ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐのレビュー・感想・評価
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演技力!
コリン・ファースとジュード・ロウという大好きな2人なので、ストーリーの前情報は何もなく観に行ったら引き込まれた。
ニコール・キッドマンとローラ・リニーという、こちらも大好きな女優さんたち。出演されていると知らなかったから、なおさら嬉しい。
それぞれの演技力が光る作品。
1900年代初頭は好きな時代で、ファッションやインテリア、ジャズも楽しめた。
全くタイプの違う2人の男の友情。
その男たちを愛する対照的な女たち。
トマス・ウルフの子供のような憎めないキャラクターは、いたずらっ子のような目を輝かせる時と、とても深い悲しみを浮かべる時と…。ジュード・ロウの演技がいい!
コリン・ファース、とてもこの役にピッタリだった。冷静なパーキンズが声を荒立てるシーンや、最後のデスクでのシーン。たまらない。
ニコール・キッドマンの狂気溢れるほどトム愛し、壊れいく姿も心に響いた…。
涙がこんなにこぼれるなんて…。
映画館で観て良かったと思える作品だった。
天才
鑑賞後、題名と内容にズレがあるというかどうにもスッキリしない時がある。そういう場合必ず原題の意味を調べたりします。この作品も調べました。
原題『Genius』天才という意味。なるほど。
マックス・パーキンズ(コリン・ファース)は常に物静かで数々のベストセラーを作家と共に生み出してるのに決して威張らず作家に寄り添う編集者。作家にとって信頼できる人物。それが自然に伝わってくる。
トマス・ウルフ(ジュード・ロウ)は破天荒で天才は誰にも理解されないんだみたいな典型的な天才肌の持ち主。
ベストセラーを生み出す苦労と戦いがあった。2人の関係、帽子の意味がこんな風に使われるなんてズルいしニクい。
でも恋人(ニコール)の私と仕事どっちが大事なの!的になったのは私には理解できず… (あーた、こうなる事を望んでここまで支えてきたんじゃないの?)
後ね…最初のね…小説の文章がね…難しくてね… ニュアンスは伝わるのよ… でも理解がねw 私は天才じゃないから(むしろ真逆)
久々に泣いた…人生って酷なもの…
いや、久々に泣きました。
映画解説に書かれているとおり、無名の小説家がフィッツジェラルドやヘミングウェイの編集にも関わった、名編集者のパーキンソンの元に小説を持ち込み、ベストセラーを生み出す…と。
でも、一夜にして有名人になると…自分の才能を過信して、自分にそぐわない人々を否定し、すべてが崩壊に向かう…
こう書いていくとよくある話といえばよくある話なのですが、ウルフの小説を書くということへの偏狭的な熱意もすごいと思うし、それを陰で支えていくことに対するパーキンソンの偏狭的な熱意もすごいと思う…。そして、ジュードロウとコリンファースがまた真に迫る演技で淡々と進むストーリーを彩っていきます。あ、ニコールキットマンも素晴らしかったです。
ラストは正直想像もしていなくて、最後のシーンはおもわず涙がこぼれました…。
映画中に出てくる、小説的な会話の言い回しが字幕でなかなか追いきれず…リスニングがちゃんとできたらなぁ…と後悔するくらい、ちゃんと聞けたらもっと楽しめると思います。
マックス、家の中では帽子はとりましょう。
コリン・ファースはよかったが、どうもストーリーが馴染めずに終わってしまった。推敲に随分と時間をかけて苦労したようだけど、そのまえにその数千枚(か?)に及ぶ元々の原稿を書くほうが大変だったんじゃない?と思ってしまった。
トムの破天荒ぶりは天才ゆえと解釈もできるが、彼女のアリーンがマックスに嫉妬するのはどうなのか?と、ずっと理解できなかった。トムは作家なんだよ?小説を仕上げるために仕事に打ち込むことがいけないことなの?
原題は「genius」つまり「天才」。やっぱりそっちがいいんじゃないのかな。マックスに聞いてみようよ。
Genius
日本はとにかく洋画の公開が遅くて腹立たしいですが、この映画は初秋にぴったりだと思うのでこの時期になってよかったなあと。
トマスウルフがメインですがフィッツジェラルドとの関係が添えられていることでストーリーに深みがでていたなと思います。
鉛筆のすべる音がとても心地よくコリンファースの声の魅力も生かされています。
早速原作本も購入。この勢いで登場してきた作家の作品もマックスの影を感じつつ読みたくなってしまいます。
満点じゃないのはタイトルを原題と変えてしまったこと・・・
チケット買うときに「ベストセラー」っていうのすごく抵抗ありました。
近すぎても離れすぎても
すごく良かったです。
人との距離感の難しさを痛感しました。人との距離を縮めたり、距離をとったりするのは、決して冷たく見放すとか、あからさまに態度を変えるみたいな意地悪ではなくて、距離を取ることによって見えてくるものもたくさんあるのだと思いました。
小説を書き、編集する。作家と編集者による試行錯誤の繰り返しの結果、本が出版され、人々のもとに届きます。
作家と編集者の距離は近すぎてもいけないし、遠すぎてもいけない。バランスが難しいのです。仕事と家庭の距離感も大切です。知らない間に周りの人を深く傷つけてしまうこともあり、また、周りの人の言葉に励まされることもある。勘違いに気づくときもある。丁寧に修正していくことで見えてくるものもある。トマスの書いた小説は、人々の心に生き続けるのだなと思いました。
天才作家と敏腕編集者
実在の作家トーマス・ウルフと実在の編集者マックス・パーキンズの友情を描いた作品。
作家は名前が出ますが、編集者は名前がでません。でも、作家の名作の裏には、名編集者ありということが良く分かる作品ですが、これ、邦題だと『ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ』となっていて、マックス・パーキンズを描いた作品のように思えますが、実際には原題の『Genius』の通り、トーマス・ウルフを描いた作品だと思います。完全に、邦題あるあるです。
と言う事で、やっぱりウルフは(原題の通り)天才だったんだと思います。天才であるがゆえに周囲に理解されない。ちょっと判ってくれる人(マックスやアリーン)が出たと思ったら、執着してしまう。それと、才能に恵まれているのに、若くして亡くなってしまう。ウルフに、もう少し常識があって、もう少し社会性があって、もう少し社交性があったのであれば、もっともっと成功していたのでは無いかと思いました。でも、ウルフの亡くなった理由が脳腫瘍と言うことでしたので、彼の衝動的な行動の遠因は、脳腫瘍にあったのかもしれませんね。
加えて言うと、恋人のアリーン・バーンスタインもウルフには合わなかったんじゃないかなぁ。18歳も年上であったということだそうですが、彼女の衝動的な性格は、ウルフに良い影響を与えたとは思えません。もしかしたら、彼女も天才で、天才と天才で惹かれ合ったのかもしれませんが、CHEMISTRYは上手く行かなかった様に見えました。
対する“大人の”マックス・パーキンズ。彼を演じたのはコリン・ファースですが、大人の紳士を非常に上手く演じていますね。抑えた演技は、非常に良かったです。彼で、この作品は締まりましたね。
F・スコット・フィッツジェラルドや、アーネスト・ヘミングウェイなど、後世に名を残している名作家も出ています。このパーキンズと言う編集者は、超一流だったんですね。
どちらが主演男優賞⁉︎
皆さまご指摘の通り、人間にはやはり『物語り』が必要なのですね。物語りのなかで語られる、愛しさ、切なさ、哀しみ、嘆き、喪失感‥‥‥等々、様々な感情がその時々の自分の状況に応じて、共鳴するからだと思います。
優れた作家の感情表現や登場人物の言葉に触れると、
まさに今の自分の思いはこれだ、と感じたり、何となくもやもやしていたことは、こういうことだったのか、とすっきりすることが多々あります。
パーキンズさんは、多くの人びとの共感を生むであろう文章力や表現力を持つ作家を見抜く力と、それをより多くの人に分かりやすく伝えるための物語りの構成力が天才的だったのですね。
ヒットしている作品に対して、大衆受けを狙って、とか、大衆迎合だ、みたいな批評を見かけることがありますが、文学や映画のような芸術作品においては、的外れな気がします。多くの人が必要としている物語りが含まれているからこそ受けるのであって、その物語りで救われる人(たとえば、自分の喪失感もこの主人公と同じことだったんだ、と思えることで気持ちが軽くなったり、自分ひとりではないんだ、と思うようなことです)がそれだけたくさんいるということだと思います。
そのヒット作品が自分にはしっくりこないという人は今現在、その物語りを必要とする状況にはないということだと思います。勿論、芸術作品としての出来不出来は大いに語られるべきですが、ヒット=受け狙いという観点はまた、別の話なのかな、と思います。そうでないと、パーキンズさんだって、大衆の受け狙いで削除しまくったことになってしまいますよね。今必要な物語りを誰にでもわかる表現で伝えることが編集者としての務めだと考えているのだと思います。
アカデミー賞の主演男優賞や助演男優賞にノミネートされるとしたら、どちらがどちらになるのでしょうか⁉︎
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