サウルの息子のレビュー・感想・評価
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オジサマの顔と後ろ姿ばかりが映っている
ゲームならTPSというか、三人称視点での描写が多い。
それ以外でも、技巧的な描写のオンパレード。
個人的には観づらいだけだった。
話の内容も合わなかった。
「極限状態の中ではある種の狂気に駆り立てられる」的なストーリーだが、
分かったふりはできるけど、現実的なものとして頭に入ってこない。
「心が枯れすぎて、もはや無感情で同胞の死体を処理している」
というような話が当然の前提になっている。
漫画やゲームではよくある描写だし理屈は分かるけど
それって本当に、リアルに腑に落ちる感情ですか?と。
「確かに感情も押し殺すしかないよね、わかる…」と実感させるには、
色々と描写が足りないと思った。
ロールプレイが好きな人向けというか、架空の世界にスっと入り込めるタイプの人向け。
ゲームチックな映画
アウシュビッツのホロコーストを題材にした映画。 虐殺のためにシャワ...
設定ありき
非常に重いですが..
戦争の悲劇
脱帽!
一体、どれだけ試行錯誤をして、テストを何回繰り返して、本番に臨んだのだろうか?
監督やキャスト、スタッフは、何故、何の為に、誰に向かって、
という意志が明確に統一されていないと不可能な仕事である。
推定200万人から400万人の人々が約5年間(約1900日)で・・・
という凄惨な事実を観客にリアルに伝える為に編み出したであろう(予算の制約から、抽象化せざる得なかった事も推察されるし、
実際のアウシュビッツも見学したが、
事実とは大きく違う美術やセットがあまり気にならない)抽象と具体を混在させる語り方。
主人公の芝居自体はセリフも最少限、抽象度を下げる。
凄惨な現実はピントをボカすなど、抽象度を上げる。
この相反する水と油のような状況をカットを割らずにアジャストさせるには、ここしかない!という位置にカメラを置く。
効果音も含めた[サウルの息子話法]や[Son's Eye]として語り継がれても良い偉業。
映画的話法の偉業だけではなく、
人類にとっての偉業を単なるP.O.V.や二人称、観客目線、神の声、
実録タッチ、体験ゲーム風とかで括って風化させてはいけない、
この史実を忠実に伝える為のこれしかない!執念の手法に脱帽!
これが現実と思うと
感想★★★★☆.
本当は★5だけどね!心が楽しい映画ではない。
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物語はホロコーストの話.
なんだが、またしてもとにかく衝撃的事実。ストーリーというよりも、冒頭で説明される
"ゾンダーコマンド"がきつい.
意味は特別な囚人.
彼らはユダヤ人で、ユダヤ人を絶滅させる施設の、手伝いをさせられている。収容されているユダヤ人を裸にして、集めて、シャワーと言ってガス室にとじこめ、封鎖する。中から叫び声が聞こえる。。そして、その後ゴミのように捨てられた"同胞達"の処理、掃除までさせられる。.
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ナチスは、指令するだけなんだよ。ガス送りとか、その後の処理も同じユダヤ人にやらせてるっていうね。。同胞達が無造作に山積みになってる横でだぞ。。!!そのゾンダーコマンド達も3カ月くらいで口止めのため処分されるというね。。ェぐィ.
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ここで働くゾンダーコマンドの精神を考えたら、サウルの行動も無理ない。自分を保つため、ユダヤ人の誇りを保つために絶対に譲れない戦いだったんだ。.
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そしてこの撮影ですよ。画面いっぱいに主人公がいて、ずっと周りがよく見えない!!とにかく閉鎖的、圧迫感、こんな精神状態で周りなんか見えるわけないんだよ、っていうサウルの目線。こっちは情報を探すから、周りの音が聞こえる。なんか字幕にもならない声がたくさん聞こえるんですよ。。.
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でいて、最後には希望を見た、というか、やられちゃうんだけど、、すごく穏やかになられるわけです。.
ドラマチックにするわけでもなく、現実に着地させるこの作品は、素晴らしい作りだと思います。しかも107分。めちゃめちゃちょうどいい。
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#映画 #サウルの息子 #ネメシュラースロー #ハンガリー #アカデミー賞
初っ端から長いカット…で断末魔の悲鳴
4:3角が丸い
サウルにピッタリくっついて離れないカメラ
ピントの合わないところで行われるホロコースト
絶望的
ラストも悲しい
やっぱりラビ違うかったんか
土気色したハンガリー人のサウル、監督もハンガリーの人とか
ユダヤ教では火葬は死者が復活できないとして禁じられている。んですって。そうか、知らんかった。
辛いけど知っておくべきことがある
無関心•2•••好
並••3••凄 歴史
無••3••涙/無•••4•固ゆで
無••••5社会派/大衆•••4•狂信
標準/沈黙
俺の満足度 50点
作品賞可能性 70%
辛いけど知っておくべきことがある。
初めてかもしれない、見続けるのが辛い映画。
気持ち悪いとかではない。悲しいでもない。延々と続く一人称視点と限定された視界によって、否が応でも引きずり込まれる主人公の理不尽な状況、全体像のつかめない不安定感、工場での作業かのように繰り返されるため日常にさえなっている非人間的行為、それに従事させられながらそれでも死刑の日(というよりも廃棄される日)が確実に訪れるであろう絶望感…
これら全てを、座席で見せられるのではなく、強制的に体験させられる。したがって、全く楽しくない。修行です。でも席を立てない。良心があるから。見るには、静かな心か諦念感が必要です。
野火、ルックオブサイレンス・アクトオブキリングと並び立つ、2015年度の「辛いけど知っておくべき現実」だ。
このところ、ナチス関連をずいぶん見た。黄金のアデーレ、ミケランジェロプロジェクト、ヒトラー暗殺、NHKスペシャル映像の世紀。
ドキュメンタリーな非日常だから映画になりやすいのかな。
表現する言葉が見つからない。
先ず最初にこの映画が始まる時、予告編が終わってスクリーン両端のカーテンが狭まるのに驚いてしまった。いつもなら広がっていくカーテンがほほ正方形に近い縦横比まで閉まっていくので、え!コレって不具合じゃないの!?と思ってしまいましたが、このサイズで撮影された映画でした。それも知らずに観に行ったので、もうここから何か只ならぬ映画が始まってしまうのでは…という焦りのようなものを感じて。重いテーマだとは分かっていたけれど…実際に映画が始まると、あまりにも超現実的な事が目の前で行なわれていると、人は言葉も感情も失ってしまうんだなと。そして見えていないフリをしてしまうんだと。サウルの心の目を通じた映像になっているから、基本的にはずっと背景がボヤけていて良く見えない。それが本当にリアルで怖い。自分自身がサウルになったように、アウシュビッツの中に入っていき、恐怖とか悲哀とか自分の知っている感情を通り越して、もはや無心に近い状態に陥ってしまう。表現し難い感情で没入させられます。これは4DXより凄まじい体験型映画だと思います。衝撃でした。
結末だけがどうしても理解できなかったので、誰か教えて下さい。。。
観る人を選ぶ映画
高評価をつけてますが、面白いからではありません。
映画的な価値は高い作品。だけど、面白くは無かった。だって、エンターテイメントではないから。
シンドラーのリストと比較するとわかりやすい。
シンドラーは人を虐殺するシーンや不条理な世界をしっかりみせており、「観たくないけど、怖いもの見たさで観たい」という欲求を満たしている。だから、不謹慎にも“面白い”。
一方、本作サウルの息子は、残虐なシーンはたくさんあるが、ボカして、隠して、一切みせないような作りになっている。欲求が満たされない → エンターテイメント性に欠ける、という事になり、結果、面白くは無い。
だけど、歴史的な記録としてや、当事者の心理を考えるという意味では価値ある作品だし、映画の手法としても興味深いものがある。(主人公のアップ、シーンの切り替わりなど)
その点では、ある意味“面白い”と言える。
ゲーム実況のような映像体験
トンネルのような映画
ただただアウシュビッツ酔いが凄い。
異様にピントの浅い準POV的な映像の効果だろう。確かに一見の価値はある。ただぼくには、人間の尊厳を描いた感動作には見えなかった。読解力が足りないんだろうけど、戸惑いが勝ってしまって感動どころじゃなかった。
ガス室の死体の山の中で生き残っている少年を見つけた瞬間、ゾンダーコマンドの隊員として同胞の死を大量生産してきたサウルに奇妙な執着が生まれる。確かに、なんらかの人間的な感情や意思のようなものをとり戻したように見える。ここまでは、わかる。
問題はその先だ。結局、少年はすぐに殺されて解剖に回される。解剖を命じられた医師も、サウルと同じ強制労働者だ。そんな医師のギリギリの好意を裏切って、サウルは死体を盗む。そこからのサウルの埋葬に対する執着がどうにもよくわからない。
たとえば、埋葬のために最初に探し当てた背教者の元ラビなんて、サウルに騒ぎを起されたせいで処刑されてしまう。それでもサウルはすぐに次のラビ候補を探し始める。彼は自分のことやそこにいる仲間たちのことは、もう諦めてしまっているように見える。
けれども、サウルの周囲にはまだ諦めていない人たちもいる。彼らはレジスタンスを組織して脱出を計画したり、写真や文書で密かに記録を残したりしている。サウルはそんな同胞たちの作戦行動さえ利用し、台無しにしながら<いないはずの息子>の埋葬に執着し続ける。
同胞たちの意思、希望、命すら顧みないサウルの内面をどう斟酌すればいいのか。「少年を正しく埋葬する」という一点のみに注目して、それこそがユダヤ人としての最後の希望であり、人間としてギリギリの尊厳だった…と考えて感動することはぼくにはできなかった。
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