カレーライスを一から作る

劇場公開日:

カレーライスを一から作る

解説

「グレートジャーニー」シリーズで知られる探検家・関野吉晴が武蔵野美術大学の課外ゼミとして行った活動を追ったドキュメンタリー。「モノの原点を知ることで社会が見えてくる」と考える関野は、学生たちに色々なことに気づいてもらうべく、野菜や肉、米、スパイス、塩、さらには器やスプーンに至るまで、カレーライスに必要なすべての材料を一から自分たちの手でつくるという途方もない計画を発案。集まった100人以上の学生たちと、9カ月にわたる試行錯誤を経てカレーライスを完成させた。学生たちが野菜づくりに悪戦苦闘する姿や、食べるために飼育した家畜を殺すべきか悩む姿を通し、「食べる」「生きる」という人間にとって当たり前の営みを見つめ直していく。

2016年製作/96分/日本
配給:ネツゲン
劇場公開日:2016年11月19日

スタッフ・キャスト

監督
プロデューサー
大島新
撮影
前田亜紀
松井孝行
水上智重子
整音
富永憲一
音響効果
金田智子
編集
大山幸樹
オンライン編集
池田聡
音楽
U-zhaan
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(C)ネツゲン

映画レビュー

バーチャルに相対する

2024年9月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 これは僕も是非やってみたいプロジェクトです。

 グレートジャーニーとして南米最南端からアフリカまでの5万キロを12年かけて歩き通し、最新監督作の『うんこと死体の復権』では自分のひり出したものがどうなるのかを追う人々を記録した関野吉晴さんが、武蔵野美大の学生さんらと共にカレーライスの材料全てを1年かけて一から自分で作り、調達して料理するまでを記録したドキュメンタリーです。

 米は勿論、玉ねぎ・人参・ジャガイモの野菜、ニンニク・生姜・うこん・コリアンダーの香辛料などは田畑で作り、塩は海で採取した海水から製塩し、肉はダチョウ・烏骨鶏・ホロホロ鳥などを雛から育てるのです。恐らく関野さんは、「自分が人類の歴史の中のどこに立っているのか知りたい」と思ってグレートジャーニーの旅に出て、「私という人間の営みが生態系のどこに居るのか知りたい」と思ってウンコの人々を追い、逆に「口に入る物はどこから来るのかを知りたい」と思ってこのカレーライス・プロジェクトに取り組んだのだと思います。しかも、知識として知るのではなく、自分の手や足を動かす事で自分の中で消化したいとお考えなのでしょう。色々な活動をなさっている様でいて、全て揺るがぬ思いで貫かれています。

 バーチャルな技術が高まれば高まるほどボンヤリした不安も高まり、とにかく自分で歩いて触って遣って味わって確かめたいという思いが強くなる僕の様な人間の飢餓を癒して下さる作品でした。

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La Strada

3.0自給自足って、こんなにも大変でスゴイ事なんだ。

2017年4月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

関野吉晴と武蔵野美大の学生との素敵な授業でしたね。食べ物の話は普遍的なテーマなんですね。
人が生きて行く事も矛盾や掟を伝えるには分かりやすいテーマなんだと思う。
参照するのが億劫なのでしませんが、ブタをぴーちゃんと小学生との葛藤映画とか、ドイツの食べるという行為を捉えた映画やイルカのコーブ?もありましたね。映画中で学生の一人が、ある線引きをしながら我々は食べてるんだとの気づき、女学生がスーパーに並んだパックされた肉を、今更ながら凄いと、流通機構に携わる様々な人々の手を経て、人間の都合による殺戮が見事に消され見えなくされ、命が消費されている現実に気づくくだり、やはり、こういうのは体験して初めて実感できる事ですね。
私も鳥を養鶏場から貰い受け、捌いて食べる事を試みたけど、どーしても首が切れません。その瞬間は、ビビってションベンちびり、転げてました。
罪だけど、それが生きているという事です。その深い意味を間接体験させてくれる映画でしたね。小学生でも、充分、見せて良いし、見て欲しい映画です。

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共感した! 3件)
アツサミー

4.0ガチで作るカレー

2016年12月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

単純

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まえじー(★は全部5にする)

4.0カレーライスは不味そう❗

2016年11月23日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

良い経験だと思います。

私も田舎者なので有る程度は理解・経験してたと思ってましたが、目標が無いまま農林高校農業科大変でした。
農作業まだまだ(ケイフンは辛い❗)
酪農は順番制で月一位泊まり込み(1・2・3年各1名に先生❗)
牛・豚の世話です。
人生的にはスゴイ経験と思ってます。

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落合春彦