オリエント急行殺人事件のレビュー・感想・評価
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基本的には面白かったが、演出面で若干の不満は残ったかな
これだけ有名な作品にも関わらず原作も読んでなければ過去に映像化された作品も見ていなかったので、何の先入観もなくフラットな状態で、むしろ内容よりも豪華名優陣の競演が楽しみで鑑賞したのですが、どうなんでしょう・・・その豪華名優陣の演技合戦的なものに関しては、正直期待以上とまではいかなかったかなぁ。
まあ当然名探偵ポアロが主人公で、彼が難解な殺人事件の謎を解くミステリー映画ですから、元々こう言うものなのかもしれませんが、ほぼポアロのケネス・ブラナー独壇場な映画でしたので、名優達の豪華共演と言った部分に関してはやや物足りなさを感じました、見所はそこじゃないと言われても、そこに期待して見に行ったので・・・。
話そのものに関しては、これだけ有名な作品ですから、それは勿論つまらない訳がなく、上質なミステリー劇をそれ相応には堪能させてもらいましたけどね。
特に映像が物凄く印象に残る映画でした、時代背景を考慮したレトロ調な雰囲気がたまらなく良かったです、まるでその時代を旅しているような気分にも浸れて、名作を見た余韻は十分感じれました、広大な雪景色の映像美も、雰囲気抜群でしたね、列車内の空間を際立たせた映像技術にも、とても魅了された作品でした。
話も映像も素晴らしいとなれば、後は味付けの部分なのですが、そこは単純に好みの問題なのかもしれませんが、ややドキドキ感やワクワク感に欠けた印象もあって、勿論面白かったのは間違いない事実なんですけど、正直あまり感情の起伏が起きないまま、ホント上質で綺麗にまとまったミステリー劇を見たなと・・・ってまあ古典ミステリーですからそれはあなた、お門違いもいいとこですよと言われたらぐうの音も出ないのですが。
事件の顛末は本当に切なく、ポアロの信条である善か悪では片づけられないような、何とも悲哀たっぷりな事件の全容に、感心したと言ったら言葉は変ですが、これぞ上質なミステリーと思わされるに十分な、とても魅力あるストーリー構成だったなと思いましたよ。
犯人に関して言えば、驚きなんですけど、思いのほか驚けてない自分もいる辺り、やっぱり味付けに問題があった気はしないでもなかったですが。
テンポが早い訳でもなかったのに、意外と考える間もなく展開していき、結果ポアロが天才的な推理から答えを導き出す感じでしたので、何となく置いて行かれた感が・・・まあそれは見る側の問題なのかもしれませんが。
それでも基本的には雰囲気込みで楽しめました、続編があったらまた見たいです、長過ぎるお髭と卵への拘りが特徴的なポアロの名探偵ぶりを、次は豪華名優云々関係なく楽しみたいですね。
豪華メンバーの中ではやはりジョニー・デップが突出して存在感を示していましたね、こんな役もめちゃくちゃ似合う、割と均等に旅客に見せ場を作った中でも、圧倒的な存在感でした、それとデイジー・リドリーも意外とこの中に入っても見劣りはしませんでしたね。
しかし返す返すも、もっと名優達の濃い演技を堪能したかったなぁ、でも長尺で見たらダレそうなので、これはこれで良しとするしかないか。
絶景のなか走るオリエント急行
景色は綺麗だけど…。
原作は何度も読んでいるし、74年版やテレビシリーズなど、今までの映像化も観ているけれど、今回が1番アッサリと終わった印象。
確かに景色は綺麗、だけど容疑者達があまりにアッサリと描かれ過ぎていて、彼らの苦悩も悲しみも喜びも、あまり伝わらず…。
まるでポアロの一人芝居を観ているようなラストにもガッカリ。
ナイル殺人事件もやるようですが、既に事件が起きてからポアロが呼ばれてる????
終バス逃す覚悟で観る作品ではありませんでした。
Amazonで再鑑賞。
どうしてコンスタンティン博士を無くして、アーバスノット大佐をドクターにして人種まで変えちゃったんだしょうね。
やっぱり1974年版とテレビドラマ版の方が好きかなぁ。
大物俳優無駄遣い
レビュー
絶景!
原作通りなら仕方ないけど結末は知ってたが!
映像美はある
原作小説は未読。
全員共犯ってありなんでしたっけ?
推理物における全員共犯が、
このオリエント急行殺人事件というのであれば仕方ない。
しかし、自分はトリックとして、
この結末は好きじゃない。
というのは、動機の解明が主軸となり、
トリックというものを使う必要がなくなるから。
他人のように振舞っている人々が、
お互いアリバイを証言すれば、
それは完璧ですよ。
そういうのは推理ものには求めてないし、
トリックを推理しようとする観客にとっては、
肩透かしなんじゃないかな~と思う。
大満足。
長編小説を読破したような満足感
推理小説が原作で、観客は犯人が誰かを考えながら見る映画だ。殺される役をジョニー・デップが演じるというので少し驚いたが、登場人物のフラッシュバックもあって、とても重要な役だった。さすがの配役である。
冒頭のいくつかのシーンで名探偵ポアロが恐ろしく頭の切れる人物であることがわかる。そして旧知の人物に逢ったとき、同伴の女性に向かってprostituteみたいな言葉を平気で言うことができる図太い神経の持ち主であることもわかる。人物像はこれで十分だ。
そして事件は起きる。ポアロは天才的な探偵だが、超能力者ではない。杉下右京みたいに、鑑識が奇跡的に見逃した決定的な証拠を都合よく発見したりすることはない。彼は地道に物を調べ、証言を積み重ねていく。
観客は登場人物たちの相関図を頭に描きながら、犯人は誰なんだろうと想像を巡らせる。しかしその間にも証言は積み上げられ、頭の中の相関図も怪しくなる。登場人物の価値観の差や思惑の違いなどによって事実はゆがめられていくが、ポアロはその力の向きと強さを冷静に見極めて真実に迫っていく。
見終わるときには頭の中の相関図もあちこち線が途切れているが、長編小説を読破したような満足感がある。続編があれば是非見たいと思わせる傑作だ。
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