菊とギロチンのレビュー・感想・評価
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3時間越え
3時間もあるんだと劇場アナウンスで知り
気合い入れて見てましたが
長いと感じませんでした。
嘉門洋子久々見た(笑)
昭和30年まで
女相撲が盛んだったなんて知りませんでした。
菊の旦那怖かった...
爆弾で吹っ飛べばよかったのに
説明はいらない。
「自由」色々な角度で誰もがその意味を考えるべき。
3時間?
全然感じませんでした。長編ではありません。
本当はまだまだ伝えたい事があったかと。
俳優、プロデューサー、撮影、音楽まで贅沢なメンバーが揃ってる。
まだ劇場に足を運びたい瀬々作品。
★★★m(._.)m
押しつけられちゃうとな~
三時間の苦行 最後まで観たけど
なんだろうなあ
いい所が見つけられなかった
誰にも感情移入できない 惹き込まれなかった
星🌟は黒星3つ
関東大震災後と今の日本との重ね合わせ
訳ありの女力士が集った相撲興行 それにアナーキストが絡む
冒頭 大正の街の様子 かなり頑張っていた だが それは余り出なくなる アナーキスト達の話しは前半でほとんど終わり 後半は女力士(可愛目な二人)とアナーキスト二人の恋ばなだが、そこが素敵ならそれはいいのだが… 体を売ってまで生きている女が出会ってすぐにポロポロ泣き出し自ら受けた差別を告白する うーん 他にも沢山あるのだが 唐突に様々な人物エピソードが始まってしまう。 しかも、それがストーリーとしての絡みも感じられない
女力士達はいい顔してる役者を揃えたと思う。 この「訳あり」の女性達のストーリーをもっと深く描いてもよかったのではないか?
最後 アナーキスト達の実物写真と略歴が出るが、恋する二人以外は印象も薄いので
なんとも ただ それぞれ似た人を選んでいた。 役者選びは良いのか…
また、楽しかった自由として 海辺で皆で踊るシーン 今でいう野外レイブか そこでジャンベ アフリカンではないのでは
遠い国を夢見て=アフリカ?なのか 唐突な…岡本喜八は江戸にニューオリンズを合わせだが そこまで突き抜けていない 音楽もいけてない
震災後の大正と平成末期の符号は重なるわけだが 人が未来に夢を見れないとき 目の前の壮大な幻想にしがみつきたくなるのだろうか? 「人は皆孤独だ」というセリフがあるが であるから 人は群れ集まる 女相撲からアナーキストも帝国主義もひとつになりたいと欲望か
その欲望が強すぎれば 他者の異なる夢は否定し 壊す 排除する そのために力が用いるなろ それはテロも国家も同じではないだろうか
反戦 差別撤廃…又は天皇陛下万歳 それらを押しつけられても
与那国出身の醜女の力士の「腹減ってれば全部ご馳走」と言うが ごっちが空腹でなければ その饅頭は食えない
大正末期も平成末期も 全体主義に空腹なのか
それとも 絶望という自暴自棄が人々を破壊へ向かわせるのか
主義とは理想なので 異なる主義が和解することはない 欲しがりません勝つまでは
理想の未来の為に今を犠牲にする 目的の為に手段選ばず それで本当に「理想」にたどり着けるのか?
風の中にキク
観終えた後にぐったりときました それだけ衝撃がキタという
身体を張って生きてゆく女性達の強さと権力に抗うアナキスト集団 両者とも先進的な人々であって見据えた先に自由を夢みました
「天皇陛下万歳」が呪縛のように力を持っていた頃 この言葉がこんなにも悲しく虚しく聞こえたのはある意味 従属という重しにも似ているから とてつもなく悲しい気持ちになりました
軍の上層部の考えも弱者の想いもより良い日本の為 でもこの二つ根本的に接点が繋がらない 全てを否定するわけではないけれど前者はひとつ間違えると天皇の名を借りた危うい新興宗教にもなりかねない
大事なこと "まず人がいて国があるということ 国があって人がいるわけではない" これは似ているようでいて180度全く違います 日本がこのことに気づくまでに一体どれだけの血が流れていったことでしょう···
アナーキスト達の抵抗は決してスマートなやり方ではないけれど崇高で透明感すら感じさせるものでした
気持ちが奮い立つどころか重たい話でどんどん気が滅入っていく中 純朴な恋慕がなんとも優しく健気で丁重でありました
相撲の神様がいると言われたらそのまんま信じていた自分 何でもかんでも鵜呑みにするといけないなと思いました
映画の中でも朝鮮人が悪く仕立てあげられていたけれどそんな風にして事実とは違う洗脳操作なんてのは現代の方がもっとスピードが早く危険 冷静に自分で考えることの大切さを感じました
この時代の男尊女卑についてはもう度合いが凄すぎてついていけません 解決なんてできない気がします 補い合うのが理想でしょうか お茶くらいは女性が入れたらいいんじゃないかと思うタイプでしたけど違うかも···と ぐらつきはじめています
私が花菊だったらこんなに前向きに生きることはできず古田さんと一緒にどこかに逃げるだろうなと思いました(苦笑)
先進的な人々は泥沼の中でも美しく咲いていました
ラスト 中濱鐵の朗読が力強くいつまでも耳に残ります その言葉たちは今も風に吹かれているに違いない
自由に忍び寄る不穏な足音が聞こえたら立ち上がるんだぜ諸君!
その声 確と頂戴いたしました
まあまあだった
女相撲の面々がみな似た服装と頭で見分けができないし、ギロチン社の連中もキャラが薄くてよくわからない。そしてセリフが聞き取りづらく、物語のポイントが不明瞭で、運命にただ流されていく人々を眺めている感じで没頭できなかった。長々とした主張が被害者意識からくる正義感のようなものに感じられて好みではなかった。
あまり馴染みのない時代だったが、自虐史観的な側面があり、あまり鵜呑みにするのはよくない気がする。
クライマックスで警官隊を、怒り狂った女相撲が相撲技で次々やっつけて警官はまるで歯が立たないという場面を期待したら、すごく普通に警官に負けていた。主人公だけがちょっと頑張っていた。
重信房子のモノマネには嫌悪感しかない
多言が過ぎてブレる主題に頭を抱える観客が、185分目にして、これは大正アナキストへの鎮魂歌であったことに気付かされる昭和演劇。
時折出て来る字幕から推測するに、「理念(その是非はさておき)に生きた男と信念に従って行動した女の物語」の様なんだが、何かが違う感がハンパ無い。
笑い無し、涙無し、感動無し。所々にココロに刺さる台詞が出るが数分で霧散し違う話しになっている、置いてけぼり感。局面局面の役者さんの演技が一々すばらしく、無下にもできない申し訳なさ。
もうどう言えば良いのやら。。。
韓英恵の美しさは記憶に残りますが、途中、観てるこちら側の気が散ってしまって、思考発散するのには参った。そう、集中出来ないんです、色んなことが気になって。時代考証と史実の問題、セットや衣装のリアリティ、聞き取れなかったセリフ、揺れる画面。
最近、水曜日に観る映画に当たりが出ないのは個人的な話。。。
生きる情熱
関東大震災後の若者たちが、貧しく食い物にも困っている中で必死に生きていく生き様に魅せられました。
男は男で、革命とか大きなことや、立派なことを言うだけで埋もれている中でも、頑張って這い上がっていく姿や、女は女で、女相撲という一見エロにも取られかねないが、見世物としての力士という職業を選び、自由を求めて誠実に戦っている姿に熱いものを感じました。
現代もなかなか生きづらい世の中だと感じますが、それでも頑張っていかないとな、という生きる活力をもらえました。
内無双(うちむそう)
自分の上手で相手の足の膝の内側を掬い上げ、体を捻って相手を倒す技。劇中で主人公の女力士が好きだった決まり手である。身体の捻りがポイントとのことだが、結局、アナーキストも女相撲も、時代に巧く捻り入れることができず、木っ端微塵に爆弾のように吹き飛ばされてしまったという皮肉を込めてなのだろうか。
暴力の反対は平和ではなく『対話』というのをネットで観たが、確かに対話が欠如してるそれぞれの陣営である。ギロチン社、女相撲巡業一座、そして村の急進的右翼と、警察。それぞれが自分の正義を振りかざすだけで相手の意見を聞かない。そして徹底的に相手を殲滅せんとその情熱がピークに達したとき、当たり前のように暴力がそこに支配をする。負けた者、力なき者は差別により虐げられ、力の支配がまかり通る。結局、人間も猿も同じ。『叡智』なんてものは、イマジネーションさえ当てはまらない。
ジェノサイドは常に人間の心の深淵に潜んでいて、容易に顔を出し、悪魔や鬼へと変貌を遂げさせる。
今作品の最大のテーマ、『暴力』というメカニズムの一端が隠すことなくまざまざと我々に見せつけられる。痛々しいまでに、そして、人間を支配せんと常にタイミングを見計らって・・・ 暴力の連鎖は、イコール人間の歴史と言わんばかりに・・・
もし、新しいイデオロギーとしてカウントできるならば『厭世主義』を入れて欲しい・・・
女相撲の面々がよかった
女相撲サイドはよかった!凄く良かった!
当時の女性を取り巻く環境と、それにあがく女性達がよかった。
自分を変えようとあがく女性達に対して、ギロチン社には共感できなかった。
ギロチン社いらなくない?
逆に、共感できないのが正解なのかな?
でも、東出さんの演技は凄かった。
監督を評価したい!
瀬々監督が30年来温めた企画を実現した作品という。それを果たしたというのは実に立派だ。
毎度、事前知識はほとんどなしに映画館に行くのだが、行ってみて尺の長さに驚いた。
東京テアトルの株主優待券でタダで見ようと思ったのが、「特別興行」ということで、2000円が1500円の割引になっただけだった。
上映時間189分って…。予告編も入れたら3時間半だ。「休憩ないの?」とスタッフに聞いたほどだ。
果たして耐えられるか?!
作品的には、粗いなあ、と思う描写や役者の演技力にも疑問符が付くところがないでもなかったが、この内容でおそらく低予算で最後まで完成させたのは評価したい。
長さも気にならず、最後までスクリーンに集中できた。
大正当時なら、「中国ではなく、支那(変換もできないくらいのNGワードなのか?)と言ったはず」とかの突っ込みもしたくなるし、女力士やアナキストらも、朝シャンしてきたようなきれいな顔してたりしたし、同時録音のセリフもやや聞き取りにくく、前半はなかなか気持ちが入りにくかった。
しかし、終盤からは役者の演技も力があったし、ラストの場面にも感情移入ができた。
1500円の価値は十分あったよ。
長いし、テーマも俗人受けするものではないが、こういう題材を選び、予算含めてさまざまな制約がある中で作品にした監督はじめ関係者の努力を評価したい。
映画や演劇人らには、左寄りの人は多いだろうが、口先だけでその「思想」を作品化した人は少ないだろう。
本作のパンフレットに感想を寄せている長谷川和彦なんか、結局何も撮らないままのヒモ生活してるし…。
その点でも、監督は立派だと思うよ。
もうひとつ、どんなに面白い作品でも他人のアイデアにただ乗りしてしまった「カメラを止めるな!」の関係者は、この映画を見て、ちょっと反省してほしい。
日本映画人のプライドを刻む渾身の傑作
「ヘブンズストーリー」から7年が経ちましたか。名古屋では今回もシネマテークでの単館上映。
関東大震災、男に虐げられ強くなりたいと願う女相撲一座の女たち、無為かつ無謀な行動を繰り返し崩壊するアナーキーなギロチン社…自由を失っていくあの時代を軽妙に描くも、観終わってずっしりと腹に響く群像劇の傑作となつた。
新たなマイルストーンを刻んだ瀬々監督、そしてこの作品に関わったすべての映画人に敬意を表したい。
堂々のベストワン候補である。
傑作
荒井晴彦が指摘していたように歴史認識の甘さは否めないがエネルギーに充ち溢れている。ギロチン社の2人の「ダメさ」にこそそれが若いそしてアナーキーの特権のようなものが存在するのだが、その2人が社会的に逃げ込み寺のような存在である女子相撲団体と出会ったときに化学反応が起き、更なる高みへと進んでいく。一見すると高みには見えないが彼らにとっては完全な高みであり正しい道なのだ。
最終的にはバトルオブザセクシーズ
女相撲と聞いて思い出すのは倒れた人を助けようと女の人が土俵に上がったら下がってくださいと言われたニュース。
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あの時女は土俵から追い出されたけど、この映画最後の最後に神聖な場所だからと男(警察)を追い出すシーンが印象的。
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主演の女の子が警察の男達をなぎ倒してくシーンはスカッとしましたね(笑).
熱量感じた
女優さんたちが素晴らしい
すごい熱量
他のレビューにもあったけど、ほんと男って愚かとつくづく。
3時間長くて途中で寝ちゃったけど特に問題なし。脚本に相澤虎之助さんが参加しているのを知って納得。脚本素晴らしいとおもう。長いと批判してる人もいたけど、あの三時間、あの世界に没入するのは、私は全然よかった。2時間だと綺麗にまとまりすぎちゃってあの猥雑さは伝わらないかも。
大正時代、言葉もまだ未分化でコミュニケーションもろくに成立せず、平気で人が人を虐げていたのだと思い知らされるけど、現代だって夫のパワハラで仕事に行かせてもらえないとかそんなことも横行しているから人と人との力関係の本質は変わらず、そこにどれだけ対話や良心や理性が介入できるかだと思った。
熱量の素晴らしい青春群像劇の傑作
アナキスト集団(というよりテロリスト集団の方が適切か)と女相撲とを結びつけた発想が凄い。実際には全く関わりなかったそうなのだが、こんな繋がりが史実でもあったかも、そう思わせるリアリティが素晴らしい。
関東大震災の混乱に乗じて朝鮮人や左翼活動家が虐殺されつつも微罪に付された大正時代に比べ、SNSを含めたメディアが力を持ちペンは剣より強しを地で行く現代はなんと平和な世の中になったことか。
一方で、自分とは相容れない異質物を暴力を以って断固排除する。そういう社会の空気はまさに現代と同じ。結局、暴力の種類が拳や拳銃による肉体的な暴力からペンやメディアによる精神的な暴力に変わった、それだけなのだ。
3時間を超える大作ながらもその長さを感じさせない熱量が圧巻だ。纏まりは無いがだからこそ余韻が残る、それこそがリアリティを追求した群像劇の真骨頂だと思う。
時代にドンピシャでマッチした、数年に一度の傑作に出会えた。
情熱的!!
フェミニズムとアナーキズムが絡み合うなんて実に複雑で、見終わった後、なんて形容していいのか分からない感情で劇場を後にしました。色々なエピソードが組んず解れつ、絡み合っては、またほどけ、本当に暑苦しいくらい、情熱的で凄まじい作品でした。
ただ私はどちらかというと、フェミニズムを応援したいので、大正時代に生きる女性たちの、自分らしく自由に生きたいと思えば思うほど、男性優位の権力や力に絡め取られて底辺に押し戻されるもどかしさに共感し、心の底から悔しくて「負けないで!」と思わされました。だからヒロインの花菊が「おら、強くなりてぇ!」と何度も何度も立ち上がっていく姿は、印象強くて良かったでした。
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