霊的ボリシェヴィキ
劇場公開日:2018年2月10日
解説
「リング」シリーズや「女優霊」など数多くのJホラー作品の脚本家として知られる高橋洋の監督作。1970年代に神道霊学研究家の武田崇元によって提言され、オカルト界で語り継がれてきた概念「霊的ボリシェヴィキ」をテーマに描く恐怖心霊映画。集音マイクがそこかしこに仕掛けられた奇妙な施設に、かつて「あの世」に触れたことのあるという、7人のゲストと呼ばれる男女が集められる。その中のひとり、由紀子は過去に神隠しにあった経験があった。その施設は霊気が強すぎるためデジタル機器が機能しないため、録画のためにアナログテープが回され、そこにゲストたちによる恐怖の心霊実験の模様が記録されていく。
2017年製作/72分/日本
配給:「霊的ボリシェヴィキ」宣伝部
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2022年9月12日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
ボリシェヴィキとは、ロシア語で革命の事らしいです。
掲げられたスターリンとレーニンの写真…
霊的実験を行う人たち…
って話ですが、うーん…
最後、あまり意味わからない(笑)
少しガッカリかな(笑)
甘めの星3です。
2020年4月16日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
タイトルのインパクトに惹かれて鑑賞。
60~70年代のアングラ演劇をそのまま映画にしたような印象だった。
内容は一言で言えば「百物語」なんだけど、なぜ「ボリシェヴィキ」なのか、なぜ日本人であろう彼らがソ連(ロシア?)国歌?をソラで歌えるのか、実験の目的は、などなど、作品内のルール?がまったく分からないので、怖さより疑問が前に出てしまった。
それを言及すること自体が野暮なのかな?
2018年9月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
どこか異質で少し不思議な印象の映画。心の隙間に入り込んでくるような恐ろしさがあった。
それぞれの怖い体験や夢の話をすることで場の空気を同期させ、何かを呼び出す実験。
廃工場のような施設とその中で輪になってマイクに向かい話す大人の集団は既に普通の世から一歩離れたような違和感を感じた。
一人一人の体験談も、「何か」がすぐ側に来ていることを示すような霊障も、派手ではないため妙にリアルな体感がして怖かった。
後に引きずりそうで嫌な感じがする。
元刑務官の話が好き。あの笑い声、チープな感じはするのに今だに耳から離れない。
由紀子に焦点が当たり始めてからよく分からなくなった。
結局どういうことなのか…最後は急展開であれよあれよと言う間に幕が閉じてしまうので若干置いてきぼり感が。
何が何だか分からないんだけど、そのモヤモヤした気持ちを引きずってあれこれ考えてしまうのが罠に引っかかったようでまた気味が悪い。
これを観ると霊が見えてくる(気がする)人が結構いるらしい。
分かる気がする。自分のトラウマや負の感情を発展させておどろおどろしい方向に向けてしまうのを助長するような作品だと思った。
演者が相当な棒読みでちょっと助かった…
2018年6月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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「革命」の夢に挫折した若者たちは、あえて現実を理想化するロマン主義に走り、「性愛」と「オカルト(宗教的なもの)」に分岐した。「性愛」への逃走は、若松孝二監督『理由なき暴行』やベルナルド・ベルトルッチ監督『ドリーマーズ』に描かれている。
『霊的―』は、もう一方の「オカルト」への逃走を示唆的に描く。「革命」はつねに失敗する。なぜか。それは、「革命」は実現すると「こんなはずじゃなかった感」をもたらすからだ。「こんなはずじゃなかった」という期待はずれが、ついに真の「革命」の実現を阻む。
百物語の実験に召喚された霊的前衛の力で、ついに「あの世」と接触できるかと思いきや、実験は失敗し、参加者はみな死ぬ。そして、「汚れた場所」から本物の由紀子=三島由紀夫の化身が生まれ、現実に挫折して自死する未来が運命づけられている。
そう、「霊的ボリシェヴィキ」は挫折の輪廻の中にある。決して実現しない不可能な理想だ。だから「あの世なんてあるわけない」。いるのは幽鬼に憑かれた「化け物」だけだ。