無垢の祈り
劇場公開日:2016年10月8日
解説
「『超』怖い話」などで知られるホラー作家・平山夢明の短編集「独白するユニバーサル横メルカトル」に収録されている一編「無垢の祈り」を、「アルビノ」「私の奴隷になりなさい」の亀井亨監督が映画化。暴力的描写や10歳の少女への虐待描写など、過酷な内容が含まれるため、亀井監督が自主映画として製作した。10歳の少女フミは学校で陰湿ないじめを受け、家に帰っても義父の虐待が日常化していた。母親は夫の暴力から逃げるため新興宗教にのめり込み、誰も助けてはくれない。絶望的な日々の中で、自分の住む町の界隈で連続殺人事件が起こっていることを知ったフミは、殺害現場を巡り、ある人に向けてメッセージを残す。
2015年製作/85分/R18+/日本
スタッフ・キャスト
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2016年12月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
見ずに済ませられるなら楽だが、世の中にはそういうわけにいかない事柄があって、児童虐待を扱った本作はそういうことを目をそらさずに描いている。
かといって社会派メッセージを提示する類でもなく、まるで生態観察のように絶望の中で生きる小学生の女の子とろくでもない義父の姿が映される。正直気分がいいものではないが、“筆圧”とでも呼ぶべき凄味に身をすくめるようになりながらも見続けてしまう。
とりわけ印象的だったのが主人公の少女の声。冒頭シーンの最初の発声に、こういう娘なのかとドキリとした。
自分では気づくことができず、人から聞いた話で恐縮だが、時折、唐突にも思えるシーンがいくつか挿入されていて、実は時系列がシャッフルされていて、表向きのあらすじ以上の物語がちりばめられているという。言われてみれば合点がいくことが多く、これはもう一度見直さねばなるまい。ハードな体験だけに覚悟が必要だけれども。
2023年3月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
前々から観たかった映画を
アップリンクの配信サービスでネットレンタルした。
ドグマ95を思わせるリアリティ撮影で
とても意味のある映画に思えた。
ホラー描写などは特になく。
4丁目の夕日の様な救いのないストーリー。
ラストで見えてくる順番の入れ替え。
でも、もう一度見るにはなかなかキツイ内容だった。
たぶん、見返す事はできない。
悲痛すぎる。
無垢の祈りが、あまりにも悲痛な叫び声で
心にグッと来るものがある。
良い日本映画だった。
映像を鑑賞後原作も読みました。
原作よりより救いのない内容に、その夜眠れませんでした。
世界中でこういう救いの無い子供達が沢山いるんだよな...
息が詰まるどんよりした映像と音の演出 監督のセンスが光ります。
タブーをフィクションとしてメッセージを世に出す事が映画の世界なら
もう少し子役に配慮してフミちゃん人形を使えば、より多くの人に届いて欲しい作品だと思います。
おい!菜食主義のマスメディア!
これからは自主制作作品も、より多くの人に届く時代だぞ!
2017年5月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
希望や救いをちらつかせるような甘えや、児童虐待というテーマをドラマを作るためのダシに使うような無責任さが一切無い。
虐待を受ける子どもの痛い、苦しい、辛いを正面から投げかけてくる映画で、たしかに観ていて辛くはなるけど簡単に「胸糞悪い」の一言で片付けてしまってははいけない気がする。