聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディアのレビュー・感想・評価
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素朴なふりして意外と性悪
元ネタがあるようだが、『ロブスター』よりはヘンテコ度合いは低め。といってもとにかく話がどう転がっていくのかわからなくて、何でもないところでビクついたり、夫婦の寝室でのごっことはいえ「全身麻酔」フェチには困惑したりと翻弄されっぱなしだった。
ダンケで可愛らしかったバリー君とは思えない
奇妙な少年がとてもリアリティあって怖かった
元気じゃないと見られない
自業自得といえば簡単だが綺麗に片付きすぎる
結局子ども達に起こった不可解な現象は何によって起きたものなのか分からなかった
あれは多少ファンタジー的要素が含まれてた感じ?
物語が進むにつれ家族のそれぞれの秘密も明かされていきボロボロに崩れていく
スティーブンが下した決断は目隠しして殺す事
選べずしょうがなかったのかもしれないけど
あの数分間めちゃくちゃ怖かった
ずっと観たくてでも地元の映画館で上映せず
円盤出てやっと観ました
いや、映画館で観たかったけど円盤で正解だったかも
音楽もまさにホラーだしカメラのフィルターも薄暗い感じで一体感あってよかった
映画館で観たら吐いてたかも
不条理かつ絶対的な力に屈する家族
スリラーかと思いきや、少年の持つあがなえない力に屈するコリン・ファレルとニコール・キッドマンの夫婦、そしてその子供たちの物語。
この不条理かつ絶対的な力は好きになれない。
タイトルが意味不明
じわじわと迫ってくる恐怖が興味深く観ている者を吸い込んでいく感じが良かった。外科医の主人公が手術ミスで殺してしまった患者の息子に復讐されるお話。彼は外科医の子供達を謎の病気にかける。足のマヒ、食事の拒否、目から出血、そして死に至ると脅される。最後は息子以外の3人がその息子とダイナーで会うシーンで終わっているが、様々な解釈ができる結末になっている。
医者としての倫理
「目には目を」の物語。主人公が医者としての立場を利用して、人を殺しておいても決して自分の手は汚さないという、医者としての倫理をマーティンに自分の家族を1人殺すということで問われる話。
アウリス「エピゲネイア」
じわじわと怖い
いつもの荒唐無稽な世界観で語られるわけではなく、普通の家族に起こるホラーという点で他のヨルゴス作品より入り込みやすい。宗教的な要素も強く、じわりじわりと悲劇が襲いかかってくる感じがたまらなく怖い。
暗澹たる…
最初から最後まで不穏、嫌なことづくめ。
こんなに嫌な気分になったのひさしぶりだ…と暗澹たる気持ちで映画館を出た。
それでも観れてしまうのだからやっぱり脚本、映像技術や役者さんの力がすごいということなのでしょうけどあああやっぱり嫌な気分!
家族といえど弱肉強食というかね、人間のエゴとかそういうことなんですね。そりゃ、あそこでニコ様が子供のために自分を殺して!とか間違っても言ったら綺麗な話になっちゃうもんね。自然と弱いものが犠牲になるべきって空気が出来上がって、ロシアンルーレットにしてもそのとおりになるところとか、その辺は真実味がありましたね、でももう二度と観たくない。
ニコ様の年齢を感じさせない肉体美だけが救いだったわ…
観たのがビガイルド欲望の目覚めとの二本立てだったのですけど、ビガイルドが罪のない明るい話に思えましたから。本当に。
ああ、もう、口直し!
と、帰りの蔦屋で借りた映画がライオンで、図らずもニコ様三本立ての1日になったのでした。
あーきつかった。いやーな事しか起こらない。
監督はヨルゴスランティモスです。ロブスターが気に入ったので、聖なる鹿殺しも楽しみにしていました。
ブラックユーモア満載のコメディと言えなくもないけど、がんばってコメディとして受け取ろうとしたけど、地下室監禁あたりから無理無理無理無理…という感じでした。
コリンファレルとニコールキッドマンはビガイルドでも共演していました。ビガイルドでも同じこと言いましたが、ニコール老けない。今回は横乳の反重力性に度肝を抜かれます。そのアンナチュラルさに気を取られました。
えー、コリンファレルは腕の良い外科医で通ってますがどうやらマーティン(ダンケルクで船で兵士に突き飛ばされて死んじゃう男の子やってた人ですな)の父を飲酒によるオペ中の失態で死なせていると思われます。で、どやってそれをマーティンが知ったのか忘れましたが、それをネタにコリン一家に近づくわけです。
マーティンは怪しげですが、彼が何かをしてコリン一家が災いに巻き込まれたというわけではないんです。でも、マーティンの呪いにかかったとしか思えない、非科学的な不幸が次から次に。
息子と娘があるけなくなり、目から血を流してやがて死ぬとの呪をマーティンは囁く。何をバカなとタカをくくっていたらどんどんマーティンの言う通りになるのですね。
ほんで誰かを一人をコリンが、殺したら呪いは解けるといわれ、妻、娘、息子の顔を袋で覆ってルーレット的に生贄を選んで捧げるという。結果、息子を殺して、3人は助かるんですねー。
あー、二度と見たいとは思えないですが、面白いかどうかと聞かれれば、面白い部類だと思う。そんな映画です。
先に、ギリシャ悲劇『アウリスのイピゲネイア』のあらすじをさらってからの鑑賞をおススメします。
観終えた感想は、「さっぱりわからん」。しかもラストもフラストレーションがたまる。
これはなにがモチーフになっている映画なのか?気になって調べると、ギリシャ悲劇『アウリスのイピゲネイア』がベースなのだそうだ。聖なる鹿を殺してしまった罪の償いに自分の娘を生贄にする話らしい。なるほど、その物語を知っているといないとでは、まるで違うものに感じるわけだ。日本人にしてみれば、宇治拾遺物語あたりの挿話がベースになった芥川龍之介の短編の映画化を観ているような気分なのだろう。
しかし。それはそうと、なぜ次々と奇病に罹ってしまうのか?少年は何者なのか?解けない謎が、結局抜け道を見つけられない焦りと恐怖に包まれたまま。底知れぬホラーだ。
胸糞映画!
「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア」観てきた。
タイトルのインパクトで観に行った訳ですが…う〜む、モヤモヤする。
そしてジワジワ怖い。
私はこれをモヤコワと名付ける。
心臓外科医スティーブンは綺麗な奥さんと二人の子供に囲まれ幸せな人生を送っていたかに見えたが謎の少年マーティンを自宅に招いたことをきっかけに、子どもたちが突然歩けなくなったり目から血を流したりと、奇妙な出来事が起き始める。
結局あのマーティンって少年は何なんだ?って考えるのはヤボなのか。本人言ってるように存在がメタファーなんだろうか。
度々ニュル〜ンと一点透視法でフォローするカメラワークも相まってジワジワくる緊張感が途切れない。
終盤、部屋のリビングでのクルクルバーンは非常に胸糞が悪なる。
ただニコール・キッドマンは相変わらず綺麗。ベッドの上でクタ〜ッとなってるのは笑ったけど♪
『鹿』のメタファーは?
サイコホラー作品。強烈なバッドエンドのストーリー内容である。その手の好事家ならば涎モノであろう。かくゆう自分も、なかなかトラウマ的な心の引っかかりが長い時間抜けないであろう作品である。
題名からしてなにかのメタファーなのだろうが、敢えてネットで調べていないので、チラシにもある『4つの謎』の3つしか分からない。もしかして家族それぞれが生き延びる手段のことを指しているのだろうか?久々に誰かに解説をして貰わないと分からない難解な内容である。それだけに深い構成に成っていて、その全てがメタファーであるかの如くである。アバンタイトルの心臓手術のシーンでの、心臓のエグい鼓動、室内の奥行きをわざと印象づけるアングル、重要なタバコを”吸う”シーンの多用。結局、あの愚行を起こしてしまう家族の心理、その全てがあの少年に操られていることをとても上手に演出されていて大変秀逸である。挙動不審、まるで自閉症的な動きなのに、発する内容は理路整然としているそのギャップにも恐怖を感じさせる。逃れられない運命だと知ったときの人間のエゴがこれでもかと吐出される状態に、観ていて心が抉られ、削られていく感覚から逃れることが出来ない、辛く厳しい作品だ。
恐怖と美しさ
ちょっと前から気になっていた作品だったので映画館にて鑑賞。
ストーリーは主人公である執刀医とその家族、そしてある青年の物語。
スリラー映画であることは知った状態で鑑賞したが、予告編などを見ずに鑑賞して正解だった。まず、執刀医と青年の関係性ってのが最初はわからないが、徐々に明らかになってゆく。その間、なぜか執刀医と青年のシーンだけ不穏な空気が流れる。次に何が起こるかわからない恐怖感の演出がかなり良かった。
本作の特筆すべき点はカメラワーク。引きと寄りの使い分けが絶妙なのと、キャラクターをあまり正面から撮ってない印象を持った。カメラワークでも恐怖感を煽ってきた。
スリラー映画によくある、音楽で恐怖感を演出する手法が本作でもあるが、その音楽は統一されていたし、映像と滑らかにマッチしていたので個人的には良かった。
神話を基に描いていることもあり、疑問に思う点やリアリティに欠ける点もあるが、スリラー映画としてはかなり良いと思う。
コリン・ファレル、ニコール・キッドマンの演技も良かったが、バリー・コーガンの演技は「真実の行方」のエドワード・ノートンを彷彿させる怪演である。
展開が読めず、キャラクターそれぞれが何を考えているのかわからない恐怖に、少しの性的な描写により何処か美しさが残り、確かに神聖な雰囲気が漂う映画であった。
それにしても、ニコール・キッドマンの眼差しは本当に美しい。
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