孤狼の血のレビュー・感想・評価
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色々と
事前にフィルターがかかり過ぎ。「仁義なき戦い」へのオマージュとか、東映マークとか。殊にマル暴のはみ出し刑事ときたら「県警対組織暴力」を思い出さない訳はない。こうなるとどうしても深作欣二監督や菅原文太や松方弘樹と比較してしまう。白石和彌監督や役所広司は良くも悪くもお上品。いかに暴力シーンが過激でもかつての実録ヤクザ映画の迫力に全く及ばない。江口洋介や竹野内豊のヤクザっぷりが評判だけど、あの頃の千葉真一や小林旭とは比べられない。
何故役所広司と松岡桃李なのかはラストシークエンスで分かる。文太のマル暴刑事とは正義のあり方や刑事を続けるモチベーションがまるで違うからだ。それならば事前に余計なフィルターをかけないで、別の映画として出してくれれば評価は違ったかも。原作を読んでいるひとは分かって観ているのだろう。
真夏の話なのに背景の木々が紅葉していたり、枯れていたり。真冬に撮ったんだろう。小道具に凝るなら、この辺にも気を遣って欲しかった。長い映画なので、季節が移ったのかと勘違いしてしまう。
演者の皆さんの熱演ぶりが凄かったです‼
役所さんの演技力はやっぱりスゴイです‼
痺れる台詞いくつかあって、カッコいいです。
ただの抗争の話だけではなく、広大の変化や成長の話やガミさんの熱い意思等、多角的に楽しめる作品に仕上がっていて、素晴らしいと思います。
脇を固める俳優さんも最高です。
ガミさんの意思を受け継いで、広大なりのやり方で暴力団や警察上層部に答えを出したのですが、ラストに広大は現場に今後も残ると言っていたことと、強引な形での一刀両断にする報復を安易に連想させられることで、将来的に続編が作られるような含みを私は感じました。
ちょっとラストの部分が気になりましたが、全体的には非常に良かったと思います。
これが映画じゃけぇ、面白ければえぇんじゃ!
最近、白石和彌監督の作品が気になって仕方ない。
『凶悪』に衝撃を受けて以来、『日本で一番悪い奴ら』も『彼女がその名を知らない鳥たち』もその年最も観たい作品に挙げるくらい、自分でも不思議なくらい白石中毒。
今年は2月に『サニー/32』が公開され、秋にも『止められるか、俺たちを』が待機している白石イヤー。
中でも、真打ちであろう本作。
製作発表時から公開を今か今かと待ち焦がれていた。
原作は“警察小説×『仁義なき戦い』”と評される柚月裕子のベストセラー小説。
昭和63年の広島を舞台に、広島県警と広島やくざの“仁義なき戦い”。
冒頭のざらついた東映マークが作品世界にぴったり。
日本映画久々に気合いの入ったハードボイルド/アクション/バイオレンス映画であり、『仁義なき戦い』など往年の数々のやくざ映画の流れを汲む、東映本格やくざ映画!
劇中さながら終始汗が吹き出すほど、血湧き肉躍る。
こんな映画を待っていた!
まずはキャスト…と言うより、漢たちが皆、色気と魅力を放つ。
やくざ刑事・役所広司の存在感は言うまでもなく。それにしても、毎年毎年多彩な顔で魅せてくれる。この人に役幅の限界は無いのだろうか。
コンビを組むエリート若手刑事に松坂桃李。本作の真の主役は彼であると唸らせる熱演を見せてくれる。
江口洋介のやくざ役もなかなかハマっており、中村獅童、ピエール瀧、石橋蓮司らこの手のジャンルお馴染みの面々も安心安定のポジション。
漢たちの映画だが、真木よう子や初めて名前を聞く阿部純子ら女優陣も印象的。
本作の監督が白石和彌で本当に良かったと思う。実録系サスペンスを手掛けてきた監督と本作の必然的な巡り合わせ。
冒頭の豚小屋やあの痛々しいシーンなどのバイオレンスやグロ描写、エロも、全国公開規模でよく撮った!
アウトローの世界観、カメラワーク、快テンポなど、白石監督の作品の中でも最高級レベル。
往年の名作やくざ映画と比べると、ちと泥臭さが足りないかもしれない。
演出も脚本も粗い点もあるにはある。
が、その荒々しさが本作に合っている。
2大やくざの対立と警察内部の思惑が交錯し、特別捻った凝ったではないものの、旨味がどんどんヒートアップ的に増していく。
見終わった瞬間、じっくりとまた観たい!と思ったほどだ。
やくざと闘う為なら法に触れるのも厭わないベテラン刑事・大上。
そんな彼のやり方に疑問を感じる若い日岡。
てっきり若手がベテランの善悪では割り切れないやり方に染まっていく…というよくある展開と思っていたら、少々違った。
確かに大上はやくざ刑事/不良刑事だ。でも、悪徳刑事ではない。
彼は彼なりのやり方で闘っている。
彼が戦っているのは、やくざと、もう一つの大きな組織。
闘うには、非情な孤狼にならなければならない。
どんなに悪い噂を立てられようとも。
全ては、堅気の人々の為。
役所広司が演じた大上は『渇き。』で演じた悪徳刑事を彷彿させるが、似て非なるもの。
そこに痺れた。
大上に振り回され、全く認められない日岡。
しかし、ある時大上の真意を知る。
大上が遺した叱咤激励に、目頭熱くさせた。
序盤では青二才だった彼が漢になる、本作は彼の成長物語でもある。彼のラストシーンも最高にカッコ良かった。
そして受け継ぐ。
深作欣二らやくざ映画の名匠たちを継承した白石監督とダブった。
やくざと闘い、この世界で生き残るには生半可な気持ちではいられない。
それこそ、生死の綱渡り。
いとも簡単に堕ちる。
堕ちない為には歩き続けるしかない。
漢ならこのメッセージを胸にしかと受け止めろ!
かつて多く作られたやくざ映画が途絶えて久しい昨今。
漫画やTVドラマの映画化など甘っちょろい映画が氾濫する中、映画が映画である事、漢が漢である事を鮮烈に思い出させてくれる。
いつの時代もギラギラする孤狼の漢たちの仁義なき戦いは、永遠に不滅。
白石監督作をいつもその年のBEST候補の一つに挙げるのははっきり言って個人的な贔屓なのだが、それでも、
本年度BEST候補の一つ!
劇中の台詞に掛けて言うなら、
これが映画じゃけぇ、面白ければえぇんじゃ!
是非シリーズ化してほしいです‼️
大ヒットみたいで、自分の見た回も平日にも関わらず半分以上埋まってましたね。
いやぁー、それにしても役者さんたちの演技の熱いこと!
役所広司はいつもの安定感なんですで、
竹野内豊や中村倫也くんなんて、まったくヤクザイメージなかったんですけど、さすがでした。
広島弁とかで「仁義なき」シリーズぽいと思いきや、いやいやいい意味で裏切られました。
原作未読でしたがストーリー展開もお見事。(やや結末部分が強引?な感じもしましたが)
バイオレンスだけでなく、情念の部分もきっちり描かれているところが女性の原作らしいところじゃないでしょうか。
ヤクザ同士のぶつかり合いだけだとやや「アウトレイジ」に分があると思うので、そこを期待されるとやや物足りないというか、拍子抜けなのかもしれません。
仁義なきの頃の実録シリーズのような荒削りな緊迫感漂う演出とも違う ( もちろんリスペクトは大いに感じられるところも素敵でした!) 新しいヤクザ映画の誕生に拍手したいのです。
江口洋介の役名が「いちのせ・もりたか」というのはシャレのつもりだろうか。田口トモロヲ? どこにいたのかな?松坂桃李がいい。阿部純子もいい。
Movix堺で映画「孤狼の血」を見た。
この日は「モリーズ・ゲーム」(Molly's Game)を見たかったのだが、
上映時刻の関係でこちらを見ることにした。
主演は役所広司。
もちろん上手い。
役所広司もいいが松坂桃李もよかった。
松坂桃李を最初に見たのは2015年公開の「マエストロ!」
それから、
「湯を沸かすほどの熱い愛」(2016年)
「ユリゴコロ」(2017年)
彼女がその名を知らない鳥たち(2017年)
どの作品でも印象深い演技をしていると思う。
阿部純子という女優ははじめて見た。
アミューズ所属だから、今後仕事がどんどん増えるだろう。
終劇後のクレジットで田口トモロヲ?
どこにいたのかな?
土井という刑事が田口トモロヲだったようだ。
黒縁メガネのせいで気づかなかった。
江口洋介の役名が「いちのせ・もりたか」というのはシャレのつもりだろうか。
上映時間が長い映画だが、ストーリー・脚本、とてもよくできている。
よく出来た映画だが、ヤクザの映画は後味が悪い。
それはしかたがないことかもしれない。
映倫区分はR15+
残虐な描写、暴力的描写、犯罪描写、エロティックな描写がある。
上映時間は126分。
長いが眠くなるようなことは無かった。
満足度は5点満点で3点☆☆☆です。
見ごたえのある素晴らしい作品
役所広司という人は本当に器用な俳優である。「三度目の殺人」では無私の犯罪を犯すおとなしい男、「山本五十六」では穏やかで寛容な軍人、「渇き」では家族の愛を失ったチンピラみたいな無法者、「日本のいちばん長い日」では割腹自殺を遂げる国家主義者の陸軍大臣を演じた。いずれの役も強く印象に残っている。
本作で演じた主人公大上は「渇き」の役に似た外見だが、中身はだいぶ違っていて、あちらが良心の欠片もないやくざな男だったのに対して、大上には人間愛がある。心優しき荒くれ者の役は手慣れたもので、楽しそうに存分に演じていた。個人的に警視庁組織犯罪対策課の刑事を知っているが、彼らの外見はどう見てもやくざにしか見えない。役所広司のコスチュームは見事にハマっている。
松坂桃李は「麒麟の翼~新参者」で存在感のある演技をしているのを見てから注目している俳優で、「彼女がその名を知らない鳥たち」では軽薄で無責任な優男を好演するなど、芸達者なところも見せている。本作ではぎりぎりセーフだったかなという演技ではあったが、県警本部のエスという難しい役どころを力技で演じたところに好感が持てる。
作品は昭和63年の広島が舞台となっていて、缶ビールのプルトップが缶から離れるタイプだったり、連絡がポケットベルの語呂合わせだったりして、ディテールへのこだわりが伺えた。時代はバブルの最中だったはずで、市民生活はそれほど派手ではなかったが、企業は交際費を湯水のように使えていて、広島のクラブも接待の客で賑わっている。
そんな時代背景で、一方で殺したり殺されたりのヤクザの抗争があり、一方で警察内部の隠蔽や反社との癒着がありといった複雑な関係の渦中にあって、マル暴刑事である大上は、本人の弁によれば、情報を武器にヤクザの抗争を収め、街に平和をもたらそうと日々努力している(らしい)。
松坂桃李の日岡刑事は広島大学出身だ。国立大学の中でも広島大学は難関大学のひとつである。少なくとも1988年頃はそうだった。広島大学を出たとなれば地元ではそれなりに優秀だと思われていた筈だ。そういう事情も踏まえて、大上は新配属の日岡を広大と呼ぶ。親しみと揶揄、それに僅かばかりの尊敬をこめてそう呼ぶのである。
映画は、世間知らずの日岡が大上と一緒に捜査を進める中で世の中を少しずつ理解し、一方的だったものの見方が立体的になっていく成長の過程も描く。登場人物それぞれの人生が折り重なり、様々に蔓を伸ばしながら複雑に絡み合っていく、見ごたえのある素晴らしい作品である。
レッドカーペット見逃した(泣)
ほぼ原作通りでした。
この監督さんの作品はいつも
後もうちょっと
何か欲しいって感じなんだけど
今回のはそれが1番
少なかった(笑)
松坂桃李がマジ良かった‼︎
役所広司カッコ良すぎ‼︎
江口洋介男前だゎ‼︎
「警察じゃけぇ
何をしてもええんじゃ‼︎」
原作には無い台詞ですが
耳に残るぅ
深作欣二へのリスペクト?
深作欣二へのリスペクトなのか、嫌に昔風に撮っておりBGMまで当時風であった、もうちょっとスマートなものを期待していたのでちょっとがっかり。原作と比べるとネタバレが早かったが、解釈を変えて結末を変えたようである。原作では尾谷組がやたらとかっこよく描かれていたが、映画の方のヤクザは全員クソミソに扱っており、これでは昔みたいに憧れる奴も出てこないだろうから反ヤクザ映画としては良かったのではないか。しかしこの終わり方では続編は作れそうもなさそうである。
スゴい映画が出来ました!
ここ数年、邦画にお金を払う度に後悔ばかりでしたので、今回も期待せずに観たのですが、日本でもこんなに凄い映画が出来るんだと久々に心が震えました。名優としての役所広司を久し振りに思い知りましたし、監督には脱帽です‼️
こういう日本映画をまっておりました!!
いゃあ~~こういう映画をまってました。
名作映画「仁義なき戦い」の作品の意思を受け継ぎ久々に登場した東映らしいR18指定アウトロー映画!!
予告でも言ってましたが、まさに「アウトレイジ」の答えはここにあってもいいかもしれません。
絶対テレビでは流せない演出がどんどん出てくるR18指定当たり前の作品。
オープニングのロゴもあ~~これこれぇ~って言えるほどなつかしぃ~~って感じだったし、血気盛んな昭和居最後の年の広島県呉原という架空の街を舞台に、冒頭から暴力シーンから始まりナレーションも入って、この物語の説明もあったり、懐かしい~もぉ~これこれぇ~~これが日本のアウトロー映画じゃいって感じで観てました。
今のテレビ番組はあれはダメこれはダメと規制をかけすぎてつまらない中、「凶悪」「日本で一番悪い奴ら」の白石監督のコンプライアンス完全無視の素晴らしい作品にもぉみとれました。原作は女性が書いているのにも驚き、警察小説と「仁義なき戦い」を融合させたすごい作品!!
役所さんと松坂さんも良かったです。
2人直接店で語り合うシーンに長回しシーンがあるのですが、じっくりのめり込めて、好きなシーンなのでご注目。
真木よう子さんのクラブのママの演技も良かったですし、まぁ~着物が似合ってるしこんなママなら自分も通いますって思っちゃいましたしカッコいいそしてキレイ。「龍馬伝」の時の真木よう子も好きですがこっちのほうがよかったですねぇ~。
他にも、江口さんや竹野内さんそして、音尾さんなどみんな良かったし白石作品常連メンバーも良かったし見どころありすぎなのでぜひ本編でご確認を(ネタバレになるので言えないのが悔しい。)
暴力団の話でもあるし、警察の話でもあるけど、最後は自分としては結構好きな結末でもあるし最後のシーンもかっこよかった。「警察じゃきぃ、何をしてもいいんじゃ。」カッコいい~
お子さんは観れないのが残念ですが、完全な大人向けドラマです。観て損はなしとハッキリ言えると思ってます。
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