合衆国最後の日 劇場公開日:2012年11月3日
解説 「攻撃」(1956)、「飛べ!フェニックス」(65)のロバート・アルドリッチ監督が、クセ者キャストをそろえて描いた重厚なサスペンス。刑務所を脱獄した男たちが軍のミサイル基地に侵入し、コントロールセンターを占拠。主犯は、基地の設計者でもある元・空軍大佐デル。彼らはホワイトハウスに対し、ベトナム戦争当時の機密文書の公開、逃亡資金1000万ドル、そして人質として大統領の身柄引き渡しを要求する。マッケンジー将軍らタカ派の高官は犯人一味を抹殺しようとするが……。アメリカでの撮影が不可能となり、西ドイツにてロケを決行した。2012年、リバイバル公開。
1977年製作/146分/アメリカ 原題:Twilight's Last Gleaming 配給:boid 日本初公開:1977年5月21日
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2018年12月18日
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鑑賞方法:DVD/BD
カウントダウンの中、分割画面ののそれぞれが同時進行する 誰もが観たことがあるはずだ そう、24の緊迫感はこの作品の映像を大いに参考にしている 元ネタと言っていいだろう 大統領、政府や軍の幹部が現場と直接連絡をとりつつ物事が進行する 警備カメラの画像を通して状況を説明する これらも同じ構造だ つまりそれほど密度高く緊迫感がある面白い作品ということだ 特にゴールド作戦のシーンは息を飲む素晴らしいシーンだ 邦題の「合衆国最後の日」の意味はラストシーンで明らかになる 大統領の描き方が秀逸 21世紀に実際に出現する大統領を予言していたかのようですらある これも見どころ ソ連との全面核戦争を避ける為の制限戦争の話がでるが、状況は21世紀になっても変わりはしない 相手が中国になって繰り返されようとしているのだ その意味で本作は今日的な意味をまた持ち始めているのだ 原題のTwilight's Last Gleamingはアメリカ合衆国国歌「星条旗」の一節 たそがれ時の最後のきらめきという意味はラストシーンにかかるものだろう また冒頭とエンドロールにかかる曲は黒人人気歌手ビリー・プレストンの「My Country, 'Tis of Thee」 これは別名「America」と呼ばれアメリカ合衆国の愛国歌の一つで、「星条旗」が採用されるまでは、事実上のアメリカ国歌だった アメリカの理想はこのような暗黒面を秘めているのだという皮肉のつもりでのタイトルであり挿入歌なのは明白だ 本作はそのような製作意図だったのかもしれない そのような政治的見方は当時の思想的な流行でもあった しかし、制限戦争の考え方が本当に冷戦を核戦争に至ることなく勝利した現実 そして911を体験し、テロ戦争を経て、そして今中国と北朝鮮の脅威に直面している21世紀の現代に於いてはどうだろう それでもアメリカの理想を未来に生存させるためなら、それも必要なことかもしれないと思える時代に変貌してしまったのだ されに言えば今は無人機がモニター画面越しに戦い米国の兵士を殺さない戦いをする時代になってしまった 40年という時間は、世界を取り巻く現実をそれほど当時と変えてしまったのだ
2016年8月22日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
アメリカの核ミサイル基地に脱獄囚4人が侵入、制御室を乗っ取り、9基のミサイルを脅しに使い、大統領と交渉する。 犯人の一人(バート・ランカスター)はアメリカ軍の将軍までやった人だが、軍の犯した致命的なミスを公表しようとして、収監されてしまった人物だった。 怖いのはホワイトハウスでの安全保障会議の内容で、フィクションとはいえ、背筋の凍る思いだ。
2016年8月21日
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鑑賞方法:DVD/BD
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画面分割を活かした中盤までのスリルは買うが、ポリティカルサスペンス物の脚本としては粗さが目立つ。 (ネタバレ注意↓) 機密文書の公開を何故逃亡後にしろと要求するの? 普通はそっちが先でしょ? 軍が作戦のカモフラージュに使った乗り捨てられた装甲車にしても、当然二重三重の作戦を仕掛けてくる事を犯人だって想定してそこから退かせるくらい考えるでしょ? そもそも機密文書の内容だって、どす黒い政治(まつり)の世界の中核にいる合衆国大統領が今更怒りまくる内容とも思えない。 ベトナムの遥か前の広島長崎への原爆投下の理由だってソ連への牽制目的なんて、もう分かりきった事なんだから。 (戦争を終わらせる為何て薄ら寒い建て前を信じてる人もいるらしいが) 骨太だが基本的には職人監督のアルドリッチが一応付け焼刃的に反戦反核をテーマにした大味な娯楽映画な印象。