祈りの幕が下りる時のレビュー・感想・評価
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松嶋さんが、凛としてる
東野さんの小説は、数が多過ぎて、しっかり覚えているものと、内容を少し見て思い出すものと、全く覚えていないものがあります
私の中では、秘密、容疑者X、手紙、むかし僕が住んだ家、聖女の救済、赤い手、白夜行などと並んで、しっかり覚えている群に入ってる作品です
松嶋さんが凛としており、映像を引き締まった仕上がりにしています
小日向さんの、控え目な演技も、松嶋さんのオーラを引き立てています
田中さんは、出番は少ない中、なくてはならない存在感を出しています
阿部さんは、トリックやテルマエロマエのようなひょうきんさでなく、しっかりと加賀恭一郎です
映画の特性上、詳しく書けないので、出演者の評価みたいになりましたが、最初に書いた通り、しっかり覚えている作品を無理なく映像化しているので、星4です
切ない親子愛
究極の親子愛情劇
悲劇の中の、究極の愛情劇。
東野ミステリーは大好きですが、本作品は映像化したことで、書籍以上に感情移入できる素晴らしい作品に仕上がっていたと思います。阿部さん、松嶋さん、小日向さん、溝端さん…等のキャスティングも良かった。
新参者・加賀恭一郎シリーズのフィナーレに相応しい内容で、最後は映画館のあちこちからすすり泣きが聞こえてきました。
2つの殺人事件の謎解きとともに加賀恭一郎の生い立ちと失踪した母親、そして美しい演出家の拭い去れない過去…。いろいろな要素が絡んでいるのに、とてわかりやすく入り込めたのは、ややベタな感じはあったものの、捜査本部でのやりとりが展開を整理してくれていたからかな(笑)
後半の小日向さんと桜井さん・松嶋さんとの究極の親子愛の絡みが、グッとこの作品を印象深いものにしていると思いました。
エンドロールの演出は、このシリーズの最後に華を添えていて、オシャレでした。
楽しかったけど…
全体を通して楽しめるミステリーだったが、お父ちゃんの殺害方法に疑問。
女性の手で絞殺するのは、不可能。
紐とか使ったリアリティがある殺害方法ならかなり良い作品だと思うが、詰めが甘い感じ。
阿部寛の絶妙な間とか…演技好きです
嘘は真実の陰…
原作未読
阿部寛ファンなのにシリーズ未見
2018年の映画だけど時代背景は昭和まで遡る
仕事にかまけて家庭を顧みない父、鬱になる母、旦那名義で借金して蒸発する母、娘を溺愛して生きる父
これ、当時の家族構成の破綻の話しでもあるんだよね
主人公の母にたどり着く流れの話しの筈なのにメインはそこじゃない
話は暗いのに淀みなく進み、停滞しない
主人公の母に対する想い、犯人の父に対する想い
そしてその両者の繋がり
つまり主人公と犯人、そしてその親同士は晩年において深い繋がりがあった事
その対比的な人物関係も秀逸
しかし犯人が主人公に会いたがるかは疑問かな
その逆は動機として十分だと思うけど
も一つ粗探し的な事でいうと、幼馴染の年老いた父親をあの人混みの劇場で観て判るなんてないよ、位かな
犯人の子供時代における親との逃避行、離別からの密会もよく描けていたけど感情移入はしなかった
結局、犯人(娘)のおかげで父親は別人になりすまして日陰暮らししながら娘の人生を見守ってたわけで、そもそもワゴン車で娘がした不可抗力の殺人をよく投身自殺に仕立てあげれたよねって思うし、他の生き方もあっただろうに父親の視野狭窄っぷり
最後は焼け死ぬのはイヤだよね?って娘に絞殺されるという狂気の沙汰
となると主人公の母親との繋がりがかなり希薄に感じてしまったりもするのですが、なんだろうこの満腹感は
とても満足したのです(*^ω^*)
ミステリー傑作
おもしろかった。
祈りの幕が下りる時
面白かった!!!でもそれと同時に頭使ったような…。中々理解が大変なストーリーだった。サスペンスの中でも特に難しい方だと思う。まあだからこそ面白いんだが。
親とそこまで仲良くない私には信じがたいくらい親子愛が強くて素敵を通り越してもはや怖かった。私だったら親より恋人に対しての方が愛が強いけどなぁ。
父と娘、母と息子、それぞれの親子に愛と祈りを
東野圭吾原作『新参者』シリーズ完結編。
原作は未読、TVドラマは未見、劇場版前作のみの鑑賞。
それでも劇場版前作はなかなか良かったが、今作はそれ以上!
良質ヒューマン・ミステリーを堪能させて貰った。
都内のアパートで、滋賀県在住の女性の絞殺死体が発見され、その部屋の住人も姿を消す。
捜査を進めると、被害者は同級生の女性舞台演出家に会っていた事が分かり…。
捜査線上に浮上した演出家の存在。
事件の真相なども全て、彼女の過去に関係する。
その哀しい過去。
それ故行われた殺人。
そして、親子愛…。
これはもう、『砂の器』だ。親子が各地を放浪する回想シーンなんてまさに。
東野圭吾は『真夏の方程式』でも『砂の器』を彷彿、本作ではさらにそれが色濃く反映され、人によってはまんまとか劣化とか感じるのも無理ないが、むしろリスペクトを感じた。
これだけでも充分見応えあったが、そこに、主人公・加賀の過去と思いがけない繋がりが…。
加賀が幼い頃失踪した母。
被害者と母の遺品に共通する日本橋界隈12の橋の名が記されたカレンダー。
母の晩年の恋人の存在。
加賀が日本橋署にこだわる理由。
加賀と演出家の関係…。
事件のキーは、自分なのか…?
阿部寛は円熟の好演。
意外や初共演の松嶋菜々子。あるシーンである人物を追い詰める気迫は凄みたっぷりだが、その佇まい、やっぱ超綺麗だな。
豪華実力派の中、小日向文世の父性愛が泣かせる。
最初は人間関係入り込み、加賀の過去などもTVドラマを見てないと今一つ伝わるものも伝わって来ない。
演出・音楽・台詞回しなどで少々大袈裟でクドイ点もあったものの、見ていく内に話の面白さに引き込まれていく。
東京~滋賀~仙台を股に駆け、過去と現在が交錯し、謎も捜査も話も快テンポ。
事件の真相が明らかになる後半は、涙腺と感情を揺さぶる。
ネタバレチェックして事件の真相や結末を語っても良かったが(一応念の為チェック)、やはりこれは見て感じ取って貰いたい。
敢えて言えるなら、
親の愛は偉大と言うが、ここまで出来るものなのか。
我が子の将来を見守り、祈る為に、ここまで…。
子供もその受け止めた親の愛や祈りを返す為に…。
韓国サスペンス/ミステリーがKO級のインパクトならば、
これぞ東野圭吾ミステリーの醍醐味。
哀しくも感動的な邦画らしいヒューマン・ミステリー。
親子の絆に感動
親子の絆
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