インクレディブル・ファミリーのレビュー・感想・評価
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悪人やっつけるより子育てのが大変
スーパーヒーロー映画として見た時の本作の特異な点は、日常生活とヒーロー活動が等価に描かれる点だ。前作は、しがないサラリーマンとして苦悩するボブの姿が印象的だったが、今回はボブが家事・育児をしる間、イラスティガールことヘレンがヒーロー活動をすることでさらに日常の大変さが強調されている。 ステレオタイプなアメリカ男なボブは、育児も家事もからっきしである。そんな彼からしたら、ヒーロー活動よりも大変なことである。バード監督は、ここに子育てはヒーローとして平和を維持することと同じくらい重要なことだとメッセージを込めた。 イラスティガールの活躍が多いのも、昨今の女性のエンパワーメント的を支持するハリウッドの潮流も影響あるだろうが、前作で強調できなかったヘレンの元々持っていた一面でもある。 メディアを通じて大衆を洗脳する悪役というのも現代社会を顧みると考えさせられるものがある。スカッとする内容ながら、複雑な社会も反映されている。家族で観て楽しんでからいろいろ議論もできるだろう。
すごいところに踏み込んだものだ。
「ヒーロー活動を法的に認めるべきか否か」問題については、前作も触れられていたし、最近のヒーロー映画では定番のモチーフになっている。それよりも驚いたのは、本作で悪役が表明する「お手軽で他力本願な大衆心理への憎悪」がまったくもってその通りであり、劇中で反対意見が提示されることもなく、悪役が命を救われてもなお間違っていたと改心するわけでもなく、ただそのままに放置されて終わることだった。つまりこの映画の悪役の告発は、ヒーロー一家の活躍を期待して、彼らにガンバレとエールを送っているわれわれ観客自身にも向けられているのだ。そのテーマが宙ぶらりんのままで物語が終わってしまうことは、果たしてブラッド・バード監督の怠慢かそれとも確信犯なのか。自分はバード監督が、簡単に答えが出ない問いを敢えて投げっぱなしにしているように感じた。映画としてはハッピーエンドで丸く収まるが、敢えてモヤモヤを残す挑戦状のような問題作だと感じている。
2になるとつまらなくなりそうで避けていたが面白かった うまいこと子...
2になるとつまらなくなりそうで避けていたが面白かった うまいこと子育てとヒーローを落とし込めていて説教臭くなく、1よりも明るいヒーローメタコメディになっていた ゴーグルは目を閉じろよとか思ったけど味方が敵になる展開は好きなので良し ジャック・ジャックに焦点いきがちになっていたけどもっといろんな日常を観たかったのはちょっとだけあった 設定が練られている日本とは違う価値観のヒーロー社会はいいものだ ボブはその力使って普通の仕事したほうが捗りそうだけど
過去一おもしろい
ピクサーを見るならまずインクレディブルシリーズがおすすめ。家族の物語や、ヒーロー活動の物語がうまくミックスしていて、個人的に過去一満足できる作品だった。おもしろすぎて10回以上は見てる。ぜひ見てみてね
無駄なく詰まったボリュームたっぷりの約2時間、一度で全ては観きれない
日本語吹き替え版を視聴。 大迫力のアクション。 イラスティガール(声:黒木瞳)が大活躍する。 やんちゃなダッシュと赤ちゃんのジャックブラックが可愛いし、 おかっぱ頭のエドナが登場するシーンが面白い。 他のヒーローたちもカッコいい。 パパの不慣れな家事と育児、 女性の社会進出、 思春期のヴァイオレット(声:綾瀬はるか)の不満、 信用と失墜、 期待と失望、 依存と自立、 ヒーローを擁護する法律の話など、 テーマは沢山ある。 サスペンスとしても楽しめる。
なんで卵ってよく切らすかねぇ(^^;) サントラ買った!!(ジャケ...
なんで卵ってよく切らすかねぇ(^^;) サントラ買った!!(ジャケがCoolなImport盤) エレナおばたん劇場で大人気(^^)。フロゾンの爽やかな登場→活躍→退場→また登場、に胸が高鳴る♪ジャックジャックがテレビとアライグマ見比べるシーンで場内大笑い。監督ナイスギャグ! ファミリーの魅力あげたらキリない!!共感しまくりなドラマがとにかく沁みる。 お父さんもお母さんも、自分が輝けるステージを家の外に持ってるから、家族への愛=執着がちょうど良い。 そして、育児をめぐるケンカや議論の結果、自分や子供たちの将来の"選択肢を増やす"ために、好きな仕事をがんばるという見解で一致する。 「大丈夫さ、俺たちならやれる!」 ヘタなフェミニズム振りかざさず、このファミリーの当面の方針として、妻は外へ夫は家へ。 でもやっぱり外出たい!でもインクレディブルの名に懸けて一つ一つやってくしかない(叫) 尊いわ☆どんだけ家族のプロなんだよPixar! 何より本作のテーマに愕然! 【まさかのアンチ・レディプレイヤー1】 なんでもかんでもコンテンツのせいにする風潮に、監督は本作で一定の理解を示しつつ、鮮やかにさり気なく否定してみせる。 前作コメンタリでも語っている通り、彼は次世代クリエイターたちの活躍の場を守る使命感が強い人だ。 実に痛快なのが、腕力や言葉でねじ伏せるのではなく、観客の私たちにアニメの魅力を信じ直してもらうことで、反撃しているところ。 そう、ヴァイオレットの成長だ。 彼女は本当にヒーロー。マイナスのスタート+墓穴+噴水wからよくそこまで。。。そうだよね、自分から一歩踏み出す勇気、貰ったよ(涙)。 そもそも、リアルとファンタジーが程ほどにブレンドされた社会を生きている私たち日本人にとっては、物語に憧れ、気晴らしに遊び、励まされる程度に関係を持っていた方が居心地良い。 だからこそ、この映画は家族みんなで観ると、より素晴らしい映画体験になるはずだ。 虚構に溺れず、私たちも日常を楽しめるようヒントをくれる映画だから。 ・・・何度も言うよ、ヴァイオレット、最高ッ! あんたがブン殴ったのは予告編のプリンセス専用ルームの○○女どもだね。 次は任せたよヴァネロペ!12月『シュガーラッシュオンライン』ビシッと決めてくれよな(^^)/ 【結果だけで判断しないで】 ヒーローたちのスーパーパワー行使が抑制される世界で、今回「君たちの活躍する過程を知ればみんな支持してくれる」と主張する男が現れる。 彼が販売営業担当というのも意外wな設定だが、「才能を駆使した偉業/失敗だけ見てとやかく言わないで欲しい、持てる力を振り絞って頑張っているとわかってほしい」という懇願は胸を打つ。 当シリーズは、ヒーローたちが持ち前の才能で成功する話ではなく、パワーバランスの取れていない人たちが自分の長所を発揮できる時/場所/状況/目的を求めて"Struggle(格闘)"し続ける物語だ。 新ヒーローチームの人となりを伺うに、その主題はことさら色濃く打ち出される。 きっと本作は、(才能が無い奴は仲間外れか)とスネやすい方々もシンパシーを感じる筈だ。だって、クドいけどヴァイオレットは何も持っていない/持たされて大変な子なんだから。 ぜひ洗脳ゴーグル、いやグラサンかな?を外してご鑑賞ください。 ・・・その他、 ニューアイテムでさらに不二子ちゃん感が増したイラスティガールの脚線美、ば、バスローブ(鼻血) 技術部門か販売部門か、的な対立は聞き逃した!あそこだけ言葉が入り組んでて入ってこなかったな。 2作目の呪いに悩まされながらも超傑作! こんなよくできた続編『アダムスファミリー2』以来だ。 ↑カブせたいだけ(^^;)
インクレディブル・ベイビー、襲来! 面白いのだがストーリーの練り込み不足が若干気になるような…。
スーパーヒーロー一家の活躍を描いたアクション・コメディアニメ『Mr.インクレディブル』の続編。
ヒーロー活動により街に被害を出してしまい、保護プログラムが取り消されてしまったパー一家。途方に暮れる彼らの下に、通信会社を経営する大富豪ディヴァー兄妹が現れる…。
○キャスト
ルシアス・ベスト/フロゾン…サミュエル・L・ジャクソン。
○日本語吹き替え版キャスト
ヴァイオレット・パー…綾瀬はるか。
第90回 ナショナル・ボード・オブ・レビューにおいて、アニメ映画賞を受賞!
前作から14年。ついにあの一家が帰ってきた♪
記念すべきピクサー・スタジオ長編映画20作目である本作の全世界興行収入は12億ドル以上。全米興行収入だけで6億ドル以上も稼いでおり、今なお全米アニメ映画興行収入ランキング第1位を守り続けているメガヒット作品である。…アメリカ人って本当にスーパーヒーロー大好きなのね💦
14年ぶりという事もあるし、アニメの世界でも数年経っているという設定なのかなと思っていたら、意外にも前作の直後からスタート。
エンディングからそのまま地続きになっているので、前作を事前に予習しておくと面白さがさらに増すかも。
当たり前だが、映像面では前とは比較にならないほどにレベルアップ。前作から続けて見てみると、キャラクター/街並み/アクション全てがとにかく洗練されていることがよくわかるはず。
オーディオコメンタリーによると、CGアニメで難しいのは人と人、人と物などの「接触」描写なのだとか。そのため人物同士のボディタッチや手で髪に触れるなどの描写は前作では極力排除していたとのこと。
そのことを念頭に入れて本作を鑑賞すると、この10年余りで3DCGアニメが技術的にどれだけ進化したのかがよくわかるのではないでしょうか。
パー一家のドタバタ劇は相変わらず楽しい!今回大きくフィーチャーされるのは、三兄弟の末っ子ジャック・ジャック。
バーニング/悪魔化/次元超越/分裂/レーザービームなど、17もの能力を所持しているがどれがいつ飛び出すのか全く予知出来ず、それに振り回されるボブの姿の面白みと悲しみが本作の見どころの一つ。
火がついたように泣き叫んだり、分裂したかのように暴れ回ったり、ロケットのように飛び出したり…。ジャック・ジャックのスーパーパワーは言うまでもなく赤ん坊の行動のメタファー。赤ちゃん育児の大変さをスーパーヒーロー映画で描くというのは斬新ながらも的を射ており、これを思いついたピクサーとブラッド・バード監督の慧眼は見事と言う他ない。
ハウスハズバンドとして慣れない育児に奮闘するボブと、スーパーヒロインとして悪の陰謀に立ち向かうヘレン。この二つの軸で物語は展開していく。
テーマにあるのは「女性の自立」と「マチズモからの解放」と言ったあたりだろうか。
女性ヒーローも増えてきているものの、スーパーヒーロー映画というジャンルにおけるメインは依然として男性ヒーロー。そして、女性ヒーローは男性ヒーローのサポートという役どころで描かれる事もまだまだ多い。
本作でも、冒頭のアンダーマイナー戦においてヘレンがトランポリンに変身してボブの攻撃をサポートするという描写があえて入れ込まれていた。
この冒頭の描写、そして根強く残る先入観から、多くの観客はボブ/Mr.インクレディブルがヒーロー活動を行うと思ったはず。ボブ本人も当然そう思っています。
しかし、そこをあえて外してくるところがこの映画の面白み!良き夫として彼女を応援したいという気持ちと、妻が自分を差し置いてヒーローとして活躍することへの嫉妬心の狭間で揺れるボブの複雑な心境は、ギャグとして笑える上に社会的な気付きも与えてくれた。
ボブとヘレン、それぞれのストーリーは見どころも多く楽しめたのだが、それだけにシナリオの若干の練り込み不足が気になってしまう。
ボブは育児を通してマチズモに凝り固まっていた概念から解き放たれ、ヘレンはヒーロー活動を通してかつての自信と活力を取り戻していく。
このように、2人が役割を交代する事で見落としていた大切なことに気が付き成長し、家族としてさらに強く結びつくというのが本作の簡単な概略な訳でそれ自体はわかりやすい。しかし、家族揃ってヴィランの悪事を阻止するというお約束を無視することは出来なかったようで、クライマックスに向けてなし崩し的に2つのストーリーラインが合流していった結果、伝えたいメッセージがなんだったのか結局あやふやなものになってしまった。
育児はスーパーヒーロー家業と同じくらい大変なんだ、というのが本作のテーマの一つでもあるのだから、ボブのストーリーとヘレンのストーリーにそれぞれちゃんとしたクライマックスを用意すべきだったのではないだろうか。
また、本作のヴィランであるスクリーンスレイヴァーの動機がイマイチピンと来ず、その計画もなんでこんなことしてんのかよくわからなかったのもこの映画の弱点。
『セブン』(1995)を思わせる薄暗いアパートでのチェイスシーンや、兄が黒幕か…と思わせておいて実は妹だったという裏切りは良かったのだが、これだけの大犯罪を犯すには動機が弱いし、そもそも既にスーパーヒーローの社会的な地位は地に落ちているのだから、彼女があれこれと画策する意味ってあんまりないのでは?
高速列車を暴走させなければそもそもこの企画自体途中でポシャってただろうし…。
オチも取ってつけたかのようにいい加減。
だって高速艇の暴走はスーパーヒーローたちが操られた事によって引き起こされた事件な訳で。
そうなると、「やっぱヒーローって危険じゃね?」と世論は傾くと思う。自分たちが引き起こした事件を自分たちが解決したからと言って、それってヒーローの復権に繋がるのだろうか…?
このクライマックスの展開だと、ただでさえヒーローに懐疑的な政府はさらに彼らへの信用を失うだろうし、最悪の場合「MCU」に出てきたウルトロンのような対ヒーローロボットを作って彼らと対立する、みたいことになりそう。…もしかしてそれで『3』を作ろうとしてる?
脚本の丁寧さが売りのピクサーにしては、今回の終盤の展開はちょっと安易。よく考えると冒頭の敵アンダーマイナーもぶん投げたままなんの回収もしてないし…。全体的に忙しない感じで、脚本にあと一歩粘りが足りない。
メッセージやギャグの切れ味(特にヴァイオレットの顔芸は最高👃✨)は良く、基本的には楽しんで鑑賞出来たのだが少々不満も残ってしまった。
最後にもう一点。映像のクオリティは前作から格段に進歩しているし、不満がある訳ではない。
だがしかし。本作が公開された2018年にはもう一本、3DCGで描かれたスーパーヒーロー映画が公開している。
それはそう!『スパイダーマン:スパイダーバース』っ!!🕷️🕸️
以後のアニメに決定的な影響を与えた革新的傑作『スパイダーバース』と比べてしまうと、本作の映像はあまりにも保守的。
堅実さと丁寧さがピクサーの強みではあるのだが、裏を返せば画作りに刺激が足りない。事実、最近ではどんどん存在感が薄れていっている感じもするし、もうそろそろこれだ!という一発をかまさないと時代に取り残されてしまうかも…。ピクサーが最も先を行っていた時代も確かにあったんだけどねぇ😮💨
14年の技術進歩を随所で感じる大迫力の続編
前作はピクサーでも指折りでお気に入りでしたが、今作はそれを凌駕する程に 面白い作品でした。 ヒーローが活躍する内容ゆえに戦闘シーンが非常に多く爆発エフェクトや 破壊シーン、各ヒーローの能力の描写などが極めて迫力があり 特に、“一見ダサいスーツのヒーロー達“がいざ動いて戦い始めるとダサさなど 霧散し、実写では難しいアクションを沢山見せてくれてメッチャカッコイイんです。 主人公家族の日々の生活描写も何というか「あ~親ってこうなんか」みたいな リアルなやり取りをしてまして、この家族の日常とヒーロー活動がうまく混ざり 最後まで楽しめる構成でした。 あと、私イラスティガール(奥さん)がピクサー作品の女性キャラで 一番好きなんですけど(前作で彼女が鏡を見るシーンがとても好き) 本作のあるシーンで華々しいヒーロー活動をして直ぐにでも旦那に話したいけど 子供の世話で疲れてるであろう旦那の手前、何度も家の方は大丈夫?とか 大変じゃなかった?と先に旦那の苦労を気遣い、そして私の事話して良い? と確認してからとてもハシャギつつ自分の活躍っぷりを話す所が 男の自尊心をよくわかってるええ奥さんって感じがして地味に好きです。 とりあえず、前作好きなら間違いなく面白いです。
理想の続編
もちろん面白いし、大満足です。でも、素直に楽しめないとすれば、いつもの考えすぎの虫が頭をよぎること。まぁ理屈なんか忘れて、ひと夏の思い出に、親しい人や家族と、一緒に映画館に出かけましょう。これほどふさわしい映画も他にないと思います。 小さいお子さんと一緒なら、吹き替え版の出来もいいです。まあ、めったにやってないけど、レアな字幕スーパー版を探し当てて見るもよし。前作をたとえ見ていないとしても、まったく問題ありません。 今回、個人的にツボだったのは、スーパー赤ちゃんのジャックジャック。ちゃんとプロの声優さんが声を当てているんですが、どう聞いても自然な赤ちゃんのうわ言のようなセリフばっかりで、これだけでも癒されます。この赤ちゃんのスーパーパワーが、コントロールできないだけにかえってボブを苦しめるトンデモな展開に。これは笑えます。 そしてお母さんのイラスティガールことヘレンが大活躍。クレバーで大胆、鮮やかなアクションは爽快で、見たことのない興奮を味わえます。 さて今回、思い至ったことは、「マイノリティに最大限の配慮をすることが、もはや大作映画には義務付けられる」「ディズニー映画は世界市場を当たり前に意識している」ということです。 パパは育児に専念し、ママがヒーロー活動をすることで一家を支えるという構造は、もはや強いだけのヒーローが必要とされていないことの表れでしょう。ティーンエイジャーのヴァイオレットが持つ悩みは、誰もが感じたことのある痛みで、スーパーヒーローをとても身近な存在に思うことが出来ます。そのほかのヒーロー軍団も、どちらかと言えば、自分のパワーを持て余し、世間からつま弾きにされている「マイノリティ」扱いで、とてもヒーローには見えません。 まるで「X-MEN」を思わせるミュータント軍団のようです。ヒーローが街を救っても、感謝されるどころか、その損害に人々の関心が向くという皮肉は、前作から踏襲されているものの、昨今、ヒーロー映画だらけになってしまった現状では、割と何度でも耳にする話題でもあります。 「スーパーマン」が起源だと思われるミスターインクレディブルも、今では当たり前のキャラクターとして受け入れられ、彼が、結婚してパパになったら?町を破壊して人々から嫌われたら?などと身近な笑いで楽しめましたが、今作ではその路線を拡大しながら、パワーアップし、新キャラの活躍も盛り込んだ、理想的な続編です。 つまり、ヒーロー映画のパロディ作品なのに、そのパロディのレベルをはるかに超えてしまったクオリティの高さに、もはや笑いすら起きずに、ただ「すげー」としか感想の出てこない、お行儀のいい映画になってしまったのです。 唯一不満があるとすれば、前作から続投し、役のイメージに合わなくなった綾瀬はるかさんぐらいですかね。 2018.8.5
「ファミリー」らしいヒーロー家族のドタバタ奮闘記
前作の続きから始まり、今度はボブ、ダッシュ以外のファミリーにスポットライトが当たる。
イラスティガールが電動バイクをぶっ飛ばしてヤンチャな一面が見られたり、ヴァイオレットの恋路の続き、末っ子のジャックジャックに秘められた特殊能力がヒーローも驚くほどの力を持っていたり……と、やっぱり賑やかなパーファミリー。
流れ的には1作目がまとまってて面白かったかなぁ…。
あとこれは1作目にも言えるのだけど、事件が最高潮を迎える瞬間が個人的にはあっけなくて「あ、終わった?」と感じてしまうのが惜しい。なぜだろう…。特撮モノでいう、怪獣撃破(爆発)みたいな一瞬に詰め込まれたダイナミックさを感じないせいだろうか。
長女の恋路は救いを予感させる終わり方でどう転ぶかわからないけれど、報われたらいいね。
ジャックジャックは視聴者に先を読ませない不確定要素ぶりと、無邪気な赤ちゃんらしい絶対的なこちら側の(味方として安心して見ていられる)ヒーローだったけど、最後の活躍の場では他のヒーロー達に譲る形となってしまったか?
それでもエドガーおばさんの、ヒーローとはまた違った完璧超人ぶりが見れたので面白かった。
「育児が完璧にできれば、それはヒーロー活動と同じくらいの偉業よ」みたいな台詞が印象的だった。エドガーさんすごい魅力あるキャラクター。作中一頼りになります。
やっぱりディズニーは映像も演出も面白いアニメがすごい好きというわけ...
やっぱりディズニーは映像も演出も面白いアニメがすごい好きというわけじゃないのにすごい面白かった やっぱり小さい頃見て楽しかった思い出があるから いつみてもわくわくするし面白い最高
都会的レトロスタイリッシュ
クレしんと宮崎コナンルパンからの適量拝借は1に封印し、都会的レトロスタイリッシュで埋め尽くした心地良さ。 英雄が悪を生む1との類似も妻(バイク!)を主役にする転調の成功に免じて許そう。 OVA版ジャイアントロボばりの列車アクションも快調。支持。
鼻から牛乳ならぬ
鼻からウォーター(笑) 何度か声をだして笑ってしまい、戻してみてしまいました。先読みできる部分もあれど全く予想通りかというとそうでもなく、1と同様楽しめました☆ぜひシリーズ化してほしいです!
悪と闘うだけがヒーローじゃない!
前作鑑賞済み 最高!アメコミ映画好きの私はピクサーの中でもこのシリーズが大好きなんです。 まず、ピクサーの3DCGの技術は言うまでもないほど綺麗でアクションは迫力があるので見ていて楽しいです。 ストーリーはよく問題提起をしておきながら途中で投げているだとか言われていますけど私は観客に考えさせることも映画としての一つじゃないのかなと。手放しには喜べないラスト。この家族と能力を持たない人々はこれからも大変な目にあうでしょう。それでも良いのか等々。割と深い映画です。 ま、ストーリーは以上にしてとっておきのアクションシーン!またまた最高だよピクサーはん。特に子供達のために夜遅くまで起きて宿題を解くカギを見つけていたり傷心のヴァイオレットを何とか励まそうとしているボブのシーンは心に残りましたね。何?ご覧になってない方は仰るか。こんな物はアクションではない。アクションとはバイクが爆発したり殴り合いの事だと。いえいえ家事に子育てとはアクションと同じくらい難しくて恐ろしいのでしょう。その証拠に本作では家事のシーンをアクションと同列に描いてます。ポスターの煽り文も「家事、育児、世界の危機!」ですからね。勿論マーベルみたいなアクションもかっこいいですよ。 いやー良い映画でした。本当に個人的な感想ですが2018年って傑作がすごく多い気がします。洋画だと「グレイテストショーマン」「ワンダー君は太陽」邦画は「カメラを止めるな!」アニメは「ペンギン・ハイウェイ」ここら辺は生涯忘れられない映画ですからね。
長い間隔
そぼくな感想なんだけど、アメリカのアニメだと、描き絵の質感でなく、CGの質感でアニメが動く。 それが、こっちでは見ないので、新鮮なかんじがするのに加えて、デフォルメがすごい。 成人した男女たる、Mr. IncredibleのからだつきとElastigirlのからだつきのちがい。 とくちょうを誇張しまくったデフォルメの楽しさがある。 しかしこの続編にいたるまで、とてもながい間隔ではなかっただろうか。 製作事情はぜんぜん知らないが、記憶をほりさげても、初作を見たのが、いつだったか、おぼえがない。 でもとても楽しかった記憶はあるし、ヴァイオレットが金曜にデートを約束して終わった──ところもしっかりおぼえていた。 この2はヴァイオレットが金曜にデートを約束した──ところから始まる親切設計。 おそらく製作者たちは、これが長い間隔を空けての2だということを解ってつくっている。さすが、だとおもった。 宮崎アニメもすごいが、あちらもキャラクター生命たる声優に腐心がある。ことを前作のThe Incrediblesを見て思った──ことを記憶している。 とりわけヴァイオレットとダッシュの声が、いい。 ひっこみじあんなヴァイオレットのせいかくが声でわかったし、また、ダッシュは、ほんものの子供の抑揚をもっていた。そこは、子供じゃないとむりな舌足らず感があり、ダッシュだけ声優が交代していた。 Mr. IncredibleのCraig T. Nelsonも上手だが、危機のとき、やたら早口になるときのElastigirlのHolly Hunterがいい。 かのじょの声によって、いつだって頼りになる母親/母性がしっかり表現されていた。と思う。 2では、Elastigirlと乳児のJack-Jackがキーパーソンになっている。 Elastigirlがすごいのは、上述した母親/母性にくわえて、セクシーも提供しているところ。デフォルメの方向性に意識的なvoluptuousがあると思った。 たんじゅんなダッシュがおきにいりのキャラクターだが、今回かれはあまり走らなかったが、映画はじゅうぶんに楽しかった。 ヒーローのかつやくと、睡眠不足になやまされながら、ダッシュに数学をおしえる父親=Mr. Incredible。・・・。 ぜったいに、家族の話を並行して描くこと、家族の話としてまとめること──にこのシリーズの良心があると思う。 このように、それが地球人のだれであろうと、万人が認めうる普遍にもっていけるピクサー/ディズニーってのは、やっぱすげえなあと畏敬できる。
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