ノクターナル・アニマルズのレビュー・感想・評価
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まだよく分かっとらん。小説と現実の境が消化しきれず。でもずっと「?...
まだよく分かっとらん。小説と現実の境が消化しきれず。でもずっと「?」浮かんで緊張しっぱなしで面白かった。画作りが凄い。
オープニングのインパクトは今年イチかな。
陰惨
オープニングシーンが強烈です。グロテスクなんだけれど、頽廃的な美しさもどこか感じられて。これは何かのメタファーなのかと思いました。デザイナーがこういう映像を見せるのは衝撃的ですね。
そしてエドワードの小説。
スーザンと離婚した苦しみは理解できるけれど、妻と娘を殺されるこの話はあまりに凄惨です。
別れて20年にもなる元妻に一体何が言いたかったのか。ちょっとよくわかりませんでした。20年たって力強い小説を書けるようになったという事を示したかったのか。
今の夫役のアーミー・ハマーはイケメンで目の保養になりました。
全体的には怖かった。もう車の運転できません。クリスマスケーキもあんな体になったらどうしようと思うと怖くて食べられないです。
私にとってはあまり後味のいい映画ではありませんでした。
赤毛とお尻と現代アートとテキサス
衝撃的なオープニングがまさか現代アートの展覧会に結びつくとは。
TOM FORDとテキサスも結びつかない。
20年の歳月を演じ分けるエイミーアダムスとジェイク・ギレンホール
実際の出来事なのか小説の出来事なのか判別つかなくなりそうになるギリギリの感じが心地よい。
不眠症のスーザン対してウトウト
「何者であれ、罰を受けずに逃がすものか」
素晴らしい映画体験
オープニングから驚きの映画体験。
物質に侵された生活を印象付ける凄い画でした。
本が復讐だったのか私にはわかりませんでした。しかし、本の内容はエドワードが成長して強くなろうとしたのではないでしょうか?
もしも待ち合わせにスーザンが勝負服で飾らずに、もっとカジュアルなレストランだったらエドワードはきっと現れたのではないでしょうか?
流行と物質の最前線と言えるところにいるトム・フォードの自己否定と完全には否定出来ないところが見え隠れするような作品でした。
大変面白かったです。
その原稿は彼女の過ちの証拠
華やかな仕事をこなす裏で夫との生活に不安を抱える女性。ある日元夫から小説が送られてくる。
冒頭の映像のインパクトと結末の虚無感のギャップ。
現実と想像の中間に浮遊したような、感覚を置き去られたような気分に飲み込まれた鑑賞後。
作品を通じて復讐を企てるなんてクリエイティブな発想の極みであって少し気持ち悪い。
小説の中でところどころ見える元夫の主張はなんとも虚しいものが多く、彼が求めた結果は何だったのだろうと何通りもの想像をしてしまいました。
過ぎた時間と対峙するのには必ずきっかけがあって、きっとそれはトラウマに近い。
著名デザイナーのトム・フォードならではのエンドロールで、並ぶブランド名も圧巻でした。衣装も小物も美術品も目に余る美しさの一作。
面白かった
幽霊とか呪いとかそういう類のホラーよりよっぽど怖い。物語が進むにつれてじわじわと指先が冷たくなっていった。
サスペンス映画としてすごく面白かった!
監督がファッションデザイナーなだけあって衣装もメイクもインテリアもめちゃくちゃスタイリッシュで素敵だった。目の保養。
一人称
元夫が恋しいのではなく、ただ人生が退屈だから、刺激が欲しいから、だから彼の原稿に必要以上に入れ込んでしまった様に思えました。結果的には、この作品は一人称の作品。スーザンだけではなく、トニーもボビーも孤独です。仮に物語の全てがスーザンひとりの妄想だったとしたら、もっと面白いですけど。
人間は、良くも悪くもひとりになる。いくら物質的に不自由でなくとも、精神的にひとりになることは多々ある。読書もしかり。アーティストもしかり。この作品から、トム・フォードの哲学を垣間見た気がします。
ん〜〜
これ評判いいので観てきました。
でも話がありきたりでイマイチ盛り上がらない映画でした。
若い男女が結婚して小説家を目指し中々成功しない男に女は見切りを付けて離婚、その後男は小説を書き上げ元の妻に送りつける。
その小説を読んで元夫に会う約束をして女は待ちぼうけって言うストーリーなので大した話でもなんでもない(^^;
ギレンホールは相変わらずいい役者さんでした^ ^
LOVE⇔REVENGE
この復讐劇は、あまりに美しい。
エドワードは「ノクターナル・アニマルズ」をスーザンに捧げることで、彼女に何を伝えたかったのだろうか。
「ノクターナル・アニマルズ」は、復讐の残酷なまでの無価値さを描いている。我々は、信じることを恐れるべきではない。失ってから後悔してはあまりに遅すぎる。復讐は、ただ自分の身を滅ぼすだけである。
エドワードは確かに弱いかもしれない。しかし、彼には強い意志がある。それは何にも代えがたい彼の魅力であり、武器だ。エドワードの作品は彼の意志そのものである。それは気づきを与え、変化をもたらす。それは復讐による愛であり、愛による復讐である。復讐と愛は表裏一体・等価・同値なのだ。
彼女が「ノクターナル・アニマルズ」に惹かれ、彼を想う。彼を想うことで彼女はかつてのNocturnal Animalと変貌する。しかし、彼女は自らの物質主義的側面を捨てきれない。そうして彼の意志に気がついた時には、もう遅すぎる。愛は、物質主義の前では復讐同様に無価値なのである。
「ノクターナル・アニマルズ」は、物質主義においては何もかも無意味であるという彼の意志だ。
愛も復讐も、本来これほどに美しいものであるというのに。
どこを切り取っても美しい絵画のよう
「シングルマン」のトム・フォード監督作品2作目ということで、期待値を上げすぎたかもしれないと思っていましたが、想像以上でした。
衣装、アート作品はもちろんのこと、ストーリーも俳優陣の表情も何もかもが印象的で、もう一度観たくなります。
暴力的なシーンに背筋が凍るときもありますが、人の心の奥深いところにするりと入り込んで揺さぶることができる作品に出会えて幸福です。
徹頭徹尾、ぶんぶんと心が揺さぶられた。
細部まで腑に落ちたという理解はまだできていないです。
それは分りにくいという意味ではなく、これから味わう余地があることへの喜びがある、そういう感覚です。
よくわかってないけどすごいものを見たという感想です。
そしてずっと気持ちがぶおんぶおん揺さぶられ、緊張感がヒリヒリと感じられる鑑賞となりました。
トムフォード「シングルマン」は見たいけどまだ見れていない映画の1つで、
エイミーアダムズもジェイクギレンホールもすきな役者なので、ノクターナルアニマルズは楽しみにしていました。
結構難しく、でも全く理解できないわけでもなく、自分の知識のちょっと先の挑戦できるレベルという感じで、
この作品を腑に落ちるよう分析できるようになりたいと思いました。
スーザンは、この映画で出会わなければ嫌いな女だったと思います。
エドワードを愛したものの、育ってきた環境の居心地を棄てられず、エドワードに寄り添えなくて、
ブルジョワ感のあるハンサムに鞍替えし、エドワードの子を堕胎した(本人にバレてる)。
こう描くとほんとお友達になりたくないタイプなんですがね。
でも恐らく40代の今、エドワードを棄てて選んだ人生の先で、行き詰っている。
仕事は成功したけれど夫は浮気中。なんかの経営が傾いてるとかゆってたけれども。
そんな中、エドワードから送られてきた新作小説。一人ぼっちの週末、スーザンはおもむろに読み始めます。
現在のスーザンの世界と、過去のスーザンとエドワードの物語と、スーザンが読んでいるエドワードの小説世界
この3つが入り混じる構成の物語です。
映像に違いが感じられるので、テロップなくても切り替わりにおいていかれることはなかったです。
エドワードは、妻と娘をレイプされて殺された男の小説を描きました。
それをスーザンに捧げました。
トニーが殺したのは、妻と娘を殺した男ですが、あの男はスーザンであるとも読み取れました。
もちろん、トニーの妻もスーザンだし、娘はスーザンが堕胎した子でもあると思って観ました。
彼女らを救おう、救いたいという気持ちと、妻と子を自分から遠ざけた元妻への憎しみとが、エドワードの描いたものなのかなと思いました。
ラストでレストランで再会しようとする場面で、エドワードが来たらばそれでもスーザンへの愛が勝ったってこと?と
予想しながら、見ていましたが、最後まで来ませんでした。
という事は、エドワードの復讐成ったってこと?と今は思っています。
果たしてその解釈でよいのか、あるいは。その辺りはもっと見て味わうものだろうと思います。
グロテスクと洗練が入り混じった美術・衣装・インテリア、どれも素敵で野蛮で引き込まれました。
スーザンの母を演じたローラリニー、彼女だって一瞬分らなかったけど、いい感じのいやな女ですごくよかったです。
テキサスの警官役のマイケルシャノンもとてもよかった。
犯人グループのロン毛の彼がすごかった。アーロンテイラージョンソンかな。私の中ではアンナカレーニナでの演技が記憶に残っています。
また、犯人グループの逮捕された巻き毛の男の子は、ネオンデーモンのカメラマン志望の男の子、ストーンウォールの故郷で主人公をもてあそんだ同級生男子役の子ですね。この子、印象に残る役をやっているなあと思います。名前覚えられへんけど。
開眼
主演男優女優助演男優賞持ってけドロボーと言いたくなる程の名演技の数々。
皮肉屋の脳味噌を擽る画面演出に唸らされる。
本来見るに堪えない代物であるのに、それどころか凝視してしまう挑発的な冒頭。
虚飾を纏い、虚構に周りを固めた現実主義者に対する圧倒的且つ根源的な恐怖を孕んだ物語。
主人公であるトニーにエドワードを投影しているところに、無自覚の見下しがある。
彼女の恐怖と期待を煽り、過去に縋り付きたくなる程の小説。
作り手としては、さぞ愉快な事だろう。
だが、仮に憎み復讐しようとして、あの様なある種粋な計らいをするだろうか。
スーザンの目は弱さを湛えながらも力強く前を見つめていた。
そんな不眠症の眠り姫を己の弱さで目覚めさせた彼の行いは愛としか言いようがない。
ジェットコースターに乗った気分になる映画(褒めてない
役者の演技も、物語の筋も、画面のレイアウトもナカナカに良質でサスペンスとして良くできた作品である。
とは言え、明らかにカット割りに失敗しており、それを強く感じたのは頻出する二人が向かい合って話すシーンだ。
一方の話者の表情をアップで写すと、もう一方の表情をアップで0.5秒ほど差し込み。また話者のアップに戻す。
それを受けてもう一方が返すのでその表情をアップで写し、反応を0.5秒ほどアップで差し込み、また話者のアップに戻す。
と単調な画面が目まぐるしく転換するシーンが何分も何回も続くのでどうしても飽きが入るし、乗り物酔いに近い感覚に陥ってしまう。
乗り物酔いしやすい人は、その対策をしてから臨むと良いだろう。
全てが上品、暴力さえも
監督・トム・フォード
出演・エイミーアダムス、ジェイクギレンホール、マイケルシャノン
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めちゃくちゃ上品
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デザイナー、トムフォードの映画2作目。たまらんオープニング、美しいカット、音楽の数々、役者陣の見せ方、セリフの少ない上品な語り口、良い映画の作りそのものに見えるが。
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全てが上品。暴力さえも上品。
しかし暴力的で衝撃的な内容と噂の映画内の小説"ノクターナルアニマルズ"がそんなにたいしたことなかった.
"美しさ、愛"と表裏になる"醜さ、暴力"を、もっと醜い、下品な暴力的なカットにしたら、美しさもより際立ったように思った。というか暴力には見えなかった。少しも恐怖、嫌悪は抱かなかった.
全部が上品すぎ、悪者でさえも。
1番良いオープニングのシークエンスを上回る衝撃カットがないのがいまいちな印象。あれはまさに"美醜の表裏"を捉えた!って感じだ
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演技、役者も素晴らしすぎる。これだけでも観る価値は当然有り!特にマイケルシャノンが間の使い方とか最高!!
怖すぎ
あまりにもアメリカの何もないところで見知らぬいわゆるホワイトとラッシュに襲われるという設定が怖すぎて、話の本筋があまり理解できないという、怖がりのお粗末ぶり。それにしても怖かった。絶対に夜中に性能の良くない車で人気のないとこ、特にテキサスとか走らない、と誓うのに忙しくて、エイミーアダムスのスーザンや、エドワードの心情が理解できなかった。逃げてはいけない、見捨てるのは、殺すのと同じなのか、等頭をよぎるが、わからない!ただ音楽があまりにも素敵すぎて、風景が印象的で、嫌いになれない。
人はどんなに成功したように見えても、火の車で哀れなものよ。
ノクターナルアニマルズの意味はなんだったのかしら?やはりよくわからないのに、深い映画のような気にさせる作品でした。本当のところは、ものすごくシンプルな話なのですが、、、
何度でも見たい
前作「シングルマン」から待望の新作にして2作目。いい意味で裏切られた。トムフォードがこんなワイルドな表現もするんだと驚いたし、現在・過去・創造の世界をうまく心理状態を重ねて効果的に描いている脚本も素晴らしい。
ジェイクギレンホールの演技に引き込まれる、どんな気持ちで小説を書いたかと思うと・・・・気持ちがザワザワしてくる。
保安官の役者もすごくいい。赤いソファやアート作品、テキサスの砂漠に続く道路など、視覚も刺激される。
前作とジャンルは違うのに、「復讐」がキーワードでも「エレガント」さを感じる。
「シングルマン」も何度もリピートする映画だったし、これもまた何度も観たい。購入しておいた小説を読みはじめたので、トムフォードがどんな風に構想を膨らませたか映画と比べて楽しもうと思う。
最高
トムフォードはデビッドフィンチャー、メルギブソンにならぶ近年の名監督になると確信した作品。
テーマは人生における選択。選択を誤らないために成長してるか?ということを思いつまされた。
絵画のようなカット、抜群にはまる音楽。
やっぱりセンスのいい人は服を作っても映画を作っても同じ。
DVDを買って何回も観たい作品です。
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