リップヴァンウィンクルの花嫁のレビュー・感想・評価
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おもしろかった。
世間知らずで、少女のような七海。
そんな七海につけこんでくる、アムロ。
お金のためなら、どんなことでもする、なんでも屋を綾野剛はすごく上手に演じていた。
綾野剛だいすきなのに、「こいつ嫌なやつ〜」とすっかり引き込まれた。
嫌なやつでもあり、助けを求めたら助けてくれるヒーローでもあり…ちょっと不思議。。
けど、終盤の真白のお母さんが裸になるシーンで突然泣き出すところ。ちょっと笑いを堪えてる感じで涙を流すアムロを見て、こいつはやっぱり悪いやつだと思ってしまった。そういう細かい演技がほんとさすが。
アムロの悪意ある行動は、なんのためなのかな。盗撮して、姑に送ったり…
アムロは本当のことは言わない。ずっとうまいこと使われて、あの後のストーリーはどんなことになるのだろう。
3時間の映画だったが、余裕で見ることができた。
the岩井俊二のシュール
刹那に生きる人々をダークファンタジー的に切り取ってみたお話
この映画が長い理由は多分みんなの生活を描いてるから、全ての人が流されてて刹那に生きてる部分があるから、24時間でも一年でも撮り続けれるでしょう
自分の人生のどこを切り取るか、どこを映像にできるかを考えながら観るのは少し面白かった。自分のない自分を見ているようで切ない面もある。
誰かの人生の怖いところをこんな風に美しく見せることもできるんだなぁと。その手腕は素晴らしい。
この排他的な空気、昔は少し理解してたかもなぁ〜しかし、恐ろしファンタジーはやはり恐ろしい。
華ちゃん可愛い。
3時間も観る中身なのか…
やはり私のフィーリングに岩井俊二のテイストはマッチしない。
黒木華さんの主演というからチェックしたまでだ。
作中彼女の演技は素晴らしい。幻滅させない。
出会い系SNS
そこから結婚
そして離婚
孤立無援から新境地
東京で生きていく多様性
選択肢は無限大だが、やはり孤独。
綾野剛さんの役回りがペテン師を極めるわけでもなく、いい人すぎるわけでもない。中途半端で映画の展開をただ穏やかにしている感。
これも岩井俊二監督、脚本のこの作品で見せたかった世界観なのか。
なんとも評しにくい映画だった
怖いよ
んー、無駄と感じるカットも多いし
私がネットフリックスで観たやつは映画館と違うバージョン(長く編集しなおした?)と思うくらいだったんだけど
どうやらそうではないんですねぇ。
主人公の黒木華は
怒る事もできず、はい、とごめんなさいが口癖のような
自己肯定感の低い女で流されながら生きていて
あーー嫌いなタイプ
と思ってしまった。
cocco演じる真白とであって変わっていくのかと思ったら
そうでもなく。
綾野剛演じる安室は良い人の顔をした怖いやつなんだけど
自分が悪いことをしている感覚さえ稀薄なんだろう
ああいうやつに出会ったら良い様に駒にされて
搾取されて終わりだよ。
この話を美しいやら優しいって言ってる人が多いのがハテナです。
演技力
岩井俊二監督・・3時間・・見始めるのに勇気がいった。しかし見始めたら3時間は気にならず。兎に角、黒木華さんと綾野剛さんの芝居が上手い。他の役者さんの絡みかたも見事で・・掴めそうで掴めないストーリー。
それもいい。
本当を見つける物語
黒木華のキャスティングが役にピッタリと合っていました。「何が本当で、何が嘘か、作り物か」を考えさせられる映画。本当であるものにも、偽物であるものにも安室が必ず絡んでいる。彼は、善?悪?考えさせられる。映画の評価は人によって分かれる作品なんだろうと思う。アングルや光の使い方はやはり岩井作品。
世界観の統一
作品というものは、こうであれ。と言ったような出来。
というのも、最近 よくわからない世界観の繋ぎ合わせというか、
「なに?これって あれ? そっち?」
みたいなのを見たせいだと思う。
ストーリーの起伏や筋立ての変化は楽しめるんだけれど
そうじゃない 腰の座りの悪い ただただ力不足 技術不足、 みたいなのは 客に対する冒涜だから。
綾野剛の さらっとした仕事ぶりは 彼の
役柄として 過去に、語る事も出来ない苦労(という言葉では陳腐)を生き抜いてきたしたたかさが ちゃんと見える。
そこが上手い。
黒木華は、当て書きだそうで
それはもう岩井俊二に当て書きされたら役者冥利に尽きるだろうなあ。
最初は女子高生にも馬鹿にされるような頼りないだけの教師が、頼っていいのか悪いのか判断しかねても良さそうななんでも斡旋屋を全く1ミリも疑わずに最後まで信じ切って、強さを身につけて行く。
そのストーリー性が上手い。
お城のような家の秘密がそこだったのかと 虚をつかれそして安堵する。
全体が曇り空。
常識人の見本のような 臨時教員が
東京で生きていく姿を見ると
もし 自分が今地方在住であったら、怖くて都会になんて子どもも孫も 出したり絶対出来そうにない。
ただそれは あながち間違いでもなく
東京での一人暮らしと 東京実家暮らしとでは
別の都市であるかのような顔を持つ町であるのは間違いない。
愛に溢れた映画だなぁ
とてもいい映画だった。
後になってもあそこが良かったとか思い出す映画って、いい映画だと思う。これはそういう映画だ。
主人公の大人になりきれない七海と便利屋で怪しい魅力の安室、そしてポルノ女優を全うするために癌の治療をせず余命わずか、子供の頃に母親にも捨てられて愛が足りない真白。3人が色々なエピソードで絡みながら確実にいろんな形の愛を生んでいく。
暖かくて泣けてくる。
1番の見どころは最後の真白の母親にお骨を届けた時だろう。死んでしまったけれど、真白はは最後に大きな愛に包まれたんだなぁ。そして、大人として成長した七海も新しい一歩を踏み出した。
愛と希望に溢れた岩井俊二らしい優しい映画だった。
安室が不気味すぎる
2021年2月22日@Netflix
映画自体は面白く、飽きずに鑑賞できたが、終始七海にイライラしてしまいました。
自分というものがまるでない。
映画のなかで成長するのかと思っていたが、そうでもなく、あんまり大きな変化もない。
しかし、真白との日々のおかげで、すこし自分の意思を持てるようになれたのかなと思いました。
ただ、七海を演じた黒木華の演技は芸術ものでした。
この映画のタイトルにもある「リップヴァンウィンクル」のことを知らずに鑑賞したので、映画の趣旨や方向性が掴めなかったのが悔しいところ。
安室の不気味さが光る映画でした。
綾野剛、上手い!
「すみません」と「ごめんなさい」ばかり言っていて、声が小さくて、腰掛ければ内股で、大人は履かないような靴下と踵が少しパカパカしてるゆるい靴。全然、大人になってない七海。子どもだから、何でもSNSに頼ってしまう。脇がすごく甘くて警戒心ゼロ!完全に餌食にされるのが目に見えている。友だちが少なくても、親戚が少なくても、親が離婚していてもいいじゃない。そもそも無理に結婚する必要ない!
七海にしか教わりたくないと、きちんと言える、何ヶ月も不登校の女子高生の方がずっと大人だ。だから、七海にイライライライラ!
と、言葉にするとこんな風になってしまうのだけれど、3時間を感じさせない面白さと美しさとドキドキで、とてもよかった、本当に。透明感ある黒木華、綾野剛は凄く上手い!りりぃと同じ姿になったのも、アムロ的サービス?とも思えた。
アムロは七海を大人にしてくれたのか?それとも、これから食い物にしていくのか?その曖昧さが余韻という美しいものになっていた。
本当に、それでいいの?
自分に自信が持てず、人に合わせ翻弄される主人公七海を、黒木華さんが彼女の魅力でもある柔らかな表現で演じられており、冒頭から引き込まれました。メイド服姿も可憐でした。
人懐っこい笑顔で他人の懐に入り込み、淡々と事業をこなす「 なんでも屋 」安室を、綾野剛さんが魅力的に演じていた。
原日出子さん、りりィさん、迫力の演技でした。
黒木華さんとCoccoさんの、純白のウエディングドレス姿でのシーンが美しい。
心優しく他人に流され易い七海は、これからどんな人生を送るのでしょう。見応えのある作品でした。
自立までの物語
非常勤でも一応は教育免許を持っているとは思えないほど、自分の頭で深く考えない、流されやすくて危なっかしい主人公の皆川七海。
SNSで知り合った彼氏となんとなく付き合い、お互いによくわかり合えてもいないのになんとなく結婚に至り、マザコン夫の母親に騙されたのか、家に落ちていた女物のピアスを夫本人に問わないまま、信頼しきれないとわかっている、綾野剛扮する安室と名乗るSNSで近づいてきた男に浮気調査を依頼。
両親は離婚していて実家は岩手だし、元々友人が少なくて、世間話の延長で近況を話せる相手がもしもいたら、「それ危ないってやめておきなよ」と必ず言ってくれる人がいるだろうに、結婚式の参列者のサクラ手配を安室に頼んだところから、30万で浮気調査、ホテルの部屋で誤解を呼ぶ隠し撮りをされ離婚、身寄りがいなくなったところで月収100万の住み込みメイドという名の道連れ心中に1000万で売られる、おそらく不動産屋の紹介、と安室と主従関係が切れない泥沼に無自覚のうちに陥る。
安室の幅のきかせ方が怖くて怖くて。黒木華もマザコン夫の母親も、双方が安室に依頼をしていなければ脚本が成り立たないし、里中真白もどこかで出会った縁の流れで最期を安室に依頼したのだろう。どう考えても怪しい男で、普通なら関わらないはずなのだが、人当たりが良く、親切な感じ、マメなところに人は困り事を頼もうと思ってしまうのだろう。人が弱っているのを見逃さず、優しくしているようで手中にかけていく怖い男。皆川七海からは、サクラ代、浮気調査代30万、夫の母親からは別れさせ屋代、里中真白からは1000万、里中真白の残したお金から、手数料やお墓代など諸々引いて200万弱、がっぽり稼いでいる。真白が払った1000万から七海に半年分くらいの月100万のメイド代おそらく600万程度を支払い、引っ越し祝いに粗大ゴミから家具を集めてきてもなんら痛手は被らないのに、マメに連絡や送り迎えや荷物運搬をして貰う事で、安室がリアルにお金をやり取りする場を見た後でさえ、アムロを頼り親切でして貰っている気がしてしまう七海。
キャバ嬢の知り合いに、私は割り切れないやと言っていた割に、あれよあれよと側から見れば堕ちていくが、週一回の不登校の生徒へのオンライン指導で、どうにか首一枚裏社会に落ちずに繋がっている状態。
なのに、どんどんイキイキしてくる七海。最初はスマホを見てスマホに本音を呟いてばかりだったが、アル中の母親と離れてAV女優をはじめ末期の乳がんで亡くなる里中真白との、謎の豪邸での2人暮らしを通して、表情にも血が通ってくる。
ここを岩井俊二監督は描きたかったのかな?結婚がダメになろうと、AVに出ようと、何に手を染めようと生きていれば人との関わりもあるしどうにかなるけど、死んだらおしまいだよと。
最初の結婚式のシーンなんて、黒木華の顔が暗すぎて、本当に見てられないもの。でも、ずっと「あっ」とか「えーっと」が枕詞で主張や意志が感じられない七海だったが、里中真白の遺骨を母親に届けたところで、やっと、自らの意思で「呑みましょう」「おかわりください」と色々吹っ切れたかのように焼酎を飲む選択をする。ここまでずっと待ってきて、自発的な主人公がやっと見れた、という感じ。それまでも、夫から追い出されて荷物を持って倒れ込むようにたどり着いたホテルでパートを頼んだりと、生きていかなければという粘り強さは感じられるのだが、なんだかとても危うい感じで。
実はその危うさに、安室も仕事以上の気持ちを抱いているのかな?とかも思うけれど、1000万で売っているのだから恐ろしい男。
指先から結婚指輪はなくなった七海だが、色んな世界に足を踏み入れ人生経験が短期間で豊かになって、最後には晴れ晴れとした黒木華が見られる。個人的には、黒木華は慎ましく見せて、自己中やしたたかな役を見慣れていたから、今回もそうかな?と思ったが、違った。
作中の、Cocco扮する里中真白の「お金の意味」がすごく印象に残った。人は簡単に幸せになれてしまうし、世の中には幸せが沢山あって、人が真心込めて優しくしてくれる瞬間も沢山あって、でも全て真に受けていたら幸せになりすぎて壊れてしまう。だから、優しさを直視しなくて済むように、対価としてお金のやり取りが発生するように、お金が存在するんだ、というもの。確かにそうで、お金を払っていなければ、美容院にしろマッサージにしろ、自分の欲求だけのために誰かが動いてくれる事を、要求も依頼もできないよなぁと納得した。
そして、その概念の象徴のような存在が、綾野剛演じる安室なのだろう。がっぽりお金は頂くが、真白の実家で母親の悲しみに合わせて、号泣し全裸にまでなる身体をはる男。
でも、お金のやり取りがなくても快く動いてくれる人こそ本当の温かい人間関係であり、心を開くことを少し覚えた七海にも、いつかそれが手に入って欲しいなと思う。真白にも、孤独に見えて、いざ亡くなれば職場でもなく一度飲んだだけの人達が家族を装い来てくれたように。
ネット社会。📱
SNSを通じて人と繋がりを持つ七海(黒木華)。結婚、なんでも屋安室(綾野剛)ともSNSで知り合う。
黒木華の演技がこの役にピッタリ。黒木華の良さが引き出された作品です。
綾野剛も全くもって。頼れるなんでも屋を演じていて初めは詐欺して騙しているのかと思うほど。
常に。騙されてるよ。と思いながら…。
人って。困った事があるとこんなにも人を信じ頼ってしまうのか。かと考えさせられた。
真白との関係は何。
分かるところもあるけど変な世界に~。
いろいろな感情があって最後どうなるのか。
最後まで目が離せない作品でした。
岩井俊二ファンが見る映画
2020年8月2日
映画 #リップヴァンウィンクルの花嫁 (2016年)鑑賞
#黒木華 と #COCCO は岩井監督のお気に入りの雰囲気はあるよね。
#綾野剛 の真意・目的がとても気になった映画です。特に意図とかないのかな?
アムロ行きマース!は、笑った!
映画はシナリオの出来こそがすべてなのだと再確認しました。
岩井監督みずから書いた素晴らしいシナリオを、黒木華も綾野剛も見事に演じきっています。
まったく予想外の、想像もできなかったストーリー運びですが、破綻がなく、素晴らしいの一言です。
あ、もう一言。
面白かったです。ほんとに。
岩井俊二映画に昔ハマって、ほぼ見てます。 これも、世界観は昔のまん...
岩井俊二映画に昔ハマって、ほぼ見てます。
これも、世界観は昔のまんまな気がします。
前半戦の黒木華は、流されてハメられて人を頼りまくって、アホで全力でウザい演技力がすごい。
綾野剛の、こういう人いそうっていう胡散臭い男の演技も最高!
Coccoも昔好きだったから、ちょっとだけ歌っていたのも見どころ♩しかも洋次郎がピアノ!
長いけど、全然飽きずに見れました。
ちょっと苦手
黒木華のスーツケースを引っ張る姿が象徴かな。爽やかなラストでほっとする。危うくてか細くてハラハラする展開だったから。
でも、こういう長い展開、苦手。特に、ウェディングドレスを着たシーンは長すぎる、と思った。
映画が大好きになる映画
たった数行の心に響く詩を読んでいる間に気づいたら3時間経っていたというような感覚。
3時間と長い映画だが、タイムアウトのない濃厚な時間の映画と、一緒に生活をともにする季節を過ごすような連続ドラマ、両方の良さを併せて持っているような作品。
だからドラマ版の方も観たい。
すごくゆったりと流れる絵本のような映像のなかに、優しいながらも現代の歪さに斬り込む岩井俊二監督の巧みな表現力。
黒木華の柔らかさとクセのある綾野剛に、またCoccoの演技もなかなかいい。
クライマックス、Coccoのベッドのシーンでの言葉がすべてを物語る。優しさに押しつぶされないように、恩送りに冷たさを与えたお金…この世は本当は幸せに溢れているはず…永久保存版のメッセージだ。
公式サイトの著名人のコメントもそれぞれ詩的で素敵なので鑑賞後に読んでみるのもおすすめ。
迷子
「ここはどこですか?…私はどこに行けばいいんですか?」
「今後の日本について書きたいという衝動が沸き起こったんです」とこの映画について監督が語る(インタビュー記事から)。
まさしく、現代のある日本の情景。
後半の設定こそ奇抜だが、それぞれが抱える不安と孤独が描かれている。
SNSでの結婚紹介サービス。
ネットでつながる教師と生徒。
ある一定ライン以上は、踏み込まれない安心感。
何でも屋…お金で買えるサービス。
知り合いに頼むより、面倒くさくなくて、便利だもの。
「なんで相談しなかった!」と怒る割には、相談に乗る姿勢を見せない相方。でも、自分では気が付いていない自分勝手な男。…ワンオペママが抱えている苦悩。
不倫調査。別れさせ屋。実在するサービス。
喧嘩の仕方を知らない大人。
そりゃそうだ、子どものころ、大人に管理されて育ち、喧嘩なんてしたことがないもの。だから、雨降って地固まるなんてしらない。喧嘩したことないから仲直りの仕方を知らない。一度、関係が壊れると、究極の選択しかない。
迷子になっても、頼るのはグーグル。ネットの情報。
そんな希薄な関係の反面、
密着親子。絶縁親子。閉じた関係性。
「ここはどこですか?…私はどこに行けばいいんですか?」
自分が迷子になった時の心細さを思い出した。
頭が真っ白になったまま歩き続けたら、見知らぬところにいた。
道一本入っただけのはずなのに、元に戻れない。
誰もいない。表示もない。
人生にも道はない。中学・高校・大学・就職。反発しながらも、敷かれたレールを走ってきた。このまま行くはずなのに、人生には、ちょっとしたエアスポットが用意されている。思わぬ躓き。思わぬ方向転換。
頼るのは自分?ネット?見知らぬ他人?招待知れぬ親切な人?頼れる知人がどれほどいるのだろうか?
孤独と不安に耐え、自分で解決できるのは、自立した大人としては素晴らしいけれど…。
そんな中で出会った真白。…。
初めて、”自分”を必要としてくれる存在…。それぞれの思惑…。
そして…。
初見はネタバレしないで見ていただきたいけれど、
結末を知って再見すると、微妙なセリフ・表情他に、涙が出そうになる。
シーンは、どっきりカメラや、胡散臭いやらせの中に、七海が、設定も知らされずにオンエアされているような、ドキュメンタリーっぽく、展開する。
「ありえねー!」と叫びたく様なシーンの連続。
なのに、ふざけたバラエティのように見る気をなくすんではなく、なぜか見入ってしまう、魔訶不思議さ。
(ただ、監督や出演者のファンじゃないと、飽きるシーンもある)
実態があるようで、ないようで、あるようで。
そんな中で、われらは生きていると思い出させてくれる。
だから、手ごたえが欲しくなって、「やりがい」とか「自分探し」とか「ありのままで」「自分らしさ」とかが流行るのかな。
生きている実感をつかみたくなって。
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