メッセージのレビュー・感想・評価
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たとえそれが閉じた輪だとしても
深い余韻が胸を満たした。
もう一度、ゆっくり見返したい映画。
辛い未来が待ち受けているとわかっていたら、果たして同じ選択をするだろうか?と自問する。
ヘプタポッドの言う通りだとしたら、人間が互いに争いをやめ、融和をしなければ彼らの未来が危ういということ。
しかし彼らの到着により、人間達は疑心暗鬼に陥りさらに分断する恐れもあった。
そういった危機すらも、ルイーズの存在により回避できるのだと彼らのなかでは折り込みずみだったのだろうか。
ルイーズが持つ「武器」は、彼女が元々持つ能力なのか、ヘプタポッドと (間接的に)触れあうことで引き出されたものなのか曖昧でもあるし、未来がみえるということは、全宇宙の運命は決められたものであるのだろうか?という疑念も湧く。
しかしそんな疑問は全てうっちゃって、ルイーズが我が子を失うとわかっていながら、それでも精一杯愛することを決意した場面に心を揺さぶられた。子供のこと、今目の前にある危機、全ては「今自分ができる最善のことを行う」というルイーズの行動に集約されていく。
宇宙は閉じた輪だとしても、その輪はヘプタポットの文字のように蠢き形を変えるのかもしれない。これからのルイーズや人類の選択によって、未来が変わっていくのかもしれない。 ルイーズがイアンに余計なことを言わず、二人がずっと一緒にいたら未来はどうなっていくだろう?
【インターステラー】でもキーワードだった愛。人類が情愛をもって最善の選択をしていけば、未来は明るい。この【メッセージ】がたとえ理想論だとしても、憎しみで社会が分断の方向に向かっている中、こんな風に希望を持たせてくれる話があってもいいと思った。
監督からのメッセージじゃないのかな?
宇宙人からのメッセージと言うより、世界中で起きてる戦争や、テロなどについて、なぜ戦うんだ。もっと平和になれないのかと言ってる。
子供はすぐ大人になる。小さい時は一瞬だから、子供といる時間を大切にしたい。もっと抱きしめたい。そう思った。
自分の子供はもう大人になっているけど、小さい時もっと一緒に過ごせばよかったと思う。
でも、今の子供たちを愛している自分を自覚したよ。
SFの形をとってるけど、子供、家族、人間の愛情を描いてる映画だよ。
未来に期待したくなる
途中から最後の展開が分かってきてしまいました。
SFというよりも近未来。
それもそうなったらいいなという近未来。
先が見えない未来の方がいいという人もいますが。
私は発想が良かったと思います。
頭に残る映画でした。
おもしろかった
ばかうけ星人が書きだす字がなんかどっかで見たことあるような気もしたけど、墨汁を操作する感じで、3Dで、流線的できれいだった。
彼らの消え方も新しかった。
いろいろ疑問ものこるけど、おもしろかったよ。
最高につまらない
レビューを見て評価が良かったので劇場で観ましたが、最高につまらない映画でした。金と無駄な2時間を返してほしい。映画はよく観るほうですが、今までの人生の中でもワースト1、2に入る内容。タコ?イカ?が出てきて交信する意味不明な内容。どこがいいのか全く理解できません。皆さん、お試しに是非観てみてください。
今までのSFとは一線を画す作品
SF映画は観ていて面白いし、なによりも好奇心を刺激されます。
今作もそのカテゴリーからは外れることはないのですが、インターステラ―やゼロ・グラビティ、エイリアンとか猿の惑星とかもう色々。
そんな中でもかなり毛色の違う作品だと思います。
「ドカーン」とか「ゴゴゴゴゴ」とかそんな騒がしいアクションや効果音はあまり出てこずに、よくわからない姿もきちんと見えないエイリアンとのコミュニケーション・やりとりをあーでもない。こーでもない。と進めていくのです。
よくありがちな「さあ地球を侵略だ!」的なノリではなくゆったりとじっくりと時間をかけて1日にすこしずつコミュニケーションを始めていくのです。
その間の音響もなんともいえない反響音というか不思議な感じでした。
ゆっくりとじっくりと時間をかけてまで地球人とやりとりするエイリアンの目的は何なのか?
それは徐々に明らかになっていくのですが、それがまた「そーなの?」という内容。
しかしこれは良くも悪くも新しい切り口で面白かったと思います。
全てを理解する事ができれば素晴らしく面白く、感動さえ覚える作品ではあると思いますが宇宙人的思考や地球離れした発想を受け入れるまでは至りませんでしたw
しかしながら未来を受け入れる勇気を選ぶ力強さに感動を覚えました。
またいつか全てに納得が出来た時は満点になりうる作品でしょう。
えー、もう終わり、んー、モヤモヤ、でも何かいい。
実にメッセージ性に富む、正に今日の日本国民へのor 欧米人へのメッセージと受け止めました。即ち連帯せよ、言葉を持て、語り合え、とのメッセージです。フランスは歴史の、時間のメッセージを受け止めましたね。
それにしても、我が国の存在感の薄い事、12カ国の中には入っていたけど、日本の存在感は皆無。中国とアメリカを中心に話は推移。中国の圧倒的な存在感も実に今日的。何れにしても、12のピースを合わせて、初めて今後の未来への武器、情報という道具が提供されるという話らしい。
言語が武器になる。言語が思考を限定したり、規定したり、膨らませたりする。
表意文字
表意文字の中に時制が入っているとは、多分、それは立体的な、空間的な文字なんだ。3D文字なのです。そこに含まれる情報は格段に多く、それを操れるタコは、やはり、旧人類と新人類、クロマニヨン人とホモ・サピエンス以上の差なのです。
テーマ設定?が、生存、恐怖、愛、病気の治癒、武器、欲望、名誉、未知の領域への好奇心、探究心等、地球外生命との交流を通して、普遍性のあるテーマを追究しようとしているから、こうして、誰かに語りたくなるのでしようね。
世の中は何で出来ているか、言語、数学、道具、タコ文字の美しさ、音楽、数々のボイスやノイズ。
伏線が散りばめてあるのでしょうが、原作を読んでないし、一度しか見てないので、紬きれませんでした。
全編を通して、この宇宙は性善説を基に成り立ってるんだ、そう思おうぜ、というメッセージでしたね。
愛すべきスピリチャル 映画
休日にフラッと観にいき、
心わしづかみにされて、
後半から泣きっぱなしでした。
エイリアンが来たら世界はこんな風に
反応するのだろうな、、と思いながら
そのエイリアンとのストーリーを追ううちに
主人公自身の話に深く繋がっていく、
見事な展開。
どんな未来が待っていても
今を大切に生きていこう、
そう思いながら
映画館を後にしました。
私の中では
ひさびさのヒット、
心に残る映画です。
美しい文字
ヘプタポッドの文字の表現手法がとても美しい。音も大事なので、映画館かそうでなければ良い音響で観るのをおススメしたい。
国家間の云々は、正直もういいよという感じでした。それよりも、もっとヘプタポッドとのやりとりや、言語学や科学的な部分を見たかったという気持ちがある。しっかり理解できるできないは置いておいても、言語学に関する部分がとても面白い。
人類内でも多少なりとも扱っている言語は違うので、国によって分析に違いがあるのではないかとも思った。
とはいえ、どちらかといえば、“人”に焦点を多く当てている映画で、映画の方が確かに人にはリアル感がありました。
原作と本作の主人公のイメージは、個人的にはだいぶ違いました。
アーティスティックスピリチュアル
突如現れた“ばかうけ”に立ち向かう人類たちのお話。
SF映画の新たな金字塔になるか…まではわかりませんが、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の次回作『ブレードランナー 2049』への拍車はかかったんじゃないでしょうか。
正直、2049よりも良いかもしれないと観た今では思っています。
ファーストコンタクトの緊張感、これはもう監督のお家芸というか、不穏な雰囲気得意じゃないですか、たぶん。
意外にも世界中落ち着いてんなぁって気がしないでもないのですが、もういきり立って先制攻撃する国があってもおかしくないと思いますけどそこは違うんですね。笑
宇宙人の言語の解析をしているシーンもおもしろくて、なんかワクワクしてくるんですよね。
表意文字(そのものではないらしいですが)だとわかったのなら絵を描けばいいのに…と思わなくもないですが…笑
宇宙人との面会時間も限られているので、一歩ずつしか進められないことが序盤はドキドキを煽り、後半は焦りを生みますね。
そしてアート的なビジュアル+BGMの神秘性が没入感を増してくれるのも陶酔できてよかったです。
世界各国の人物が登場しますが、たとえば中国語には字幕がつかなかったりしまして、言語の可能性の示された本作だからこそ“多言語を知っていると楽しめる領域が増える”という作りに嫌味を感じず、むしろニクいねぇ~って感じです。
見事な作品
今や名監督の仲間入りを果たしたドゥニ・ビルヌーヴ監督作品。邦題の「メッセージ」を考慮するとエイリアンが人類に何かを伝えに来たのかと推測出来るが、それは間違ってはいないものの、その伝え方に脱帽である。ふと思ったが、伝えた側の人間側がアホだったら無駄足に終わっていた可能性を考えてしまう。基本はエイリアンの研究がベースとなっている物語なのだが、一歩ずつの進歩がある、つまり彼らとの繋がりが強くなるに連れ、主人公に幻想のような物が現れるのである。これが後々のストーリーに生きてくるのだが、「そう来たか」という展開である。
壮大なスケールの中で緻密に描かれる描写の数々は、ドゥニ・ビルヌーヴ監督ならではの表現力なのだろう。彼はなるべくして監督になったのだろう。点と点が繋がった時に明かされる様々な事実。冒頭からのシーンで観客は、主人公は過去に何かあり、孤独な人生を送っているのではというある程度の先入観が残るが、それが見事なまでに裏切られる。感動と同時に鳥肌が立つのを覚えた。ゆっくりと進む物語だが、その中で重要なシーンが差し込まれており、全編を通して目が離せない物となっている。ラストは観客がその後のあれこれを各自想像する様な形でエンディングとなる。一人で観て考えるもよし、誰かと意見交換をするも良し、久しぶりに時間をかけて考えたい作品だ。色々な人に観て欲しい。
ミステリー小説のような緻密に練られたSFシナリオ
物語の冒頭から中後半までのミスリードにまんまとやられました(笑)
突如地球に現れた宇宙人たちの目的を探るため、言語の通じない宇宙人たちとコミュニケーションを取るよう試行錯誤する主人公の言語学者と数学者の話です。
この試行錯誤の部分や、宇宙人、宇宙船の設定がSF映画好きには刺さります。
邦題にもなっており、作中重要になる「宇宙人から人類へのメッセージ」は固定概念や常識を覆し、後半それが明らかになると一気に物語が収束していきます。
その感覚はアガサクリスティーの事件簿を読んでいるかのようなサスペンスであり、ミステリー小説の持つ面白さがありました。
思い返してみれば、宇宙人のメッセージに関わる重要な伏線はいくつかありましたが、緻密に練られたミスリードと演出にまんまとハマり、それらをもう一度確認したくなるという意味では、もう一度見たくなるような映画です。
ただしオチが重要な映画であるため、ネタバレ無しの初見の視聴が一番楽しめるのは間違いありません。
ここ数年の映画のトレンドとなっているSF映画の多くは「特定の空間内で、個人が過去と向き合いつつ独自の宇宙演出とSF設定で魅了する」ものですが、
そんなトレンドを取り入れつつミスリードに利用し、SFアクションとは一線を画するSFミステリー映画として巧みに練られたシナリオは必見です。
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