哭声 コクソンのレビュー・感想・評価
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オドロオドロしい(國村隼が・・・)
2016年(韓国)監督:ナ・ホンジン。
この映画は未開の国の香りがします。
兎も角、風景が綺麗です。
雲海を頂く山々。深い深緑、山々を抜けるハイウェイ・・・
山々の美しさは、ジャングルを思わせるのです。
対照的に民家は土着的そのもの。
題名のコクソンの意味は(泣き喚くこと。そして地名の「谷城・・コクソンと読む」この2つをかけたもの。)
日本人の謎の男(國村隼)が村に住み着いてから頻発する・・・
・・・村人が家族を惨殺する事件・・・
警察官のジョング(クァク・ドウォン)は、日本人の男の仕業・・・と確信する。
男の家に無断で侵入すると事件の写真が壁一面に張られている。
(この時ジョングは携帯で証拠を撮影するべきでしたね・・・
でもこの映画はサスペンス映画ではありません。
ゾンビも登場する、「オカルト映画」だと私は思うのですね。
ナ・ホジン監督が興味深いことを話しています。
日本人の男(國村隼)を起用した理由。
ナ監督が思うにキリストとは、
「歴史上最も世界に混乱を与え、疑念を持たれた人物の一人」
この言葉は響きますね。
アラーの神も、ヒトラーも、同類に入れてもいいかな!
その混乱を与える男が日本人の國村隼と言うわけです。
重要な役で祈祷師イルグァン(ファン・ジョンミン)が出て来ます。
彼の祈祷師の儀式は生贄の山羊や鶏の首を切り落としてする、アフリカのブードゥー教の生贄の儀式・・・を思わせます。
薪を燃やす描写は日本の祭り・・をイメージしています。
だから多国籍つまり「ごった煮」なんです。
この映画・・・ドロドロの情念と難解・複雑な緊張と努力を強いられる映画。
韓国人をちょとばかり尊敬しました。
この映画を675万人が観たとか。
「哭声/コクソン」は、私的には、娯楽性が薄い(多分、韓国の方には娯楽なのでしょうが、)
・・・疲れるし長いし、特に楽しくもなかったです。
だから韓国映画はやめられない
わかりやすい答え合わせが一切無い。かと言って、よくわかんないけど凄かったね〜、という観賞の仕方もアリ。
神様って意外と助けてくれないんだよね、というのも世の常で。
アメコミのコンスタンティンだって、神と天使と、人間と堕天使のビジネスが複雑で、立場くるくる変わるし。
この映画の、後半の人間じゃ無いっぽい3人の三つ巴だって、お互い探り探りみたいだし。
大昔、写真は魂を抜かれる、って言ってたらしいけど、それって、韓国でもそうなのかな。
お父さんは、罪を告げられます。それって完全に神様目線の罰だよね。公平といえばこれ以上の公平は無い。えええ?って文句言いたくなるけど言えない。え、でもその前から罰的なものは始まってなかった?時々流れるニュースもよく聞いとかなきゃ。
ところで、國村さんがゾンビ作ってた、って言われてるけど、ゾンビになるのを阻止してた、のかもしれないし、そこもハッキリされてない。と、見る。
答え合わせは無い、と言ったけど、あちこちにヒントが散りばめられていて、何度も見直しちゃうんだな。
ひとつだけ、誰か教えてください!祈祷師が、愚か者め、餌を飲み込んでしまったな、と言ってるのは、誰の何のことでしょう。これだけが本当にわからない。大事なシーンだと思うのよ。冒頭の釣りのシーンとつながる。
この映画、面白い!と思う、自分の心を信じましょう。人のレビュー見て揺らいじゃダメですよ。
3回目見てわかった。餌を飲み込んでしまった愚か者はお父さんのことだね。
あと疑問点は、娘を救おうとしている女。白い衣って、なんか、聖書に書いてあったような。
ごめん、3回見たあとまたダラダラ続けちゃうけど。
悪霊は、娘に取り憑いてる奴で、あとの3人はそれぞれ、天使と人間と悪魔を行ったり来たりできる存在で、それぞれ管轄が違うから、お互いのことは全然わかってなくて。女は見守ったり、チクったり結界を張るくらいしか出来なくて、祈祷師はちょっと悪魔寄りだけど、神をとても恐れている。國村さんは結構捻くれていて霊的苦労が多かったんじゃなかろか。彼らにもキャリアって関係するのかな。
で、えええ⁉︎釣り糸垂らして遊んでいるのは神様だったりして?
キリスト教色が強すぎ…
挑戦的で映画的で実に面白い
韓国の人の何割かはキリスト教である。
儒教の影響も強い。
そのあたりの知識が無いとこの点数は2点ぐらいになっちゃう。
でももったいないから色々調べると楽しいよ。
監督は簡単には解釈を手助けしてくれない。
謎解きを許してくれない。
イエス・キリストがいる。
マリアがいる。
マタンゴもいる。
謎めいた映画で考察好きはハマりそう。
シネマート新宿さんのブースト上映企画で鑑賞。初見なんです。上映当時、韓国でリピーターが沢山で大ヒットだったそうですね。頷けます。謎だらけですからね。あれはどういう意味?あいつはなんだったの?・・・こんな問いかけが頭の中で無限ループしそうです。
面白い物語です。安易に謎を散りばめているってわけではなく、人間は自身が信じたことを真とするって本質にイエスキリストという「存在」と絡めていきキリスト教を背景に持っていくあたりはなかなかの展開を見せてくれます。人間が人間を疑う、争う、いざこざがなくならない・・・それはつまり三者三様の正義があるからですよね。同じものを見ても、見る角度が変われば捉え方は変わる。その人がそう思うなら、悪魔だと思えば悪魔認定となってしまう。もちろんその逆も。人間の本質です。
この本質を使ってのサスペンスは見るものに「犯人探し」をさせるものの、実は「何が正しいの?」を常に考えさせる物語ともなっているんですよね。ちょいちょいヒントらしきものを見せていき緊張を高めていく感じ、好きですねー。
色々と書くとと全部ネタバレになっちゃうのでこんな感想ですみません。
あ、國村隼さんが名演です。というか作品の幹となっています。素晴らしかった。
韓国発エクソシストムービー!
コクソン=哭声=谷城=國村
「ところで、この話ってどういう話だったの!?」と話したい
答えのない問題がコクソンかも?!
タイトルなし(ネタバレ)
結局日本人が悪鬼だったということか。今なら鬼滅の刃に出てきそうな話。
だとするとあの女性は?止めようとしていたってこと?だとすると幽霊?いい幽霊ってこと?
そしてあの祈祷師はなぜ日本人を途中で悪霊ではなかったと思ったのか?あの女性の力で祈祷師は嘔吐していたけど、なぜあの女性は祈祷師を近づけなかったのか?そしてあの女性はなぜ主人公の家族を救おうとせずに主人公だけを救おうとしたのか?果たしてこの答えはあるのか?リピートしたらわかるのかなー。難しい映画だった。
【”エクソシスト、韓国ウルトラカスタマイズバージョン” 神は、善とは限らない・・。観る側に様々な解釈を与える奥深過ぎる作品である。】
ー 冒頭、謎の日本人(國村隼人)は、穏やかな顔で、釣り糸を垂れている。
そして、テロップが流れる。
”ルカによる福音書 24章 37-39節”
何故、狼狽えているのか、どうして心に疑いを起こすのか。私の手や足を見なさい・・。ー
◆感想<Caution 内容にやや触れています。>
・難解な映画である。
初見時の際には、何が何だか分からなかったが(キリスト教にあまり詳しくなかった・・)國村隼人さんの怪演を始めとした、強烈なパワーに圧倒され劇場を後にした。
そして、一枚のフライヤーだけ持ち帰った・・。
・ずっと、再鑑賞したいと思っていたが、漸く別媒体にて鑑賞。
その前に、國村隼人さんの当時のインタビュー
”死ぬかと思った・・”
や、著名な映画評論家の今作に対するレビューも拝読した上で、再鑑賞。
・平穏な韓国の山村の村、谷城(コクソン)に謎の日本人(國村隼人)が住み着いてから、村では凄惨な事件が相次いで起こる。
・警官ジョング(クァク・ドウォン)は、いきなりノンビリした生活から、凄惨な事件に巻き込まれていく。そして、彼の気の良い娘ヒジョンも、悪魔に取付かれ、変貌していく。
ー 序盤からハイスピードで、凄惨なシーンの連続に魅入られる。が、訳が分からない・・。ー
・謎の日本人が悪魔だと決めつけ、ジョングたちは彼を祈祷などで、追い詰めていく。
ー 描き方としては、鹿の生肉に齧り付いているシーンなどから、観る側も悪魔だと思う。が、彼が追いつめられた時に見せる、”掌の聖痕”。
そして、口にした言葉”触って良く見なさい。亡霊には肉も骨もないが、私にはそれがある。”ー
・ジョングが雇った祈祷師と、謎の日本人との祈祷合戦。そして、謎の白衣の若い女。ジョングが雇った祈祷師が、若い女と対峙した時に白い液を口から吐きながら、逃げるシーン。
そして、言った言葉。”間違っていた・・。”
<観る側に、様々な解釈をさせる、難解な映画である。
旧訳、新訳聖書の知識があれば多少は、理解が出来るのかもしれないが・・。
2度観て、一つだけ分かった事は
”神は、必ずしも善なる存在ではないのかもしれない・・”という事である。>
<2017年8月26日 京都シネマにて鑑賞>
<2021年8月2日 別媒体にて再鑑賞>
合わなかった
合わないポイント
・主人公がナヨナヨしすぎて、感情移入できない
・ここまで風呂敷を広げてどうまとめるんだ?と思ったらそのまま終わった
・結末がハッキリしてなくて謎
・祈祷シーンがギャグ、そして長い
・長い
・ホラーとして見ても全く怖くない
・祈祷師ゲロ吐きすぎ
煩雑且つ凡庸
こっわ!!
平和な田舎で連続猟奇殺人が起こり、
村人たちは郊外に住むよそ者が怪しいと疑うが…。
まずは主人公のクァク・ドウォンと國村隼の演技が白眉。
監督がずいぶんなサディストだったっていう國村さんのコメントを何かで読んだけど
ほんと演出にしてもストーリー構成にしてもえげつねえなと。
ざっくり言っちゃうと、物語上で誰が善玉で誰が悪玉なのか?とか
主人公のこの行動の先に何が起こるのか?とか
意図的に隠してくるというか、混乱の渦の中に叩き落としてくる感じ。
観てるこっちの心境をグワングワン揺さぶってくるし、
もう揺さぶられすぎて疲れてんのに、さらに揺さぶってくるみたいな。
キリスト教をよく知らない自分が感じたテーマは”疑心暗鬼”。
他人は自分を映す鏡とはよく言ったもので、
相手を信じるか否かは、そのまま自分を信じるか否かに帰結するというか。
まぁとにかくラストシーンまで本当しつこく()揺さぶってくる、
2重3重に”こわい”大傑作だった。
タイトルなし(ネタバレ)
最初から最後までさっぱり意味がわからない。
理解出来たのは「思い込みの怖さ」のみ。
「○○人だから妙だ」や「きっとアイツが悪い」など噂レベルでの決めつけで人まで殺す?
日本の昭和40年代の考えだから今の人には理解しがたいと思う。
結局なんでこうなったのか?誰が悪かったのか?最後までわからずじまいだった。
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