい味出してる。
三姉妹と親子の絆
話の展開が物語の主人公を個性的に表現していて引き込まれました。三姉妹のバランスがとても良くキャスティングも絶妙で三者三様の輝きがあった。
適度に微笑ましいエピソードを織り交ぜながらオチもしっかりとあってgood job!
是非映画館で🎦
笑えた
泣ける映画なのかと思いきや
意外や意外笑える映画でした
小さな焼肉店ドラゴンで
繰り広げられる家族のお話
笑って泣いて切なくも逞しく生きる人たちの
脆さと強さそして優しさに溢れた映画でした
日本人キャストが在日韓国人の役を大谷さん以外
演じられているのですが皆さん生き生きと演じられていました
この時代のことは正直学校で勉強した程度の知識しか
持ち合わせていないので書けません(汗
肌の色や言葉、生まれた土地は違っても
皆同じなんだってことを忘れずに
そういったことに捕らわれずに
平和になることをひたすら願ってやみません
そうそうマッコリを飲むシーンがあるのですが
私のお気に入りのシーンです(ここはアドリブだそうです)
お父さん、あぁ、、お父さん
お父さん、その判断は正しかったの?
でも、昨日よりは今日、明日が良くなると信じて生きるしか無かった環境と境遇ではやむを得ない。
僕らは今に生きるから、そこに行かせてはダメ。未だに差別は無くなっていない、だから学校に居させてはダメと分かるが、究極の選択を日々迫られる市井の小さな家族には予測のしようもない。
全容が分からない前半にも関わらず、リヤカーに息子を乗せて走った笑顔は、ただそれだけで涙が溢れて来た。
在日側の目線と言う人もいる。
当たり前だ、作ったのは日本人ではない。
我々とは違う側の人生を見たとき、違和感を感じるのは当たり前かもしれない。ならば、彼らが感じていた違和感や哀しみを知ることも大切なことだろう。
「お父さん、お母さん。お疲れ様でした」と言いたくなるラストシーンでした。
初日舞台挨拶上映に参加。1969年(昭和44年)、万博前年に沸く大...
初日舞台挨拶上映に参加。1969年(昭和44年)、万博前年に沸く大阪、誕生日前にタイムリーな物語。浪速の下町の掛け合いも心地いい。ラストのハートフルな幕閉じにはホロ。『たとえ昨日がどんなでも、明日はきっとえぇ日になる』、いい言葉。
映画フレームの中で展開される、「ザ・演劇」
昭和の高度経済成長期にあった1970年代の日本における在日コリアンの一家を主人公にしたドラマ。第16回読売演劇大賞の"大賞"と"最優秀作品賞"、また第8回朝日舞台芸術賞の"グランプリ"を受賞している名作戯曲を原作にしているからなのか、映画フレームの中で展開される、[ザ・演劇]。
原作・脚本の鄭義信自身による初メガホンということで、やっぱり餅屋は餅屋か。オリジナル舞台が好きな人にはいいかもしれないが、家族が揃ってこちら(カメラ)側を見るなど、意図して舞台的なフレーミングが多用されているので、"映画"的ではない。今どきのCGを使って、再開発の大阪の街並みや上空を飛ぶ旅客機をリアルに再現することはできても、あらゆるシーンで演劇臭さがぬぐい切れない。
たとえば、今どきの高精細カメラはぜんぶを見せてしまうので、どう見ても"作りモノ"だと分かってしまう、"セットの安物感"。家はボロボロの掘っ立て小屋というより、小ぎれいに汚されたコントの大道具である。
またオープニングとエンディングでサクラの花びらが舞い散るが、他のシーンで屋根の上や街を俯瞰するカメラワークがありながら、これだけの花びらを降らせる大きな桜の木や、桜並木が写っていない。突然、空からサクラが舞い散る…コレを、"脳内補完しろ"というのが、[ザ・演劇]なのである。
セットの質感は別として、細かい仕込みは時代考証バッチリである。大阪万博のアメリカ館の話や"太陽の塔"、劇中で使われる美空ひばりの「真っ赤な太陽」(1967)や青江三奈「伊勢佐木町ブルース」(1968)などの楽曲。"チューリップハット"など登場人物たちのファッションは、一周回ってカッコいい。
ちゃんと映画として作り直してほしかった…映画だからできることと言えば、大阪万博はみやげ話ではなく、お金をかけてCG再現したら、大絶賛されただろう。「ALWAYS」の象徴である"東京タワー"のように。
とはいえ、いい話である。素晴らしい演技である。日韓の映画俳優による見事な演技は見ごたえたっぷり。"焼肉ドラゴン"の父母を演じるキム・サンホとイ・ジョンウンの日本語と韓国語のハイブリッドなセリフ回しは、鄭義信監督の脚本の狙いがハマっている。美人3姉妹に真木よう子、井上真央、桜庭ななみを揃えたのも鄭義信初メガホンの賜物。
鄭義信監督の脚本作品といえば、「月はどっちに出ている」(1993・キネマ旬報ベストテン第1位)、「愛を乞うひと」(1998・キネマ旬報ベストテン第2位)、「血と骨」(2004・キネマ旬報ベストテン第2位)などなど。映画マニアのココロをつかむのが上手いだけに、本作も高評価が予想されるが、この[ザ・演劇]をどのように受け入れるのだろうか。
昭和の高度経済成長期の話といえば、「ALWAYS 三丁目の夕日シリーズ」(2005/2007/2012)だが、本作は「ALWAYS」のアンサーソング(返歌)的になっている。"東京"に対して"大阪"。"日本人一家"に対して"在日コリアン一家"。同じ時代背景に中で起きていた立場の違いと社会的な差別を描きつつも、本格的な戦後復興にまい進する空気感は、漠然とした未来の明るさを感じさせる。いい話である。
(2018/6/22/ユナイテッドシネマ豊洲/ビスタ)
ネタバレあり
息子がイジメられて背中に書かれてしまってるシーンで、劇場で近くに座っていた60代くらいのお歳の召されたお客さんで笑っていた方がいてゾッとした。
まだご年配の方は韓国人ってだけで偏見もって見下したりする方が多い。良い歳した方の方がそう見ている方が多い。どんな気分で見るのは人の勝手だけど、イジメの場面で笑うなんてなんだか侘しい。自分は日本生まれだが、親が韓国だから心が痛かった。自分の親が韓国人って事を知らなく、でも心ないご年配の方にたまに韓国人とかありえないとか言われる事もある。でもそう言ってくるのって必ずご年配の方。
他国を見下して自分の国が1番偉いとでも思っているのか。そんな小さい心の人がまだ現代にもいるんだと劇場で感じるとは悲しい世の中。
この作品はコメディって言ってる方も多いけど、昔も今も続いている日本と韓国との関係を描いている感動作だと思う。
『何見に行くん?』『焼肉ドラゴン』
『おもんないって!』
(嫁さんの感が…)
演劇ってジャンルなんかな?
悪くは ない。
眠くなれへんかったし
美人三姉妹やし
一生懸命演じてはるし(熱量は伝わった)
…俺の感受性おかしなったんかな?
何も感じひん(批判の意味ではない)
(漫才とか吉本新喜劇を生で観たら
めっちゃ面白いもん!)
(生で見なアカンやつやわ)
久しぶりに泣いた
もしこの映画がミニシアターのみの封切だったら、千文字以上使って宣伝したかった。
ただ題名と内容があまりにもかけはなているので、レビューを書きます。
とにかくすごい映画です!観て絶対損はしません。
この映画が今年の映画賞を取らなかったら日本映画は終わりか想像以上の発展かのどちらかです。
ぜひ、一人でも多くの人に観てもらいたい。
一見は百聞に如かずです。
「大泉洋いい」
52本目。
今、日本で一番演技が上手い俳優と言えば、リリー・フランキーか大泉洋だと、自分では思うんですが、この作品でも、存分に堪能しました。
また、真木よう子、井上真央、桜庭ななみの3姉妹の演技に、圧倒されました。
今日は理性ではなく、本能で映画行きました。
ボンカレー
舞台版では聞き流していた母親の「ご馳走作る、ボンカレー」の意味が初めてわかりました。松山容子が進めるボンカレー。テレビも電話もないような貧しい集落で何故にボンカレー?ただのレトルトカレーっじゃないか。
その台詞に込められた母親の愛の深さに初めて気がついて泣かされました。全編がそんな感じ。珠玉の台詞が次から次に出てきます
昭和は遠くなかりけり
大阪万博前後の大阪。異国日本で暮らす韓国人家族。父親役のキム・サンホと母親役のイ・ジョンウンが好演。とりわけ真木よう子は、刑事・警察物がはまり役と思っていたが間違いだった。長女役を見事に好演。
北朝鮮の帰還事業には心が痛みます。
本当に見たかった映画
本当にいい映画。試写会で見ました。
たびたび映画で寝てしまうんですがずっと泣いたり笑ったり、本当におもしろかった。
この両親、すばらしい。3姉妹、常連客、本当にごちゃごちゃなのに一体感。
なんでなんだろう。本がしっかりしているから。
とかくいろんなことを詰め込み過ぎて全部を消化不良にしてしまう話多いけど、この物語はそうではない。すべて納得に行く形で展開、泣かせてその後はギャグかましてくるけど、しっくりした落ちなんです。
センスいいです。
ちょっと長いなこの場面と思うところはありましたけど、そこは許容範囲。めちゃめちゃなのに愛らしい人たち、だからいいんです。
そして1本筋の通っ家族愛。お父さんの「働いた働いた」は本当に泣かせる。日本語で一生懸命な感じもいい。
戦争、差別、重いテーマなのに、泣けて笑えて、最後には爽快にさせてくれる。この後味の良い終わり方なんなんだ、すごいいい。
本当に自分の人生に照らして見て、感動、親に感謝、一生懸命生きようと思わせてくれる映画です。
今の時代、いやどの時代でも、誰でもすべての人に通じる、本当に見るべき映画です。
民族なんて関係ない、ヘイトなんかに負けるな!
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