焼肉ドラゴンのレビュー・感想・評価
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泣いた
深刻なシーンの直後に大体間の抜けたコメディリリーフが入るので感情移入しにくい人は居るだろうなとは思った。多分元が演劇だからそうなるんだろうな、とは思う。
家族群像劇とでもいうのか、色々なことがどんどん起きるが、結局これは父と母の物語なのだと思う。彼らの表情と語りが全てであり、三姉妹や大泉洋が脇だな、と思った。彼らの愛憎劇もドロドロで見応えはあるのだが、全体からみるとそれはやはり挿話でしかない。
ラストはすごく大団円みたいに終わるが、これはおそらく悲劇なのだろうと思う。前向きで笑える悲劇。多分、もっと悲劇的に描くこともできた。そこを笑いと叫びにしているところがこの映画の凄さだと思った。
単純に、いい映画だと思う。キム・サンホで散々泣いた。
なぜ帰れない?歴史の事実を知ると。
映画的には、
在日朝鮮人の歴史にほんろうされながら、
差別にあいながらも、健気に生きてきた物語。
素晴らしい明日を夢見ながら、と言う感じか。
日本の家族と、韓国や朝鮮の家族の違いが、
興味深い。
普段はおとなしい父、オモニと呼ばれる母の気性はあらいが、愛情深いの家族。
ほとんど見分けのつかない、日本人と韓国人の、
生活習慣の違い、気持ち、考え方の違い。
彼らが、なぜ日本にいなければならないのか?
なぜ、帰れないのか?
植民地にされ、徴兵されて、連れてこられた?
それ本当?でも、なんで、戦後帰らない?
ちょっと済州島で事件があったって?逃げてきた?
それって、韓国人による韓国人の虐殺の四.三事件?
韓国内で、差別あったんだろう?
朝鮮戦争だって、北と南の同じ民族の争いじゃ?
映画では、断片的に出てきたけど、よく知らない歴史。
よく調べれば、わかるが、
映画だけみて、なんか、日本が悪かったんだなー
的な考え方になる人ほとんどじゃないかな?
土地だって買ったと言ってたけど、本当?
なぜ、日本でしか生きていけなくなったのかな?
ムスメたち、韓国行ったり、北行ったり、
一緒に帰る道はないの?
帰ると、より酷い差別あるから?
本当は、より貧しい生活が待ってるから?
現実の、現在の財閥支配の身分社会制度、
当時は、よりひどかったかも。
いろいろ考えて、素直に見られなかったよ。
日本と、韓国の本当の意味の和解、友好を望むけど、
そんな日来るのかな?
自分のあの頃を思い出しながら自然と涙が
大阪万博の時代、自分が中学生の頃を思い出しながら、スクリーンに展開する人間模様に心を動かされ、何度も涙が出て止まらなかった。戦後の歴史の中でトタン屋根の焼肉屋の中でエネルギー溢れる人間が今につながる高度成長を支えた一部だったのかと思いました。
舞台演劇感が強い
大阪万博前後の大阪で暮らす在日韓国人家族を描いたヒューマンコメディ。
元々が舞台で演じるための脚本というのが納得できる。それを映画にすると違和感を覚える典型的なパターンだった。演劇としての展開ではアリでも、映画としてはどうなのかなと思ってしまった。
息子の自殺、次女の浮気?、長女の復縁、色んなことが起こるが、正直あまり感情移入できなかった。
それでも、最後の父親の独白は感動を誘うのだから始末悪い。あまり低い点数を付けづらくなってしまった。
最後、3人の娘が南北朝鮮と日本でわかれて暮らすことになるのはあまり喜べない。前向きな終わり方に見せて、その先の不幸を暗示していて悲しい気持ちになった。
全く期待はしていませんでした。
こんなに泣かされたそして笑わしてくれた作品には、最近お目にかかりませんでした。
高度成長期における韓国人が、日本国内で差別と偏見の中で苦しみながら生き抜いた労苦の連続が作品から滲み出ていたと思う。お母ちゃんやお父ちゃんのキャラクターが抜群に愛らしい。
「ご返杯」の場面は何ともいえない。その後の長女の薬缶は、もう~最高。お父ちゃんの口から出てきたのは『四・三事件』のことか?
あそこまで息子を死へ追い詰めたお父ちゃんの真意は納得できない。
ラストの家の崩壊は、ある一家の崩落を意味しているようで、言い知れぬ寂しさを感じずにはいられない。強いて言えば、花火の音が、若干、不連続であったような気がする。「長女の足」のことは、最初から気にはなっていたが、もう少し早く事実を描く場面はなかったろうか。
舞台の映画化であるらしいが、お見事な作品であった。
役者陣がすごい
「吉本新喜劇?」というベタベタの笑いで引っ張っておいて、ポツリと登場人物がシリアスなこと言うとシリアス劇っていう、笑い、シリアス、笑い、シリアスっていう構成なのね。
シリアスパートで主張がストレートに出てきすぎるから「もうちょっとシナリオなんとかしようがあったのでは」と思いながら観ちゃうの。
でも、役者がうまいから。それで、なんとかしちゃう。誰にどんな演技ふっても大丈夫な役者陣だもんね。みんなうまかったけど、井上真央がすごいなと思った。
あと脚本のところで言うとさ、作中で死ぬ人物がプロローグとエピローグのモノローグやってんだよね。これは流石に無理があった。エピローグのモノローグって「いや、こいつはどこから事の顛末見てたんだよ?」って思ったし、「こんな脚本書いてるからみんな厳しい生活になっちゃったんじゃないの?」と関係ないことすら思ったよ。
働いた、働いた
お父さんが超良かった。苦労を重ねて、それでも文句を言わずに働き続けるお父さんが、三女の婿に娘をよろしくと言うシーンと、立ち退き要求の市役所職員に腕を返せ!息子を返せ!と叫ぶシーンの感情の爆発。すごかった。人生辛い事ばかりで、苦労しても報われる事は少なくて、手に入れた幸せを予想外に奪われたりもするけど、それでも身を寄せ合う家族が居れば、また立ち直るんだなと、まだまだ頑張れるんだなと思いました。長男が死んだ時はこの世の終わりくらい沈んだけど、最後は希望で終わりました。面白かったし、勇気をくれる、すごい映画だった。
どこを見るか?
コメディじゃなく、ヒューマンですね。
昭和44年 路地裏に、在日韓国人の焼肉店があり、大将の名前が龍で、焼肉ドラゴンと呼ばれるようになったらしい。
けど、劇中誰もそう呼ばないけどね、、、
これは誰を中心に見るかで、つまらない映画か、良い映画になるかかな?
大将中心に見ると、戦争に駆り出され、片手を失いながら、息子は差別に合い、いろいろ苦労をしてるのに、自分の中に納め混み、感情を出さず、多くを語らない。
が、立ち退きに会う時に、それが一気に爆発してしまう感情は、その苦労や不満に耐えてきた人生に泣ける。
が、、、分かりにくいかも。。
どうしても しょーもない恋愛の縺れに目が行きがちな作りで勿体ない、、、
いやー濃かったわ
人間関係が濃厚。昔の壁もないような家に大勢で住んでいるからから隠し事なんてできない。血が濃くてしょっちゅう殴り合い。でも観ているうちにその関係が愛おしくなってくる。最後の別れのシーンでは涙した。いろいろあったよね〜
史実とコメディを混ぜたエレジードラマ
焼肉っていう美味しそうなワードに惹かれてついつい観たら 予想を超えて強烈なエレジーだった
三姉妹と息子それぞれの人生模様に焦点当ててストーリーが進むけど、
最後に全部を持っていくのは 隻腕のお父さんの激しい独白! あれは凄みがあった
済州島の虐殺事件から逃れてきたのね、謂わば難民だなって捉えた 全部失ってお母さんと出会って寄り添って 子供達を食べさせてっていう業を背負ってる
内戦の虐殺で難民になったり経済的困窮から日本へ渡っていたけど そこで待ち受けているのは 差別と貧困という苦難 つらいな
アボジ オモニ よくぞ頑張ったよ
ラストの帰結 報われなさ が 苦いけど
リアカー牽引しながらのお父さんの咆哮! あれは 負けてたまるか!っていうお父さんの決意表明に感じた
苦難の極みっていう場面なのに
舞い散る桜だったり花火にふれるシーンを被せてきて、辛くとも美しいことに感じ入ることで心を癒して明日に向かうお父さんとお母さん、
逞しく感じた
一方で、ナレーションが時生だったのは効き過ぎ!
勇気と悲しみを 同時に噛み締める良質なエレジー作品だった
オモニとアボジの二人に全て持って行かれた映画、大泉や真木の演技なん...
オモニとアボジの二人に全て持って行かれた映画、大泉や真木の演技なんかへなちょこ、韓国人の二人のエネルギッシュ感と静かな怨の表現はアカデミー賞ものです。トッポギを思い出す様な逞しいストーリーで何だか明日への希望が湧いてきます。
思ってたよりも深い作品
作品のタイトルやポスターからだけではただのコメディ映画かと思ってしまった。
実際はかなりの人間ドラマ。
時代に翻弄されて生きる在日韓国人の家族の物語。
父の「例え昨日がどんなでも明日を信じて生きる。」という前向きな言葉に感銘を受けた。
本当は韓国に帰りたいのに日本で生きるという運命を受け入れる決断をした強かさを持った人。
井上真央がかなり色っぽかったのが、個人的に印象的。
韓国の役者さんもいいですね!
始めは夫婦役の二人が韓国人だよな!?と見てました。時より話す関西弁を聞いてると親しみをも感じる役者さんでした。時代背景が高度成長期の中で戦争で故郷も無くした韓国人の家族の絆と葛藤が描かれてとても楽しめた映画でした。
明日はええ日になる。感動しました。
久々に
イラっとくる関西弁。
もっとうまく話せる役者いるだろうに…。
作品としては、ここまで在日について
掘り下げたい映画はなかったんじゃないだろか?
在日の方は日本でも差別され、韓国や北朝鮮に
戻っても差別されたとか…。
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