ニワトリ★スター

赤ちゃんが母乳を飲むシーンから始まる。
和んでいたら、急にビンタを食らったような、映像の数々。
この映画の舞台は、こんな感じですよ、目を覚ませ、と言われたようで驚く。
その後は、怒涛の流れで話がどんどん進んで、色々な状況が分かって来る。

「ギザギザアパート」の1室で、草太と楽人が一緒に暮らしていて、1階のバーで一緒に働いている。だからいつも一緒、そうでない時もあるが、気が合うらしく仲が良い。

30代半ばの草太、マリファナを密売して利益を得ている。
20代半ばの楽人、売りはやらないが、マリファナは草太の決めた数を吸っている。

2人の会話から、それぞれの性格が見えて来て面白い。
夢の映画とか上手いし面白い。
周りの人達も個性強めで憎めなくて面白いが、危険と隣り合わせの日常が、現実に起きている緊張感がある。

暴力シーンとか、リアルな映像で気持ち悪い部分と、逃げられない現実が辛くなります。

でも、ある事をきっかけに、まさかの展開で、思いもよらない未来が訪れる。

後半はファンタジーのようで、最後は泣かせる。

不思議な魅力のある映画でした。

描き方や演出などが違ったら、もっと良い作品になったのかなあとも思います。

まず変なエフェクトがついたような画面になるのは、ただ見づらいばかりでした。
また、展開もどこか
「置いてけぼり感」や「ついていけてない感」を感じてしまうようなそれでした。

役者の演技は良いだけに、残念ですね。

後半の感動物語が非常に寒いし薄い。昔結構あった気がするエログロアングラ青春的なものだ！とワクワクしながら見ていたけど、中途半端に生きてた二人が結局何もなさないまま最後まったり落ち着いて終わりっていうだけなので全然面白くない。結局彼らは何がしたかったんだろう？敵をやっつけるのも本人たちじゃないから意味不明。エンドロール後の余談も不要。成田凌と井浦新の組み合わせは期待させるのにねえ、もったいない。虐待されてさみしかった～家族が欲しかった～的なのうすら寒いんです、ごめんなさい私には合わなかった。★は俳優さんたちに。

観て良かったと思う映画がある。
観なくても良かったなと思う映画がある。
観るんじゃなかったという映画もある。

残念ながら今作は見るんじゃなかったと思う映画。