アメリカン・アサシン : 特集
「コマンドー」「バトルシップ」に次ぐ、“愛してやまないツッコミ作”光臨!
CIA×テロ×リベンジ=“アクション映画好きフラグ”も満載!
“その道”のプロも推す、《オレたちの6月の逸品》は本作で確定!
決して狙って作られているわけじゃないのに、なぜかイジられ、愛情を持ってツッコミまくられる映画──「コマンドー」や「バトルシップ」など、テレビ放送されるたびにネット実況で盛り上がる“愛してやまないツッコミ作”の系譜に新たなる作品が誕生した。「メイズ・ランナー」シリーズのディラン・オブライエンと「スパイダーマン ホームカミング」のマイケル・キートンが共演を果たしたスパイ・アクション、「アメリカン・アサシン」(6月29日公開)だ。
怒とうの展開に“LOVE100%のツッコミ”が止まらない──
そして、鑑賞後こう激推しするだろう「細かい話はいい、とにかく最高だ!」と
本作は、旅行中に遭遇した無差別テロで恋人を失った青年ミッチ・ラップ(オブライエン)が、その潜在能力を高く買われてCIAの対テロ極秘チームにスカウトされ、冷徹な鬼教官ハーリー(キートン)とともに凶悪な核兵器テロに挑む姿を描くもの。緊張感とハードなアクションたっぷりにたたみ掛ける痛快作だが、よくよく考えると「え? これってどういうこと!?」というポイントが満載の、なんとも愛すべき作品なのだ。これは、度々ネットで盛り上がる「コマンドー」や「バトルシップ」と同じ味わい。数々の「?」に、愛情たっぷりにツッコミながらニヤニヤ。そして最後には、「とにかく最高だ!」と言わずにいられなくなってしまう。
オブライエンとキートンのダブル主演に目を奪われがちだが……おいおい、超重要キャラクターとしてテイラー・キッチュが登場してるじゃないか! “LOVE100%ツッコミ作”筆頭の「バトルシップ」主演スターも顔をそろえているとは、“大好物”の予感しかない。
目の前で恋人を殺された怒りと悲しみから、人生のすべてを懸けてテロへの復しゅうを誓うのが主人公ミッチ……だけど、おいおい、本当の目的はどうなった!? だが、そんな細かい話はいいんだよ!という壮大かつド級のストーリーが展開。結果オーライだ!
たったひとりで身体を鍛えて情報収集しただけで、CIAもたどり着けなかったテロリストのアジトに行っちゃうってマジか? というか、CIAでそこまで身体を張る理由って……いや、ミッチの活躍を目の前にすれば、そんな疑問を持った自分が恥ずかしくなる!
鬼教官の訓練が過酷すぎる。なかでも、目の前に現れるターゲットを次々に撃ち、間違えて一般人を撃つと身体に電気が流れるVR訓練が秀逸! でも、何もない倉庫でゴーグル付けて動き回る“ひとりサバゲー”状態はシュールじゃない? いや、自分もやってみたい!
スリリングなクライマックスまで、オレたちのツッコミは終わらない。おいおい、●●がすぐ側にあるこんなところで銃なんて撃つんじゃない、危ない! 危ない!──なんて極上なスリル! このキワキワ&ニヤニヤのアクション・エンターテインメント、本当にたまらない!
「裏切らない作品」を求め続ける「アクション映画大好き野郎」にも告げる
本作は、“間違いないフラグ”が連続するエージェント・アクションだ!
「愛情あふれるツッコミ」作としての魅力から本作を語ったが、そんな楽しみ方ができるのは、アクション映画として間違いのないクオリティがそこにあるから。熱くならざるを得ないストーリーと、リアルでガチなアクション、そしてバイオレンス描写などなど。そう、本作は本格的な「アクション映画大好き野郎」にとっても強くおすすめできる、「間違いのない」エージェント・アクション超大作なのだ。
この基本設定を聞くだけで「見る」フラグが立つのは、真のアクション映画ファンの証。本作では米軍のテロ突入シーンが登場するほか、ミッチがスカウトされるCIAの対テロ極秘チームの存在も描かれる。アメリカ、トルコ、イタリアと世界を股に掛けた展開も熱い。
CIAアクションなのに、「バディ」映画としての要素が利いているのが斬新。それも単なるコンビではなく、新人スパイと彼を鍛え抜く鬼教官という組み合わせなのだ。命令無視の破天荒野郎と、ルールに厳格な大ベテラン。この2人がチーム感を深める過程にも注目。
VFXが売りのSFアクション超大作が数多く作られるなかで、実写撮影を多く含むリアルなアクションはやはりその“現実感”が違う。本作ではタイトかつシャープに描かれる銃撃、格闘、カーチェイスが数多く登場。そして見る者を驚かせる壮絶シーンも待っている。
「24 TWENTY FOUR」や「ゼロ・ダーク・サーティ」でもアクション好きの注目を集めた拷問、尋問シーンも、バイオレンスとともにしっかり描写。テロリストの手に落ちた鬼教官の拷問シーンは壮絶だが、それだけに命懸けの緊迫感が高まる。
ロシアから強奪されたプルトニウムが謎のテロリストの手によって核爆弾と化し、世界破滅のカウントダウンが始まってしまう。「テロ」「核兵器」「カウントダウン」と聞いて、心が震えないアクション映画好きはいない。タイムリミット・サスペンスに手に汗握る。
リアル・アクション映画のマエストロが本作を熱弁──
「ベストセラー原作のエージェントものにハズレなし」はやはり定説だ!
数々のアクション映画、それも身体を張ったリアルなアクションを批評し続けてきたアクション映画の“専門家”、映画ライター・高橋諭治氏は、本作が高い人気を博してきたベストセラー・スパイ小説の映画化であることに注目。「ジェイソン・ボーン」シリーズ、「レッド・オクトーバーを追え!」「トータル・フィアーズ」等の“ジャック・ライアン”シリーズ、「007」シリーズとの共通項、そして見応えあるクオリティについて持論を展開した。