女神の見えざる手のレビュー・感想・評価
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2つの問い
素晴らしい脚本。ジョナサン・ペレラは独学で脚本を学び、これがデビュー作というから驚く。 政治の影の舞台で影響力を持つロビイストの実態も興味深いが、非常に深遠な2つの問いが主人公の行動を通じて観客に投げかけられる。 1つは、目的の正しさをいかに掴むか。主人公は銃規制反対派からの打診を断り、銃規制推進派の小さなロビー会社に合流する。キャリアを取るか、信念を取るか。主人公は自らの信念を取る。あるいはこの選択もキャリアアップのためかもしれない。しかし、彼女は銃が社会にとって害悪であると確信している。 2つめは、正しい目的のためなら何をしても許されるのかという問い。資金力のある大会社と政治家を相手にするため、主人公は非合法的な手段も、同僚を犠牲にすることも厭わない。やがて彼女自身に嫌疑が向くが、最後の逆転劇でも主人公は最後まで「らしい」やり方をつらぬく。しかし、最後の一手で彼女が犠牲にしたものは今までとは違う何かだった。 冒頭からラストまで目が離せない一級品の映画だ。
この映画はフィクションである。 結末は『だと思った』
アメリカは自由と民主主義の国なのだろうが、『自由』と『民主主義』は相対するものだと理解していない国だ。
アメリカ合衆国の筈なのにアメリカ合州国なのだ。だから、何を決めるのもてんでんばらばら!
それなのに二大政党と言う。
アメリカでは生活なんかしたくもない。
人種差別、銃、仕事をしないと社会保険すらない。そして、何よりも冬はク◯寒い。
さて、日米安全保障条約がある以上、
日本人はこの国の為に戦わなければならない事を理解して置くべきだと思う。まぁ、自由と民主主義のためには仕方ないけどね。
さて、この映画はフィクションである。しかし、この映画を見て、大概の鑑賞者が『アメリカはこんな国だ』と判断してしまう。つまり、これはフィクションだと分かるリテラシーを付ける事が必要だと思う。
つまり、
人類は、やはり、教育が必要だと思う。昔から言うようにね。文明を維持して異星人に合う為にはね。
追記
『スティング』見たいな映画だと思った。一回見れば良い映画かなぁ?!
彼女はなぜカッコ良いか?
脚本がそうなっている。しかし
脚本は『水戸黄◯』だけどね。
まぁ、フィクションと言うが、似たような事はやっている。しかし、刑務所でも同じメイクが、何か不自然。
原題はミス・スローン
それが何とも意味深で格好良い邦題『女神の見えざる手』を 考えた日本人は素晴らしい。 この言葉はアダム・スミスが使った表現で、 「色んな人が勝手に利己的に行動しても、最終的には 全体に利益をもたらす」との意味だとか! この映画でロビイストの役割がよく分かったのですが、 辞書的には、 【企業や団体の意見を聞き、議会や政府に働きかける仕事】 ミス・スローン(ジェシカ・チャスティン)はこの映画では、 【銃規制法】を通すために手段を選ばない強引なロビイストを 演じています。 寝ないために薬を飲み、その為に睡眠がろくに取れなくなっている。 恋愛なんかはエスコートサービスを利用して、お金で解決している、 まるで男性のような女性です。 ミス・スローンの強引な手法で、広告塔になったスタッフ。 彼女は高校時代に大量銃撃事件の生き残りで、トラウマを抱えているのに、 広告塔にされて、暴漢に打ち殺されそうになる。 その男を後ろから撃ち殺して助けたのが、合法的に銃を持ち歩いていた 男性だった。 このような設定は日本ではほぼあり得ないですね。 それだけ銃社会で、自らの命を身をもって守ることが当たり前の 狩猟民族の血・・・なのでしょうね。 ラストに胸の空くドンデン返しがあります。 しかし《泥を喰らわば皿まで》の例え通り、スローンも大きな ペナルティを自らに課すのです。 主演のジェシカ・チャスティンの格好良いこと 「ゼロ・ダーク・サーティ」2012年 「インターステラー」2014年 「モリーズ・ゲーム」2017年 もう彼女のキャリア絶頂期でした。 ちなみにアメリカで銃規制方が30年ぶりに強化されたのは、 2022年6月、バイデン大統領が30年ぶりに、 新しい銃規制法に署名して成立したのでした。
吹き替えで見るべきだった
決して短い映画ではないので体力が必要だが、脚本は最初からかなりスピーディでダレるところはほぼ無く、かなり面白いし、オチも落差があって秀逸に感じた。
ただ、あの部下の子がスパイと言うのはスローンの特性の注意喚起熱弁シーンで薄々勘づいたので、オチの落差の衝撃がかなり緩和されてしまったかな。
最後に。自分は字幕で見てしまった。その結果セリフを追うのに必死になりすぎて大事な映像を見逃していた気がするし、セリフの情報量が足りてない気もするし、それでも文字量的に状況全て処理できない気もする。残念だ。
ネズミの演説。
この映画を見てアメリカではロビイストという職業に憧れる若い人が増えるのではないか?脚本がとにかく素晴らしい。どんでん返しも気持ち良いし、とにかく無駄なシーンが全くない(主人公以外も早口で話す人が多いので集中力が必要かも)。”国民に寄生するネズミ”と詰られた公聴会を主催した上院議員の顔がネズミに似ていたが偶然ではないのだろう。
1歩先を行くには2重にも3重にも仕掛けていく。
選挙の前にロビー活動を専門に行い、選挙の方向性を決める。 銃に賛成するためのロビー活動の仕事が舞い込むが、銃規制に賛成するロビー活動をするために小さい会社に移る。 最後、ある人物を追いつめるために、自分のキャリア・人生をかけてそれをあぶり出す。 その追いつめ方は恐怖にも思えるほど。 こういう仕事があるってことを初めて知った。
捨て駒
どんなに悲惨な銃乱射事件が起きても銃規制が遅々として進まないアメリカ。その理由の一つが毎年数百億円にも及ぶ政治献金を行う全米ライフル協会の存在だ。 まさに彼らは潤沢な資金をもって規制法案をロビイ活動でつぶしてきた。そんな圧倒的不利な状況下で敵に立ち向かうロビイストの姿を描く。 ロビイ活動とは敵の行動を常に予測し、自分の手を見せるのは敵が切り札を出した時である。 まるで将棋やチェスのような思考法で勝つことに異常なまでの執念を持つエリザベス。彼女は優秀なロビイストとして業界では名立たる実績を残してきた。 キャリアのために家庭はもたず、睡眠も取らず、常に精神刺激薬を手放せない。夜は金で買った男を抱く。 勝つためには手段を選ばず、身内を駒のように利用し、時には盗聴、ハッキングなどの違法行為も厭わない。 そんなダーティーな彼女にも一つの信念があった。それは自分が正しいと思う法案に対してだけロビイ活動をするということだ。 別に彼女は銃被害者ではない。だがどう考えてもいまの法律は間違っている。その信念があるからこそ彼女は常に全力で戦えるのだ。 法案賛成派議員への根回し、賛同する支援者集め、そして規制賛成世論の形成と多方面にわたり抜け目なく、戦略的にこなしてゆく。 そんな彼女に対して古巣のロビイ会社はかつての彼女の右腕やマスコミを使って彼女を陥れようと画策する。 ついに倫理規定違反の疑いで聴聞会に呼ばれた彼女は窮地に立たされる。そして相手側から切り札である有罪の証拠を突き付けられたとき、彼女は奥の手を出す。 形勢逆転、逆に不正を暴かれた法案反対派は大打撃を受け彼女は勝負に勝利した。自身の倫理規定違反の証拠と引き換えに。 彼女が使った手法はいわゆる将棋やチェスでいう捨て駒だった。自分の有罪証拠書類をあえて古巣に残し、敵がぼろを出すのを待った。案の定、敵は聴聞会で不正を働き、それに反応した世論の後押しで銃規制法案は可決される。 それは圧倒的不利な状況下での彼女の捨て身の戦法だった。自分のキャリアを犠牲にしてまでやり遂げるべきとの信念のもとでの賭けだった。 銃被害者のエズメを利用して傷つけ、その身に危険まで与えてしまった自分のやり方に限界を感じていた彼女。また自分自身こんな生活をいつまでも続けられるわけがない。そう悟ったからこその捨て身の戦法だったのかもしれない。 目的達成のためなら手段をいとわない、まさに女ダーティーハリーといったところか。違法な捜査で連続殺人犯を射殺したキャラハンがバッジを投げ捨てるがごとくエリザベスもキャリアを捨てて、このロビイ活動に勝利したのかもしれない。 中盤まではかなり面白く見れたが、ラストのどんでん返しのからくりは少々拍子抜けだった。右腕だった彼女の裏切りと見せておいて実は密偵として残していたというのは正直単純すぎた。また倫理規定違反の書類を見つけた敵側がぼろを出したのも少しご都合主義に思えた。敵側はあの証拠書類だけでも彼女を陥れることは可能だったわけだから。この辺が個人的にははまらなかったので少し評価は下がった。 ただ、ラストの彼女の言葉、命を失うくらいならキャリアを捨ててもいい。彼女は自分を捨て駒にしてでもキャリアのために勝利したかったのではない。キャリアを犠牲にしてでも銃規制法案を通したかったのだ。 これは作り手の痛切なメッセージなのだろう。 今もアメリカのどこかで銃声が鳴り響いている。
主人公の常軌を逸した日常生活や他人の気持ちを一切考えないやり方には...
主人公の常軌を逸した日常生活や他人の気持ちを一切考えないやり方には全く感情移入できなかった。 しかし、ラストのどんでん返しには思わず唸らされた。 相手に切り札を切らせてからさらに自分の奥の手を出す、冒頭のセリフを回収する展開はすばらしい。
ロビイストの存在と銃規制
ロビイストの存在が民主主義を揺るがすのかもしれないが、重要な法案を選挙戦の道具にしている議員にも問題がある。ラストシーンの衝撃と彼女の発言は民主主義のあり方を問い直す契機になる。
これはおもろい!
ロビー活動、なんだそれ?ってわからなかったら、まず調べてから見た方がいい。 こう言う仕事もあるだなと。 ストーリー的なものは他の方のレビューにお任せして、、、 主人公のエリザベスは、もの凄い頭の回転のキレと判断力をもつ企業戦士。 こんな頭と度胸を私が持てたたらどれだけ凄いことになってたかと羨ましく思うほど。 常に勝つことだけを目指して、考えられる方法は全てやり尽くす!この生き様はすごい! 最後のどんでん返しにも大拍手! こんな企業戦闘マシーンみたいな彼女、 たまに男を金で買って性欲はそこそこ満たし、恋なんてしない、、これって満たされる? あらすじがわからないように詳しくは書かないけど、最後は、勝つためには自分の履歴が汚れようともなんとも思わない(ように見える)彼女の振る舞いに、この人は本当に幸せなんだろうか?とも考えた。
最高!
この映画すごい!! ヒロインの頭の良さ美しさ強さ…それが悲しくて儚げでラストでは涙がでました 女性陣3名名前わからないけど 分身の様に同じ情熱と頭脳と正義感を持った2人も最高!! どんでん返しの辞表出すシーンでは震えました! でも自分を犠牲にして戦ってきたのに、また自分の時間を人生をも犠牲にした刑期5年… くそーーー ラストのあのペラペラのドアから出てきたヒロインの目線が気になる。誰か1人ではなく数メートルを見たような目線。 しかし面白かったです!
ケーキとクッキー
ヌテラ税とかパーム油とか、そんなことさえ知らずにパソコンで検索しながらの鑑賞となりました。最も驚いたのはロビイストの細かな作戦で、俳優まで動員してデモ行進させるなどしていたこと。これを信じちゃ日本でのデモなんてのも雇われた者ばかりというデマをも信じちゃうかなぁ。資金が少ないとか言ってたのに・・・ 比べてしまうのは日本の政治。映画の中では共和党、民主党の区別が感じられなく、ある法案に賛成票を投じるか反対票を投じるかの二択の政治家。日本だと、超党派の法案以外は政党ごとに賛否が決まってるので完璧な馴れ合い。ロビイストが介入する余地さえ無いように思われる。つまり日本では選挙の時点で勝敗が決まっているのだ・・・ 最も凄いと思ったエピソードは銃乱射事件の生存者でスローン(チャステイン)の指示でTVで銃規制派の論客として活躍した女性エズメ・マヌチャリアン(ググ・バサ=ロー)が正義の銃によって救われてしまったという皮肉。仕組まれた事件のような気もしたけど、それだけアメリカでは銃犯罪が多いってことか。 信念のために働く女性はカッコ良すぎだが、真の民主主義とは何なのかも考えさせられ、結局は彼女に賛同する民衆が増えないとどうにもならない虚しさも痛感。また、移籍を拒んだジェーン(アリソン・ピル)の存在も最後にはじわじわとカッコ良く見えてくるのだ。そしてエスコートサービスの男性フォードも胸のすく思い。スローンが自分の人生を取り戻して生きてくれることを願うばかり・・・と。正直言って、ちょっと俺には難しい話だった。
凄い!
数日前に人生初の手術、退院後、最初の鑑賞作 候補は何本かありましたが、評価の高さでこの作品にしました! 激震の結末に凄い以外の言葉が出てきません! 銃の規制法案を通すには、このくらいやらないと厳しく難しいのでしょう 個人的には「ライフ・オブ・デビッド・ゲイル」の次に結末に衝撃を受けた作品です!
2時間超え長くなかった
釘付け ロビー活動という仕事をどんなものかお恥ずかしながら存ぜず (言葉だけ知ってたレベル) こんなにライアーゲームなのかと! 頭脳戦大好きなのでかなりヒットしました 自分の力で立ち向かう女子素敵
ただ一点のミステイクが名画の誉れとキネマ旬報ベストテン入りを阻んだか…
「恋におちたシェークスピア」の
見事さに感服した余韻で、
録画撮りしていた同じジョン・マッデン監督
のこの作品を再鑑賞した。
そして、この作品も、
ラストでの仕掛けは勿論のこと、
銃規制で運動する女性が銃で救われる
という、
正に銃規制反対派議員が言っていた論点の
通りの事件になってしまうという皮肉さ等、
素晴らしい展開に感服したまま
鑑賞を終えた、
ただ一点を除いて。
ところで、「スリービルボード」のように
あえて結論を描かず
その解釈を観客に委ねる名作があるが、
この作品でも主人公が出所した時に
誰かが迎えに来ているようなラストの描写
だったがそれを明らかにはしなかった。
その人物はロビー会社CEOでも、
弁護士でも、
銃で襲われたチームの女性や
密偵の女性でも無く、
多分に彼女の聴聞会で、
主人公との性的な関係を否定した
エスコートサービスの男なのだろうと
想像したが、どうだろうか。
「恋におちた…」で散々恋心を描いた監督が、
この作品では触れることの無かった恋愛要素
を唯一作品に落とし込み、
ロビー会社CEOの誘いのメモの言葉や
銃で襲われたチームの女性との経緯と共に、
彼女の人間性回帰の一環
と思いたかったので。
さて、いずれにしても作品冒頭での主人公の
「敵が切り札を使った後、自分の札を出す」
との信念がラストのどんでん返しに
結び付くまでの緊迫感が素晴らしい。
初めて御覧なった方は
驚かれたのではないだろうか。
既にカラクリの分かっていた私でも、
主人公の緻密な戦略に
改めて舌を巻くばかりだった。
しかし、同時にこのカラクリの関連描写が
ミステイクに思え、もったいなく感じた。
主人公が密偵の女性に電話をして、
それが何かのサインで最後の段階に入った
からとの興奮状態を描きたかったのか、
単に観客を欺そうとしたのかは
分からないが、
彼女の荒げるシーンが肝心な結末との関連で
不自然に感じてしまうばかりで、
この誤解を招くシーンは不要だったと
思わざるを得なかった。
キネマ旬報では2人の方が満点を付けながらの
第21位(読者選出14位)との評価だったが、
私には全体的に完成度の高い作品に
思えただけに、
多分にこのミステイクの描写が
「恋におちた…」と並ぶ名画の誉れと
キネマ旬報ベストテン入りを阻んだのでは
ないかと勝手に想像もした。
最後の逆転劇とても驚かされた。何を貫くか?の問いも感慨深い フォー...
最後の逆転劇とても驚かされた。何を貫くか?の問いも感慨深い フォードが何故証言でうそをついたのかわからなかった イマイチ理解しきれない状況もあるけどとても楽しめたし、職業の事とかもっと知りたいと思う ジェシカチャステイン、355やAVAみたいなアクションもできてインターステラーのマーフ役もよかったけど凄いなあ
成果にコミットしている人の生き様を描いた映画です。
畏敬の念を持たれるほど、圧倒的な力をもった主人公が、
お金や地位等、すべてを横に置いて、その生き様を証していくという映画です。
最初から最後まで
ありとあらゆるところに意図が散りばめられています。
目的を達成するためにとった行動により、
仲間から距離を置かれ、でも、本当は、そんな仲間を守るために行動していくという、孤独で不器用な、でも、人間味のある主人公の生き様を通して、とても学びが多いです。
映画のラストは、まさしく、「衝撃」です。
思わず、立ち上がって、叫びそうになります。
感動します。
こういう映画は、大好きです。
最強(最恐)の女
脚本が素晴らしく(ジョナサン・ペレラ)脚本の中で創造された強く頭の回転の早い女性を演じたジェシカ・チャステインも素晴らしかった。 敵の一歩先を読み、敵が切り札を切った後、自分の札を出す。 聴聞会から退室する際、黒人女性を見つめる主人公、ここだけが彼女の誤算であり、本当の彼女の弱さだったのかもしれない。
ミス・スローン
2022年7月20日 映画 #女神の見えざる手 (2016年)鑑賞 面白かった!ストーリーもいいけど、#ジェシカ・チャステイン の演技がよかった。今まで、そんなに好きな女優さんではなかったけど、この演技の迫力にはやられた 彼女自身がフェミニストで、女性の権利を守るため様々な活動を行っているそう
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