劇場公開日 2018年9月1日

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「《感謝と愛情は別》 「何だ!待ってたんじゃん!」 ☆☆☆★★★(1...」寝ても覚めても 松井の天井直撃ホームランさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0《感謝と愛情は別》 「何だ!待ってたんじゃん!」 ☆☆☆★★★(1...

2018年9月5日
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《感謝と愛情は別》

「何だ!待ってたんじゃん!」

☆☆☆★★★(1回目)

☆☆☆☆(2回目)

本日9/13日に2回目の鑑賞。最後の方にレビューを補足しました。

原作は未読。簡単に。

《長い期間に渡って心を閉ざしていた3・11に今こそ決別を》

麦を追って見る事の出来る、人工物に閉ざされた世界は。あの当時の全てを無に帰す様な、寂寥感溢れる記憶を呼び覚ますだけだった。

対して、「汚ったね〜!」川なれど。今、目の前に拡がる川には。生きている充足感・躍動感に満ち溢れていた。

ラスト直前、逃げる亮平を追いかける朝子。
この時のロングショットで、同時に発生するのが。雨雲を追いかける太陽光が、まるで2人を追いかける如くの【希望の光】
この奇跡的なワンショットは忘れ難い。

以下、とりとめもなく。

終盤になり、唐突に現れる麦。
今や、薄気味の悪い人物を演じさせたなら。東出昌大の右に出る俳優は居ないんじゃなかろうか。

山下リオのポジションが、年々田畑智子に近付いて行ってる気が…(u_u)

伊藤沙莉のおばちゃんぽさはデビュー当時から終始一貫(・∀・)
是非ともキムラ緑子のラインを突き進んで欲しい…って。これ以前にも書き込んでたかも💧

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2回目の鑑賞

冒頭から恋の花火が打ち上がる。だがその花火から放たれた煙には、不穏な空気が淀んでいた。
終盤、一旦終わった恋の炎。それを再び動き出させたのは、スルッと逃げて行くボールだった。

これはシンメトリーに彩られたストーリー。
顔は同じでも、全く人格の違う男を好きになってしまった女性の物語。
出会いの始まりに感じた自然体。一方で、あり得ない出会いに対して。単純な怖さから逃げていた亮平との距離間。彼のその優しさに触れ、次第に惹かれて行くのを感じてしまい。思わず走って逃げてしまう。
この2つのエピソードが、同じ写真展でも有り。印象的に画面に映る、双子の女の子の写真。
思えば、この双子の写真こそが朝子の心の中を炙り出していたのかも知れない。

題名の『寝ても覚めても』には、2つの意味が込められているのだと思う。そしてそれは、この作品に登場する男女の関係からも…。

女は『寝ても覚めても』その男が《忘れられない》
男は全ての合点が言った時から、『寝ても覚めても』(その事実が)《頭から離れられない》

【麦】とゆう名前には当然、動物の【獏】が掛かっているのは明白なのだと思う。
伊藤沙莉は登場するなり、「パクっと食べるのは夢だけにしとき!」と言うし。麦と2人で逃避行する車中で、女は「今までしあわせな夢を見ていたのかも知れない」と言う。
だから女の名前は朝子なのだろうか?朝になり、夢から覚めた事で一旦冷静になって慎重に…。いやしかし、彼女は恋愛に対して、本能の赴くままに行動してしまう。

田中美佐子の過去の恋愛模様も。彼女が取った行動との対比だった。

映画を観ている間。まだまだ色々な関係性を、意識しながら観ていたのだけれど。何分にもメモを取ったりはしないので。忘れてしまった部分もアレコレ。自分の記憶の悪さに悲しくなって来る。

あ?そうそう!「感謝と愛情は別」とメールして来た春代
「何だ!待ってたんじゃん!」と言った麦。
そのたった一言に。一発で自分の心の中を抉られてしまった事で、彼女は突拍子も無い行動に出てしまう。

《寝ても覚めても》忘れられず。心の何処かで望んでいた麦との再会。

しかし…。

長年の夢が叶ったのに。その【悪い夢】を食べてくれる伏線が作品の中には有ったのだった。
彼女が勤めていた喫茶店の店名は…。

⁂ 1 ウミミラクル だったのだ!

今年を代表する作品。何度でも観ます!

⁂ 1 先日、未読だった原作本をペラペラっと覗いていたら。喫茶店の名前は ウニミラクルだった_| ̄|○

2018年9月2日 TOHOシネマズ流山おおたかの森/スクリーン10

2018年9月13日 TOHOシネマズ流山おおたかの森/スクリーン3

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松井の天井直撃ホームラン