ザ・コンサルタント

劇場公開日:2017年1月21日

ザ・コンサルタント

解説・あらすじ

「アルゴ」のベン・アフレックが、凄腕の殺し屋の顔を持つ謎の会計士を演じたサスペンスアクション。田舎町のしがない会計士クリスチャン・ウルフには、世界中の危険人物の裏帳簿を仕切り、年収10億円を稼ぎ出す命中率100%のスナイパーというもう一つの顔があった。そんなウルフにある日、大企業からの財務調査の依頼が舞い込んだ。ウルフは重大な不正を見つけるが、その依頼はなぜか一方的に打ち切られ、その日からウルフは何者かに命を狙われるようになる。アフレックが主人公ウルフを演じるほか、「マイレージ、マイライフ」のアナ・ケンドリック、「セッション」のJ・K・シモンズらが出演。監督は「ウォーリアー」「ジェーン」などを手がけたギャビン・オコナー。

2016年製作/131分/G/アメリカ
原題または英題:The Accountant
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:2017年1月21日

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映画レビュー

2.5 「逆らわなければ好かれるとでも思ってるのか?」

2024年7月6日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

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共感した! 6件)
momokichi

4.0 秀逸キャラのアンチヒーロー、一作限りではもったいない!

2017年1月21日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

笑える

興奮

自閉症の天才、サヴァン症候群のキャラクターはこれまでも数多く映画に登場してきた。しかし本作の主人公・ウルフがユニークなのは、会計士という表の顔と暗殺者という裏の顔を持ち、それぞれで天才的能力を発揮する点。会計士としては、大手企業の十数年に及ぶ帳簿を一夜にして精査し、不正を暴いてしまう計算能力。暗殺者としては、命中率100%のスナイパーで、格闘術も達人の域。

ベン・アフレックは、決して感情表現が豊かな俳優ではない。キャスティングが的外れで、さらに演出も合わなかったために、残念な結果に終わった作品もあった(「トータル・フィアーズ」や「デアデビル」を思い出そう)。でも本作は、表情の乏しさがむしろ奏功し、自閉症という設定にある種の説得力を持たせているし、図らずしてボケを繰り出す天然キャラ的なユーモアにもよく馴染むのだ。

アフレックの新たなハマり役、続編が製作されることを心から期待する。

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高森郁哉

3.0 数字に異常な執着を持つ会計士が、裏社会の金の流れを操る“もう一つの...

2025年10月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

数字に異常な執着を持つ会計士が、裏社会の金の流れを操る“もう一つの顔”を持つサスペンスアクション。
ストーリーが進むにつれ、静かで無表情な主人公の過去と、彼が抱えてきた孤独の理由が徐々に明かされていく。
ラスト15分のどんでん返しも見逃せません。
観終わったあと、「あの伏線、そう繋がるのか!」とスッキリした。

エンディングで流れる「To Leave Something Behind」。
静かな余韻の中で、「彼が残したものとは何だったのか?」と考えさせられるラストにぴったりの曲でした。

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ホンマサ

3.0 映画より、連続ドラマの方が、このキャラクターを活かせたのではないだろうか?

2025年10月8日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

単純

興奮

癒される

マスクメロンに描かれたニコチャンマーク(笑)。なごみシーンでもないのに、なごむ。
ド派手なアクション主体の映画なのに、そんな遊びが随所に出てくる。
そんな演出に虜になりそうな。

キャラクター造形も面白い。
 幾つもの顔を持つクリスチャン。人と交わるのが苦手な自閉症スペクトラム障害という特性を持つ設定。数学バカとくれば理論派で、会計士の設定。しかも凄腕の殺し屋でもある設定。ゴルゴ13みたいな冷徹をイメージするが、なのに、彼からにじみ出てくる人の好さ・ほっこりする情緒。
 もう一人の殺し屋。命じられたことをしっかりやる律儀屋。ピリピリした雰囲気と、どこかコメディアン的な間の取り方が絶妙。特に、クリスチャンとの掛け合いが最高。
 この二人だけでも、物語を次々に引っ張っていき、5話くらい書けそうだ。

物語はちょっと詰め込みすぎかな。
 クリスチャンと言う人物紹介だけでも、十分に話が成り立つ。もっと、外面の会計士と、闇の会計士としての活動を際立たせて見せて、そのうえで「なぜ殺されない?」という点を言葉で説明するのではなく、シーンでじわじわと見せてくれても良かったのに。「手を出したら引き返せない」というのも、言葉じゃなく、シーンで見せてくれてもいいのに。
 今回、クリスチャンがアクションする羽目になったきっかけからの事件と、家族の物語、自閉症スペクトラム障害についてのコメントの3本柱を一気に描いたので、駆け足になってしまった。
 アクション映画としてはスカッとするが、映画の前半に小出しにしていた前振りも、気持ちが良い形で回収してくれるが、ちょっと強引な部分も。特に、財務省側の展開や顧客となった企業の顛末。言葉で説明されてしまうので、その部分のサスペンス感が0。なので、肩透かし感が半端ない。
 また、自閉症スペクトラム障害を始めとする、定型発達ではない方々への賛辞ともとれるようなコメントも語られるが、犯罪主体のこの物語だと手放しで共感しにくい。クリスチャンと、その相棒は世直しをしているヒーロー扱いなのかな?虐待者である父の育児方針も容認?

連続ドラマなら、
1話:普通の会計士と、闇の世界に会計士の顔を、財務省の捜査官との絡みで見せたいかな。「なぜ殺されない?」も含めて。自閉症スペクトラム障害はチラ見せで。
2話:フランシスとの絡みを中心に、闇の世界に入っていったきっかけを描きたいかな。
3話と4話:どちらを先にするかは悩みどころだけど、生い立ちと家族、ジャスティーンとの絡み(自閉症スペクトラム障害へのコメントを含めて)を描いていきたいかな。
5話:弟の再会を中心に書きたいかな。
6話:財務省との絡み。
   そして、チームとしての…と続く感じで、どうだろうと思ってしまう。
連続ドラマなら、予告で伏線チラ見せして、本編で一つずつ回収できるから。
一つ一つのエピソードをもっと深めて欲しかったのに、もったいない。

とはいえ、シーンごとの演出は良い。
 クリスチャンの家や倉庫の造形。シンプルで機能的なのに、温かい。
 四角い枠などを使った映像。DVDの解説を聞いて唸ってしまった。
 アリの心臓のピースが最後にはまって完成するジグソーパズル。
 そして、感情表現が苦手と言う設定で、自閉症スペクトラム障害の特性を見事に表現しているのに、にじみ出てくる情緒。愛おしくていつまでも観ていたくなる。
 また、殺し屋を束ねる殺し屋の、キレッキレの凶器と、どこか(笑)を誘う間、親しみ。これをサイコパスと見るか、過去からの名残りと見るか(ネタバレになるので、具体的には割愛)。
 財務省の局長。最初の登場シーンでの語りと、後から語られる物語はちょっと唐突で「え?」なのだが、なぜかシモンズ氏が演じられることで納得させられたような気になってしまう。
 『ベストキッド』を彷彿とさせるシーンは、オマージュ?
 バトルの決着のつけ方は、意表をつかれて脱力してしまった。今回のラスボス、あれでいいの?そんなところは新鮮。

自閉症スペクトラム障害の描写も見事。
 ちょっとした会話でも、ああ、こういう返答が返ってくるなとか、そこをあのように対応してあげればいいと言うのも、よく観察されている。
 クリスチャンの目線の動かし方も見事。
 でも、それよりも、子役たちの演技に感嘆。少年の頃のクリスチャン、ジャスティーン、そして成人したジャスティーンと出会う少年。自閉症スペクトラム障害ではないけれど、クリスチャンの弟ブラクストン。自閉症スペクトラム障害の兄、軍人でスパルタ教育者(虐待者)の父の中で生きる少年。母が出て行った時の佇まいが胸を打つ。
 DVD解説によると、たくさんの当事者にお会いして、人物造形に役立てたとか。

アクション映画としては面白い。
けれど、いろいろなところでひっかかってしまうのだよなあ。
映画で突貫工事のストーリーテイラーではなく、連続ドラマで一つ一つのエピソードを描いてほしかったと残念に思ってしまう。

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とみいじょん

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