ウインド・リバーのレビュー・感想・評価
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暴力と銃でしか解決できない場所
アメリカには、色々な場所があるとはいえ、 このネイティヴアメリカンが隔離された辺境の地は、 鹿児島ぐらいの広さの場所に警察官は6名しかおらず、 レイプは、犯罪にならない。なんていう貧困と秩序なんか何もない場所。 若い女性がその場所で生きていくには、どれだけの危険と隣り合わせにいるか。 映画のストーリーは、ほぼ西部劇のようだけど、 それ以上に誰も守ってくれなければ、銃を持ち、自分の身は自分で守るしかないという、 危険地帯が現実にアメリカにもいたる所にあるということだと思う。 貧困が支配する社会の恐怖をもっと知るべきだと感じた。
雪深い田舎だと考える事は同じか。
うちの近くでは、中高生の通学バッグはTHE NORTH FACEだらけ。頼むからアウトドアや休日で使ってくれ。 愚痴から始まりましたが、今回のレビューはウインド・リバー。ある女性が雪深いの地にて遺体発見される。地元のハンターと雪深い地に慣れていない女性FBI捜査官が真相に迫る物語。 ネイティブ・アメリカンネタ(差別、今の暮らし)が絡んでいるものの、雪深いド田舎&冬何もやる事が無くなる習慣を考えればこのネタで無くても起こり得る事件だし、日本は今治安が良いから感心が湧くのであり、昔なら日本でもあったろうなと思う。 (雪深い県の方が籠りがちで、やる事も少なくなり性的行為が季節的に多くなる傾向は、統計で拝見し自分も雪深い県出身なので納得しております。) なので私には凄い事件・内容だとも思えず、寒い山間地域への予備知識が増えたぐらいでした。山育ちだからだろうな。。。。 「雪山登山や、山菜収集登山、夏登山する時は服装は十分注意下さい!」と思える映画でした。(内容からかなりかけ離れてますがw)
とことん悲しむんだ、共に生きたいなら
映画「ウインド・リバー」(テイラー・シェリダン監督)から。
まずはタイトルが気になったが、物語前半、道路脇の看板に登場した。
「ウインド・リバー 先住民保留地」(INDIAN RESERVATION)
そのアメリカ辺境の地「先住民保留地」で起こる事件は、
酷いとしか表現できない差別問題であるが、
娘を、開拓してきた奴らに犯され殺された、先住民の父親は、
どこに怒りをぶつけていいのか、途方に暮れていた。
そんな時、親友の主人公が声を掛けた。
「時が癒すと言うが、実際は違う。
気休めに過ぎないが・・痛みには慣れる」と前置きをして、
主人公自身が同じようなことを体験し、
悩み苦しんだときにカウンセラーに言われた言葉らしい。
「いい知らせと悪い知らせがある」
「悪い知らせは、君が決して元には戻れないこと。
娘の死を埋められるものなどどこにもない。
いい知らせは、事実を受け入れ、苦しめば、娘と心の中で会えること。
娘がくれた愛も喜びも憶えていられる。
痛みから逃げちゃダメなんだ、逃げると失う。
娘の思い出すべてを、1つ残らずな。
初めての一歩から最後の笑顔まで消えちまう。
苦しめ、マーティン。とことん悲しむんだ、共に生きたいなら」
とても心に残ったアドバイスだったし、胸が張り裂けそうになった。
社会問題をわかりやすく教えてくれた
アベンジャーズの2人が出るって事で観ましたw
一見、たったひとつの事件…に思われるシンプルで地味な映画かもしれないけど これ実話だったりします。
白人たちに辺境の地に追いやられたいわばインディアン達。警察も介入出来ない無法地帯では娯楽もなく薬物まみれ。この土地には女の子は少ない…理由は…男の人に嬲られ殺されるから…。
中には娯楽のないこの土地から早く出て行きたいって本当にいなくなった人もいるかもですが
警察は動かないのでね。真相はわからないとこが闇が深い。
こういう社会問題を取り上げた映画って勇気あるよね。
アメリカでの反響は結構良かったみたいですが、
おそらく変わることない闇なんだろうな…と
思わざるを得ないですね。
しかし、ジェレミは実話おおいな…w
犯人に怒りの鉄槌を。そして、どんなに雪深い土地であっても周りの環境を言い訳にしてはいけない。
殺された娘 女の子ナタリー 可哀想…
でも男共が巣くう所へ来た女の子も自業自得だと見られる場合もあるし、場所をよく考えて選ぶべきだったと思う。
レイプした犯人らに対しては絶対許せない気持ちになりました。
犯人らに対して当然の如く、裁き 天罰を下すべし。
そして物語の終盤で、いきなりの銃撃戦は度肝を抜かれました。
テイラーシェリダン監督はこういう緊迫感のあるシーン、表現、雰囲気を上手く作り出すことができたのではないか、と。
ハンター コリー役のジェレミーレナー、クールにきまってました。
撃たれたFBI役の女性ジェーンは生きてて良かった。
FBI女性ジェーン役のエリザベスオルセンは相変わらず綺麗だったし、うまく演じていたと思います。
ネオウエスタン映画
ネオウェスタン映画。 ”ファーゴ” (1996)を思い起こさせるような、雪山での殺人事件。テイラー・シェリダーと言えばといえるであろう銃を用いたサスペンスアクション。そして、ネイティブアメリカンの社会の闇という触れることが難しいテーマ。深いところまで見ていくと、とてもユニークかつ、ディープな映画であることは間違いない。カンヌ国際映画祭で「ある視点」部門を受賞したのはまぎれもない証拠。 ストーリーだけを見てみると、いわゆるcliché(使い古されたもの)。いろいろなことがミステリーテイストで起きるのだが、ほとんど全てが予想のできるもの。銃撃戦の展開も、FBI捜査官の若い女性とハンターの関係性も、誰が死ぬかということも。だから、この多くのサスペンス映画が上映されている時代には、視聴者を満足させることは難しいだろう。自分もワクワクすることはできなかった。10年前だったら少し違ったかもしれない。 唯一予想できなかったのは、殺されたナタリーの両親の感情の行方。最初にFBI捜査官ジェーンがナタリーの両親家に行くシーンは一番のシーンだったと思う。現地の警察官と、ナタリーの両親そして現地のハンター、コリーの関係性の強さが見られ、ジェーンがようやくこの事件を単なる文書上の事件ではなく、人の命、家族の命が関わっている殺人事件だということを理解したという瞬間。 そして、エンディングでのコリーが家族を訪れるシーン。全くどうなるか予想できなかった。それを上回る、いいエンディングだったと思う。 ギル・バーミンガムは個人的にハウスオブカードで顔を知ってるかもしれないが、かなりいい役だなと思った。 この映画を観終わった後、思ったことは、この映画は、エリザベス・オルセン演じる若い女性FBI捜査官の話ではなく、ネイティブアメリカンが住むウィオミング州の小さな町の1つの家族の物語であるということ。おそらく、テイラーシェリンダーが描きたかったことは、そこにあるのだろう。 エリザベスオルセンのキャラクターとジェレミー・レナーの家族の歴史なんかは、付け加えられただけのようなものであった。プロデューサーの意見などが入ってしまうスタジオ製作の作品なだけに、しょうがないという部分でもあるが。こういう監督ほど、NETFLIX製作で作ったら面白い作品ができるんじゃないかと思った。 “ファーゴ”(1996)、”スリー・ビルボード”(2017)なんかは、もっと狭い部分に狭った作品です。もっと多くの人にこのような作品を見て欲しい。社会の現状を知れるとともに、自分の住む小さな世界に照らし合わせれるような、小さなかつ、強い芸術が必ず見つかります。
男は強く、女性を守るというステレオタイプでありながら、主人公が素直...
男は強く、女性を守るというステレオタイプでありながら、主人公が素直に格好よく、抵抗感なかった。遠くから的確に銃を貫通させるシーン、女性警官を下に見る言動、言葉に直すと、教科書通りだけど、説得力のある演技やカットで、伝えたいことが上滑りしてない。その世界に没頭できる。10キロも歩いた女性の強さというキーワードで、レイプ被害にあった女性の姿を描こうという制作者の着目点も、惨劇ではなく、悔しさみたいな気持ちに誘導できてて、鑑賞した後の後味の悪さをなくしてくれてる。
雪に狂いそう
最初から最後まで雪に溢れ、家の中まで寒々しい空気を醸し出している。その大地に生きるネイティブアメリカンの強さを、ネイティブでないがネイティブと生きる主人公を通して、感じられる。その強さが無いと、被害者の兄貴や警備員の様に、雪に飲まれてしまう。雪に、世界に、負けない強さは、自らと向き合えるかに問われているようだ。
分かりやすく。過酷で悲惨。そして面白い。
面白かった。 テイラーシェリダンはいつも難しい題材を 簡単に分かりやすく、悲惨で過酷な状況を伝え、 そしてエンタテインメントとしてとても面白い。 もっと難しい内容かと思ったら、 1つの女性殺人事件から、 雪に覆われた町のネイティブ・アメリカンの 置かれた状況、生活を明らかにして行き、 事件解決までスムーズに持って行く、 そしてラストの解決の仕方がまた格好良い。 リアルとフィクションがとても良いバランスで存在 してて面白かった。 気に入らなかったFBIに自分の娘の防寒着を着せて、 FBIを助けてやろうかと思わせるカットが印象的だった。 上手い!と思いました。 殺された女の子は帰って来ないけど、 女の子の名誉と威厳を取り戻すような解決方法も良かった。
静寂と言う地獄
インディアン保留地で少女の死体が発見された。FBIのジェーンはハンターのコリーに捜査の協力を依頼し…。 警察が機能しない保留地の過酷な現状を描きながらもサスペンスとして退屈なシーンがない。ジェレミー・レナーが格好良く静寂に支配された雪の恐ろしさが分かる良作。
音楽はニック・ケイヴとウォーレン・エリス!
残暑の中でワイオミングの閉ざされた大雪原でのドラマに引き込まれると時空が歪むね。インディアン居住区という僕らには馴染みがない土地が舞台だけれど、サスペンスというにはリアル(実話ベース)で切ない物語に圧倒されました。アベンジャーズの弓矢おじさんことジェレミー・レナーが本当に素晴らしかった。いい意味での勧善懲悪。だからこそ、余韻が味わい深いのかも。 そして、吹雪のようにも、人間の鼓動のようにも響く不穏な音楽は、なんとニック・ケイヴとウォーレン・エリスでした! エンドロールで鳥肌。いい仕事してる!
雪の中に埋もれさせてはならない
アメリカに蔓延る人種問題に黒人や移民などがあるが、こちらも根強く残っている。 ネイティブ・アメリカン。 彼らが暮らすワイオミング州にあるネイティブ・アメリカン保留地“ウインド・リバー”。 そんな場所がある事すら初めて知ったが、その環境に凍り付く。 雪深い極寒の地。 好きでこんな地に住んでいる訳ではないだろう。追いやられた。 政府や法律にほぼ放置されている、言わば無法地帯。 追いやられ、さらに見放された現状…。 そこで、事件は起きた。 雪原で、一人の少女の変死体が見つかる。 薄着に裸足、吐血、レイプされた跡も…。 FBIの新人女性捜査官が派遣され、地元警察と土地勘のあるハンターと共に捜査を始める…。 被害者少女はネイティブ・アメリカン。 そこに何らかの差別や偏見がある事は察し付く。 実際、犯人の動機は畜生レベル。 人種問題と共に、この地故の問題も浮かび上がる。 犯人に同情する気は一切無いが、こんな寒いだけで何も無い地で暮らす不平・不満。それらが不条理にもぶつけられた。 凄惨で極めて事件性が高いのに、政府が寄越したのは、たった一人。しかも、ペーペー。 そもそもの現状が問題なのだ。 ハンターのコリーが捜査に協力するのは、ある理由が。 被害者少女は娘の友人。 その娘は数年前に死んでいる。同じように変死体となって発見された。 コリーはネイティブ・アメリカンの女性と結婚し、その間に出来た娘。 ある日、両親不在の時、娘は友人や友人じゃない連中とドンチャン騒ぎし、その挙げ句…。 事件の詳細は今も分からない。 しかし、この地の問題が絡む何か不条理で悲運な事があったのは間違いない。 各々の怒り、悲しみ、苦しみは、雪の中に埋もれたまま…。 ヒーローコスチュームを脱ぎ捨て、ジェレミー・レナーとエリザベス・オルセンがシリアスな演技を見せる。 『ボーダーライン』『最後の追跡』の脚本家、テイラー・シェリダンの監督デビュー作。 全体的に地味ではあるが、話の面白さや見応えは充分。思ってた以上に見易くもあり、飽きさせない。 『ボーダーライン』ではアメリカ~メキシコの国境地帯、『最後の追跡』ではアメリカ西部の荒野、本作ではネイティブ・アメリカン保留地。 さながら、アメリカ辺境地3部作。 エンタメ性ありつつ、アメリカの辺境地が抱える問題やアメリカ社会現状の闇をあぶり出す手腕は見事! 脚本家としても監督としても、また一人、期待の逸材が現れた。
事前にある程度の知識が必要かも
ウインド・リバーという先住民居住地で、少女の死体が見つかったことから物語が展開する。ミステリー…というより一本径のストーリーというよりサスペンス寄りの映画。 日本人的にはちょっと事件や土地の背景が分かりづらいと思うので、事前にウィンド・リバーや、アメリカの警察制度について調べてから観たほうが分かりやすいかも。 基本的には、現代版の西部劇。
ネイティブアメリカンのリアル
ネイティブアメリカンでの事件数は完全には把握されていない中で、事件に対する各々の立場の葛藤を描いた作品。
復讐劇であったが、なんかスッキリしない作品。
根本的な解決が見られていないことが原因なのか…。
悪くない映画だが、今ひとつ物足りない気もする。
悲しい
静寂しかない世界では、感情がおかしくなるのはわかる。しかし、この事件は何があっても許せない。 事件を犯した奴たちも全員元犯罪者たちで元々そういう類の人間であったんだろうと推測する。 守ってくれるのは結局自分しかいない、起こる事態を想定して常に考えて行動しなければならない。 被害者の女性は10キロも雪の中を走るほどの意思があり、頭のいい子だったのだと思う、しかし、それほど恋は盲目にするし、日常は突然壊れる。 日常と危険は常に隣り合わせだと考えさせられた。。
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