マンチェスター・バイ・ザ・シーのレビュー・感想・評価
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本当に絶望してる人は、雪かきしない。
雪かきは、すぐ無駄なってしまうけれど、
それをしなければ、道が出来なくて、
歩き出すことができない。
雪かきをするって事は、本能は生きようとしている事
なんだ。
ちゃんとした家具に囲まれていなければ、まともな生活が、できない。人が訪ねて来られるため、くつろげるぐらいのソファーがないといけない。
寒い冬の日は、厚手のコート着て、ちゃんと指先まである手袋をはめよう。それをやらないで、不満を言うのはやめよう。
本当の自分の、凍ってしまっていて、感じることのできない心の部分を、怖いけど、ハッキリ自覚する。
その事ことでしか、弾むボールの様な心は取り戻せないんだよな。
しみる作品。
ケネス・ロナーガン脚本監督によるオリジナル作品である。
丹念に作られている映画で、それだけで好感がもてる。
ボストンで便利屋として働いているリー(ケイシー・アフレック)のところへ兄ジョー(カイル・チャンドラー)の訃報が届く。ジョーが住むリーにとっては故郷になるマンチェスターは、同時に非常につらい場所でもある。
ジョーの息子パトリック(ルーカス・ヘッジス)は、父の死にショックを受けながらも、自分の生活をしっかりとしていける人物に描かれている。
だから余計にリーに焦点が当たる。
「ギャング・オブ・ニューヨーク」の脚本を手がけたという印象が強かったので、もっと大味かと思っていたが、過去2作の監督作品が日本未公開になっているところをみると、本作のようなヒューマンドラマが本領なのかもしれない。
ケイシー・アフレックは確かに良かった。
そして、マシュー・ブロデリック!懐かしすぎる。
早く埋葬して
さすがに乗り越えられない
パトリックが3人の写真をじっと見るのが印象に残った
冬にもう一回見直したいような見直したくないような。
リーに何が起こったのか分からないまま過去現在の映像が混在して進んでいく。妙なクラシック音楽といい気持ち悪いフラッシュバックのような演出はリーの心情を表しているのか。
ネタバレすると面白くない映画、でも面白いという感情は湧かない。悲しい、辛い。身内に不幸があったばかりの人はみない方がいい。若い人も見なくていいかもしれない。
死んだ魚の眼のような演技は一級品
少しずつ、ゆっくりと癒されていく魂
一生癒されない悲劇を経験してしまった人間が、その後の人生にどうやって立ち向かうことができるのだろう?そんな人間に魂の救済はあるのだろうか?そういうテーマに取り組んだ映画だと思いました。
その答は、あるいは時間の経過そのものにあるのかも知れないし、新しい生命の誕生や縁のある若者の成長に関わっていくことで、完全にではないにしても、非常にゆっくりと、癒されていって、人はもう一度、前向きに生きることができる、という事なのかも知れません。
田舎の港町の風景が、こうしたテーマにとてもマッチして美しく、孤独な魂が少しずつ癒されていくプロセスが丁寧に描かれていきます。若い甥っ子のなかなかのプレイボーイ振りが、暗くなりがちなテーマに微苦笑を与えてくれます。
秀作と思いました。
引き受けるということ
人生には悔やんでも悔やみきれないことがある。人は自分を責め、心を閉ざして未来に背を向ける。もはや人生に喜びはなく、希望の明日もない。自分自身を見捨ててしまったのだ。そしてもう死んでしまいたいと誰もが願う。本当に死んでしまう人もいれば、生きつづける人もいる。
かくも悲しい世の中を、人はどうして生きつづけていられるのか。仕事終わりに飲む一杯のビールのためか。ネットで買った靴が週末に届くのを受け取るためか。
町や部屋を出て行くというのは、映画でも小説でも歌謡曲でも数多く取り上げられているテーマだ。家族や友人、恋人との別れがあり、歳月が流れて故郷を振り返る。たとえそこに耐え難い想い出があったとしても、故郷には自分の消しがたいアイデンティティがある。流れ流れてこんな生活になっちまったという人も、いつかは故郷と向き合って、決着をつけなければならない。
たとえ故郷に親戚も友人もいなくなっていても、昔ながらの山があり川があり海がある。室生犀星の「小景異情」に歌われている故郷に対する感情は、世界共通の感情であるように思える。人はそれを懐かしさと表現するが、懐かしさは愉快な記憶だけではない。苦しい想い出やほろにがさもある。
人によっては忘れてしまいたい凄絶な記憶もあるだろう。出来れば逃げていたい記憶だが、故郷の記憶を捨て去ることはアイデンティティの喪失を意味する。根無し草になってしまうのだ。
この映画の主人公は兄の遺言から逃げようとせずに、自分本意で幼稚な甥の面倒を見ながら必死で過去の自分と今の故郷の両方と折り合いをつけようともがく。
主人公を受け入れたくない周囲に対し、それでもすべてを引き受けて生きて行こうとする主人公。しかし過去の記憶はどうしても自分自身を許そうとしない。その葛藤がこの映画の主眼であり、観客の誰もが主人公に自分を重ねる。いい作品である。
押しつけがましくない距離
最初から、主人公の瞳に惹き付けられました。
整った、綺麗な顔つきなのに、諦念の滲んだ力のない瞳。どことなく哀しそうで、目が離せない。
扉を蹴破るシーンや、甥っ子が写真を見つめるシーン(写真が映らないのがニクい)、最後にちょっと映った小さな笑顔等が印象的でした。
乗り越えられない、という答えもすんなり受け入れられました。
哀しみを、哀しみのまま持ち続けることが許される優しさを感じました。
自分ならと考えてみる……
兄の死をきっかけに自分の忘れられない過去と対峙しなくてはいけなくなった、とても悲しい話です。
兄が自分自身の寿命が短いと分かってるうえでの遺言。その中に、甥っ子の後見人となり、過去から逃れるために出ていった街、マンチェスターバイザシーに戻って、いっしょに暮らしていけるのか、できないと思うが、甥っ子は、街から今の生活から変えたくない、引っ越したくない。当然だと思うが、その中での二人のいろいろな葛藤と街の美しさ、過ぎ行く時のなかでの最終選択するのは?
あっという間の2時間です。いろんな方にみていただきたいですが、やはり男性の方に観ていただき、感想を聞いてみたくなる映画です。
男性的
米国的父性
マット・デイモンプロデュースで、ベン・アフリック弟のケイシーが主演男優賞とった作品。
もとはデイモンが監督・主演のつもりだったらしいが、Martian と予定が重なってロナガンに丸投げ、主演はケイシーに、となったらしい。
この交代劇は間違いなく吉であっただろう。
もともと気性が荒く口下手、対人関係をうまくこなせない子供っぽい性格、さらに自分の過失で言葉にできないほどの悲劇を招いてしまったリーには、おおらかで温かく弟も家族も深く愛する兄がいる。
その兄が心臓の病でぽっくり死んじゃう。
んだが、自分の病を知っていた兄は、息子をリーに託すと綿密な遺言を残していた....
リーの兄の他にも、米国的な善良で我慢強い父性キャラが多く登場する。
兄が亡くなったときの担当医師、パトリックの部活顧問教師、兄の遺言を預かった弁護士、リーの悲劇のときに面談をした警察官。
兄弟の友人であるジョージなど、しまいにパトリックを養子にするんだから、もうなんと言ったらいいか......
リーは素晴らしいロールモデルに囲まれながらも、そうはなれない自分にコンプレックスを抱き、なんとか壁を越えようとはするんだよねぇ ...
でも、I can't beat it なのだ ToT
I can't beat it なのだけれども、パトリックのための場所は作る、それが小さな灯火となって心に残る、というお話。
さらにどっしり賛美歌的な歌やクラシックがBGMで、なんだか古い映画を見ているような気もしないでもなかった...
そうそう、父性の濃い男性陣に対して、女性はアウトなのが並ぶ。
パトリックに言い寄る同級生女子たちや、彼女のお母さん、は序の口かな。
リーの元妻、リーの兄の元妻=パトリックの母
どっちも子供。
自分のことしか考えられないタイプ。
日本の女とは、だいぶ違う。
あ、病院ワーカーさんたちはしっかりしてました。
どうしてくれんだこの気持ち…
どうしても乗り越えられないことを今どうやって乗り越えるかの不正解のような映画だった。
不正解というか無回答というか…
ミシェルウィリアムズの演技が…
堪らんかった…
心が壊れ続けてる
重い重すぎる一言だった
静かに胸を打つ
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