春の夢

劇場公開日:

春の夢

解説

中国出身のチャン・リュル監督が、「息もできない」のヤン・イクチュン、「悪いやつら」のユン・ジョンビン、「ムサン日記 白い犬」のパク・ジョンボムら韓国で活躍する3人の監督をキャストに迎え、韓国の若者たちの閉塞的な日常を描いた青春ドラマ。稼ぎのないチンピラのイクチュン、工場をクビになったジョンボム、金持ちだけど頼りないジョンビン。そんな彼らのマドンナ的存在であるエリは、寝たきりの父親の看病をしながら居酒屋を営んでおり、3人は彼女の店に入り浸っていた。ある日、新たな男が店にやって来て……。エリ役に「海にかかる霧」のハン・イェリ。「ハートアンドハーツ・コリアン・フィルムウィーク」(17年7月22日から東京・シネマート新宿、同29日から大阪・シネマート心斎橋にて開催)上映作品。

2016年製作/101分/韓国
原題または英題:A Quiet Dream
配給:スプリングハズカム、レスペ
劇場公開日:2017年7月22日

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映画レビュー

4.0川の流れに身を任せ

2023年8月31日
iPhoneアプリから投稿

弛み切った時間の中で高級車に向かってヘコヘコと機械のように頭を下げ続ける男。冒頭から既に弛緩と緊張が渾然一体となって豊かなショットを生み出している。ゆったりとした展開と韓国人監督という共通点からついついホン・サンスを引き合いに出したくなるが、彼ほど細部を小綺麗に仕立て上げている感じはない。言うなれば流れる川にそのままカメラを沈めてみたかのようなぶっきらぼうさ。そうした安穏とした雰囲気の中にときおり小石が投げ込まれ、水面に波紋を立てるのだが、波紋はややもすれば鎮まり、また元の川の流れが戻ってくる。

本作についてのレビューが主に「バイブスに乗れたか否か」に論点を置いているのは、本作が流れの映画であるからだと思う。当然河川にもさまざまな種類があるわけで、富士川のような急流もあれば隅田川のような鈍流もある。どれが好みかはさておくとして、川になぞらえられるような豊かな連続性を内包した映画であることはそれだけで素晴らしいことだと俺は思う。そこではできごとが脚本上の抑揚ではなく、河辺の風景を構成するオブジェクトとして機能している。

ただ、それを踏まえれば、最後の最後でモノクロからカラーに移り変わるという演出は悪目立ちしてしまっているんじゃないかと思う。確かにあそこでカラーに切り替わることは物語上の必然性ではあるが、流れの映画であるのならば「物語上の必然性」などに道を譲る必要はない。

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因果

5.0完璧に近い

2022年6月21日
Androidアプリから投稿

すごく好きなタイプ。非の打ち所がない。もう日本映画は韓国に遠く置いていかれたな。流れている空気が気持ちよかったです。永遠に終わってほしくない映画でした。

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三毛猫泣太郎

4.5独特のグルーヴを持つ映画

2018年10月14日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

独特の空気感だけに好き嫌いは分かれる映画だと思う。
私は断然好き。見終わった後もずるずると引きずってしまう。
ナ・ホンジンの「コクソン」と同じで、閉じていない映画。
観客に委ねられる部分が多いだけに、その空気感、リズムが合わない人は何も感じないかもしれない。
ユーモア、リズム、圧倒的な全編に流れる濃密な空気。
どれをとっても文句なし。
昔の日本映画が持っていた、ユーモアを持った人間たちに対するアイロニーのようなものなど、全てが琴線に触れた。
一部の人必見の映画w

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neil hannon

2.5びっくり

2017年7月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ヤン・イクチュンが観たくてシネマート新宿行ってきました。

だけどまぁびっくり。(良い意味じゃなく)
それはヤン・イクチュンがどうのって事じゃなく、
なんといっていいのやら。

所々、面白おかしい場面もありましたよ。
けど、これは一体なんなんだ。
特に最後、ちーん!って感じで遺影の写真が出るんですが、
あれ? れれれ?

観終わってから、随分色々と自分なりに考えてみたのですが だめだこりゃ。
納得のいく結論が出ず、考えるのやめました。

夢なんですかね。
だから、春の夢?

逆に、印象に残る作品でしたよ。
(・・?)

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ダラ