検察側の罪人のレビュー・感想・評価
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予想以上の佳作
予想を上回る佳作だった。
特に主役3人の演技。ぐっと抑えたキムタクみを感じさせないキムタクの芝居もさることながら、ニノが良いね。緩急もツボを押さえたものだった。
ただ、日本の現状を訴えかけるような政治家絡みのエピソードは必要だったかな?アレが本当は言いたいことで、こういう形でしか表現出来ないのだとしたら、相当なものだけど。
程々に。
ココ最近見ていた映画の中では、安定した物語の面白さがありました。
感想としては、原作に近い映画作品。
原作は読んでないのであまり勝手なことはいえませんが、物語の進み方、演出の仕方、終わり方が原作っぽいなと。本を読んで想像しているとまではいきませんが、荒々しさというか、なんかそういう映画らしさを感じませんでした。
そこが逆によかったのかも知れません。
正義と真実のオセロ
原作未読のせいか、意味不明のところが多々ありました。
正義と真実を一つの盤上にのせることで生まれる矛盾を追うストーリーとして鑑賞。
正義と不正、善と悪、真実と嘘が盤上ならば安心して観ることができるのを、正義が白、真実が黒でスタートしたはずが徐々に正義が黒に真実が白になっていくのでモヤモヤと不安感にとらわれる。
木村拓哉さんは聖者から愚者に変容してゆく難しい役だったと思う。
追われる親友、冤罪に敏感な事務官、真実を追う後輩、裏社会などのサイドストーリーは、おそらくもっと本流に深く関わっているはずだけど、浅くしか描かれていないので意味不明になってしまっていたと思う。盛り込まなくても良かったところもありそう。尺がたりなかったのでしょうね。
愚者を演じた木村拓哉さんの次回作を観てみたいと思わせた。
俳優陣は悪くはないと思うんですが…
キムタクは【らしい】感じですが、役にハマってるので良かったのでは。。最初の講師のシーンとか、横の会話に『引くな』とアドバイスするシーンとかあんなカッコさりげなくやれる人はそうそう居ない。
他の俳優陣もキャラがハッキリ出てるし、個々のシーンでの演技自体に説得力?みたいなものはあるように感じたので充分なのでしょう。
恐らく、最も足りないのは脚本。。
原作読んで無いとそれぞれの心情変化が分かりにくくて、全体的に唐突感が否めない。
キムタクが殺害を決意するまでとか、ニノさんが自身の正義に従って反旗翻すまでとか、吉高さんがニノさんに抱かれるまでとか(このくだりは蛇足的で、単に盟友的なポジにしとけば…と言うのは蛇足で。)、ニノさんが弁護士側に立って結局自身の正義貫く為に『証人に立つ』と言ったことに対して怒る吉高さんとか。。
⁇⁇となってしまう。もう少し長い映画にして描き込んだら…と残念な気持ちです。
うむ?うむむむむ?うむ。
法と正義、実態の掴めないそんな両者のヒリヒリした世界。定義すればするほど奈落に堕ちていくような…。そんなものを観たくて観賞してきました。
奈落に楽園を見出だした人物達の描写は、さらっと描きながらも見事でしたが、本筋が今一つこう…なんと言うか…。中心の三人が最終的にボンヤリしちゃったのが残念だったのかなぁ。惜しいなぁと思う作品でした。
もし世の中の正義に疑問があるのなら見たほうが良い
演技がどうとか、脚本がどうとかはもし見ている人にそれを補うだけの思考力があるのなら十分補正出来る内容です。あなたは最後の結論にイエスを言ってしまうのではないか?試されていると思います。私は自分の中には答えが見つかりません。
パワハラ監督に誰も何も言えなかったんだろうな
・謎の舞踏集団が意味不明。葬式のシーンの泣く女たちや、丹野・妻の側にいた目立つメイクのおばさんたちが意味深な割に意味は無い。丹野・妻は、信仰宗教に熱心なのかと思った。本筋に関係ない余計な詮索をしてしまう。
・諏訪部と最上の主従関係を裏付けるのが、「互いの肉親がインパール作戦で一緒だったから。」というだけなのは、説得力に欠ける。諏訪部がそれだけで言うことを聞くような男に見えない。
・インパールの件は、監督のオリジナル案というが、原作にもある。
・最上が禅をするシーンのお坊さんが外国人なのも余計なキャラ設定しすぎ。
・原作では血縁関係のある最上の家族も、わざわざ再婚した妻とその連れ子って設定を乗せなくていい。
・某番組で、監督は「フィクションでも、ノンフィクションらしく撮る。」と言っていたが、そう聞いてた割には作り物感が顕著だった。
・小田島(八嶋さん)弁護士のシーンも、原作読んでないと訳が分からない。小田島弁護士の奥さんも無駄にキャラが濃すぎ。部屋のインテリアも、特に意味は無いのに意味深すぎ。
・白川も、ちょっとしか出てこない。
・原作にもあるから仕方ないが、橘と沖野の恋愛描写は余計だと思った。恋に落ちる描写が無いから、いきなりのキスシーンについていけない。
・変声機を使ってた女も意味不明。ただの運び屋でいいのに、余計な設定盛りすぎ。そっちに気を取られる。
全体的に説明不足すぎ。
この映画だけを観て、「端折ってんな〜。」という印象しか受けなかった。
多分、この監督が怖くて周りの人は何も言えなかったんだと思う。
他にも撮影したシーンはあるらしいが、カットしたことで訳の分からなさに拍車がかかっている。
作っていた人たちには通じていた拘りも、初めて観る観客には伝わってこない。
映画に限らず小説や絵画など、その作品1つだけで分からないのは良作とは言えないと思う。
あとは、言われているほどキムタクの演技が酷いとは思わなかった。
ざっくりと面白い。けど─
よき俳優がよき演技をしていて、映像もちゃんと映画だったし─、大きく捉えると面白いと思った。非常に疲れたけど…
始まりの絵が結構気に入ったけど、内容の絵にはオープニングのような緻密さはあまり感じられず、あまりに計画性がないような気がした。ぶれた絵や、速い絵つなぎなど、その場その場の思いつきで出来上がったような印象。それが狙い、敢えてそうした、というのであっても決して効果的には見えない。
特に終わり方が嫌だった。いいとか悪いとかじゃなく、単に嫌い。
しゃべりいっぱいあるし、人いっぱいだし、説明的なところも少ないので、一見難しく見えてしまうけど、意外と単純な話だと思ったし、良くも悪くも決して社会派的な作品ではなくあくまで娯楽作品。そこに何かを求めると、多分、つまらない作品に見えてしまう気がする。
期待大。ムカデ超え
どんどん引き込まれていきましたね。
本編始まるまでの長々の予告編等で大概眠くなり、
面白くないとそのまま眠気の世界に突入するわけで
今日も予告の段階でかなりきてましたもんで、困ったもんだと思ってたんですがね。
よかった。寝ずに済んで。
二宮君とても良かったですね。
あと、容疑者の松、なんとかさん
気持ち悪いの極みでしたね。
あんなキャラクターはなかなかいないかと。
ムカデ人間2のおデブさんといい勝負じやないでしょか。
今度はあの人主人公にしてムカデを超える映画を期待したいです。
『罪を洗い流す雨・・・そんなものはない』
三部構成で区切られている編集だが、そこまで区切りを付ける演出は必要だったかは疑問の余地がある。
原作は未読だが、ラジオ番組での対談で、監督がそこそこ脚色や改編があったと聴いたので、あくまでも映画作品としての感想である。
まず一番厳しかったのが台詞回しの早さ。もうおじいちゃんにはサッパリ聞き取れない。或る意味これも演出なのだろうが、ストーリーを理解出来ぬ儘どんどんと場面は進んでいく。もう完全に置いてけぼり状態だ。こういう作品はある程度狂言回し的な、ストーリーテリング的な装置が必要だと思うのだが、それがないので一体どの展開なのか考えるのに疲れる。大体、三つの話が同時並行したり、繋がったり繋がらなかったりとかなのだが、その中でも一際異物感があるのが、キムタク演じる検事の友人である国会議員の話。世相を盛り込んで、多分アパホテルの事を揶揄してるのだろうが、本作の本流の筋とはまるで絡まない。前半の思わせ振りのホテル一室での密会仕立てのシーンは、始め男同士の関係性みたいなモノなのかと思ったが、これはミスリード。ならばなんでこんなシーン必要なのか、全く分からない。後半の八嶋智人の弁護士、後援会のお偉方の山崎努といい、その役の必要性が正直感じられず、松重豊も含めて、往年のキムタクドラマ出演者の友情出演の様相を呈していて大変軽い。そんな中での二宮和也の出演も、上手く相乗効果を産み出しているとは言えない、空回り感が漂う。
とにかく、不思議な映画なのだ。伏線の仰々しさと回収のちっぽけさによるバランスの悪さ。ギャグなのかなんなのか分からない小技。犯人の、口を鳴らす仕草、娘のいきなりのボウズ頭、これだけシリアスなのだから、何か後々にこの小ボケが生きてくるんだろうと思いきや、何も唸らせない。益々『?』マークが脳裏を駆け回る。意味がまるで見えてこない。テレビドラマ『相棒』のスペシャルでも、もう少し上手くサスペンスを作ってると思うのだが、一体これは何を言たいのだろうかと首をかしげざるを得ない。『インパール作戦』を持ち出すならば、その題材はトップの愚考と生贄の部下というテーマだろうに、それも空振っている。『クライ ミー ア リバー』というスタンダード曲が何か暗喩してるのかそれも謎というか、結局犯人が口ずさぶことへの怒りの着火剤として使っただけ。折角の名曲なのだからもう少し巧く利用しない手はなかっただろうか・・・
吉高由里子の書記役も含めて、各配役のバックグラウンドがさりげなく出ていてソコソコ闇なのに演出が浅いので、その行動の裏付けが乏しいし、何故こんな事になったのだろうかと首を傾げるばかりだ。折角、ラストシーンは意味深で今後の二人の対決を匂わすカットになっているのだから、あのラストシーンに帰結するほどのドラマティックさをなぜ用意できなかったのか非常に残念な仕上がりだと感じた。キムタクはもっともっとかっこ悪く、ダメ人間の演技をして欲しかったのだが、まだまだ“ヒーロー”はついて回るようだ。。。
100%の正義なんてない。だから・・・。
しかしまあ濃い映画だ。原田監督ならではの厚みがある。キャスティングも監督の好みが出ていて、とくに丹野を演じる平岳大の存在感が抜群で、彼のエピソードがあるおかげで映画の筋に悪を憎む正義感の太い柱が立っている。そのせいでぎゅうぎゅうに詰め込みすぎの感も否めないのだが、丹野がいるといないとでは、最上(木村拓哉)があれほど執拗に松倉に粘着する理由も説得力が薄れてしまうのだから致し方ないところだろう。
その最上。個人的には、その行動を容認できない。なぜならば、人を裁くのは人ではなく法であるからだ。最上自身が研修生に説いていたように、強すぎる正義感はその形をゆがめるのだ。そして危険なことに本人がそのことに気づかない。「正義のために」の信念が、犯罪へと変貌することに躊躇がなくなるから怖い。だから、法があるのだ。
じゃあ、最上が行った行為はいっさい許されないのか?それとも、どこまでかは許されるのか?諏訪部(松重豊)との接触までか?別件逮捕までか?過去の事件の代わりに犯人に仕立て上げることはどうか?まさか、最後の制裁でさえ許されるべきというのか?改めていうが、人を裁くのは法であり、人はそれを運用するに過ぎない。たとえその悪人が犯した罪が明るみになったところで、それを法に照らしたうえで罪に問えないのであれば、無罪放免となるのが実状であり、それが「正義」となる。白川(山崎努)の捨て台詞は、まさにそれを憎む態度なのだろう。そして沖野も、それをわかったうえでジレンマに苦悶するからこそ、最上との別れ際にやるせない雄叫びを上げたのだ。
さてあのあと、沖野はどうするのか。最上は何を企んでいるのか。余韻はどしんと重い錨のように心に落ちてくる。僕は、めちゃくちゃブルージーな曲がバックに流れるエンドロールを見送りながら、大きくゆっくりと息を吐いていた。
物語を絞った方が良かったかもしれない
原作を読んでいないのでなんとも言えないが、123分にするの結構無理があったんじゃないか...?と思える程の盛り込みぶり。平岳大が良い演技してるから良いと言えば良いが、あのエピソードを上手いこと主筋に取り込むのが上手くいっていない気がする。
ミステリーエンタテインメントとしては大変よくできていて、主筋に関しては緊張感がひたすら保たれている。ただ松重豊の役の動きが万能過ぎて、その辺もっと書き込んで欲しい気持ちが...。
主演おふたりの演技に関しては、上手いな、という気持ち。ただ木村拓哉は上手いのになぜあんなに作りもの感がすごいのだろう。もっと血肉溢れる役にもできた筈なんだが...。
二宮さんは上手いというか、あの役だとああ演技するよりなかったしそれでよかったなという感じです。
あと山崎努はもっと贅沢に使ってほしかったなあ...。
助演がもう絶対大丈夫でしょっていう配役で凄かったですねえ。
これから原作を読もうと思います。
中途半端
5月に試写会で鑑賞しましたが改めて劇場で。
良かった点は主演の二人の熱演だけ。
正直私はキムタクのクサイ演技が苦手ですが。
謎の踊り、松倉の気味の悪いキャラ、キムタクのチャライ家族、弁護士のヤンキー妻、あげるときりがないですがシリアスのストーリーをぶち壊しにする演出、本当に不要だと思います。
議員のくだりも不完全燃焼。
二つの正義というキャッチコピー、一方はただの悪党でしかない。
この映画は結局何を伝えたかったのでしょうか?
冤罪、反戦、政界の闇…
詰め込みすぎて全てが中途半端でした。
検察側の罪人
自分の正義にのめり込むと罪を犯すまさに主人公最上が陥った検察側の罪人。しかし現在は殺人に時効が無くなったが他人の未来を奪い時効とともに無罪なんて許せない。そういう罪を逃れてお天道様の下を堂々と生きているやからが現実世界にもいる。やはり罪を犯したものは罰せられるべきである。法で裁かれなければ裏でと思うのは私だけでしょうか?信条は最上の正義しかしやはりどんなことがあっても殺人は許されない。最後の沖野の叫びがすべてをあらわしている気がする。最高に惹きつけられるおもしろさだった。木村拓哉さん演技に深みが出てよかったです。あまり好きでは無かった二宮さんもとてもよかったですね。
「終わりとは、新たな始まり」
最初に言っておこう。不条理をベースに映画全体が構成されているのかして、始めから終わりまで見終わったあとスッキリしない感が残る。例えて言うと「尿が出きっていない感じ」、「尿が残っている感じ」のような気持ち悪さを感じられる映画だ。気持ち悪さを感じられたならアタリだ。
さて、ラストシーンに何を見る?
天を仰ぎみて叫ぶ沖野。彼の叫びは何だったのだろか。断腸の思いが叫びの声となったのだろうか。はたまた、憤怒に震え叫びの声を上げたのだろうか。それとも一連の出来事を通じ―断腸の思い―憤怒―により共振・共鳴。それが、彼の心を揺らし、声を上げさせたのだろうか。
否、そうではないのかもしれない。
「……君が本当に救うべき人間を見つけて、力を注いでやってくれ。俺じゃない」最上の言葉で沖野は気づいた。人が人を裁くということ自体が罪である。己が罪人であることを自覚した瞬間ではなかったか。罪人沖野の誕生。と、みるならば彼のあの叫びは産声だったのではないだろうか。
「Waaa!」
以下参照:不条理演劇(ウィキペディアより一部抜粋)
不条理演劇では、登場人物の行動とその結果、時にはその存在そのものが、因果律から切り離されるか、曖昧なものとして扱われる。登場人物を取り巻く状況は最初から行き詰まっており、閉塞感が漂っている。彼らはそれに対しなんらかの変化を望むが、その合理的解決方法はなく、とりとめもない会話や不毛で無意味な行動の中に登場人物は埋もれていく。ストーリーは大抵ドラマを伴わずに進行し、非論理的な展開をみせる。そして世界に変化を起こそうという試みは徒労に終わり、状況の閉塞感はより色濃くなっていく。
映画館の明かりが点いたときの、この脱力感。
男性視点で制作された作品だな、というのが一番の感想です。
それはそれで悪いことではないのですが、予告が良かったので、期待が少し大き過ぎたのかもしれません。すっごく楽しみにしていた映画だっただけに、鑑賞後の「なにこれ」感は凄かった…。結局、最後は何が言いたかったのだろう。
そして内容も台詞もシーンもわかりずらい。いろいろ考えながら観てるときに、カメラワークがグルグルまわるので、少し酔いました。
一点、脇を固める俳優陣が良かったです。
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