ガザの美容室
劇場公開日 2018年6月23日
解説
パレスチナ自治区ガザの小さな美容院を舞台に、戦時下の過酷な日常をたくましく生きる13人の女たちを描いた人間ドラマ。ガザで生まれ育った双子の監督タルザン&アラブ・ナサールの長編デビュー作で、第68回カンヌ国際映画祭批評家週間に出品された。女性客で賑わうクリスティンの美容院。離婚調停中の主婦やヒジャブを被った信心深い女性、結婚を控えた若い娘、出産間近の妊婦ら、様々な女性たちが、それぞれ会話に花を咲かせながら午後の時間を過ごしていた。すると突然、通りの向こうで銃撃戦が始まり、美容院は戦火の中に取り残されてしまう。男たちが外で戦争を続ける中、女たちは他愛ない日常を続けることでささやかな抵抗をしようとする。
2015年製作/84分/G/パレスチナ・フランス・カタール合作
原題:Degrade
配給:アップリンク
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2022年6月21日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
戦争が日常であるガザ地区。平和とはかけ離れているようだが、そんな中でも平常を保とうと女たちは美容院をサロン代わりにしていた。離婚の話、妊娠の話など他愛も無いように思えるが、一歩外に出たら男たちは銃を構えている。戦争は愚かな者が行うもの。女たちは現実を非難しながら会話に花を咲かせている。
イラン映画なら見慣れているけど、パレスチナ映画はまだ数本。女性の自由、人権を謳ったものが多いけど、ここまで女性だらけの作品は珍しい。言ってみれば、パレスチナ版「この世界の片隅に」といったところだろうか。ちょっと違うのは政治にも関心を持ち、軽く政権批判しているところ。「イスラエルはおまけ」と言ってみせるほど、真の意味での反戦かもしれません。ただし、戦争描写は音だけ・・・
原題のdegradeとは品位を落とす、自分の品位を下げるといったところなので、彼女たちの雑談そのものを表していたのだろうか。ヒジャブを被った信心深い女性と、店主のクリスティンが品位を保っていたけど・・・
2022年6月10日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
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極限状態でのシチュエーションコメディ。何一つ解決されない所は良いが、問題点が多すぎて、登場人物のそれぞれのシチュエーションが理解できる前に、終わってしまうような気がする。着眼点が良いだけにもったいない。
女性の世界を描いたところだろうが、どこか出歯亀的な所があると思った。つまり、犠牲になる女性を描いたつもりだろうが、男目線になっていると言うことだ。監督は男のようである。
2021年8月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
パレスチナの超過密都市ガザの、ある美容室での女性たちの飾らない会話が超面白い。
表からは銃声が聞こえ、ライオンをペットにした男が復縁を迫る。
美容室というより応急設置の散髪屋という感じの「女の逃げ込み所」で繰り広げられる本音の吐露は、中東の人達独特の遠慮のないお喋りにあふれ、笑いを誘う。日本の女性にも受ける掛け合いだろう。その人間味は人間賛歌のようだ。
不機嫌な中年女たちがずーっと文句言ってる映画。冷静に考えてこのペースで仕事してたら10人目の人今日中に終わるわけないじゃん。別の日に出直せば?と言うのが唯一の感想の映画。
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