劇場版　のんのんびより　ばけーしょん

日常系アニメの中でも特に好きな作品の1つなのだが、原作マンガも愛読しているが、この劇場版は素晴らしかった。沖縄編は原作でも毛色の変わったエピソードだが、映画では新キャラも登場させてさらに一味違った印象を与えてくれた。 日常系作品はキャラが成長していかない。日常がずっと続くとはそういうことだが、この劇場版では旅行という非日常を間に挟んで、ほんの少しの成長を描いている。具体的にはなっつんの成長が描かれるわけだけど、その成長を通していつもの日常がほんのちょっと輝いて見えるようになっている。 脚本の吉田玲子は日常アニメの傑作『けいおん！』の劇場版でもロンドン旅行を書いているが、あちらも旅行という非日常を通して日常アニメのキャラの成長を書いていた。日常アニメに成長や通過儀礼の要素を加えるなら旅行が良いということなんだろう。ギリギリ日常の枠内で非日常を描ける題材ということなんだろう。絶妙なバランス具合だ。