孤狼の血のレビュー・感想・評価
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鮮やか
《仁義なき戦い》っぽい始まりかたなんだよね。こりゃ面白いわっていう。
そこで役所広司がムチャクチャな刑事で出てきて「いや、こりゃ、ムチャクチャだわ」って感じで、コンビ組むのが若くて聡明で真面目な刑事の松坂桃李なんだけど「まあ、こりゃ、確かに文句言うよね」って感じなの。
ムチャクチャさと真面目さを対比させて話が進んでで、真ん中あたりからネタばらしが始まんだよね。これが鮮やか。「そうだったのかあ」って。
役所広司のムチャクチャさも、ただムチャクチャな訳じゃなくて、そうだったのかあって。
物語を通じて松坂桃李が変化してく様子が良く書かれてんの。「なるほど、そりゃ、変わるよね」って納得の変化だし。
役所広司が殺されるのは「まあ、そうなっちゃうよね」と納得。そこから松坂桃李が踏ん張るのがまた良かった。
松坂桃李の内定記録に役所広司がコメントして「ようやった ほめたるわ」でジーンとくるの良かった。憎んでたと思ってた相手だけど、親しみを感じてたんだなあって。だからほめられると嬉しいの。
そしてラストシーンがすごく良かった。煙草くわえて「吸っちょるよ」っていうの綺麗で「松坂桃李いいな」と初めて思った。
演技がうまい俳優さんばかりだから、松坂桃李の演技が今一つなのが目立つんだけど、そこもうまく使い切った白石監督すごいと思ったね。
うう、、
冒頭のシーン、困るわ、、痛いだけじゃなかったー!と頭をガンと殴られます。
その後はまぁまぁなバイオレンスさなので、ストーリーに没頭出来ました。
ヤクザよりヤクザな刑事・上さん。彼の正義は何よりもカタギ。
そんなに珍しい話でもないかな?と思いつつ、役者さん達の演技が素晴らしいです。
ちょーっと上さんが良い人すぎるかな?と思っちゃいました。
やっぱ役所広司すごいわー、日本の宝だわ。
パンチの弱さは、平成テイストの昭和ヤクザ
原作はもっと人情味が溢れる老刑事と若者刑事の物語、仁義なき戦いを意...
原作はもっと人情味が溢れる老刑事と若者刑事の物語、仁義なき戦いを意識しすぎの映画になってしまったが、ポイントである何故老刑事がママを庇ったのか映画では上手く描けていない。それにしても役所はどんな役を演じさせても上手い。
役所広司さんが素晴らしい
役者の力量
バイオレンスと駆け引きの話
正しいヤクザ映画
観た。面白かった。満足。
正直、ヤクザ映画は好きではない。観たからといって、映画館から肩怒らせて出てきた経験もない。そういう高ぶりは、スポーツ映画に任せている、というのが俺なんだけれど、このヤクザ映画は面白かった。ヤクザ映画ではなく警察映画だぞ、と怒られそうだが。
役所広司も松坂桃李もピエール滝も最高の演技、さすがだね~。やるせない感じの中で、底によこたわる真のゆるぎない思いが明らかになり、それが受け継がれる印象、ってところがかっこいいなあと思う。
拷問シーンもこの上なく痛そうだし絶対やられたくない。痛そう度合いでは 伊坂幸太郎原作映画達と並ぶハイレベルでしたが、「まさに切る瞬間」はないので、そこがよかった。予算の関係かもしれないが、スプラッター系に多い単なる残虐映画と こういう映画の境目と思っているので、その点もよかった。スレスレ。
昭和の刑事映画
国家権力には勝てないか⁈
しとしとする映画
任侠物に触れて来なかった20代です、母の付き添いで鑑賞しました。
前情報無しで観たので、松阪桃李さんがヤクザの役なのかな?と思っていたら刑事さんだったんですね!
最初から最後まで、ハラハラドキドキというよりはじわじわ、しとしと、したテンポで進んでいきます。血がブシャーってなる場面や、拷問などに耐えられるなら、全国民にこの世界観を一度味わって欲しい…。
シーンごとにナレーションが入るので、任侠物初見の方でもストーリーは追いやすいです。
主演の演技が素晴らしく、役所さんはやはりすごい人だ…と改めて感じさせられました。一癖ふたくせある役者さんを揃えることで、作品の深みが増しています。いつ見ても真木よう子さんは強い女性が似合いますね。
気になるところとすれば、せっかく昭和後期の呉が舞台なのに、呉の街並みが引きでしか出てこなかったところかな。再現するのはかなり難しいと思いますが、スクリーンで観たかったです。
ここ最近松阪さんの活躍がめざましいですね、シンケンジャーの頃から応援しているのでこれからも期待してます!
面白かったけど疲れた。
ファンタスティック‼
熱量
バイオレンス満載。
今の時代とは逆行するかのような作風に、本家「三角マーク」の執念すら感じる。
ナレーションといい、ストップモーションといい、あの時代を感じさせる匂いが漂ってたり…広島弁だったり。
「孤狼の血」とはよく言ったものだ…。
東宝が作っても松竹が作っても、こおはならないだろうなんて勝手な妄想が過ぎる。
東映だから、やったんだなあと。
お話しもよく出来てた。
「やくざよりもやくざな刑事」なのだが、絶妙な愛想がある。マニュアルではなく、人が人に対して向ける生っぽさとでも言うのだろうか、情を感じる。
それを内部調査する「インテリで正義感溢れる新人」杓子定規な一般論を刷り込まれた新人刑事。
オーソドックスな2人を軸に話しは進む。
印象的なのは、その泥臭さだ。
洗練されてない感じがたまらなくいい。
その世界に生息する役者陣の熱を否応なく感じる。皆様、好演だった。
と、同時に
「アクの強い俳優」ってのは少なくなってるんだなぁと思ったりもする。
現代社会がそおいう傾向であるのだから仕方がないが、色んな意味で偏差値ってのは上がってるんだなとボンヤリ思う。
ある意味単純でわかりやすかった「必要悪」は現代において、どおいったスタンスで社会に生息してるのだろうか?
両サイドともに逃げ道がない状態が他作品では語られてたりもする。
続編の話しもあるが…この作品の熱量を後継できるのだろうか。
現代社会においては「過去の遺物」である。
本作品に登場するような人物達を排除するような形で現代は進行している。
その登場人物達を模倣など出来る隙間もないほどに窮屈な世の中に何を問いかけるのだろうか…?
ただ1つ思うのは、昔は狭い世界であったからこそ良くも悪くも人間関係の密度が濃かったんだなあと思える。
何じゃこりゃ‼️東映の本気や‼️
安心して楽しめました
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