ボヤージュ・オブ・タイム
劇場公開日:2017年3月10日
解説
「ツリー・オブ・ライフ」「シン・レッド・ライン」の巨匠テレンス・マリック監督が、宇宙のはじまりと生命の歩みを圧倒的な映像美で描き出したドキュメンタリー。マリック監督が40年に渡って取り組んできたライフワークの集大成といえる作品で、ビッグバンから生命の誕生、現在までの歩みを映像で辿り、生命の本質と人類の未来を探求する。「マトリックス リローデッド」などのダン・グラス率いる視覚効果アーティストチームと科学アドバイザーチームのコラボレーションにより、地球上と天空の自然現象やマクロとミクロの世界が革新的な方法で表現される。「ツリー・オブ・ライフ」でマリック監督と組んだブラッド・ピットが製作に名を連ね、オスカー女優ケイト・ブランシェットがナレーションを担当。
2016年製作/90分/G/フランス・ドイツ・アメリカ合作
原題:Voyage of Time: Life's Journey
配給:ギャガ
スタッフ・キャスト
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2021年10月17日
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鑑賞方法:DVD/BD
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宇宙の誕生から現代に至るまでを追体験させる、ドキュメンタリー調のアート映画。
製作に名を連ねるのは『セブン』『オーシャンズ』シリーズの、プロデューサーとしても俳優としてもオスカーを獲得している、皆さんご存知ブラッド・ピット。
ナレーションを担当するのは『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズや『ベンジャミン・バトン 数奇な運命』の、オスカー女優ケイト・ブランシェット。
巨匠テレンス・マリックが40年以上に及ぶ構想の末に生み出したという珍作。
テレンス・マリック監督のことをググってみたことで判明、この人ハーバード大学の哲学科を首席で卒業している天才中の天才🤓✨
そんな人間が宇宙の創造だの生命の起源だのを描いているのだから、常識では捉えられないよくわからん映画が生み出されるのも当然ちゃ当然か。
本作は一応ドキュメンタリー映画に分類されるのだろうが、役者さんが演じる原始人がウホウホしたりするので、完全なドキュメンタリーとは言い難い。
また、ケイト・ブランシェットがボソボソとナレーションをしてくれるのだが、『地球ドラマチック』の渡辺徹みたいな「宇宙は137億年前に、ビッグバンにより誕生しました」という感じの丁寧な解説は皆無。
「魂…望み…夢…。私たちは何も知らない。盲目…。 生命よ。私の声を聞いて。」みたいに、全編に渡りポエミィなセリフが散りばめられている。
90分のドキュメンタリーのうち、ケイト・ブランシェットのナレーションが入っているのは多分5分くらい。
この仕事でどれだけのギャラが発生したのか、それが生命の起源よりも気になります。
どこで撮影したんだよ!というとんでもない映像の合間合間に挟まれるポエム。
Don't think!Fee〜l.なアート作品の為、楽しめる人はかなり限られるだろう。
人によっては最高の睡眠導入剤になるはず。
映画は貧困や老いに苦しむ人々の姿から始まる。
「母」という全知全能の存在に向かい、人々の苦しみに対しなぜ沈黙を続けるのかと問いかけ、それでもあなたを愛さずにはいられない、という結論に帰着する。
非常にキリスト教的な「神」と「愛」についての映画でありながら、生命は時を超えて繰り返されるという仏教的な「生々流転」が描き出されている点は面白い。それが人、クジラ、魚、イカ、恐竜などの瞳のクローズアップにより語られるという、セリフを廃した演出も見事。
冒頭の宇宙誕生シーン。
暗闇に描き出される赤い輝き、そして大地を流れる溶岩は、まるでヒエロニムス・ボスの描く地獄絵のようだ。
宇宙の誕生、地球の誕生は決して輝かしいものとしては描かれておらず、これにより地獄の苦しみが生まれたことが示唆されている。
その後、微生物、クラゲ、イカ、サカナ、虫、恐竜、動物、原始人と、生命のリレーが描かれていく。
ここで改めて思うのは、多種多様な生物の姿の面白さ。
イカとかめっちゃ不思議だし、ヤスデのグロテスクさも奇妙だ。コブダイの顔はオッさんみたいだし、マンボウからはやる気を感じられないし、キリンの首が長いのも変だ。
そして、生物の中で唯一直立二足歩行を行う人間。これはもう飛び抜けて変だ。
微生物から恐竜、サカナ、クラゲ、哺乳類、虫など、地球上に存在した生物を並列的に描くことで浮かび上がるのは、人間も大きな流れの中に生まれた一つのピースに過ぎないということ。
人間も、次代の生物にバトンを渡す一つの種でしかない、他と変わりのないヘンテコな動物なのだ。
生物の面白さを感じると同時に、生命を繫ぐことの残酷さや怖さもひしひしと感じる。
サカナの群れに突撃する海鳥たちの捕食風景は、まるでプロメテウスの内臓を啄んでいるようだし、クジラの巨大な口は地獄の門さながらだ。
人々の間に起こる争いやヒエラルキーは、生物の持つ本能に他ならず、生命が続いてゆく以上避けられないものなのだろう。
この呪いのような宿命を受け入れ、「母」の手を取り共に生きる。
宇宙からみれば一瞬の間に個としての生命は終わりを迎える。そんな我々に出来ることはその程度の事であるが、それこそが天国の門に繋がる唯一の道なのだろう。
本能に抗うことをやめ、ただあるがままを受け入れて前に進む。その時にこそ、ファンファーレは高らかに鳴り響くのだ。
…と、なんとなくわかったようなことを書いてみたが、これは個人の解釈。とにかく説明のない映画なので、各々が思ったことを読み取れば良いのだろう。
個人的に面白かったのは、やはり原始人のパート。
スッポンポンの男たちが生身でダチョウやクロヒョウと相対する場面の緊張感は凄まじい。そして面白い🤣
上手くオチンチンが映らないように撮影していて、見事!
とにかく映像が美しいので、意味分からないながらも結構楽しみながら観賞出来ました。
とはいえ、この手のアート映画は1回観れば十分ですわ…😅
2020年11月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
難しいよ。けど、映像はきれいやったし、ナレーションのケイトブランシェットは素敵だったよ。
2019年11月13日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
星雲のガスから星が誕生し衝突合体を繰り返し太陽系、地球誕生となる、生命の誕生と進化、巨大隕石による恐竜絶滅、人類の誕生と歴史などを淡々とつづったシネポエムである。
限られた時間の中で人類史を描こうとすると中途半端なものになるので省いたのだろう、海や草原での生き物の生存競争の映像で代弁させているようだ。
物理的な考証は受けているのだろうが宇宙や生命の起源はまだまだ謎に満ちている。映像のコラージュはテレンス・マリック監督の持つ感性だから受け取り方は様々だろう。子供の頃に観た地球図鑑の挿絵やディズニーのドキュメンタリー「砂漠は生きている」などを思い出すが本作は子供向けには考慮されていないようだ。
2018年8月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、VOD
いきなりナレーションにて神の名を借りて語る様な話から始まる映画。
いきなり宇宙なんだか、空なんだか色々な映像が流れていささか退屈。
この映画から宇宙やら生命やら神秘的部分を感性にて感じてくれ!と言う想いがあるらしいのだが、分かった様で結局分からずじまいの映画であった。
映画人に分かりやすく内容を伝えようとすると、過去リュック・ベッソン監督が作った「アトランティス」の地球含む宇宙版となる。
余り語らず、映像にて観客に訴える。
アトランティスと違う所は、アトランティスは「海の神秘」と言う分かりやすいベクトル・範囲であり、無限には無いある程度人間には許容範囲である内容であるのに対し、この映画はベクトル・範囲無限大と言うとてつもないモノを題材にしている所。
映画でいえば「海作品ならば現実味帯びた話を、宇宙作品ならばまだまだ未知なる部分が多いのでファンタジーや空想に帯びた話を」と考える所であるのに対し、一色単に監督は考えてしまった感が強い。共感なんて覚える人なんて少ないだろう。
また、ナレーションにて感性を研ぎ澄ませ?何様状態になるだろう。
こういう部類は今やナショナル ジオグラフィックTVの方が断然面白い。
映像メインですので、寝れます。