JUKAI 樹海
劇場公開日:2016年11月5日
解説
自殺の名所として知られる山梨県の青木ヶ原樹海を舞台に、行方不明になった妹を探しに来たアメリカ人女性が体験する恐怖を描いたハリウッド製ホラー。アメリカで暮らす女性サラは、日本で教師として働いている双子の妹ジェスが青木ヶ原樹海で消息を絶ったとの連絡を受け現地へと向かう。そこでオーストラリア人の記者エイデンや日本人ガイドのミチと知り合ったサラは、彼らと共に樹海の奥深くへと足を踏み入れるが……。テレビシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」のナタリー・ドーマーが主人公サラと双子の妹を1人2役で演じる。「ゼロ・ダーク・サーティ」のテイラー・キニーが記者エイデン役を演じ、小澤征悦が日本人ガイド役でハリウッドデビューを果たした。
2016年製作/94分/アメリカ
原題:The Forest
配給:[MDGP]上映委員会
スタッフ・キャスト
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2021年9月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
富士山が世界遺産に登録されたから、よし!富士山をメインにホラー映画を撮るぞ!的なノリで作ったのだろうか?日本の描き方はかなり良くて、日本人監督が撮ったんじゃないかと感じるくらいであり、不気味な宿なんかは本当に怖い。
主人公が双子という設定なので何か仕掛けがあるだろうと予想してたら、最後にはそう来ましたか!と唸るほどでもないが、まぁまぁの脚本だったように思う。特に良かったのは女子中学生ホシコ。メイクせんでも怖いわ!ここをどこやと思っとるん!
幻覚を見たりするので、リアルじゃないと信じなければならない樹海。小澤征悦のガイドもなかなか良かった。そして徐々に精神錯乱、憔悴しきった風貌のメイクや演技もいい。ただ、ホシコの言うことを聞いちゃいかんな・・・
2021年8月26日
Androidアプリから投稿
日本の名所、富士の青木ヶ原樹海を舞台としたハリウッド製ホラー。一応日本でロケを行っている様で、よくあるトンデモ日本は出て来ない。序盤のタクシー張り付き男以外は概ね違和感が無い仕上がりだ。アメリカ人の考えるトーキョーとはそういうイメージなのだろうか。
樹海とは不思議な場所である。美しい自然に囲まれる一方、自殺の名所という負のイメージも強い場所だ。世界的にも自殺スポットという形で青木ヶ原樹海は有名だそうだ。特に製作に日本側が大体的に絡んではいないのか、Jホラーを意識するとベクトルが異なるので要注意。あくまでもJホラー風である。音で驚かす描写もちらほら垣間見れるが、基本は徹底的に雰囲気で怖がらせるタイプの作品だ。ショック描写に頼らないのはなかなか好感が持てる。ただあまり恐怖表現等は樹海ならではのものという形ではなく、ごくありきたりなものであり、ストーリーに樹海が大きく絡む訳でも無い。「森に巣食う何か」ではなく、物理的なものがラスボス的に出てきてしまうのが残念だった。主人公が双子というのがキーワードとなり、実は双子なんかおらず、自分一人が森の中を永遠と彷徨っていた・・・何ていうオチを想像していた為、あの展開はちょっと・・・と思ってしまう。だが、日本人がきちんとした発音の日本語を話してくれていたのは安心した。「インデペンデンス・デイ」の「コウゲキハ、アトゴジカンデ、ハジマル」の様な失態はしていない。ぜひ安心して観て欲しい。
女優さんが好きですし、小心者ですがホラーが好きなので観ました(笑) 日本ロケに来ていたナタリー・ドーマーに会いたかった! 東京の高層ホテルのシーン好きです、特に見せ場ではありませんが(笑)
2.5.
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自宅にて鑑賞。原題"The Forest"。開始早々のタイトルバックから黄色のテープが印象的なフライングタイトルによるスタッフロール迄含め、要所要所で童謡「通りゃんせ」が使われている。一言で云えば木乃伊取りが木乃伊になる物語だが、そもそも“ジェス・プライス”が何を目的としてテント持参で青木ヶ原樹海に入ったのか判らないし、五日間無事に過ごしたのも事大主義である。意外性が乏しいストーリーにゴア描写も殆ど無く、不気味な雰囲気が続く中、サプライズ的な仕掛けが数回あるだけで、全篇に亘り物足りない。50/100点。
・劇中、樹海での怪異の説明内で“幽霊”と"ghost"は違うと云う説明が佳かった。そして他作と較べ、外国から見た日本の描かれ方がそれ程、酷くなかった。
・とどのつまり誰が邪気に惑わされ、錯乱した行動をとったかや、信用出来うる善人はいたのか、或いは何が真実で何が幻覚だったか等、不明な点が多く残る。
・やはり本作の肝は“サラ・プライス”と“ジェス・プライス”の双子(二役)を演じるN.ドーマーの好みによる処が大きいだろう。髪の色を変える事で外観的に差をつけていたが、メンヘラっぽい妹とその妹に負い目を感じる過去を持つ姉と云った心理的な内面や性格的な演じ分けは微妙であった。因みに巻き込まれた被害者と云える“エイデン”を演じたT.キニーは、かの歌姫L.ガガ嬢と交際が噂されていた。
・本作がハリウッドデビューとなった小澤征悦が演じた“ミチ”──この役名は、ガイドを端的に示す「道」から命名されているらしい。
・スペインの漫画家J.トーレスによると、本作の粗筋はJ.トーレスとG.エルナンデスの共著コミック"El bosque de los suicidas('11)"にソックリであると云う。
・樹海での撮影の殆どは青木ヶ原ではなく、セルビアのタラ国立公園内で敢行された。他にもセルビア国内のスタジオで多くの撮影が行われている(実家でのシーケンスのみロンドン市内でのロケらしい)。日本国内ロケでは、活きた海老を差し出す鮨店のシーンで台東区浅草の弁天山 美家古寿司店が使われ、他にも豊島区の大明小学校の旧校舎(現みらい館大明)や千葉の成田国際空港等が使われた。
・鑑賞日:2017年2月15日(水)